まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

生産管理

生産管理
2025年7月11日

生産管理 | 管理もせずにただ作るだけではダメなのです

生産管理
生産管理とは、製品を納期通りに、一定の品質、低コストを実現しつつ製造するために行う活動のことを言います。

つまり、自社の持っている経営資源を活用して、顧客が望むモノを、品質、コスト、納期(総称してQCDと言います)のバランスを取りつつ製造するという事ですね。

■生産管理とQCD(品質・コスト・納期)

まず、なぜQCD『Quality(品質)Cost(コスト) Delovery(納期)』のバランスを取る必要があるのでしょうか?

それはQCDが生産管理の根幹となる概念であり、いっぺんには両立できないからです。

onnanoko_bustup_3
品質もコストも納期もすべてお客様のために大切なのよ!

kitsune_odoroki
でも、品質を上げようとしたらコストが余計にかかったり、丁寧に仕事をする必要があるので、納期は遅くなりますよね?

onnanoko_bustup_2
じゃあ、コストを優先するのよっ

neko_akire
コストを下げようとしたら、品質を犠牲にしたり、余裕がある時に作るから納期は遅くなりますよ?

onnanoko_bustup_2
だったら、納期最優先にしましょう

panda
でも、納期最優先にするためには、コストを掛けて特急対応したり、品質が犠牲になりますよ

onnanoko_bustup_2
そこはあれよ、裏技的なあれでなんとかするのよっ

tanuki
もちろん裏技なんかありませんので、QCDのバランスを取ることが求められます。


この3つを総称してQCDと言います。(詳しい解説はリンクから見ることができます)

■QCDを高いレベルで最適化するための生産管理プロセス

さて、このようにQCDを高いレベルで最適化するというのが生産管理の一つの目的ですが、これだけではまだ漠然としていて、どこから手を付けていけばいいかわかりませんよね?

そこで、まずは生産管理のプロセスについて把握することが大切です。そして、どんなプロセスがあるかを眺めながら改善点を探していくのです。

■生産管理のプロセス

生産管理の論点は多岐にわたりますが、流れだけを抽出すれば、

計画する→必要な経営資源を集めてくる→管理しながらやってみる→実施内容を確認をし、改善に結びつける

といったものとなります。

以下の図では馴染みが深いPDCAの観点からどのプロセスが何にあたるのかを整理してみました。

プロセス 概要 主な論点 PDCAとの関連
計画(Plan) 需要予測や受注状況を基に、生産量・時期・手順を設計 ・生産計画
・需要予測
・能力負荷計画
・販売との連携
P:生産目標・方針を立てる
(QCDのバランスを取って設定する)
調達(Do) 必要な原材料・部品・人材などの資源を用意する ・資材調達
・仕入先管理
・在庫管理
・人員管理
D:計画に基づき準備を実行する
実行(Do) 実際にモノを作る工程(加工・組立など) ・標準作業の遵守
・設備の稼働状況
・不良率と歩留まり
・作業者教育
D:モノづくりを実施
統制(Check・Act) 進捗・品質・コストなどを監視し、問題があれば是正 ・納期遵守率
・工程進捗管理
・トラブル対応
・KPI分析と改善
C:進捗や結果をチェック
A:改善策を講じて反映


■生産計画という似た言葉と生産管理との違いは

生産管理は上の表全体を示した考え方ですが、生産計画は生産管理の一部で、「いつ、何を、どれだけ作るか」を決めていく部分に当たります。

この図では、上のPlan(計画)の部分に当たります。この計画が無いまま調達や実行に移ったら、本件のマンガのように行き当たりばったりの対応になってQCDの両立どころか、ちゃんと製造すらできなくなってしまいますよね。

このように生産計画は重要ではあるのですが、それは生産管理全体がなされることが前提となります。その意味で、生産計画は、「生産管理のスタート地点」であるとも言えます。

■製造業だけが生産管理をするの?

とここまでの説明で、「ふーんたしかに大切だよね。でもうちはお弁当屋さんだからあんまり関係ないね」と思った、非製造業の方も多いと思います。

しかし、この全体的な考え方はどのような業種であっても重要です。以下のように考え方のエッセンスはどのような商売でも使えますので、自社のQCDを念頭に生産管理的な考えをしてみると見えてくるものがあるかもしれません。

業種 生産管理の主な対象 計画(Plan) 調達・実行(Do) 統制(Check・Act)
製造業(参考) モノの製造 何を・いつ・どれだけ作るか 資材調達、加工・組立、作業手順 品質検査、納期管理、不良対策
サービス業 人的サービスの提供 予約・顧客対応の見込み、担当割 スタッフ配置、接客の標準化 満足度調査、クレーム対応、教育
小売業 商品・売場の整備 販促計画、在庫補充計画 仕入・陳列、接客応対 販売実績分析、欠品・廃棄率の管理
飲食業 食事の提供 メニュー計画、仕込みスケジュール 食材調達、調理オペレーション 提供スピード・味のブレ、顧客評価

■生産管理の考え方は小売業にも必要


neko_akire
ねぇ、このかわいいぬいぐるみ。ちゃんと什器に入らないんだけど

onnanoko_bustup
あら、妙な隙間がもったいないわねぇ。棚に3つしか入らないし、しかもギチギチ。。。。

neko_akire
4つ無理やり入れたら、一つは横を向いちゃってますよ

onnanoko_bustup_2
見栄え悪いし、在庫はバックヤードに溢れているし。。。せめて計画ぐらい立てて仕入れるべきだったわねぇ

こんな微妙なオペレーションに覚えはないですか?これって小売業の話ですが、いわゆる生産管理に失敗している状況なんです。

ただ、こんな微妙なオペレーションをしていてもお店が存続しているわけですから、伸びしろがとてもあるという前向きに捉えることもできます。

■最後は経営資源の浪費につながっています

この例でもなんとか存続はできているかもしれません。

しかし、ちゃんと管理してお店を運営すればお客様に、今よりも良い品質のものを(商品の管理をしっかりするので品質は良くなります)、今よりも安い価格で(在庫ロスがなくなればお客様へ還元できます)、今よりも素早い納期で提供することができるかもしれません。

スクリーンショット 2025-07-11 235300

このQCDは確かにトレードオフですべてを両立することができないとする考え方ですが、生産管理をしっかりやることで、今まで発生していた無駄をなくせば、より高いあるべき水準に近づけていくことが可能なのです。

初出:2013/08/30
更新:2025/07/11

生産管理
2025年6月16日

個別生産 | なぜ個別生産はコスト高になりやすいのか?

個別生産_001
個別生産とは、注文に応じてその都度生産を行う形式です。ロット生産連続生産と比較して注文一件当たりの金額が比較的大きくなりますが、生産量は少量になります。また、製品の仕様や納期も注文の都度異なってきます。

この個別生産形式を採る場合、注文の形式は主に受注生産となります。顧客の注文を受けた際に、毎回設計を行い材料を手配し、製造を個別に行います。

また、製造品種は多品種となり、数量は少量となるため、多品種少量生産という事ができます。

加工の流れから見てみると、この個別生産形式では、主に機能別レイアウト(ジョブショップ)型のレイアウトがとられると言われています。また、段取りの頻度が比較的多くなると言われています。

このまんがでは特別な注文が入ったため、いつもと違う料理を作っています。そのため最終的にはレシピを間違ってしまったようです。

今回の料理人さんは包丁を振り回して危ない感じですね。事故が起こる原因になりますので刃物は振り回しちゃだめですね。 

■個別生産は高コストになりがち

個別生産方式で製品を作る場合、多品種少量生産となるためスケールメリットが働きにくいです。その上、段取り替えがその都度発生したり、設計業務が発生したりと間接コストも多くかかりがちです。

また、作業も平準化できないため、稼働率が低下し作業者の手待ち時間が発生します。(何もしなくても人件費や設備のアイドルコストはかかりますので間接コストの発生要因です)

また、材料や部材なども都度発注(小口発注で高単価、最悪は余剰在庫になる)することになりますし、保管しておく場所も大きなスペースが必要となり、管理の手間も非常にかかります。

■個別生産は既製品家具に対する注文家具のイメージです

既製品の家具ならばある程度部品も共通でき、工程も共通化できるため大量二生産することができます。その結果、良いものを低コストで顧客に提供することが可能です。

しかし、注文家具の場合は注文者の要望を細かく聞いて、個別に材料を仕入れたりと非常に手間がかかります。そのため、既製品家具と注文家具を比べると一般的には注文家具のほうが高くなるのが普通です。

なぜならば、一つ一つの家具に対して、設計・税料選定・加工が発生し、そのすべてが少量対応となるためです。言い換えれば、世界に一つという価値を既製品よりも高いお金を出して買っているのです。

■原価は個別原価計算で集約します

このような個別生産方式となる注文家具の場合、注文ごとに原価(直接材料費・直接労務費・製造間接費)を集約するので、個別原価計算で製造原価を計算することとなります。

とくにオーダーメイドのビジネスモデルでは、この計算方法で計算された製造原価が経営判断の鍵となります。

初出:2012/02/03
更新:2025/06/16


生産管理
2012年3月14日

移動作業式コンベア方式

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移動作業式コンベア方式とは、製品がベルトコンベア上を移動し、作業者もある程度の範囲を同時に移動して作業を行う方式です。簡単に言うと、人も動くしモノも動くようなイメージです。作業が終了した後は作業者は元の位置に戻って次の加工を行います。

例としてはパン工場で、ラインが動き続けているイメージを持っていただければと思います。パンダの顔をしたパンを作るといったちょっと複雑な加工をおこないます。その場合時間がかかるため、加工はラインと同じ速さで動きながら行います。

一通り加工作業が終わったら、元の場所に戻って次の生地が来るのを待つといったイメージとなります。

このまんがでは、男子生徒がバイトでこの移動作業式コンベア方式を採用している工場にバイトに行ったと言っています。そこでは、作っては最初の位置に、作っては最初の位置にという風に作業をしたと言っています。
生産管理
2012年3月13日

静止作業式コンベア方式

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静止作業式コンベア方式について本ページでは解説を行います。生産ラインの中でも「作業者が固定された位置で作業を行う」静止作業式コンベア方式と、同じ流れ作業であるセル生産方式やタクト方式との違いを理解しましょう。

<用語解説>
静止作業式コンベア方式とは、作業者が固定された位置に立ち、コンベアで運ばれてきた品物を一旦作業台に取り出し、静止させた状態で作業を行う方式です。

作業者はその場を離れることなく、自分の持ち場で同じ作業を繰り返す点が特徴です。

この静止作業式コンベア方式では、各工程ごとに担当者が固定され、作業者はコンベアから品物を作業台に取り出し、静止した状態で加工や検査などの作業を行います。

作業が完了した品物は、次の工程に向けて再びコンベアに乗せられるか、手渡しされることもあります。(人は持ち場を離れません)

いわゆる「ライン作業」の一種として位置づけられ、パン工場や家電の組立工場など、標準化された大量生産の現場で広く採用されています。

■静止作業式コンベア方式のイメージ

例としては、パン工場を思い浮かべていただけばと思います。このパン工場では各工程に担当者がいて、その工程に仕掛品が来た段階で一旦作業台に取り出して静止させ、決められた加工を行い、次の工程へ渡すイメージです。

例えば、粉を練ってパン生地にする人、パン生地をパンの大きさに加工する人など、それぞれ自分の持ち場で同じ作業を繰り返します。自分は動かずにモノが自分の前に来るイメージとなっています。

そして、作業が終わった品物は、再びコンベアに乗せられるなどして、次の工程へと流れていきます。

■静止作業式コンベア方式のメリットとデメリット

ではなぜこのような静止作業式コンベア方式を採用するのでしょうか?工場といえばベルトコンベア的な思い込みでしょうか?

そんなことはもちろんなく、静止作業式コンベア方式には大きなメリットがあるためです。

■メリットは効率化

静止作業式コンベア方式は「作業の効率化」と「品質の安定化」がメリットです。

とにかく、作業者が自分の担当工程に集中できるため、熟練度が向上しやすく、同じ作業を繰り返すことで作業スピードも上がります。

いわゆる大量生産方式の利点を突き詰めたようなイメージなのですね。

また、ラインの途中で不良品が発見された場合、その工程で問題を特定しやすいという利点もあります。

■デメリットは単調な仕事になることです

一方でデメリットも存在します。

単調な作業の繰り返しになるため、モチベーションの維持が難しいことや、工程ごとに作業が固定されるため、多能工化(複数の作業を覚えること)が進みにくいという課題があります。

ひたすらお刺身にたんぽぽを乗せる達人になっても(あれ、本当は食用菊なんですよ)、ほかの作業はやはり一から覚えないといけないといった課題です。

加えて、一つの工程でトラブルが起きると全体が止まってしまうという問題が発生しやすい点も挙げられます。

たんぽぽを乗せる工程の前に、お魚を切る工程があったとして、その工程が滞ったらたんぽぽ工程は仕事ができないですよね。

現在においては単調な作業からくる離職リスクが大きなリスクとなってきています。働いてくれる人をどう確保するかはどの企業でも極めて重要な課題ですので。

■他の生産方式との比較

静止作業式コンベア方式は「流れ作業」とも呼ばれ、タクト方式セル生産方式と比較されることがあります。

例えば、セル生産方式では1人または少人数のチームで一貫した作業を行うため、柔軟性は高いものの効率はやや落ちます。大量生産を前提とする静止作業式は、そういった方式よりもスピードとコストの面で優れています。

このように、どの方式が最適かは、製品の性質や工場の目的によって異なります。

■まんが解説(静止作業式コンベア方式)

このまんがでは回転ずし屋さんに行っいる場面を書いてています。回転ずしを見ていた時に以前やっていた工場のバイトを思い出したようです。

回転ずしの、レーンの上を商品が流れてくる景色が静止作業式コンベア方式のイメージに重なったのでしょう。

工場ではレーンで運ばれてきた製品を一つひとつ自分の作業台で加工し、次の人に流す。回転寿司ではレーンで運ばれてきたお寿司にお醤油などをかけて加工しますからね。

■補足:類似の用語にご注意

なお、「コンベア上を移動中の品物に対して作業を行う」方式は移動作業式コンベア方式と呼ばれ、静止作業式とは異なります。

言葉は似ていますが、作業対象が「静止しているか」「移動しているか」によって分類されます。(出典:JIS Z 8142 コンベヤシステム)
生産管理
2012年3月8日

混合品種ライン生産方式

混合品種ライン生産方式_001
混合品種ライン生産方式とは生産の作業手順がほぼ同じ複数の品種を一緒に連続的に生産する方式です。

この方式はライン切替生産方式とは異なり、時間によって生産するものを切り替えるのではなくいろいろなものを一緒に作っていくイメージです。

例としては、アンパンとジャムパンとクリームパンを一緒にライン上で流すようなイメージとなります。作業手順がほぼ同じ品種を一緒に生産することが混合品種ライン生産方式を採る条件となります。

逆に作業手順が全然違うものを同じラインで流したら大変なことになります。例えば、ジャムパンと大福とおにぎりを同じラインで流したら大混乱を起こしそうですよね。ジャムパンの中におにぎりのシャケが入っていたりしたら美味しくなさそうですし、大クレームです。

こういった生産方式は多品種少量生産を実現するための工夫の一つです。ある程度の生産量を確保し、規模の経済の効果を持たせることも狙いの一つです。

このまんがでは「粒あん」のおまんじゅうと「こしあん」のおまんじゅうを同じラインで、特に時間での切り替えも行わずに製造すると言っています。

混合品種ライン生産方式とはこんな感じのイメージになります。
生産管理
2012年3月6日

ライン切替生産方式

ライン切替生産方式_001
ライン切替生産方式とは、単一ラインを時間で区切り複数の品種を生産する方法です。  
本記事では、この方式の仕組みや特徴、多品種少量生産へのメリット・課題を解説します。  

<簡単な説明>
ライン切替生産方式とは単一のラインで、複数の品種を生産するための工夫の一つです。これは時間でラインを分けようという発想で、ある一定の時間が到来したときに生産する品種を切り替えます。

このライン切替生産方式は混合品種ライン生産方式とは異なり、生産を行う期間をいくつかの期間に分割してその期間内ではあたかも専用ライン(単一品種ライン生産方式)であるような動きをします。しかし、ある時間が到来した際には次の物品の製造を開始します。

こういった生産方式は多品種少量生産を実現するための工夫の一つで、ロット生産方式と親和性の高い生産方式です。

このまんがでは「粒あん」のおまんじゅうと「こしあん」のおまんじゅうをライン切替生産方式で製造しようとしています。このまんがの例の通り、時間で切り分けを行って製造活動を行うため、複数の物品の製造が可能となります。

■ライン切替生産方式と効率化のトレードオフ

ライン切替生産方式における大きな課題は「段取り替えの時間」です。ラインを切り替えるときには「片づけ」や「準備」が必要ですよね。

たとえば、クッキーを焼く工場でチョコチップからプレーンクッキーに切り替えるときには、オーブンを掃除して材料を入れ替える時間がかかります。

また、マンガの例のように、「つぶあん」と「こしあん」を切り替えるときにも片付けを行い準備をする必要がありますよね。

混入が決して許されないような製品を作る場合は、設備を分解し清掃してから次の製造にかかるといったことすら行われます。

そして、この時間が長いと「思ったよりたくさん作れなかった」ということが起きます。そのため、切り替えの回数や切り替えの手間を減らす工夫がとても大事です。

この段取り替えの時間を短縮するために活用される手法が外段取り(外側で作業する→機械を止めない)などの方法になってきます。

■ライン切替生産方式と品質管理

ライン切替時には「残留原料」や「工程条件の安定化」による品質低下リスクが発生します。単純に言えば、前作っていたものと混ざると品質が悪くなりますよね?また、ラインを切り替えたときには、製造が安定するまでに時間がかかったりします。(例えば、オーブンなどの温度が安定するまで時間がかかったりしますよね?)

そのため、切替直後は歩留まり(良品率)が一時的に下がることが多く、不良品を出荷しないように検査体制の強化が重要です。

たとえば「いちご味」と「抹茶味」のジュースを同じ機械で作るとき、ちゃんと洗浄をしておかないと途中で味が混ざってしまうかもしれませんよね。そのため、一定時間は不良品が出るかもしれないと考えて検査を厳格化するなどの対応をすることが必要です。

サラッと書きましたが、「いちご」と「抹茶」でもアレルギーがあったら大変なことになります。そして、特に食品・医薬品分野では異物混入や成分混合のリスク管理が極めて厳格に求められます。アレルゲンが混入すると時として大事故につながるかもしれませんので、ラインの切替時のガイドライン遵守が本当に大切です。

生産管理
2012年3月3日

単一品種ライン生産方式

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単一品種ライン生産方式とは、あらかじめ作ってある専用ラインを用い、長期間にわたって単一品種を生産する方式の事です。段取り替えが必要ではないため、効率的な生産を行うことができます。

これは、パン工場などでひたすらアンパンのみを作るようなイメージを持っていいただければ、イメージしやすいと思います。アンパン専用ラインがあり、そこを流れてくるのはアンパンのみという工場です。

この工場はアンパンを作る分には非常に効率のいい生産を実現することが可能となります。何しろアンパンだけを作っているわけですから。

こういった生産方式は少品種多量生産を行う工場に向いていると言われています。

このまんがでは、男子生徒の作業する製造ラインは単一品種のみを作ると言っています。その結果、非常に効率が良い生産活動が行えたと言っています。
生産管理
2012年2月28日

サイクルタイム

サイクルタイム_001
サイクルタイムとは生産ラインに材料等を投入する時間間隔のことを言います。簡単にイメージするならば、生産ラインで動いているベルトコンベアの移動速度です。

通常は製品が算出される時間間隔に等しくなります。このことは言い換えると5分おきに材料等を投入した場合、5分おきに製品が完成するイメージとなります。ただし、製品一ケあたりに何分生産にかかるかは別の話となります。

このサイクルタイムを求めるための算式は以下の通りになります。

サイクルタイム(式)

例えば、一日70ケ生産しなければならないとして、8時間稼働で段取り替え等で1時間はラインが停止しているとします。そうすると7時間×60分=420分となります。

その場合次の式になります。
サイクルタイム(計算例)
計算の結果サイクルタイム=6分/ケとなります。

このまんがでは工程への投入間隔を確認しています。どうやら男子生徒は今回説明する式を知らなかったようで、困った顔をしています。

先生は上の式を適用して考えたらしく即座に答えています。さすがは先生ですね。
 
関連用語
タクト方式
ライン編成効率
生産管理
2012年2月27日

タクト方式

タクト方式_001
タクト方式とはすべての工程が一斉に作業に着手して、その工程の製品が完成したのちに一斉に次工程に移動する方式の事です。

これをいくらの軍艦巻きを作るイメージでご説明いたします。例えばあなたがいくらを乗せる工程を担当しているとします。

前工程のキュウリが乗った軍艦があなたの手元までベルトコンベアで運ばれてきます。そしてちょうど手元に運ばれてきた時にそのベルトコンベアは一旦停止します。

この時、製造ライン全体で考えてみるとベルトコンベアは一斉にとまります。そのため、あなたの前工程のキュウリを乗せる工程には、のりを巻いただけの軍艦が、その前工程ののりを巻く工程には丸めたご飯が手元にある状態となります。

そして、それぞれの工程で必要な作業を終えたタイミングでまた、ラインが一斉に動きます。

ちょうど、指揮者がタクトを振って一斉にオーケストラをコントロールするようにラインが動くのでタクト方式と言われています。ちなみにタクトとは指揮棒の事です。

このまんがでは練習をしていますが、なんとなくテンポがあっていないと言っています。全体のテンポが合わないと音楽も、タクト方式を採っている生産活動もうまくいかないのです。

■タクト方式のメリットとデメリット

タクト方式はみんなが同じ店舗で動けることになります。その結果、最小の在庫で効率よく仕事を進めることが可能となります。

これは、特に大量生産で効果を発揮します。

しかし、どこか一つ、どこか一人でも遅れたり早かったりした場合、全体の動きが悪くなります。一連の工程の場合は、どこかテンポの悪い工程があればその工程のスピードが全体の動きを決めてしまいます。

例えば、卵焼きを作る工場があったとします。

1卵を割る工程
2出汁と混ぜる工程
3焼く工程
4包装する工程

の4工程があり、すべてが同じ速さで動けば効率の良い向上だと言えると思います。

ただい、例えば2のだしを混ぜる工程だけ極端に遅ければ、

1割った卵が溜まりますし、

3の焼く工程は出汁と混ざったものがやってこないから動かない時間が多く発生します。

このようにタクト方式は全体の動きを揃える必要があるのですね。

関連用語
静止作業式コンベア方式
サイクルタイム
生産管理
2012年2月25日

セル生産方式 | 一人一人がある程度の責任を負う方法のメリットとデメリット

セル生産方式_001

セル生産とはセルと呼ばれる小さな生産ラインの中で少人数の作業者が一つの製品の完成まで製造を行う方式です。製品別レイアウトの一種であると言われています。

作業者の周りに道具や部品を配置して一人で最後まで製品を作り上げるような生産方式です。

作業者の周りに置くので、U字型になるイメージです。簡単に図に示すと下のようになります。(「人」が作業者だとして、「■」が道具や材料となります。)


■人■
■■■

■セル生産方式の特徴とメリット


1.作業者一人あたりの受け持ち作業が多くなる
セル生産方式は、一人ひとりが受け持つ作業が広くなり、完結性が高くフレキシブルな生産形式であるという事ができます。

そのため、作業者のやりがいを高めて、モチベーションアップにつながります。

2.仕掛品の数量を少なくできる
仕掛品の数量や生産リードタイムの面でみると、このセル生産形式の下では仕掛品を少なくすることが可能となります。

セル毎に生産が完結する事から、工程の間で滞留する在庫を少なくすることができるためです。

3.他の工程に影響を受けにくく、生産リードタイムも短くできる
他の工程が遅れていても影響を受けにくく、生産リードタイムを短くすることが可能となります。

4.多品種少量生産に適している
大規模な段取り替えを少なくすることが可能となるため、多品種少量生産に適しているという事が出来ます。

このセル生産方式を品質面でみると品質面での問題を最小限に抑えることができると言えます。

5.不良品を大量に製造することがなくなる
不良品を早く発見することができ、不良品の製造に伴うコストを圧縮できます

■セル生産方式のデメリット

このセル生産方式は、作業者一人一人のスキルが求められます。そのため、教育訓練をしっかりと行えるような企業でないと導入が困難となります。

また、作業者の負担が増えるといった問題もあります。

■セル生産方式のメリットの例

例えば、おまんじゅう工場を考えてみたいと思います。

この工場が連続生産形式の場合、おまんじゅうの皮を製造するラインで品質の低下が発生した時に、その日の製造分が全滅になってしまう可能性があります。

また、被害を最小限に抑えられたとしても、その工程の品質低下の問題を解決するまで、製造ライン全体が止まってしまう可能性があります。

しかしセル生産形式の場合、品質が低下したセルがあっても、その品質低下は当該セルのみの問題にとどまるので、被害を最小限に抑えることができます。 


このまんがではセル生産方式を用いているようです。そのため、男子生徒の定食のきゅうりがつながっているという品質低下は全体に波及せずに済んだようです。
生産管理
2012年2月13日

製品別レイアウト(フローショップ)

製品別レイアウト_001
製品別レイアウト(フローショップ)とは、製品ごとに専用ラインを設けて、原料投入から製品の完成まで(検査終了まで)を直線的に流していくレイアウトです。製品に着目したレイアウトという事ができます。

例えば、ポテトチップスなどを作っている食品工場でジャガイモや調味料を投入したらそのジャガイモがどんどん加工されていき、最終的な製品になるようなイメージとなります。

この製品別レイアウトは、製品ごとに専用のラインを設けるため、効率的に生産を行うことが可能となります。そのため、少品種多量生産に向いています。また、主に見込生産を行う製造業で採用されています。

この製品別レイアウトをモノの流れという観点から比較してみると、固定型レイアウトとは異なり、モノは工場内を動き回りますが、機能別レイアウトとは異なり、モノの動く経路は製品ごとに基本的に固定されています。

この製品別レイアウトを採るメリットは次の通りです。

工程間の距離が短くなるように(連続して作業できるように)配置されているため、運搬が少なくなる。

生産時間を短縮することが可能となり、仕掛品が少なくなる。

工程管理が簡単にできる。


逆に製品別レイアウトを採るデメリットは次の通りです。

製造ラインごとに同種の装置を持つことがあるため、装置の台数が増える。

生産の変動に対応しにくい。

一部の装置の故障によってライン全体が停止することがある。

このまんがではスイートポテトを大量に作ろうとして、専用ラインを設けて対応しようとしているようです。上手くいけば、2コマ目で指摘されているように、効率良く沢山の製造が可能となります。

しかし、3コマ目で製造ラインの一部が止まってしまい、結果としてライン全体が停止するという事態が生じてしまいました。 
生産管理
2012年2月12日

機能別レイアウト(ジョブショップ)

機能別レイアウト_001
機能別レイアウト(ジョブショップ)とは、機能が似ている設備をなるべく近くに配置するレイアウトです。機能群に着目したレイアウトという事ができます。

例えば、食品工場などで素材を洗う機能群が固まったところ、素材を切る機能群が固まったところ、素材を焼く機能群が固まったところ、素材を茹でる機能群が固まったところを作るようなイメージとなります。

そして、素材はその機能群の中を製造するものによって選択して進んでいくようなイメージとなります。例えば、茹でる必要がある食品は茹でるところを通って製品となりますし、焼く必要がある食品は焼くところを通り製品となります。

このように、素材は工場の中を動き回ることとなります。

この機能別レイアウトをモノの流れという観点から比較してみると、固定型レイアウトとは異なり、先ずモノは工場内を動き回ります。そのうえ、製品別レイアウトとも異なり、モノの動く経路は固定していません。

この機能別レイアウトは、製品ごとに専用のラインを設けなくても良いため、多品種少量生産に向いているレイアウトです。

この機能別レイアウトを採るメリットは次の通りです。

生産計画の変化に対応しやすい

仕様変更に対応しやすい。

機械や設備の稼働率向上が見込め、従業員が自分の担当する機能群に熟練しやすくなる。
 
逆に機能別レイアウトを採るデメリットは次の通りです。

加工経路が複雑となる。

生産期間が長くなり、工程間の仕掛品が増加する。

管理が複雑となる。

このまんがでは沢山の種類のお菓子を製造するために、機能別レイアウトを採用しているようです。その結果、沢山の種類のお菓子を製造することができ、そのうえ、食材の加工にも習熟できたと言っています。
生産管理
2012年2月11日

固定型レイアウト

固定型レイアウト_001
固定型レイアウトとは、素材や仕掛品を固定しておき、人や設備をそこに移動して生産活動を行うレイアウトです。この固定型レイアウトは重量物(運びにくいものと言い換えてもよいです)を製造するときに採られることが多いです。

これはビルを建てたり、船を作ったりするときに採られる方式という事ができます。ビルや船は基本的には製造する場所に据え付けられ、そこに工具や材料を持った作業担当者が集まって生産活動を行います。文字通り作るものを固定することから固定型と呼ばれています。
 
この固定型レイアウトをモノの動きから比較してみると、機能別レイアウトや製品別レイアウトとは異なり、モノが工場内を動き回るのではなく、生産設備や人がそこに集まるイメージとなります。

この固定型レイアウトを採るメリットは次の通りです。

運搬が少なくなる。
大型の仕掛品を運搬する必要が無くなります。

設計や工程変更に対応しやすい。

逆に固定型レイアウトを採るデメリットは次の通りです。
 
生産設備や人員をその場所まで移動させるために時間が必要となる。

生産できる数量が非常に少量となる。

といったことが考えられます。

このまんがでは何か大きなものを学校祭のために作ったようです。そして、大きなものであったため、展示するその場所へ材料を持ち寄って組み立てを行ったようです。

このように、その場所に行って製造活動を行う配置方法を固定型レイアウトと言います。
生産管理
2012年2月5日

ロット生産

ロット生産_001
ロット生産とは、品種ごとに生産量をまとめて複数製品を交互に生産する方式です。生産量は連続生産と比較して多くないため、一定数量をロットとしてまとめて、定期的に流していく生産方式です。

このロット生産方式は、連続生産するほどの需要は見込めないとしても、個別生産で対応できるほど数量が少なくないといったケースに採用される生産方式であるという事ができます。

そのため、このロット生産形式を採る場合には、注文の形式は受注生産及び見込生産双方で発生すると考えられます。

また、個別生産方式や連続生産方式と比較して、製造品種は中品種となり、数量も中量となるため、中品種中量生産という事ができます。

このロット生産形式では、機能別レイアウト(ジョブショップ)型のレイアウトや製品別レイアウト(フォローショップ)型のレイアウトどちらも採られることがあります。

このまんがではデザートを2種類提供しているようですが、一つの種類を5個ずつ生産するロット生産に切り替えたようです。

また、通常の料理については3コマ目で言っているように個別生産形式で生産を行っています。

デザートの生産形式だけロット生産に切り替えた結果、4コマ目でうまくいったと言っています。 おそらくデザートはある程度需要の見積もりを行うことができ、販売量も通常の料理に比べて多いとの判断があったのでしょう。

■ロット生産における在庫と生産計画

ロット生産は、ある程度まとめて作るという形になります。ただ、逆に作りすぎれば在庫が増えてしまいます。

逆に作る量が少なければ今度は売り切れが発生して機会ロスが発生してしまいます。

そのため、ロット生産においては(というかロット生産において「も」)いくつ売れるかどうかの需要予測が重要となってくるのです。

実務的には、全部の商品を厳密に管理するのは大変ですので、ABC分析を行って重要な商品群を重点的に管理していくことが行われています。
生産管理
2012年2月4日

連続生産

連続生産_001
連続生産とは、同一製品を一定の期間続けて生産する方式です。個別生産やロット生産と比較して注文一件当たりの金額が比較的小さくなりますが、生産量は多量となります。

この連続生産方式は多量に生産するものを、事前に決めてある同じ仕様で繰り返し生産を行う生産方式です。

たとえば、お菓子工場のように製造ラインがかっちり組んであって、そこを材料が流れていくうちに製品になっていくようなイメージです(もちろんすべてのお菓子工場がそうだとは限りませんが)。

この連続生産形式を採る場合、注文の形式は主に見込生産となります。そのため、あらかじめ決定してある仕様で需要予測に基づいてどんどん作ってしまいます。

また、製造品種は少品種となり、数量は多量となるため、少品種多量生産という事ができます。

この個別生産形式では、主に製品別レイアウト(フローショップ)型のレイアウトがとられ段取りの頻度がとても少なくなると言われています。

このまんがではイベントの需要予測に基づいて、お菓子の生産を行っています。どうやらケーキを製造しているようです。今回の50個が完成したとしても、引き続き製造は続けて行くと言っています。

このように同一製品を一定の期間にわたって製造し続ける事が、連続生産のイメージとなります。
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