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消費者心理

マーケティング
2015年1月17日

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、みんなが使っているから、欲しくなるといった現象のことを指す言葉です。英語ではBandwagon Effectsと表記されます。

「○○君も持っているから欲しい」とか「この製品は普及していて、安心感があるなぁ。だからこの製品にしよう」といった心理ですね。

このバンドワゴン効果を端的に言うと、長いものにまかれる的な消費行動です。定番品は定番になる理由があるはずで、だから良いものだといった考え方ですね。

このようなバンドワゴン効果は「多くの人が買っている」「みんなが選んでいる」といった他人の行動が意思決定に影響を与える心理的傾向ですが、似たような購買行動で「リーセンシー効果」という「最後に見た情報」に影響される心理効果もあります。

割と人間は不合理な生き物なのですね。

■バンドワゴン効果にも一理あります

さて、このバンドワゴン効果ですが、流行がさらなる流行を呼ぶといった現象の理由となりえます。すなわち、みんなが使っているから、更に普及が進むといった事です。

ワザと行列を作り出したり、品薄にすることによって需要が集中していることを顕在化させて(要は、任期があるという事をアピールして)さらなる需要を生み出すといった事にも使える効果ですね。

ただ、消費者としては、様々な製品でうまく流行った方がディファクトスタンダード(事実上の標準)になる事を経験的に知っているため、規格同士が争っている際には、より普及している方の製品を選ぶ方が合理的である場合があるのです。

また、普及すればするほどネットワークの価値が高まるというメトカーフの法則や、ある程度の普及率を超えたら一気に普及が進むという、クリティカルマス。普及が進むとそれによって普及に弾みがつくといったネットワーク外部性など、このバンドワゴン効果と同じ結果をもたらす経営用語は沢山あります。

関連用語

■バンドワゴン効果が生じる背景

このようなバンドワゴン効果が生じる背景には、私たち人間が「集団に属していたい」「間違いたくない」という心理を持っていることがあります。

群れに所属していれば生存率が上がるという原始の行動原理を未だに我々は盛っているのです。

そのため、誰かが選んだ商品や行動が『正しい』ように見えるため、「社会的証明」として自分も選んでしまうのです。

たとえば、レストランで「行列ができている=人気がある=美味しいに違いない」と考えて並んでしまうのも典型的な例です。

実際には行列ができているという事実の原因には、「店舗オペレーションが良くない」といったものが潜んでいるのかもしれませんし、「単にキャパシティ以上に集客キャンペーンを行ってしまった」だけかもしれません。

しかし、人は不思議なもので、そのようには考えず(上のように「行列≒人気店」と考えない人は割と変わった人です)人気があるお店は美味しいお店と考えがちなのです。

こうした現象は、口コミ・レビュー・フォロワー数などの指標を重視する消費行動にもつながっています。良いものだから皆が見るといった因果が、皆が見ているんだから良いものだと逆転することもよくあるのです。


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