まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

経営

マーケティング
2025年9月30日

カニバリゼーション

カニバリゼーション_001
カニバリゼーション(cannibalization)とは、新商品が自社の既存の商品の売り上げを下げてしまうような、共食い現象のことを言います。

例えば、会計システムを主力としているような企業が売り上げの拡大をもくろみ、ある程度機能を制限した廉価版を販売したところ、既存商品のユーザが廉価版の商品に流れ、かえって全体の売り上げが低下するようなケ
ースがあります。

投入した新商品が既存の商品と同じようなターゲット顧客に同じようなモノを販売しようとしている場合に強くこの影響が出ると言われています。

差がよくわからない二つの製品があった場合、安価な方を選んでしまいますよね。それと同じことが起こるということです。

このまんがでは、1コマ目で職員をターゲットとしたお弁当の売り上げがとても良いため、2コマ目で学生さんへもちょっと安くして量を増やした同じような商品を販売していきたいと言っています。

発売した結果、売上数量が増えたのでしょうか、3コマ目でとても忙しそうにしています。ただし、客単価はとても下がったと言っており、結果として売上高は増えたかどうか不明です。場合によっては、安いものばかり売れてしまい、全体の売上高は下がっているかもしれないです。

4コマ目のように新しいお弁当が、元々あったお弁当の売上を食べてしまった、共食いのイメージがカニバリゼーションのイメージとなります。

■カニバリゼーションを防ぐ方法は

このような共食いですから、基本的にはマイナスになります。そして、このカニバリゼーションを防ぐことは、ビジネスにとってとても大切な考え方になります。(だって、味方が同士討ちしていたら勝負になりませんからね)

基本的には「似ている」商品やサービスを市場に投入することでカニバリゼーションは発生してしまいます。固く言えば新商品を既存商品と同一市場セグメントに投入するといった整理になります。


この事を逆に考えれば、「選ぶ理由」とか「魅力」をちょっとずらす事がカニバリゼーションを防ぐヒントとなります。

例えば、「大盛りの牛丼」であれば、ちょっと小さめのサイズを提供することで「小腹を満たしたり」重要な仕事の前に「満腹は避けたいけどお腹になにか入れておきたい」と言ったニーズに答えることができるかも知れません。

これは同じ牛丼という商品ですが、サイズを変えることで違う魅力をもたらすということができるという例です。

また、売るターゲットをずらすのも効果的です。例えば、学生向けとビジネスパーソン向けの商品として正確を明確にして売り出せれば同じような商品でも違った魅力を打ち出し、カニバリゼーションを防ぐことができるのです。

このターゲットずらしは、結構行われていて高級ラインと廉価場なラインを分けるなどというのを見たことがあるかたも多いと思います。アパレルなどでは「〇〇レーベル」とか「〇〇『ブランド名』」などブランド名を想起させる文言入れつつちょっと変えるといった事が行われています。

■逆にあえてカニバリゼーションを起こすケース

この他に、商売というのは面白いものであえてカニバリゼーションを起こして自社で顧客を取り合うという作戦もありえます。

例えば、家電やスマホはあえて旧機種と新機種を競合させて競わせるといったことがあります。当然旧機種の売上は新機種に相当部分取られますし、新機種の側も旧機種でいいと考える顧客を取り逃がします。

しかし、会社全体では市場シェアを維持することができたりするのです。

また、製品ライフサイクルで考えれば成熟期に入った後には、衰退が待っていると予測されますので、新たな製品をカニバリゼーションを恐れずに投入していくことが行われます。

そして、新旧製品を合わせて市場を確保していく事が行われます。

また、カニバリゼーションを恐れない作戦の一つの極端な例としてはコンビニエンスストアなどがやるドミナント戦略もあげられます。これは、既存店と新店舗が競合しても面的に商圏をおさえられればいいという割り切った考え方となっています。

初出:2011/09/28
更新:2025/09/30
経営
2025年7月9日

S字カーブ理論

S字カーブ_横軸に練習量、縦軸に成果をとったグラフを描くと、最初は緩やかな伸び → 急激な成長 → 再び緩やかな伸びとなり、全体としてS字型になります。
S字カーブ理論とは技術の進歩の過程を横軸に投入した資源(時間や費用)、縦軸に成果を取ったグラフを書いた場合にちょうどS字のようになることから名付けられた理論です。

■S字カーブの3段階

S字カーブ理論は以下の3つの状況を仮定して考えられています。

1.新しい技術の登場(導入期)
研究開発に資源を投入してもなかなか成果が出ない段階です。

2.発展期
資源を投入すればするほど、技術向上の幅が大きくなる段階です。

3.成熟期
技術が成熟し、資源を投入してもそれほど成果が得られなくなる段階です。資源の投入に対し、成果は逓減していきます。簡単に言うと限界期です。


このまんがではS字カーブ理論を練習の量と成果に置き換えて説明しています。楽器は最初はなかなかうまくなりませんが諦めずに頑張って練習をすればどこかでコツをつかみます。

コツをつかんだ段階で急激に練習の成果が上がり、練習すればするほどうまくなる段階がやってきます。

その後、ある程度うまくなると練習をしてもそれ以上なかなかうまくならなくなる段階がやってきます。

このように、頑張っても成果が出にくい時期があるという経験則を述べた理屈ですが、技術開発に当てはめると、関連用語で記載した技術開発の非連続性という理論につながっていきます。(詳しくは関連用語をご覧になっていただければですが、成熟期以後はなかなか伸びないので、新技術が生まれ、それに旧技術が駆逐されがちという理論です。)

関連用語
技術革新の非連続性

■S字カーブ理論的な進展になりがちなもの

一般に様々なものがこのS字カーブ理論に当てはまりますが、幾つか例をあげてみます。

・資格の勉強など:
 基礎が固まるまで成果が見えなくて焦ると思いますが、基礎が固まると一気に伸びたりします
・プログラミング学習など:
 最初はなんのことかわかりませんが、文法を理解すると一気に応用が効くようになります。
・ビジネスなど
 売上が伸びない時期が続きますが、あるポイントで成長が加速します。

これらのように、「頑張っても成果が出ないな・・・」と考えがちな時期こそ、S字カーブの導入期にいるのかもしれません。

この理屈を知っていれば、今は導入期だと考えて粘り強く取り組むことができるのです

■ビジネスにおけるS字カーブ理論について

と、励ますような綺麗事を書きましたが、ビジネスの場合は経営資源が尽きるとそこで試合終了になってしまいます。(学習はめげずに頑張れば、効率の悪いやり方をしていてもいつか芽が出ますが、ビジネスは資金が尽きたらおしまいです。)

ですので、見切り千両ともいうように、方法論に固執しないバランス感覚が重要です。

特に最初の構造でビジネスは勝算の有無がはっきりと別れます。

(飲食店などは売上の上限が『客席✕回転率✕客単価』で決まります。他方で、固定的にかかる費用もほとんど決まるので、商売を始めた後の調整の余地が小さいということができます。)

ですので、特に飲食店などを「美味しいコーヒーを淹れられるから」とか「私の作るそばは絶品」などと考えて開業計画を立てる場合には、必ず(必ずですよ!)商工会や商工会議所などの公的相談機関に勝ち筋があるかの相談をしてください。

よく、FCの主催者や、創業支援者(というなの不動産やさんとか什器やさん)などに話を聞く方がいますが、商人に「私、あなたの商品を買うべきですか?」と相談しているようなものです。

ドリームクラッシャーなどとネガティブなアドバイスをする人を呼ぶ事もありますが、利害関係のない公的支援機関が「やめたほうが良いですよ」と言う場合は、一度立ち止まることをオススメします。

本記事を忘れてもいいですが、「嫌なことを言ってくれる助言者」こそあなたの本当の味方なのですから。

初出:2011/10/24
更新:2025/07/09

マーケティング
2025年6月19日

市場細分化戦略 | 誰に集中するかを選ぶ方法

市場細分化戦略_001
市場を分類する方法や細分化する変数の選び方は別記事で解説しています。本記事では分類した後、『誰に』集中するかについて考えてきます。



市場細分化戦略とはある基準によって細分化された、同質であるとみなされる集団に対してアプローチする戦略のことをいいます。

一言でいうと、みんなを相手にするのではなくある条件に合致するグループを相手にする戦略です。

これは単一市場に対して大量に単一製品を投入するようなマス・マーケティングでは消費者を満足させることが難しくなってきているためです。

例えば、日本全国老若男女すべての人に満足してもらうようなカップラーメンを作るとします。その場合、何か際立った特徴を打ち出すことはできるでしょうか?こってりし過ぎてもよくないし、あっさりし過ぎてもダメ。麺も太すぎず細すぎず、野菜の量も肉の量も万人受けする水準を目指す。

みんなが満足できるような製品を作ろうとすると、みんながなんとなく物足りない思いをしそうですよね。その結果魅力の乏しい製品になりがちだと思います。

その様な努力をするのではなく、市場細分化(セグメンテーション)を行い、細分化したある市場に経営資源を集中投入することが効率的であると考えられています。

そして、コトラーによればこの市場細分化の有効性は以下の要素によって決まってくると言われています。
  • 市場の測定可能性
その細分化した市場に対して行ったアプローチの効果を測定できるのか?という要素です。何をやっても反応を測定できないのであれば、その細分化が正しかったのかを判別することはできません。
  • 利益確保性
その細分化した市場で利益は確保できるのか?という要素です。例えばものすごくケチな人々みたいな市場を細分化して特定したとします。なんとなくこの市場では利益を生み出すのは難しそうですよね。
  • 市場への接近可能性
その細分化した市場にアプローチできるのか?という要素です。どんなに素晴らしい市場を細分化したとしても、そこにアプローチできないのであれば意味がありません。例えば、その市場は規制がかかっていて参入が不可能というのであればその分類は意味をなさないのです。
  • 差別化可能性
その細分化した市場にアプローチする際、差別化することができるのか?という要素です。せっかく市場を細分化したとしても、その市場に他社と同じものしか提供できないのであれば、その分類を行う有効性は低くなってしまいます。
  • 戦略の実行可能性
その細分化した市場にアプローチする戦略は実現可能か?という要素です。できない戦略を考えても仕方ありません。例えば革新的な製品を送り出すために接客時に細かく説明をして販売するとの戦略を立てたとします。しかし、経営資源が乏しく接客を行う人員を確保できないのであればこの戦略は絵に描いた餅になってしまいます。

このまんがではターゲットを絞り込んで新製品を開発したところ成功しています。

みんなに好かれるものはもちろん理想ですが、みんなに好かれるものを目指すとみんなが物足りないものになりがちです。そうではなく、少なくとも特定の層に好かれるものを提供していくことが大切なのです。

■誰に届けないか?も重要な観点です

このように絞り込む考え方をする際には、誰に届けるかに焦点が向きがちですが、誰に届けないかを割り切ることも重要です。

ここのいい意味の諦めができるかどうかが良い戦略とそうでない戦略を分けるカギとなります。

例えば、このマンガの「運動部の腹ペコ男子」にターゲットを絞るということは逆にいえば、そこまで沢山食べることができない少食の人に届けないという選択になりますから。

ただ、大手企業ならまだしも、経営資源に制約が大きい小規模なお店の場合は全員が満足するような戦略を取ることはできません。

ここで妥協して「なんとなく大盛り定食」等とすると、腹ペコ男子は満足しませんし、少食の人からすれば多すぎる微妙なお店担ってしまいます。

このように、思い切った絞り込みをすると『刺さる』戦略と成るのです。

■絞り込みが戦略の方向性を決めていきます

この「運動部の腹ペコ男子」市場に届けるとなると
・値段
・売り方、商品
・お客さんへの届け方(流通)
・お客さんへの伝え方(プロモーション)
といった大切なことも具体的に考えることができてきます。そのため、絞り込みは重要なのです。



合わせて読むと理解が深まる!『市場を分ける!それが成功の第一歩』そんな観点から
市場細分化(セグメンテーション)とは
市場細分化変数とは
市場細分化戦略<本記事>
といったシリーズもので書いてみました。合わせてご覧くださいませ。

初出:2012/03/16
更新:2025/06/19

経営
2025年6月9日

Off-JT(OFF the Job Training)

Off-JT_001

Off-JT(OFF the Job Training)とは職場外で専門の指導者によって行われる教育訓練の事です。いわゆる社外での研修会のイメージとなっています。この訓練は一般化された知識や技能を学ぶことを主眼としています。

Off-JTの長所と短所は次の通りです。
長所
・特定の分野について体系的に指導することが容易です。

・受講生がある程度の効果を実感しやすい。

短所
・研修の結果を日常の業務に生かすかどうかは参加者各自に委ねられてしまいます。

・対象者を適切に絞らないと研修の内容が抽象的になり、実践しにくくなる場合があります。

このまんがでは、1コマ目でみんなを集めて研修を行うと宣言しています。

それを受けて、2コマ目で研修対象者を募集し、3コマ目で研修を実施しています。どうやらいつもの学校ではなく外部の会場で実施しているようです。普段の練習では身に付きにくい内容を体系的に指導するといっています。

ただし4コマ目で、学んだことの使い方が分かりにくいと嘆いています。これは日常にどのように生かすかが参加者各自に委ねられているためであると考えられます。企業の業務の進め方であるワークフローなんかをOff-JTで学んで現場へ配属なんてよく行われますよね。

関連用語
OJT
自己啓発
インターンシップ

■OFFJTは抽象的

どうしても、机上で学ぶといった観点からOff-JTは抽象的になりがちです。

というのは、様々なケースに対応できるようなトレーニングといった設計をする以上、ある程度抽象度を上げる必要があるからです。

この短所を補うため、OffJTで学んだことを実際に使うようにOJTを設計すると定着率が上がります。

学んだら学びっぱなしでは良くなく、上司や先輩からのフォローアップを行うことでこのOffJTの効果が高まるのです。

そのため、多くの組織では、研修後にレポートを書かせたり学んだことの報告会などをさせます。

研修を受けた人からするとめんどくさい限りですが、せっかく学んだことを「使ってみる」ようにするための設計になっております。

■対象者の業務水準から設計することも重要

せっかくの研修を効果的に行うためには、対象者の業務水準にあった形で設計する必要もあります。

ベテランさんに新人向けの基礎を改めて復習してもらうことに意義がないとは言いませんが、ベテランさんにはベテラン向けの高度な内容を提供するようにした方がより効果が上がってきます。

何を学ぶかを誰に学んでもらい、どのように使ってもらうかまでしっかりと設計することが重要です。

■Off-JTは効率的だけど、設計が重要

教える側にとってはOff-JTはとても効率的です。しかし、しっかりと活用イメージから設計しなければ、形骸化してしまいます。

業務でどのように活かすかまで設計することが、Off-JTを効果的にするポイントです。

関連用語
企業内大学

初出:2011/10/02
更新:2025/06/09

マーケティング
2025年6月7日

生産志向

生産志向_001
生産志向とは
生産志向製品志向販売指向マーケティング志向社会志向といったマーケティング・コンセプトの一つで、「作れば売れる!」という考え方です。このコンセプトでは、生産力こそが価値の源泉となっています。

この生産志向という考え方は需要が供給を上回っている場合に有効です。例えば、食糧が欠乏しているような場合の食糧や、日本の高度成長時代のような場合には有効な考え方でした。

現代でも、生産コストが高いが市場拡大中の製品には当てはまるケースがあります。たとえば、太陽光発電パネルなどは当てはまるかもしれません。生産力を拡大し、安価に製品を提供できればそれは一つの価値となります。

このまんがでは、2コマ目でおなかのすいた学生さんたちが詰めかけています。それを受けて3コマ目で作れば作るほど売れると言っています。

しかし、このような考え方はひとたび需要が満たされれば
1コマ目、4コマ目のようにいきづまってしまいます。  

この生産志向の発想としてはコストリーダーシップを取りに行くといった感覚になりますので、経営資源がとても多い、いわゆる大企業なら勝ち目がある路線だとも言えます。

もちろん、この考え方が悪いわけではないのですが、漫然と対応すると激しい競争に巻き込まれがちという面に注意が必要です。

簡単に整理すると、いわゆるマーケティング志向と対極にある考え方で、我が国における大きな流れは以下のように推移してきたということを覚えておくとよいですね。

生産志向

販売志向

マーケティング志向


実務面からの加筆:
生産志向が一概にだめとは言えない点に注意が必要です。極めて強力な個性を持つ製品やサービスはマーケティング志向からは生まれにくいという現実にも目を向けると良いでしょう。

そのため、革新的な製品やサービスは顕在化したニーズに基づかずに開発されることもあるという点は押さえておく必要があります。

しかし、それを言い訳にして「うちの製品は世界水準だから売れるはず」といった思い込みで窮境に陥る事業も後を絶たないのが現実です。

「製品の品質がいい」と「売れる」は相関関係はあるかもしれませんが、因果関係はありませんので、良いものを作れ売れるといった思い込みは危険ですね。

■生産志向がハマっているケース

伝統工芸品など技術面の障壁が極めて高く需要は大いにあるけれども供給が追いついていないような市場についてはこの生産志向がハマってきます。

例えば、極めて趣味性の高い商品を取り扱ったりすると、このような生産志向の考えが行きてくるような市場に当たるケースもあります。

あなたや知り合いの趣味で、ニッチな良いものを提供している企業を思い浮かべてください。その人達はこの生産志向がハマる世界に生きているのかもしれませんよ。


初出:2011/09/14
更新:2025/06/07

経営
2025年6月5日

アンゾフの成長ベクトル | アンゾフの成長ベクトルとは?図でわかる4つの戦略と実務での使い方

アンゾフ成長ベクトル_001
アンゾフの成長ベクトルとは企業の成長の方向性を考えるための戦略フレームワークになります。「どの方向に成長するか」を何を売るかという製品の軸と何処でうるかの「市場」の軸で整理して4つの戦略パターンを考える枠組みです。

<用語解説>
アンゾフの成長ベクトルとはロシア生まれの経営学者、アンゾフ(Ansoff)が提唱した経営戦略上の意思決定の実用的枠組みです。今後の成長の方向性を分析・評価するために用います。

この成長ベクトルとは、製品と市場の二軸を取った表を作成し、成長戦略をそれぞれ①「市場浸透」②「市場開拓」③「製品開発」④「多角化」と分類して考えます。以下その4つの類型について簡単に説明していきます。

アンゾフ成長ベクトル

1.市場浸透戦略
現在の製品、現在の市場に対して他社との競争に勝利し売上増大や市場シェアの向上を目指す戦略です。一般顧客をロイヤルカスタマー化する事を目指す場合もあります。
用いる手段としては
 ・広告宣伝の強化
 ・価格の改定
 ・カスタマーリレーションシップ・マネジメント(CRM)の導入
等があります。

2.市場開拓戦略
現在の製品で新市場を開拓していく戦略です。新市場への投入の場合、しばしば新ブランドを立ち上げます。用いる手段としては
 ・国内市場から海外進出
 ・業務用から一般用への進出
等があります。
このまんがの例では、今まで販売していなかった付属中の職員へ同じ製品を売るということを言っています。

3.製品開発戦略
現在の市場に対して新製品を開発・販売する戦略です。用いる手段としては
 ・短いサイクルで新製品の投入
 ・製品のバージョンアップ
等があります。
このまんがの例では、同じターゲットに向けて海鮮サンドという新製品を開発すると言っています。

4.多角化戦略
新しい市場に新しい製品を提供していくという戦略です。例えば、IT企業がスポーツクラブを運営するようなケースです。用いる手段は様々なものが考えられます。

多角化戦略について詳しくは後日ご説明しますが、アンゾフは、多角化戦略の類型として以下のようなものがあると指摘しています。

すなわち、横に事業を広げるイメージの「水平型多角化戦略」、流通経路の川上や川下へ事業を広げる「垂直型多角化戦略」、技術、マーケティング分野について少なくとも既存の事業と片方が関係する方向へ進む、「集中型多角化戦略」、全く関係ない分野へ進む「集成型多角化戦略」です。

漠然と、成長を目指すと考えるよりも、このアンゾフの成長ベクトルといった考え方を用いると、考えが整理されますよね。

■実務面からの加筆:


中小企業の支援を行う際、この成長ベクトルはもちろん念頭に置きますが、実際に事業計画で効果的だと認められる(≒融資や補助金獲得に結びつく)ものは、

①の市場浸透戦略(現製品✕現市場)
②の市場開拓戦略(現製品✕新市場)
③の製品開発戦略(新製品✕現市場)

となります。いずれも既存の経営資源を土台としており、実現可能性が高いと判断しやすいものです。

■④の多角化について

一方④の多角化(新製品✕新市場)は原則おすすめしません。唐突な印象を与える事業計画は実現性や成功可能性が低いと判断されがちですし、実際に補助金等の採択は難しくなります。

仮に多角化を志向する場合は、その企業なりの必然性が必要です。

例えば、上の例から持ってくると、IT企業がスポーツクラブを運営するようなケースを上げていますが、

実は社長が大学の体育会の出身でコーチなどとのツテがある、トレーニング理論に精通しているとか、トレーニング支援アプリを開発している等

といった経営資源を活用できることが重要です。

■事業再構築補助金という補助金

少し前に事業再構築補助金といった補助金がありましたが、あの補助金は新規事業進出という多角化を求めて作られている補助金でした。

建設業がカフェをやりたいなど、唐突な印象を受ける事業で「補助金が取れないか?」といった相談を受けたものでしたが、その企業なりの必然性があるかどうかがとても重要でした。

必然性があれば、事業計画の作成支援はとてもスムーズに行きましたし、逆に必然性がない場合は相談の段階で「この計画で事業を行うことはオススメしません」とはっきりとお伝えしていました。


初出:2011/07/27
更新:2025/06/05
経営
2025年6月2日

DPO(ディスカウントペイオフ) | 借りたお金を返さないのです。そう、DPOならね

ディスカウントペイオフ
DPO(ディスカウントペイオフ)とは金融機関等が持っている債権の取り立てが困難であるような場合に、金融機関が元金よりも低い金額で第三者に売却をし、その後、買い取ってもらった債務者が第三者からその債権を買い取るなどして、残りの債権をあきらめてもらうといったモノです。

なんだか、債務者(借りている人)だけが得をしてそうな一連の取引ですね。しかし、このような方法を採ることによってみんながそれぞれ少しずつ得るものがあったりします。

誰かが損をするだけなら、あまり継続的に行われたりしませんからね。
  • 債務者(借り手)のメリット
さて、債務者のメリットは非常に分かりやすいと思います。やってもらう事は実質的に借金の棒引きですからね。

つまり借りていたお金を返さなくても良くなるわけですから、仮に本業が十分な利益を上げていれば、一気に事業の再建も見えてくるというわけです。

もっとも、棒引きされた分の債務はそのまま利益となってしまうので、十分な現金を持っていたり、累積赤字を抱えていたりしないと、今度は税金の支払いで大変な事になってしまいます。利益と現金の出入りは違いますからこういった点には注意が必要です。(参考:黒字倒産) 
それでは、これらの第三者はどうでしょうか?こういった第三者は金融機関から債権を安い金額で譲渡してもらい、それを少しでも上回る金額が回収できれば利益になります。

例えば、金融機関から1億円の債権を1,000万円で買い取って、債権者から1,200万円回収できればそれだけで利益を得ています。

この例だと200万円分の利益を得ていますね。そして、この場合、1億円の債権の残りの部分にこだわらなくても十分な利益を得ていると判断できれば、残りの部分については放棄してしまっても良くなります。

というか、もともとの債権全額を回収しようとすると、非常な困難が予想されるので(問題なく回収できるなら、金融機関も1億円の債権を1,000万円で売ったりしませんからね)むしろ全額を回収することを考えない方が合理的なのかもしれません。
  • 債権者(貸し手)のメリット
さて、このような制度の説明をしていて、一番わかりにくいのは貸し手側のメリットです。「結局、貸していたお金の回収を放棄するんだよね?だったら損なのでは?」と思われる方も多いと思います。

しかし、しっかりと債権者側にもメリットがあるのです。分かりにくいですが、債権を放棄できるという事自体がメリットになってきます。

これは、金融機関はそう簡単には債権放棄をするわけにはいかないという点を考えていただくことから始まります。

というのは、隣のお店からは全額回収したにもかかわらず、あなたのお店の債権だけ放棄するというわけには基本的にはいかないですよね?さらに、金融機関にも株主がいますので、株主の利益に反するような行為を勝手に行ったとなると、経営陣に説明責任が出てきてしまいます。

このように、金融機関が債権を放棄しようとすると色々と大変なのです。

しかし、金融機関が債権を放棄したいと考えるような状況というのもあるのです。例えば、無理に回収した場合、お金を貸している企業が倒産してしまうとしたらどうでしょうか?この企業は本業でしっかりと利益を上げているので、債権のうちの一部を放棄できれば立ち直ることが見込めるといった条件も付けてみます。

このような場合では、例えば債権のうち一部を放棄して企業を再生した上で残金を取り立てる方が合理的ですよね。

また、どうしても取れないような債権をいつまでも持っておくのではなく、損金扱いにして税金を減らしたいと考えるような場合もあります。

債権の放棄は必ずしも金融機関にとって不利であるとは言えないのです。その為、ディスカウントペイオフのような事を行うような場合、当事者にはそれなりの思惑があり、それなりの利益を引き出すことになるのです。


実務面からの加筆:
これは何を意味するかというと、企業が窮境に陥っても諦めるだけが選択肢ではないということです。
社長が諦めなければ道が拓ける可能性はゼロではないので、まずは一人で悩まずに地域の経営支援機関(商工会や商工会議所)や中小企業診断士、、中小企業活性化協議会などに相談してみてください。

関連用語
ディストレスト

初出:2015/02/06
更新:2025/06/02
組織論
2019年2月12日

テイラーの科学的管理法 | 経験や勘ましては度胸ではなく科学的に管理すべきです

テイラーの科学的管理法_001

テイラーの科学的管理法とは、テイラー(Taylor)が20世紀初頭に提唱した管理論です。課業管理、作業の標準化、作業管理のための組織構築などを掲げ客観的・科学的に作業を管理しましょうといった発想で、従来の勘や経験に頼っていた生産管理を改め、生産性の改善を果たした管理論です。

テーラーシステムなどとも呼ばれます。

■科学的管理法が誕生した背景

テイラーが科学的管理法を考え出した当時アメリカの産業界は、能率の低下や組織的怠業などの様々な問題に直面していました。

原因としては、経験や習慣、勘に頼り、その時々の状況によって、成行で管理する「成行管理」が行われていたためといわれています。

経験や習慣、勘といえばまだ聞こえがいいのですが、要するに管理者が仕事についてあまり理解をしておらず、その結果不能率が生じていたのです。

とはいえ、経験や勘でもある程度は仕事を理解しているから管理できていると考えられます。機械を作るための工程は管理者ならば理解できているはずですよね?

しかし、テイラーは本当に細かい作業内容まで知らないと管理する事ができないと考えたのです。

■科学的管理法は何が科学的なのか

仕事といった大きな塊では管理が難しかったため、作業を細かく分けて管理することを考えました。

そのために労働者に対して割り当てるべき仕事量を決める必要があると考えたのです。

仕事はいくつかの動作が組み合わさってできています。

おまんじゅうの生地にあんこを入れるといった工程では、あんこを適量取って、生地に入れると言った工程であると考えられます。

しかし、これではまだざっくりとしているので「手を伸ばす」、「あんこを測る」など合理的な範囲で分解をし、それぞれの作業にかかる時間を合理的に計ったのです。

分解して、計測すると言ったところが科学的な考え方ですよね。なので、科学的管理法なのです。

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KKDよ!いつの時代も経営や生産管理はKKD。

neko
KKDって何ですか?

onnanoko_bustup
経験、勘、度胸よ。生産管理どんとこいよ!

neko_akire
100年ぐらい前に科学的管理法を提唱したアメリカはすごかったんだなー

onnanoko_bustup
あら、今の技術を甘く見ちゃだめよぉ。君たちの作業は全て観察済みだから、作業標準は設定済みよ。それも一番生産性の高いパンダ君の生産量でノルマを決めるわよ。

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ノルマって果たしたら高い賃金が,果たせないと低い賃金にするって言っていましたよね。

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そうよ、科学的管理法で生産性革命ね!


■テイラーの考えた科学的な方法論

前述の通り、当時のアメリカ産業界は能率の低下や組織的怠業などに悩まされていました。

この状況を打破すべく、テイラー(Taylor)はその経験から以下の方法論を考え出しました。以下ご案内します。

■1.課業管理

一日の仕事量を第一線の労働者ならば達成可能であるような水準に設定し、仕事量の標準として課業します。

この標準の算出方法は決して勘や経験に頼るのではなく、動作研究、時間研究を行い科学的に求めます。

ノルマというとなんとなく非科学的であったり精神論的なニュアンスがありますが、この科学的管理法では、あくまで科学的に割り出した標準時間を元に設定したものとなります。

ここまでは説明したとおりです。

■2.差別出来高給

ただ、ノルマを課すだけでは労働者が熱心に働く保証がないため、課業を達成できたら、高い賃金を支給し、課業を達成できなかったら低い賃金としました。

ノルマを達成すれば、高い方の賃金が、ノルマが達成できなければ低い方の賃金が支払われるといったイメージです。

たくさん作れば作るほど、もらえる金額が変わると言った単純な出来高給ではない方法です。

今日風に言えば労働者へ対するインセンティブまでしっかりと考えていたのです。

■3.職能別職長制

機能性を追求し機能別に管理者を設置しました。この考え方は、ファンクショナル組織の原型となっています。

また、計画を立てる人とその計画を実行する人も切り離しました。計画を実行する人が自分自身で計画を立てると、結局は元の木阿弥になりがちですので、切り離したのです。

このように、生産計画の部署が現場から切り離されたことも科学的管理法の特徴です。

テイラーの科学的管理法とは、これらの事を通じて工場の能率を向上させ、その結果、労働者も工場も双方が繁栄できるように考えているといったものです。


■テイラーの科学的管理法へ対する批判

一方このテイラーの科学的管理法には以下のような批判がなされています。

■1.労働者を命令を受けて作業するだけの機械のようなものとみなしている。


■2.作業の管理という視点は持っているが、企業全体の管理という視点が欠けている。


このまんがでは、パートリーダーがかなり高い目標を設定し、うまくその目標を達成した女子生徒には賞賛が与えられますが、達成できなかった方の男子生徒は叱責されています。
課業管理と差別出来高給を表現しています。

なお、その後ホーソン実験で科学的管理法だけでなく、職場には人間関係論的なアプローチが必要であり、職場の生産性を向上させる手法であると指摘されています。

解説で出てきた用語・関連用語
経営
2018年12月24日

規模の経済

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規模の経済とは同じ製品や事業では、生産量や営業量の大きい方が、単位当たりのコストが低くなる事を言います。但し、一概に規模が大きければよいという物ではなく、規模が大きくなりすぎると規模の不経済が生じるとされています。

これに似た概念としてこちらの経験曲線という考え方があります。こちらは累積生産量と単位当たりのコストに着目しているのに対し、規模の経済は一定時点での生産規模と単位当たりのコストに着目しています。また、規模の不経済は経験曲線の考え方では生じないとされています。

さて、なぜ規模の経済という現象が生じるかといいますと、

1.製品単位当たりの固定費が薄まるため。
 機械等の減価償却は一つ作ってもたくさん作っても同じであるため、たくさん作った方が製品単位当たりで負担すべき固定費が少なくなります。

2.効率的な生産規模が存在するため。
 鉄鋼業の高炉など、ある設備を導入すれば単位当たりのコストを下げられるような設備が存在しますが、小さな規模の企業では導入が難しい設備があるケースがあります。
 身近な所では学校などに置いてある輪転機でプリントを印刷するととても効率的に印刷できるのですが、コピー機だと同じプリントでも時間がかかる(人件費というコストの発生)ようなケースです。

3.労働力の専門化
 規模拡大によって、投入される労働が専門化され能率が向上する。専門的な仕事をする方が効率は上がるというケースです。

というような要因が考えられます。

さて、まんがでも指摘しているように、カスタネットのように小学校に入学する新一年生がみんな買うような楽器と、クラベス(拍子木みたいな楽器です)では一般的にはカスタネットの方が安い(もちろん高級品も存在ますが)というような現象が生じます。 

関連用語
範囲の経済

経営どうが「規模の経済
  • 中小企業においての規模の経済とは
さて、中小企業において規模の経済をガンガン活かした戦略の策定は基本的には難しいとされています。

これは、経営資源が相対的に乏しい中小企業が大企業を相手にして規模の経済性を発揮できるかといったことを考えて見れば納得できると思います。

しかし、規模の経済とは、たくさん作ればその分固定費が薄まって効率が良くなるといったのが基本的なコンセプトですので中小企業でも、小規模事業者でもその考え方を活用することができます。

例えば、工場の稼働に余裕があるならば、多少安くとも受注してしまうという意思決定の背景にも規模の経済の考え方があります。

具体的には、貢献利益がマイナスにならない限り安くしても受注すべきと言うのが規模の経済を活用した考え方となります。そして、工場長や、会計担当者は数字としては多少安屈してでも受注した方がいいといった考えを述べることとなります。

一方、経営全体を見た際には、価格を引き下げてでも受注すべきかどうかは既存の顧客とからの値引き要請の危険性、工場の稼働率向上による将来のよりよい条件での取引受注可能性の放棄(100個しか作れない工場で90個作ってしまっている場合、追加の受注をすることができません)など、決断が必要な問題でもあります。

この規模の経済の追求を図で示したのがスケールカーブとなります。どのように規模の経済が効いてくるかを明示することが出来たりしますので、考える際に参考になります。
経営
2018年12月24日

経験曲線

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経験曲線とは、累計生産量の増加とともに製品一単位当たりのコストが逓減(ていげん:次第に減る)するという経験則です。

BCGは、製造コストばかりでなく、管理、販売、マーケティングなども含んだ総コストにもこの現象が当てはまり、1つの製品の累積生産量が2倍になるにつれ、総コストが一定のしかも予測可能な率で低減する事を実証研究によって発見している。それによると、累積生産量が倍増するごとに、総コストは20%から30%ぐらいずつ下がっていくという事が明らかにされている。
(注)

これは、まんがにあるように、

1.習熟効果
 習熟によって労働者の能率が向上します。

2.職務の専門化
 職務が専門化され、作業方法が改善される事によって能率が向上します。

3.生産設備の能率向上
 当初の生産設備から改善が行われ能率が向上します。

4.標準化
 製品が標準化されていく事によって能率が向上します。

などの要因が複合しこのような経験曲線効果が得られるのです。

そして、この経験曲線効果からから導かれるシナリオは、

低価格で需要を喚起

競争相手に対して相対的シェアを高める

累積生産量の差を拡大

費用面での優位性拡大

高い利益の獲得

という事になります。

もうひとつ製品ライフ・サイクル理論と合わせてPPMという理論が導かれるのですが、こちらは後日解説いたします。また、このような効果があるため、先発優位という考え方が存在するのです。

(注)大月博司・高橋正泰・山口善昭(2001).経営学―理論と体系― 同文館

  • 経験曲線効果の活用

さて、この経験曲線ですが中小企業の経営に具体的にどのように役立つのでしょうか?経験曲線効果を享受するために、低価格にして素早く累積生産量を増やすと行った戦略を実行すれば良いのでしょうか?


ここでYesと考えた方は少し立ち止まって考えてみてください。一般的に経営資源が相対的に乏しい中小企業は安売りをすることはセオリー違反であるとされています。


それがなぜかというと、一度下げた価格を上げることは実務上とても難しく、安易な値下げは文字通り命取りになりかねないからです。


また、仮に先行して生産を行い、経験曲線効果で優位性を確立していても、大企業が規模の経済を活用して一気に製造をするとコスト優位性が消失してしまいます。


そのため、経験曲線効果だけを見越して新製品を安く販売するといった行動はあまりおすすめできないのです。

  • 条件を見極める

しかし、競争相手が同規模の企業であれば十分に経験曲線効果を享受することが可能です。


また、中小企業であれば採算が合うが、大企業が容易に参入してこない分野といったものも存在しています。


例えば、極めてニッチで市場規模が数億円程度の分野には、大企業はなかなか参入することが難しいということができます。


このような分野では競合よりも市場シェアを大きく確保し、累積生産量を伸ばしていき、経験曲線効果を享受しながらコスト優位性を確立していくことが重要になります。

  • 逆に

このことは逆に、すでに圧倒的なシェアを確立している競争相手がある分野への新規参入が難しいことも示唆します。


同様の規模の競争相手の場合、活用できる経営資源にも大差がないため、その競争相手が存在している分野では、経験曲線効果が決定的に重要である可能性があります。


技術的に参入可能であったとしても、競合企業は相当な累積生産量を誇っており、新規参入の自社では太刀打ちができないぐらいの低コストで生産をしているかもしれません。


競争相手にとって自社が脅威だとみなされた場合は、自社が新規参入した途端に大幅に価格を引き下げてきて全く採算が合わない状態にされる可能性すら存在しています。


そのため、もし競合企業がすでに存在している分野に新規参入をする場合は、真っ向から対抗するのではなく、別の価値を顧客に提案するなどの工夫が必要となるのです。

情報
2015年11月17日

VPN回線 | コストと効果の兼ね合いでいわゆるコスパの良い方法として用いられています

vpn回線
VPN回線とは、バーチャルプライベートネットワークの事で、公衆回線を利用しながらも、あたかも専用回線を引いているかのように利用できるといったサービスです。英語ではVirtual Private Networと表記されます。

ある程度大きな企業になってくると、地理的に分散した拠点が必要となってきますがそれらの拠点間の通信を行う必要が出てきます。

例えば、東京本社と宇都宮支店、大阪支店を結ぶ通信網が必要になるといったイメージですね。 

そして、その通信網として専用回線を引けば極めて強固なセキュリティーが得られるのですが(専用回線の通信を傍受しようとする人は、あまり考えられませんから)、物理的に回線を引っ張るわけですから非常に大きなコストが発生します。

そこで、既にある回線網を利用して、それをあたかも専用回線であるかのように使えるといったサービスが考え出されました。

それが、今回のVPN回線なのです。

■仮想的な専用回線

さてVirtual Private Networを無理やり訳すと仮想的な専用回線とでもいえると思います。

この仮想的といった所がミソで、実際には共用回線を利用しているけれども、専用回線として使えるといった感覚になります。

と、技術的な側面よりも、仮想的な専用回線であるという事が経営に与える利点について考えてて行きたいと思います。

それは、やはり強固なセキュリティを確保した通信であるといった点になります。

情報の盗聴や改ざんを防いで拠点間の通信を確保するので漏えいしたら困るような機密情報をやり取りすることが可能となります。

そのため、社内の基幹システム等へのアクセスはVPN回線経由でしかできなくするといった対応を実施するような事業者も存在するのでエス。

■セキュリティは

さて、残念ながら100%の安全はあり得ない世界です。そのため、どれだけ強固なセキュリティ対策を実施しても、情報漏えいのリスクは存在し続けます。

そのため、VPNという技術も100%の安全を確保するためのモノではないにしても、専用回線を用意しなくても良いにもかかわらず、専用回線並みのセキュリティを得られることから、費用対効果が比較的良いサービスであると考えられるため普及しているのです。

 関連用
モバイルワーク
経営
2015年4月30日

レスポンシビリティ | 仕事をしようとする際には責任はつきものです

レスポンシビリティ
レスポンシビリティとは一般的には責任と訳される言葉です。企業では非常に重視されている概念です。(この言葉を使わないにしても、責任は重視される考え方ですよね。)これを英語で表記するとresponsibilityとなります。

さて、組織で働いていると、仕事を依頼したり、逆に仕事を依頼される事が出てくると思います。

そして、その仕事を相手が受託した段階で、仕事を完遂するという責任(レスポンシビリティ)が発生するのです。

難しい言い方をあえてしましたが、「誰か、このパンを3丁目の田中さん宅に配送してくれないか?」との問いに、あなたが「わかりました、私が対応します」と仕事を受けた段階で、あなたには3丁目の田中さん宅にパンを配送する責任が生じるわけです。

そして、その責任を果たすことが当然の事として期待されてくるのです。
  • 責任と説明責任
さて、このレスポンシビリティによく似た言葉でアカウンタビリティといった言葉があります。こちらは説明責任と訳される言葉で、単に責任を果たすだけではなく、それを説明するという責任もあるんだよといった概念です。

上の例では、3丁目の田中さん宅に配送するにしても、どのような経路で配送するのか、しっかりと安全性に配慮して運転をしているのかといった風に、配送するといった責任を果たす事に加え、その業務が適切である旨の説明をする事が求められるのです。

■個人責任と組織の責任

このレスポンシビリティは個人単位で発生するだけでなく、組織全体についても発生します。

個人は与えられた業務を遂行していく責任を持ちますが、組織はその結果についての責任を社会全体体に対して負います。

例えば、とある製品を企業が開発したとします。そして企業は製品仕様から製造ラインを構築し、従業員各位に製造を指示したとします。

その場合、従業員個人は指示された仕様で製品を作る責任があります。

他方で組織は、製品対して責任を負います。言い換えれば、製品に製造上の瑕疵があった場合、組織が責任を負います。これの考え方がコーポレートレスポンシビリティとなります。

なお、従業員個人に対して責任を問えるかは指示通りに製造したかどうかが重要です。指示通り製造していなければ、個人責任として懲戒の対象にすることは可能かも知れません。

しかし、企業側は欠陥品が出回らないようにするための適切な検査体制を整えていなかった、指示を徹底する事ができなかったという点から非難を免れることは困難です。

また、CSR(企業の社会的責任)という言葉を類義語で上げますが、こちらは組織のレスポンシビリティを拡張した考え方で、社会的な責任も果たすことが重要ですよという考え方となります。
経済学
2015年3月11日

ホテリング効果 | ホテリングの法則とも呼ばれ、似たようなお店が集中していくのです

ホテリング効果
ホテリング効果とは、お互いに競合する製品・サービスを提供する企業が、あえて近くに(距離的にも、取り扱い商品・サービスラインナップ的にも)存在していく傾向の事を指します。ホテリングの法則などと呼ばれることもあります。

例えば、秋葉原のような電気街や神田神保町の古書街といった風に、一つの業種がある特定の街に集まることがあります。

また、家電製品であっても、競合同士が同じような機能、同じような価格の製品をあえて販売するといった事も発生します。

(冷蔵庫とか、電子レンジとかは、どのメーカの製品であっても同じような機能、同じようなデザイン、同じような価格帯ですよね?)

このような現象は、「競争相手に近づく(物理的にも・サービス的にも)事によって相手のお客を奪う事ができる」といった現象か説明できるのです。
  • どういう事?
さて、イマイチ説明になっていないですよね?どうして競合と近づくことによって顧客が奪えるのでしょうか?

それを説明するため、海の家について考えてみます。

ある海水浴場に海の家が2店舗あったとします。別に特別に焼きそばが美味しいわけでもなければ、アイスクリームもラーメンも普通のモノが置いてある海の家です。

このような場合、顧客が海の家を選択する理由として何が一番大きいでしょうか?同じような商品を同じような売り方をしているわけですから、商品は選択基準にはなりえないですよね?

それでは価格でしょうか?確かに価格で差を付ければ安い方が顧客を集めそうです。しかし、みなさんもご存じのとおり海の家の商品価格はどこも同じような価格となっています。

(このようなお店は、基本的に仕入れてきて、売るだけですから原価はほぼ同じだと考えられます。とすると、取りたい粗利もほぼ一緒でしょうから値段もほぼ一緒になるんですね。)

こういった状況で一番モノを言う要素はズバリ距離になります。

同じようなモノをワザワザ遠くまで歩いて行って買わないですよね?近くで買えればそれでいいはずです。
  • 距離が顧客獲得の大きな要素なら
さて、距離が顧客獲得の大きな要素ならどのようになるでしょうか?

例えば、海の家が二つしかない海岸であれば、より中央に寄った方が顧客を獲得することができます。

【もともとの位置】
==A店===|===B店==

【A店が中央に寄った場合】
====A店==|==B店==

上のような単純な図で考えてみると、A店はA店よりも左側の顧客を総取りでそのうえ、B店側の顧客を奪う事に成功しています。(何と言っても近いか遠いしか顧客にとっては重要ではないのですから。)

でも、B店もこのまま黙っている訳にはいきません。この後B店が採る戦術としては、B店も中央に寄るという事です。(商品の質を改良し差別化するという選択肢はココでは考えません。)

【B店も中央に寄った場合】
====A店=|=B店====

この結果、最初と同じ顧客数をお互いに分け合う事となります。(左側と右側の顧客にとってはお店が中央に集まったため不便な海水浴場となりました。)

このように、お互いに競合するお店があえて近くに存在していく傾向をホテリング効果と呼ぶのです。

関連用語
差別化戦略
経済学
2015年2月12日

インバウンド消費 | 外国の人が来日して消費してくれると経済効果があるのです

インバウンド消費
インバウンド消費とは、来日した外国人が日本国内で行う消費活動のことを言います。インバウンドが外国人が来日することを指し占める言葉なので、来日した人の消費活動といった意味になるのですね。

例えば、トルコやタイの人が来日して何かを買って行ったような場合をインバウンド消費というのです。また、中国の人が来日して高級品を買ったり(銀座とかに行くとビックリするくらいいろんな国の人が歩いていますよね?)するようなイメージです。

現在では、国を挙げて外国人観光客を呼びましょうと取り組んでいる事もあり、非常に訪日外国人の人が増えています。

そのため、訪日してくれた外国の人の消費活動が脚光を浴びているのですね。
  • 優遇措置も
このように、脚光を浴びているインバウンド消費ですが、外国人が日本国内でモノを購入するような場合では、日本人がモノを購入する際に当然かかるアレがかからないといった優遇措置も行われています。

日本人にとって日常となってしまっているため、今更意識する人はあまり多くないと思いますが、アレがかからないと非常にお得ですよね。

と、この説明でピンときた方いらっしゃいますか?

実は、あれとは消費税の事を指しています。つまり、訪日観光客は消費税が免税となるため、日本人よりも安く商品を購入することができます。

「ずるいなぁ…」と感じる方もいるかもしれませんが、観光客が国内でモノを購入しても、実際に消費するのは海外となる(はず)なので、輸出といった考え方になるのです。

そして、消費税は国内で消費されたものにかかる税金ですので(だから輸入商品のオリーブオイルとかを買っても消費税がかかるのです)、輸出扱いなら消費税はかからないのです。
店舗管理
2015年1月21日

固定客 | 何度も来てくれる大切なお客様です

固定客
固定客とは、自社の製品やサービスを繰り返し、長期にわたって購入してくれるようなお客さんの事をいいます。いわゆるお得意さんといったイメージになりますね。

さて、みなさんも「商売をするうえで固定客はこの上もなく大切だ」といった事をきいたことがあると思います。「あそこのお店は、味が変わって今までいた固定客が来なくなってから業績が…」とか、「あのお店は固定客がついているから成功するよ」といったようなお話です。

この会話では、固定客の有無がそのままお店の業績の良否につながるという風に言っています。

さて、それはどうしてなのでしょうか?別に固定客がいなくとも、売れていれば問題ないですよね?例えば、観光地で観光客相手に相場よりも明らかに高い商品を売っているお店があるとします。

このようなお店は、あまり固定客がついていないと考えられますが(私なら常連にはならないですが、どうでしょうか?)立派に運営しています。

しかし、毎回、たまたま立ち寄るといったお客を集めるのは非常に大変なことです。この例のような観光地ならば、観光地自体に固定客がついているから良いのかもしれませんが、通常はチラシをまいたり、交通広告屋外広告を出したり、口コミを狙ったりと様々な努力をしなければなりません。

そして、努力をしなければならないということは、それだけコストがかかるという事なのです。

(一般的に、一度顧客になってくれた人を繋ぎ止める事の方がコストはかからないと言われています。このような、顧客を繋ぎ止めるための考え方をリテンションマーケティングと言います。)

と、なんだか色々書きましたが、結論としては固定客はとても大切な人たちなのですという事です。

■固定客を増やすためには

お客様が何度も来てくれると、会社の経営にとってはとても安定する要因になってきます。ではどうやって固定客を増やしていけばよいでしょうか?

まず考えられるのは、人とのつながりを演出することです。例えば、店員さんに顔と名前を覚えてもらっていて、前購入した商品を前提とした接客をされたら嬉しいですよね?

そのようなことがうまくできれば、自然と固定客が増えていきます。

また、古典的な方法ですが、ポイントカードやLINEなどを使ったクーポン配布など、ちょっとしたお得感を訴求することもポイントです。

お店に通えば、特典が増えていく設計になってイタルすると、また通いたいとなるものです。

こう言ったことを実現するためには、お金をかけないのであればお客様ノートなんかをつけることです。(小規模なお店には特におすすめです。記録を取っていくと世界が変わる時が来ます)

ただ、ちょっと規模が大きくなると少し難しくなるのでコンピュータの力を借りて顧客データベースを整備しCRM(顧客関係管理)などの仕組みを導入することなども検討できます。

こういった事はお金が無いからできない、とか、システムがわからないからできないというのではなく、「お客様との関係を深めるためには何ができる?」と自ら問うてみて、まずできることから始めるのが大切です。

お客様を繋ぎ止めるリテンションマーケティングなどという分野もあるぐらい、お客様の固定客化は重要な領域だったりするのですから。
経営
2015年1月4日

経営方針 | 経営理念と具体的な経営計画の間をつなぐ重要な考え方です

経営方針
経営方針とは、経営理念を実現させるために、どのように行動するかの方針の事です。イメージとしては、企業がどうあるべきかの哲学的な概念である経営理念に対し、その経営理念を実現するために具体的にどのような方向を目指すかといったモノになります。

そして、この経営方針に従って長期経営計画中期経営計画短期経営計画に落とし込んでいきます。

まさに、経営の方針なのですね。

例えば、あるパン屋さんを考えてみたいと思います。このパン屋さんの経営理念が「地域の健康に貢献する」とあるのであれば、経営理念である「地域の健康に貢献する」ために、自社がどのような方向に向かうのかを考える必要があるのです。

何といっても、経営理念だけが漠然としてあったとしても、これをどのように事業活動に結び付けていけばいいのかが分からないですからね。

そこで、経営方針として、経営理念をもう少し具体的にしていくのです。今回の例では「今後、地域で採れる自然の素材を活用していく」といった方向性を決定し、具体的な経営計画に落とし込んでいくこととします。

例えばこの経営方針を元に、「今年は、地元の農家さんの勉強会に参加する」とか「今年は前年比で5%ほど収益性を向上させ、そのお金を原資に研究開発を行う」といった感じの具体的な行動計画を立てていくのです。

こういった意味から、経営理念を元にどのようなアクションにつなげていくかを考えて、言葉にしていくのが経営方針という事ができるのですね。

関連用語
経営計画
経営
2014年7月30日

PEST分析 | 政治経済、社会技術をまんべんなく検討して世の中の動きを掴むのです

PEST分析
PEST分析とは経営の外部環境を分析するフレームワークの一つで、企業を取り巻く外部環境を、Politics(政治)、Economics(経済)、Society(社会)、Technology(技術)に分けて分析するモノになります。

企業は単独で存在しているわけではなく、企業を取り巻く外部環境の中に存在しています。そして、その外部環境は刻一刻と変化していっています。

また、企業が経営戦略を立てようとした場合、自社の置かれている環境を正しく認識しないと判断を誤ってしまう事になります。

例えば、法律で規制がある非常に高い参入障壁を持つ分野で事業を営んでいる企業があったとします。しかし、近く規制緩和が行われる見込みであり、参入障壁が低くなることが想定できるとします。

そのような外部環境を正しく認識せずに「うちの事業は安泰だから今年も去年と同じ戦略で行くよ」といった意思決定を行ったとしたらどうなるでしょうか?なんだか苦境に立たされそうな気がしますよね。

このように、自社の置かれている外部環境を正しく認識することはとても大切なのです。
  • そうはいっても
さて、そうはいっても漠然と「外部環境について考えてください」なんて言われても困りますよね。何と言っても世の中は常に変化していますし、考える手がかりがないと時間ばかり費やしてしまいそうですからね。

そこで、PEST分析という風に、政治と、経済、社会、技術といった分野に分けて分析しましょうというフレームワークが生まれたのです。

こういう風に切り口があれば「『政治』は、法改正があって、税率も変わるし、『経済』的には物価がインフレ傾向になっているか。『社会』面では、この地域の若年層の人口が増加気味で、『技術』的には、革新的な新技術が誕生したんだよね…」といった風に切り分けて考えることができますよね。

こちらもご参考に
経営戦略の実務的な構築方法 
経営
2014年7月30日

MOT | 技術を経営に活かせればとても強い競争力を確保できるはずです

MOT
MOTとは日本語で記すと技術経営の事で、マネジメントオブテクノロジー(Management of Technology)の頭文字をとったものです。

技術経営なので「技術者が経営するのかな?」とか「さかさまにして経営の技術、つまり経営の技法の事かな?」といった風に考える方もいるかもしれませんね。でもMOTはもっと素直に捉えて、『技術力に立脚しているような事業の経営管理』といった意味になります。

つまり、技術力に立脚している事業の経営管理ですから、どのような技術が将来有望であるかを見極める必要がありますし、その技術をどのように事業に結び付けていくかを考えていく必要があります。(技術を事業化するまでには、死の谷ダーウィンの海魔の川といったRPGみたいな名前の付いた関門を越えていく必要があるのです。)
  • 学問分野の呼び方にもなっています
「そのような意思決定を適切に行うためには、経営管理のみならず技術にも精通した人材を育てないといけないよね」という発想から、MOTという学問分野も生まれています。

このMOTは技術分野のMBAなどと説明されることもあります。

■MOTが活用される場面

MOTという英語3文字の用語はなんだか難しめに感じるかも知れませんが、割と身近な分野に関わっています。

例えば、研究開発の事業化のプロセスなどです。例えば新しいスマートフォンを作る際に、技術だけが先行していても革新的すぎで、かつ、高すぎて買いにくいと言ったことが起こりがちです。

そのような場合、MOTの考え方では技術をどうやって役立てるかを考えます。ひいては、技術の価値をどうやってお客様に届けて、適正な利潤を確保するかが問題となります。

知的財産権の管理や資金調達など会社が技術を消費者に届けるためにやるべきことはたくさんあります。またオープンイノベーション(オープン戦略)の推進などにもMOTの知見が使われたりします。

このように優れた技術の種を、みんなが使えるようにして皆が幸せになれるような事が重要だったりするのですね。


マーケティング
2012年10月18日

ステルスマーケティング

ステルスマーケティング_001
ステルスマーケティングとは、第三者を装った者が、消費者に気づかれないように宣伝を行う事を言います。気づかれないように行動する「ステルス」と宣伝行為である「マーケティング」を組み合わせた言葉です。(マーケティングという言葉は宣伝だけを意味するわけではないのですが、言葉として通りが良いのでこのような用語になったのだと思います。)

「ステマ」と略される事があり、こちらの言葉の方がおなじみかもしれませんね。

このステルスマーケティングの古典的な手法は、サクラを使って、行列を作って人気店であるかのように偽装する行為や、知り合いに口コミを頼むと言った手法です。

このような古典的な手法に加え、今日では、インターネットを使ってのステルスマーケティングが行われることがあると言われています。

例えば、ブログなどを執筆している影響力のある人物が、報酬を受け取ったうえで第三者的な立場を装いながらある企業の製品を賛美するといった行為です。

このような場合、情報の受け手は第三者の口コミ情報であると錯覚して情報を受け取ってしまうため、ある意味、消費者をだましていることになるのです。

そして、消費者をだますという行為がこのステルスマーケティングが良くないとされる理由の一つになるのです。
  • 関連する用語
このステルスマーケティングに関連する用語としてパブリシティペイドパブリシティといった言葉があります。

これらの違いはなんでしょうか?

パブリシティもペイドパブリシティも第三者が宣伝するわけですからある意味では、ステルスマーケティングと似ているわけです。

しかし、パブリシティやペイドパブリシティには消費者をだます意図はありません。

パブリシティは、報道機関が自らの判断で記事を掲載するわけですし(批判記事を書かれる可能性もあります)、ペイドパブリシティにしても、広告である旨は明記されるので消費者をだましているわけではないのです。
生産管理
2012年2月12日

機能別レイアウト(ジョブショップ)

機能別レイアウト_001
機能別レイアウト(ジョブショップ)とは、機能が似ている設備をなるべく近くに配置するレイアウトです。機能群に着目したレイアウトという事ができます。

例えば、食品工場などで素材を洗う機能群が固まったところ、素材を切る機能群が固まったところ、素材を焼く機能群が固まったところ、素材を茹でる機能群が固まったところを作るようなイメージとなります。

そして、素材はその機能群の中を製造するものによって選択して進んでいくようなイメージとなります。例えば、茹でる必要がある食品は茹でるところを通って製品となりますし、焼く必要がある食品は焼くところを通り製品となります。

このように、素材は工場の中を動き回ることとなります。

この機能別レイアウトをモノの流れという観点から比較してみると、固定型レイアウトとは異なり、先ずモノは工場内を動き回ります。そのうえ、製品別レイアウトとも異なり、モノの動く経路は固定していません。

この機能別レイアウトは、製品ごとに専用のラインを設けなくても良いため、多品種少量生産に向いているレイアウトです。

この機能別レイアウトを採るメリットは次の通りです。

生産計画の変化に対応しやすい

仕様変更に対応しやすい。

機械や設備の稼働率向上が見込め、従業員が自分の担当する機能群に熟練しやすくなる。
 
逆に機能別レイアウトを採るデメリットは次の通りです。

加工経路が複雑となる。

生産期間が長くなり、工程間の仕掛品が増加する。

管理が複雑となる。

このまんがでは沢山の種類のお菓子を製造するために、機能別レイアウトを採用しているようです。その結果、沢山の種類のお菓子を製造することができ、そのうえ、食材の加工にも習熟できたと言っています。
生産管理
2012年2月11日

固定型レイアウト

固定型レイアウト_001
固定型レイアウトとは、素材や仕掛品を固定しておき、人や設備をそこに移動して生産活動を行うレイアウトです。この固定型レイアウトは重量物(運びにくいものと言い換えてもよいです)を製造するときに採られることが多いです。

これはビルを建てたり、船を作ったりするときに採られる方式という事ができます。ビルや船は基本的には製造する場所に据え付けられ、そこに工具や材料を持った作業担当者が集まって生産活動を行います。文字通り作るものを固定することから固定型と呼ばれています。
 
この固定型レイアウトをモノの動きから比較してみると、機能別レイアウトや製品別レイアウトとは異なり、モノが工場内を動き回るのではなく、生産設備や人がそこに集まるイメージとなります。

この固定型レイアウトを採るメリットは次の通りです。

運搬が少なくなる。
大型の仕掛品を運搬する必要が無くなります。

設計や工程変更に対応しやすい。

逆に固定型レイアウトを採るデメリットは次の通りです。
 
生産設備や人員をその場所まで移動させるために時間が必要となる。

生産できる数量が非常に少量となる。

といったことが考えられます。

このまんがでは何か大きなものを学校祭のために作ったようです。そして、大きなものであったため、展示するその場所へ材料を持ち寄って組み立てを行ったようです。

このように、その場所に行って製造活動を行う配置方法を固定型レイアウトと言います。
店舗管理
2011年11月23日

ハフの確率モデル

ハフの確率モデル_001
ハフの確率モデル(ハフモデル)とは商圏の測定法の一つで、消費者がいくつか選択可能な商業施設の中からある特定の商業施設を選択して買い物する確率を求めたものです。

基本的な考え方はライリーの法則と同じですが、都市を単位として考えるのではなく商業施設を単位として考えています。

大きな商業施設街の方が買い物に行く魅力が大きく(いろいろ売ってそうですよね)、また距離は近い方に(近くで済むならその方がいいですよね)行く傾向が高いとしています。

計算式は下のようになっています。
ハフモデル1
それでは、数値例を考えてみたいと思います。

ここではパラメータの値が決定しないと計算例を占めることができないため、λ=2とした修正ハフモデルを用いて計算例を示したいと考えています。

A施設は400平方メートル、B施設は50平方メートル、C地域からA施設まで2Km、B施設まで1Kmとします。その場合にC地域に住んでいる消費者がA施設に来店する確率を求めます。
ハフ2
③で計算結果を示していますが、PijすなわちA施設に来店する確率は3分の1であると言っています。逆に、B施設には3分の2の確率で来店すると計算することができます。

このまんがでは2コマ目でどこのお店に行こうかを考えています。そして、この来店の確率を計算するモデルがハフの確率モデルなのです。
マーケティング
2011年10月22日

真空地帯理論

真空地帯理論_001
真空地帯理論とは小売業展開に関する仮説の一つで、市場の変化や小売業の発展に伴って市場に隙間ができ(真空地帯ができ)そこに新たな小売業が参入してくるという理論です。

これは次の仮定を置いたうえでご説明します。

ある市場で最も支持を集める価格帯、サービスの水準があるとします。さらに、小売業はお客様の求めるものを提供したがると仮定します。

その仮定を置いたうえで、この真空地帯理論を時系列に沿って以下ご説明します。

1.ある市場に低サービス、低価格の「田中屋」、中サービス、中価格の店舗「岡崎商店」、高サービス、高価格の店舗「斉藤商会」が存在していたとします。

2.中サービス、中価格の店舗「岡崎商店」が支持を集めているため、
低サービス、低価格の「田中屋」、高サービス、高価格の店舗「斉藤商会」も「岡崎商店」のようなサービス水準、価格水準を志向します

3.すると、市場に低サービス、低価格、高サービス、高価格の店舗が存在しなくなり、市場の真空地帯になります。そこに革新的小売業が参入してきます。

このまんがでは、2コマ目で流行ったカフェを意識して既存のカフェは似てきてしまうと言っています。この状況が2.でご説明した似てきてしまうという状況です。

そして3コマ目でトンガッたカフェができたと言っています。これは市場の隙間ができ、そこに革新的なお店が参入してきた事を表しています。

なお田中屋、岡崎商店、斉藤商会というネーミングには特に意味はないです。念のため。
マーケティング
2011年10月19日

小売の輪

小売の輪_001
小売の輪理論とは小売業展開に関する仮説の一つで、まるで輪のようにらせん状に小売業界のビジネスモデルが発展していくという理論です。

この理論を時系列に沿って以下ご説明します。

1.革新的小売業の登場
革新的な小売業が何らかのイノベーションによってローコストオペレーションを実現します。その結果非常に強い価格競争力を持つことができます。そしてその価格競争力で既存の小売業の顧客を奪い、成長を実現し、市場での地位を確立します。

2.追随者の登場
やがて、同様のイノベーションを実現した(仕組を模倣したと言い換えてもいいですね)追随者が続々と市場に参入して、競争の激しさが増します。

3.高付加価値路線へ(アップスケール化
価格競争に限界を感じる、規模の拡大、組織の成熟による間接費の増大等によって低価格販売を放棄し、価格以外に付加価値を付けた高価格・高粗利の戦略に移行していきます。

4.新たな革新的小売業の登場
価格が上がってきた段階で、別のイノベーションを実現した新たな革新的小売業が低価格販売で顧客を奪っていきます。

このように、1から4までを繰り返しまるで輪を描くように小売業界のビジネスモデルが発展するといった理論です。

このまんがでは3コマ目で美味しいけど少し高いと言っています。また、4コマ目で味がよくなったとも言われています。2コマ目では安いと言われていたようですが3.高付加価値路線へ舵を切ったようですね。
マーケティング
2011年10月18日

ペネトレイティングプライス

ペネトレイティングプライス_001
ペネトレイティングプライス(市場浸透価格)とは新製品を市場に投入する際の価格設定の方法の一つで、製品の導入初期に意図的に低めの価格を設定しすることをいいます。新製品を市場に投入する際の価格設定の方法はこのペネトレイティングプライス(市場浸透価格)スキミングプライス上澄み吸収価格)があります。

このような価格政策は以下のような条件の場合に採られるといわれています。

1.製品の差別化しにくい
競合が参入しやすいため、導入当初に高い市場シェアを確保する、早めに市場に浸透して高いシェアを目指すといった効果を狙います。

2.価格弾力性が大きい
価格が変化した場合、需要は大きく変わります。すなわち、価格を安くした場合に、需要が大きく増加するため、安くしても販売量の増加の影響の方が大きく、売上高が増加する可能性があります。また費用面では
規模の経済の効果を期待して利益の増大を狙います。

3.
製品ライフサイクルが長いと見込まれる
製品の導入当初に高いシェアを確保し、経験曲線効果を期待し長期的に利益を得るという効果を狙います。

このまんがでは、新製品のカメラがとても安いと言っています。このカメラについて販売企業は、「製品の差別化は難しく、安くするとたくさん売れる。また、この製品は息の長い製品である。」といったような事を考え、このような安い価格設定を行っていると考えることができます。


実務面からの加筆:
実務的に安くして市場に浸透するという戦略(ペネトレイティングプライス)を中小企業、更に規模の大きくない小規模事業者が採用するのが合理的かという問題があります。

特に小規模事業者が新製品や新サービスにつける値段は安すぎる場合があります。その価格で売っても適正な利潤が得られないかもしれない価格をつけるのはあまり合理的ではないです。

■市場に浸透させるという言い訳

このペネトレイティングプライスは「安くして市場に浸透する」→「大きな市場シェアを獲得する」→「規模の経済や経験曲線効果でコスト削減が見込めるので結果として儲かる」といった論理構成になります。

しかし、多くの中小企業は経営資源の制約からこのような戦略をとることは難しいですし、もっと規模の小さな小規模事業者にとっては更に厳しい道となります。

そもそも、浸透させようと考えている市場規模がどの程度あるかの見積もりすら、行われていないケースもあるのです。

■小規模事業者はペネトレイティングプライス戦略を採用すべきか?

現実的には、新製品や新サービスはこのペネトレイティングプライスといったアプローチではなく、最初から適正な利潤を得られる価格をつけることをおすすめすることが多いです。

そうすると、「そんな高くしたら売れないよ」といった声も聞こえてきますが、それを売れるような付加価値を考えていくほうが楽しいですしうまくいくケースが多いです。

とにかく、中小企業、特に小規模事業者は大企業と競争したら絶対的に不利だという現実から始めたほうが良いと考えます。

ヤマザキパンや第一パンと同じ軸で勝負したら絶対に勝てないので、ちゃんと適正な利潤が取れる街の素敵なパン屋さんを目指すべきなのです。

(相手の戦略を知っておくことは有益ですので、ペネトレイティングプライスの考え方を知ることは重要です。しかし、勝算なく安売り競争に打って出ないこともまた重要です。)

関連用語
参入阻止価格

初出:2011/10/18
更新:2025/06/10

マーケティング
2011年10月17日

スキミングプライス

スキミングプライス_001
スキミングプライス(上澄み吸収価格)とは新製品を市場に投入する際の価格設定の方法の一つで、製品の導入初期に高めの価格を設定しすることをいいます。新製品を市場に投入する際の価格設定の方法はこのスキミングプライス(
上澄み吸収価格)とペネトレイティングプライス(市場浸透価格)があります。

このスキミングプライスを採る狙いとしては、早めに投下した資金の回収を図ること、ブランドイメージの確立等があります。

このような価格政策をとるためには以下のような条件が必要であるといわれています。

1.製品の差別化ができている
他社と同じものを高く売るということは困難です。

2.価格弾力性が小さい
価格が変化しても需要はそれほど変わらないということです。すなわち、価格を安くしても需要はそれほど増えませんが、価格を高くしても需要はそれほど減らないということです。

3.参入障壁が高い
容易に他社が参入できる市場で高価格を維持することは困難です。
 
また、このような価格帯を主に受容するのは、イノベーター理論でいうところのイノベーターといわれる人々となっています。

このまんがでは、メガネの先輩が高くてもそれだけの価値があると言っています。同様のカメラの2倍くらいの値段をつけたとしても、このメガネの先輩のように購入する層がいるため 
スキミングプライス(上澄み吸収価格)が可能となります。
財務・会計
2011年10月11日

インカムゲイン

インカムゲイン_001
インカムゲイン(income gain)とは株式や土地など資産が生み出す利益のことを言います。当該資産の所有が原因となって受け取る収入で、利息や配当、家賃、地代が該当します。

例えば100円の株を購入して5円の配当を得たとすれば5円のインカムゲインです。また、駐車場を持っていて、その駐車場代もインカムゲインとなります。

このまんがでは昨年は投資環境が非常に悪く結構な額のキャピタルロス(損失)が発生したと言っています。

しかし、2コマ目で値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う投資の割合は小さく、3コマ目で安定的なインカムゲインを得ているといっています。

このまんがでは債券から得る利息、食堂ビジネスの収益(株式会社にして配当を得ているのでしょうか?)がインカムゲインになっていると言っています。

このインカムゲインを得るための代表的な投資は以下のとおりです。
・債権の利息(公社債)
・配当金
・REITなどの分配金
(ここまでが証券投資なので換金性が高い資産の投資になります)
・不動産の賃料
・その他
(証券投資以外のインカムゲインは換金性に乏しいですが、長期にわたって安定収入が期待できるという長所があります。)

ここに上げた資産ですが、「あんまり儲からなさそう」と感じたかもしれません。その通りで、うまく行っている企業にとっては、本業に勤しんだほうがたくさん儲かったりします。

また、補足になりますが、このインカムゲインは損益計算書の営業外収益の欄に掲載され、営業利益から営業外費用(利息など)と営業外収益を加減して、経常利益として表示されます。

実務面からの加筆:
インカムゲインが多いと一見すると企業は安定しているので金融機関からの評価が高くなりそうですよね。

しかし、金融機関からの評価は基本的には営業利益やキャッシュフローを重視しますのでインカムゲインが多くなっても本業の実力であるとはあまり評価されません。

確かに、財務面の安定性を高める一因であるとは考えられますが、あくまで本業とは関係のない収入(市場の変動に大きな影響を受ける)であることからそこまで評価が高まる事はありませんので注意が必要です。

金融機関が営業利益やキャッシュフローを重視するのは、企業の努力で売上や利益を創出できるため、様々な無形の資産(ノウハウなど)が活用できるためです。他方、インカムゲインはあくまで投資であることから、社長の能力がどんなに高くともその結果に及ぼせる影響は限定的で、企業の価値とは考えにくいのです。

そのため、インカムゲインは安定収入として魅力的ですが、良い企業は稼ぐエンジンが自社の本業にある企業である事が重要なのです。


初出:2011/10/11
更新:2025/06/09

財務・会計
2011年10月10日

キャピタルゲイン

キャピタルゲイン_001
キャピタルゲイン(capital gain)とは株式や土地など資産の価格変動によって得られる利益のことを言います。例えば100円の株を購入して150円で売却すれば50円のキャピタルゲインです。

これに対して資産の価格が下がって損をして場合にはキャピタルロス(capital loss)といいます。例えばこの100円で購入した株の価格が下がって50円になった場合には50円のキャピタルロスとなります。

また、株式を高い時に売りやすくなったら買い戻すという空売りといった手法で得られた利益もキャピタルゲインとなります。(資産の価格変動によって得られる利益であるから)

このまんがでは、部活動は何かとお金がかかりそのため運用を行っていると言っています。

3コマ目の安く買った株がだいぶ値上がりしたと言っています。このように保有している資産が値上がりし利益を得られた場合、キャピタルゲインといいます。

関連用語
インカムゲイン

■事業におけるキャピタルゲインとは

キャピタルゲインというとどうしても株式を想定しがちですが、不動産や金、仮想通貨(暗号通貨)など価格変動がある資産について使う用語です。

上では株の例を出していますが、不動産を1000万円で購入し、1500万円で売却した場合には500万円のキャピタルゲインが発生します。

なお、税制はとても複雑ですので、それなりのキャピタルゲインが発生した場合は税理士さんにご相談することをオススメします。また、特に節税などにご興味がない場合は、税務署に相談すれば適正な納税に導いてくれるのでこちらもまた安心です。

■含み益とは違います

このキャピタルゲインとは、実際に売却して利益確定した場合についての言葉です。

値上がりしていても、売らずに持っている状態=評価益(いわゆる「含み益」)が出ている資産もあるかもしれませんが、これはキャピタルゲインとは言わないので注意が必要です。

■事業の価値はそんなに高まらない

と、キャピタルゲインも利益ですから、この主の利益を沢山出していれば金融機関の評価が高まり、より多くの融資が得られると考えるかもしれませんが、多くの場合において、そのようにはなりません。

企業会計においては、本業の利益が「営業利益」として書かれますが、キャピタルゲインが決算書に記載されるとして多くの場合は「特別利益」の欄に記載されます。

金融機関などは本業での稼ぐ力である「営業利益」や経常的に稼ぐ力である「経常利益」を重視しますので、来期も続くかわからない(というか概念として毎年続くことを想定しない)特別利益はそれほど重視しないのです。

なお、不動産屋さんにおいては、仕入れた不動産の値上がり益は営業利益に乗ってくるケースが多いので補足します。

関連用語
グロースキャピタル戦略
マーケティング
2011年10月9日

専門品 | 専門品を買うための労を消費者は惜しみません

専門品_001
専門品とは消費財を購入のされ方で最寄品買回品、専門品と分類したうちの一つです。

この専門品は消費者が特定の製品を指定して購入するものです。このような専門品は消費者は購入するために労を惜しまず、良いものがあると聞けばかなり離れた場所まで買い物に出かけます。

価格は、最寄品や買回品と比べてかなり高く、購買頻度は非常に低くなります。

具体的には、楽器や自動車や宝石、高級時計などが該当します。

専門品についてまとめると以下のようになります。

1.行動
遠方のお店を訪問するなど購入に当たり特別な努力を行う。

2.購買頻度
購買頻度はごく低い。

3.価格帯
一般に非常に高い価格帯。

4.商圏
極めて広域になります。そのため、場合によっては専門品が欲しいために上京してくるといった事すら起こります。

このまんがでは、フレンチホルンを素材に専門品の説明を行っています。フレンチホルンという楽器を買うためには場合によっては海外の工房を訪問することを考えるとも言っています。

最寄品である食品を買うために海外の生産者を訪問するなんて考えもしませんよね。それを考える余地があるほど、特別な努力をしてもよいと思わせるのが専門品なのです。
  • 専門品を取り扱う場合は
専門品は、消費者が極めて厳しく比較検討するものとなります。そのため、どれだけ商品知識をもって販売できるかが重要となります。そのため、人的販売が非常に重要になります。

また、お店も高級感を持つことが重要となります。場合によっては一生に一度のお買い物となるわけですから、間接照明なども組み合わせて商品を際立たせるような陳列が大切になります。

また、しっかりと接客できるスペースを設けることも必要です。場合によっては、商品の陳列数を犠牲にしてでも、接客用にソファーを置くなどの工夫も重要です。
  • 在庫管理について
在庫管理については、極めて厳格に管理する必要が出てきます。流行に左右されないものが多いとは考えられますが、技術の進歩による陳腐化などが発生してしまうと大きなロスが生じますので、必要十分な数量を確保することを心がけましょう。

  • 顧客管理について
専門品を販売する場合は、顧客管理が重要となります。顧客との関係性を構築し、顧客生涯価値(LTV)を最大化できるように適宜連絡を取る等工夫をしていくことが重要です。

マーケティング
2011年10月7日

買回品 | 購入するために比較検討しながら「買いまわる」商品です

買回品_001
買回品とは
消費財を購入のされ方で最寄品、買回品、専門品と分類したうちの一つです。

この買回品は消費者が価格や品質を比較していくつかのお店を見て回ったりしながら購入するものです。まさに消費者が「買いまわる」というのがこの買回品のイメージです。

価格は、最寄品に比べて比較的高く、購買頻度は比較的低くなります。

具体的には、家具や家電、衣料品などが該当します。

買回品についてまとめると以下のようになります。

1.行動
複数のお店を回り、機能やデザインなどを比較検討する。

2.購買頻度
比較的購買頻度は低い。

3.価格帯
比較的高い価格帯。

4.商圏
比較的広域にわたり、近隣の消費者だけでなく多少遠方から購入のために訪れます。

このまんがでは、コンポを素材に買回品の説明を行っています。3コマ目で言われている通り、それを買うためにほうぼうを買いまわるといった事が買回品の特徴となっています。
  • 買回品を取り扱う場合は
この最寄品、買回品、専門品という分類は相対的なモノですが、買回品を自社が扱っている場合は、消費者がしっかりと比較して購買することができる売り場づくりが重要となります。

このまんがの例のコンポの場合、家電の販売店となるので次のような点に気を配った販売が重要となります。

まず、しっかりとテーマ性をもって訴求します。例えば新年度ならば、新社会人や学生さんが利用することが想定されてますので、利用シーンを思い浮かべることができるように訴求することが重要です。

また、店舗の従業員によるしっかりとした接客販売(人的販売)も行う必要があり、消費者の質問に答えられるだけの商品知識のある従業員の配置が重要となります。

このほかには、お店の雰囲気(気持ちよく店舗でお買い物していただけるように、照明や音楽など)に気を配るといった点にも注意が必要です。

また、服飾系の商品を取り扱うならば、陳列も展示陳列を検討する必要があります。

・在庫管理について

在庫管理については、シビアに管理する必要が出てきます。特に流行が強く表れる商品の場合は、定期発注方式などを用いて重点管理をしていかないと、陳腐化してしまい商品ロスが発生しますので注意が必要です。

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