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資本取引損益取引区分の原則

財務・会計
2012年7月9日

資本取引損益取引区分の原則

資本取引損益取引区分の原則_001
資本取引損益取引区分の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「資本取引損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。」とするものです。

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

それでは、資本取引と損益取引が混同されてしまったらどのようなことが起こるのでしょうか?

例えば、会計期間の途中に受けた増資(資本取引ですね)を収益として計上(損益取引ですね)してしまったら実態を表しているでしょうか?

100円の収益と120円の費用が発生している会社(20円の損失が出ていますね)が50円の増資を受けたとします。この時に、資本取引と損益取引を混同して30円の利益が出たとしたら、それは実態を表していないですよね?

こういった事を防ぐための原則がこの、資本取引損益取引区分の原則です。

また、企業は様々な利害関係者(ステークホルダー)に取り囲まれて存在しています。この中には債権者といった企業にお金を貸している立場の人たちがいます。

企業の経営者は建前上は有限責任制度によって守られているので、債権者は企業の純資産の額が債権者の持っている債権の裏付けになっています。それにもかかわらず、企業の資本を損益取引だとされ勝手に配当されると非常に困ってしまいます。

総資産200円、負債100円、純資産100円(自己資本比率50%)の会社だからお金を貸していたにもかかわらず、いつの間にか、純資産のほとんどを配当に回されたりしたら、債権者は守られませんよね。

このまんがでは、男子生徒が出資してもらって得たお金を、収益だと勘違いしていたようです。この男子生徒は、純資産が増えたという事から利益だと思ったようですね。

2コマ目の利益が跳ね上がったとの発言から、先生はこの男子生徒が資本取引と損益取引を混同していることに気が付いたようです。最終的には、今回受けた出資を元手に生産性を向上させて、利益も上げればいいと言っています。

このように、資本取引損益取引区分の原則といったルールがあるので、しっかりと分けて考えなければいけないのです。
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