まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

小売業の類型

店舗管理
2025年11月8日

アウトレットストア

アウトレットストアの仕組みを解説する4コマ漫画
アウトレットストアとは、主に、メーカや卸売業が在庫処分のため割安価格で販売を行う店舗のことを言います。

どこかの業者が単体でこのような形態のお店を出すこともありますが、イメージしていただきやすいのは、アウトレットモール内に設置されたお店ですね。

このようなお店では、通常の価格に比べて割安で(しばしば格安で)販売されています。

さて、どうして割安での販売を行うのでしょう?あなたが在庫を抱えた側の会社の人であると仮定して考えていきたいと思います。

例えば、多少の傷があったり、どうしても売れ残ってしまうような商品があったらどうしますか?そのまま倉庫に置いておけば、保管代もかかりますし、在庫に投入している資金も回収できません。

そのため、企業側には多少安くとも売ってしまいたいという発想があるのです。(時には、原価を割っていたとしても、現金が多少でも回収できるのであれば良いと考える場合もあります。)

どうでしょうか?「仮に原価を割っていても販売したい。」という発想、ご理解いただけますか?
  • 何故原価割れでも売りたいの?
まず、サンクコストという考え方があります。これは、在庫を仕入れるために投入した金額は、どのような意思決定を行っても、今更取り戻せないという考え方です。そして、この取り戻せないコストは、意思決定にあたって無視するのが正しいとされています。

このため、仮に1万円で作ったモノであったとしても、5千円で買いたいという顧客が現れたならば、1万円の原価は無視し、5千円で販売するか、もっと高く購入してくれる顧客がいるかどうかを検討する事が正しいとされているのです。

(仮に原価を割っていても、その金額はもはや取り戻せないため、原価を無視して可能な限り高値で販売するという事が合理的な選択なのです。)

また、倉庫に置いておくという事は、その商品の保管代もかかります。さらに、その商品が売れて回収できたお金を再投資に回す分の機会原価も発生してしまうのです。
  • お金の回収以外の目的は?
もう一つの大きな目的は、実際に商品を販売することによって市場の情報を得るという事です。

製造業や卸売業は直接消費者と接触することが少ないため、消費者が何を好むかといった情報を入手しにくいのです。そのため、アウトレットストアを出店して、直にお客様の反応を得るという目的があるのです。

■観光資源としてのアウトレットストア

アウトレットのお店は単に安く物が買えるお店というだけでなく、地域経済にとっても重要な役割を担うようになってきています。

具体的には、高速道路沿いにアウトレットストア、アウトレットモールが大規模にオープンすると人の流れが変わるというあれです。

皆様も、「ああ、あのお店のことね。」と見当がついているように御殿場だったり軽井沢だったり、木更津にあるような大規模店です。

このようなお店があれば、地域全体の消費を押し上げるなどの波及効果が生まれてきます。

他方で、広域から集客するため道路の交通容量などが適切に設計されていないと毎週のように大渋滞を招くなど迷惑施設にもなりかねません。そのため、誘致する場合は地域全体の今後を変える可能性があるお店であると考え、真剣に取り組んでいくことが求められるのです。

■アウトレットストアとSDGs

地球に優しい持続的開発目標としてSDGsが提唱されて随分立ちます。実はアウトレットストアもこの考え方につながっています。

それは、廃棄する商品を捨ててしまうのではなくアウトレットストアで安く販売する方が環境負荷が下がるということです。

例えば、アウトレットストアで売られることの多いアパレルについて考えてみます。

アパレルは実は非常に環境負荷の高い産業であり、膨大な水資源を原材料の製造(綿花の栽培など)から紡績、染色などで使っています。

また、世界中を股にかけて原材料調達し、縫製し、店頭に並べるため、膨大な量のCO2を排出しています。

その上、供給される衣料品のほとんど(環境省によると1年に供給される衣服の9割)が手放され、その多くの部分が廃棄されます。

このように、作ったのに売れないと廃棄ロスで企業経営を圧迫するだけでなく、純粋に資源の浪費となってしまいます。

これを避けることに貢献するためアウトレットストアは企業の社会的価値向上にも貢献していると言うことができるのです。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター 
スーパーセンター
ホールセールクラブ
キャッシュ&キャリー
GMS
ハイパーマーケット
ネイバーフッド・マーケット 
ハード・ディスカウンター
ボックスストア 

初出:2013/05/08
更新:2025/11/08
店舗管理
2013年5月8日

ボックスストア

ボックスストア_001
ボックスストアとは、経費を削減し少しでも安く販売するため、カットケース陳列を主体として販売する業態のことを言います。

お店の内装や運営にもお金をかけないようにしているので、通常の店舗で多用されているゴンドラ陳列もあまりしません。

陳列什器の費用までも削減し、陳列の手間を省くためにカットケース陳列を多用するなど、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。

そして、このカットケース陳列を多用しているところからボックスストアと呼ばれているのです。

カットケース陳列というのは、納品された箱を切り取って陳列に利用する方法であり、あたかも、ボックス(箱)のお店のように見えます。そのため、ボックスストアと呼ばれるようになったのです。

■消費者にとってのボックスストア

消費者にとっては、ローコストオペレーションが徹底されることによる低価格が最大のメリットになります。

カットケース陳列を徹底することで、物流から販売までの工程が簡略化され、結果として低コストとで商品の供給を受けれます。

ただし、サービスレベルは必要最低限になることが多く、品揃え自体も多様な商品からえらぶというよりも限定された定番品を徹底して扱うといったものになります。その意味でお買い物の楽しさを求めるタイプの消費者からするとあまり面白いお店ではありません。

陳列もシンプルを極めて行くので、とにかく便利さとか親切さというよりも、安さに価値があると考える消費者が好む業態となります。

なお、中小・小規模事業者がこの業態を真似するのはあまりおすすめしません。たくさん買ったら価格競争力がついて安くなるというシンプルなルールがありますので、どんなに努力しても大手流通業と同じ土俵で戦うと勝負になりません。

■でも安く売っている小さなお店があるよ?

稀に、雑多なものを非常に安くイベント的に販売する中小・小規模事業者さんがいます。

しかし、ああいった業態には秘密があります。それは、余った死に筋商品や決済の都合で一刻も早く在庫を現金化したいといった商品を現金で一括購入して来て極めて安い仕入れをしていくという業態なのです。

そして、その性質上仕入れは単発(その単発を繰り返す)となるので、売れ筋商品の供給が継続しにくかったりするといった業態です。そのためボックスストアとはまたちょっと違った業態になります。

関連用語
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ハード・ディスカウンター
アウトレットストア
店舗管理
2013年5月8日

ハード・ディスカウンター

ハード・ディスカウンター_001
ハード・ディスカウンターは、品目を極端に絞りPB中心・簡素陳列と物流圧縮で、徹底したローコストにより超低価格を実現する小売業態です。
本記事では、なぜ安く売れるかを、品揃え圧縮・PB・陳列や物流の工夫から解説。業態の強み弱み、既存スーパーとの違いまで一気に把握できます。


<簡単な説明>
ハード・ディスカウンターとは、小売業の業態の一つで、超低価格販売を志向しているお店です。

安売り業者を意味する。「ディスカウンター」にハードという言葉を付けているように、ハードに安売りするという業態です。

■どうしてそんなハード・ディスカウンターが可能なの?

さて、なぜそこまで安く販売することができるのでしょうか?そんな秘密があるなら、マネをしたいですよね?

これには、極端な商品の絞り込みと、プライベートブランド(PB)主体の商品構成という秘密があります。

極端な商品の絞り込みを行って、商品を管理する手間を削減し、プライベートブランド(PB)主体とすることによって、低価格での販売を目指しています。

さらに、陳列もカットケース陳列が多く、徹底したローコストオペレーションを志向しているのです。(参考:ボックスストア

なお、このようなお店はドイツの「アルディ」が有名です。

■ ハードと単なる「ディスカウントストア」の違い

「なんでも安い店」と「少ない種類をずっと安く売る店」は似ているようでちょっとちがいます。

ハード・ディスカウンターは、置く商品をぐっと絞り、箱ごと並べるなど陳列などの準備を簡単にします。安く売るための方法論を追求するイメージですね。

そのため、毎日安い値段(特売に頼らない安さ)を保っていく工夫をします。ちょっと硬く書くならば、取り扱いSKUを最小化して仕入れや在庫管理の効率を徹底的に上げ、EDLPを軸にPB比率を高め経費率(人件費・物流費)を圧縮して行く感じです。(特売って結構めんどくさくてコストがかかるので、やらないと割り切っているのですね。)

正直お店としての陳列や商品構成としては面白みにかけると感じるかもしれません。しかし、安さが正義という割り切ったコンセプトで運営しているのです。

一方、ふつうのディスカウントストアは種類が多めで、チラシの特売も使います。たくさん選べるけど、常に一番安いとは限りません。

一般的なディスカウントはナショナルブランドを多品種で取り扱うとともに、Hi-Lo (HighLow戦略とも言う特売サイクル)で顧客流入を稼いていく構造を持っています。お店としては、ちょっとおもしろい感じになります。

前者は運用の標準化と仕入れ集中が鍵、後者は販促最適化とカテゴリの広さが強みという整理です。

これをまとめると以下の通りになります。

項目 ハード・ディスカウンター 一般的なディスカウントストア
品揃え(SKU数) 極端に絞り込む(少品種) 多品種を揃える
価格戦略 EDLP(毎日低価格) Hi-Lo戦略(特売と通常価格を組み合わせ)
商品構成 プライベートブランド(PB)主体 ナショナルブランド(NB)主体+一部PB
陳列方法 カットケース陳列など簡素でローコスト 通常什器を使った見栄え重視の陳列
コスト構造 低粗利・低経費率(効率化重視) 中〜高粗利・販促費や陳列コストが高め
代表的事例 ALDI、Lidl(欧州) ドン・キホーテ、ビッグエー など

■どうやって利益を出すかの仕組みとコスト構造

ハード・ディスカウンターが値段を安くしてもつぶれない理由は「仕事を徹底的に減らす工夫」にあります。商品ごとの粗利率を低くしてでも安売りを狙う。その安売りの原資は販管費率を徹底して低く抑えることを志向するのですね。

商品構成は定番品を継続していきます。そしてその少数の定番品への需要予測を徹底して行い(予測資源を集中させる)ケース単位補充で作業生産性をドンドン向上させていきます。また、広い通路で品出しを早くするなどの工夫も行っていきます。

このような対応で人手を徹底して少なくして運営できるようにするのです。販管費でかかったお金が少ない分、安く売ってもお店にちょっとずつ利益が残ります。

また、とにかく在庫回転を加速させていく(100円の商品を販売し粗利が30円で1回在庫を回転させるより、粗利20円で2回転を目指すイメージです)感じです。

■ 日本で広がりにくい理由と導入時の注意点

と安くてなんか良さそうなお店ですが、あんまり見ないですよね?

それは、日本のお客さんは「いろいろ選びたい」気持ちが強く、メーカーの有名商品(ナショナルブランド)も好きです。

また、小売の商圏も広くなりにくく(とにかく競合店が多いですから)このような割り切ったコンセプトのお店はあんまりうまくいかないのです。

なお、中小企業がこのハードディスカウンター業態を考えるのは基本的にはおすすめしません。割り切って仕入れを絞り込んだとしても、大手企業のプライベートブランドのほうが結果として安くなったりしがちです。

似たような商品の業態で現金で窮境に陥った会社の商品を仕入れてきて、極端な安売りをするような業態はたまに見ます。しかしそのような商品は、仕入れが安定しにくく定番品を長く販売することが難しいので、ハードディスカウンターとはちょっと違う商売です。

なお、仮にハードディスカウンター業態の開発に中小企業が成功したとしても、おそらくですが大手企業が開発した商圏に競合となる店舗をぶつけてくると予想します。その結果後発優位を取られて苦労して業態開発した割には報われにくいと言ったことが予想されます。

経営資源に優位性がある企業は、上手く行った企業の戦略をとりあえず真似するという戦略定石がありますので。(参考:リーダーの戦略定石


関連用語
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キャッシュ&キャリー
GMS
ハイパーマーケット 
ネイバーフッド・マーケット
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店舗管理
2013年5月7日

ネイバーフッド・マーケット

ネイバーフッド・マーケット_001
ネイバーフッド・マーケットとは、比較的狭い商圏を狙った、スーパーマーケット+ドラッグストアといった品ぞろえをしている業態です。

ウォルマートが開発した業態であると言われており、スーパーセンターショッピングセンターなどの大規模店舗の隙間を埋めていくような事を狙いとしています。

地域の人の隣にあるようなお店といったイメージです。まさにネイバーフッド(隣人)のマーケットなのですね。

価格政策的には、EDLPを基本としていています。

■ネイバーフッド・マーケットの特徴と利用シーン

家の近くで便利に使えるお店と言ったイメージになります。大型のスーパーを補完して、生鮮食品や日用品を効率的に素早く提供する点に利点があります。

消費者にとっては、低価格かつ徒歩圏という利便性がとても高く評価されるのです。例えば、学校帰りや会社帰りにちょっとした食品や飲み物を買いたいときに、徒歩や自転車でちょっと寄れるお店は便利ですよね。

わざわざ大きなお店まで行くのは面倒ですし、そもそも、大きなスーパーはお店に入ってから出てくるまで結構時間がかかりますよね。そのような時間を節約する事も大きな価値です。

他方、売り場の面積はちょっと狭いので品揃えには限りがあります。そのため定番品に特化した品揃えを基本としていきます。

なお、イオン系の「まいばすけっと」はこのネイバーフッドマーケットにとても近いイメージですが、「コンビニとスーパーの間を狙った独自業態」がまいばすけっとのイメージとなり、ウォルマートが開発した業態であるネイバーフッドマーケットの「スーパー+ドラッグストア」の小さい版とはちょっと違う感じです。

とはいえ、利用者としては似たようなものと整理しておけば十分だと思います。

■ネイバーフッドマーケットの出店戦略

このネイバーフッドマーケットは日常の買い物を短時間で済ませたいというニーズを狙い、徒歩圏内で徒歩5分から10分程度(不動産屋さんの換算で言えば800メートル以内ぐらい)の商圏を狙っています。

企業にとっては、通常のスーパーやドラッグストアーの出店が難しいエリアでも、このネイバーフッドマーケットなら開店余地があるという柔軟性が魅力的です。

我が国においては、都市部でまいばすけっとが消費者の動線を囲い込んでいく立地に出店しています。スーパーによる気力が出ない場合にもまいばすけっとならサクッと買い物できるからよれますし、場所によっては従来型イオンというGMSの直ぐ側にまいばすけっとが出店されており、イオングループの徹底した考え方が垣間見れるので興味深いです。
店舗管理
2013年5月7日

GMS

GMS_001
GMSとは、日用品を中心にした品ぞろえの総合スーパーのことを言います。総合スーパーといった言葉で示されて、日常生活で必要なモノを一か所で購入することができます。英語ではgeneral marchandise storeと表記します。

このGMSはワンストップショッピングを提供することを志向しているのですね。

そして、このGMSもアメリカで発達した小売業態です。(意外かと思いますが、アメリカのGMSは食料品は販売していません。これに対して、日本のGMSは食品も扱っているので日本版GMSなどと呼ばれています。)

ただし、日本版GMSは食品を取り扱っている分、通常のスーパーマーケットとの違いがあいまいになってしまいますよね。

そのため、「食品以外の商品の構成比が50%以上のモノを日本版GMSとする」という基準を設けています。
  • 多店舗展開
GMSは同一資本で多店舗展開を行っています。いわゆる、レギュラーチェーン(RC)ですね。

そして、日本版GMSのイメージとしては、「ダイエー」とか「イトーヨーカ堂」「イオン」のようなお店です。プライベートブランド(PB)を開発して利益率を高めつつ、そのお店に行けば食品+日常生活に必要な日用品がほとんど揃うという感じですね。

■GMSの課題と今後

GMSはこのようにとても便利なお店です。しかし、報道されているように、収益性が劣り陳腐化しつつあるという感じがあります。

構造的に、ネットショップやカテゴリーキラーの台頭で耐久消費財や本などの専門品の売上が厳しくなってきています。

何でも揃うということは非常に強みなのですが、専門店には勝ちにくいという問題があるのです。

そのため従来のワンストップサービスと言うコンセプトの魅力が薄れつつあるのです。

ただし、現状のGMSとくにイオン系は地域の拠点としての側面がでつつあります。行政の施設が入っていたり、図書館が入っていたりと買い物だけでなくほんとうの意味で用事が一度に住む地域の拠点といった側面がでつつあるのです。

また、近年のGMSの中の店舗を見ると、専門店がテナントで出店している事がわかります。この手法ですとテナントが入ってくれる限り、テナントの定期的な入れ替えでGMSの新鮮な魅力を維持することができます。

その意味で自社だけでは対応できない魅力的な店舗を外部の経営資源をうまく取り入れることで達成しているということもできるのです。

■他業態との簡易比較

このGMSは特徴が見えにくいかも知れませんので他業態と比較を通じて見ていきます。

業態 品揃え 商圏 強み 弱み
GMS(総合スーパー) 食品+日用品+衣料・住関連など幅広い 都市部~郊外(広域商圏) ワンストップショッピングで一度に用事が済む 専門店やECに比べて商品力が弱く、収益性も低下傾向
スーパーセンター食品から家電・衣料まで超大型規模で展開 郊外型(自動車利用前提、数十km圏) 圧倒的な低価格と豊富な品揃え 立地が郊外中心で都市部では利用しにくい
ネイバーフッド・マーケット 食品+日用品中心(ドラッグ併設型もあり) 徒歩圏(5〜10分程度、小商圏) 日常使いに便利、時短ニーズに対応 売場面積が小さく、品揃えに限界がある
カテゴリーキラー 家電・家具・スポーツ用品など特定ジャンルに特化 広域商圏(専門目的で来店) 専門性・品揃え・価格で圧倒的競争力 他ジャンルの商品はほぼ扱わず、日常利用には不向き

どの業態も一長一短があるのがわかりますね。

関連用語
ハイパーマーケット
パワーセンター 
キャッシュ&キャリー
ボックスストア
ハード・ディスカウンター 
アウトレットストア
店舗管理
2013年5月7日

キャッシュ&キャリー

キャッシュ&キャリー_001
キャッシュ&キャリーとは、会員制で、現金購入を行って商品を持ち帰る卸売業者を指します。

キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)という言葉なので、「お金を払って持っていく」といった、感じの言葉です。卸売業者では、掛けで取引を行ってくれるケースが多いにもかかわらず、「現金のみでお願いします」と言っているようなものです。

会員制かつ卸売りなので、ホールセールクラブと似ていますが、こちらは原則として小売販売はしませんし、現金販売のみになっています。

また、キャッシュ(お金)でキャリー(運ぶ)というように、配送も行わず、顧客自ら購入した商品を運びます。このように運営に費用がかからないような仕組みになっていますので、低価格販売を実現しているのです。

ドイツの「メトロ」がこの業態を開発しました。

もっとも、最近ではサービス競争のため、配送サービスを行ったり、クレジットの利用を許容したりしています。(参考:小売の輪理論

■キャッシュアンドキャリーのメリットとデメリット

このキャッシュ&キャリーのお店は自分で持って買えるということがポイントになります。つまり、在庫管理や配送コストを顧客に負担させるといったイメージになります。

この種のお店があることで、中小小売業者や中小飲食店はこのお店から仕入れて販売するといったことが可能となります。こういった中小の小売業や飲食店にとっても大量仕入れによる価格低減の効果を享受できるのです。

とはいえ、大量に買わない顧客からするとちょっと利用しにくいお店になります。パスタ10キロ単位を安く売ってくれると言われも、お店をやっていない人とかパスタを主食で食べるような人、大家族など大量に消費する人以外にとってはロットが大きすぎてちょっと不便ですよね。

このように、小口取引や個人客にとってはちょっと向いていないといったデメリットもあるのです。

この辺の顧客ターゲットを大胆に絞り込むのが商売の真骨頂ですね。ここでコンセプトを崩して小口顧客向けの取り組みを行ったりするとお店の魅力が損なわれてしまったりします。(ただ、多くの企業がこのコンセプトのブレをやってしまうんですけどね。)

関連用語
ハイパーマーケット
カテゴリーキラー
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ハード・ディスカウンター 
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2013年5月6日

ホールセールクラブ

ホールセールクラブ_001
ホールセールクラブとは、会員制の小売店舗で、卸売りと同様の価格で購入できるというお店の事を言います。

そもそも、ホールセールは卸売りという意味ですから、「卸売クラブ」といった名前の業態なのですね。ちなみに、このホールセールクラブで有名なお店は、アメリカの「コストコ」です。日本でもお店を展開していますよね。
 
さて、卸売り価格が安いのは皆さんご理解いただけると思います。(小売価格より十分に安くないと小売業が成り立ちませんからね。)

そして、その割安な卸売価格で一般の消費者に売ってしまおうという発想の業態がこのホールセールクラブなのです。

但し、何の工夫もなく卸売価格で販売することができるわけではありません。そのため、会員制を採って(会費で収入を得たり)、過剰なサービスを省いてローコストオペレーションを志向したりするのです。

※会費を取る事に、このまんがで出てくるような「サンクコストの呪縛」的な効果があるかどうかは分かりませんし、それを狙っているのかはわかりません。

■まとめ買いに使われるホールセールクラブ

ホールセールクラブでは非常に大容量なパッケージで食品を提供します。例えば、普通に考えればポテトチップ10袋入りがワンロットだったら利便性が良くないですよね。

でも、まとめ買いを前提にホールセールクラブに来るまでお客様が来るならば、買い物に訪れる回数を減らし、必要なお金も減るので便利で合理的だったりします。

また、会費を取ることから顧客側がサンクコストを無視できないため(一般消費者は企業経営者ほど合理的には行動しません)、せっかくだからたくさん買って沢山得しなきゃといった気持ちが働くためとても沢山の量が売れる傾向があります。

また、高いリピート率も期待できるため、収益モデルとしては安く売っても十分に元を取れる業態なのですね。

なお、会費はとても効果が高く、例えば1万円の会費を取るならば、粗利20%で商売をすることを考えれば

1万円÷20%で5万円分の売上に相当する粗利を、会費を取った瞬間に確保したのと同じことになります。

(5万円×20%(粗利率)=1万円(粗利) と同じだけ、会費1万円は利益に貢献します)

会費制ビジネスは売上は膨れ上がりませんが、粗利ベースで見たときでは、100人会員を確保した瞬間に500万円分の売上を確保したのと同等の利益インパクトをと同じこととなるのです。

この考え方は近年よく利用されるサブスクリプション型のビジネスモデルと通じる点があるのです。

関連用語
ハイパーマーケット
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パワーセンター 
スーパーセンター
キャッシュ&キャリー
GMS
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ネイバーフッド・マーケット

ハード・ディスカウンター 
アウトレットストア 
店舗管理
2013年5月6日

ハイパーマーケット

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ハイパーマーケットとは、スーパーマーケット+様々な商品を取り扱っている業態です。主に欧州で発展した業態で、フランスの「カルフール」の主力店舗であるとされています。

食品だけでなく、日用品や衣料品、雑貨など、生活必需品がそこに行けば揃うという品ぞろえを目指しています。

このハイパーマーケットは、食品中心のスーパーマーケットに書籍や衣料品などをプラスしてハイパーになったというイメージで捉えていただければと思います。

どうでしょうか。スーパーセンターにそっくりな感じですよね?

「じゃあ、アメリカで生まれたのがスーパーセンターで欧州で生まれたのがハイパーマーケットなの?」といった声が聞こえてきそうですが、一部に違いがあります。

例えば、スーパーセンターもハイパーマーケットもいろんな種類の商品をそろえていますが、その中のアイテムはハイパーマーケットの方は絞り込んでいます。

(鉛筆って商品は両方そろえているけど、ハイパーマーケットはHBを中心に品ぞろえしており、スーパーセンターの方は5B~2H位までアイテムを多量に揃えているというイメージです。)

また、価格政策もスーパーセンターのEDLPに対し、ハイパーマーケットはHigh Low戦略を採っています。

■ハイパーマーケットの利用シーンと課題

ハイパーマーケットはとても大きなスーパーマケットの品揃えを拡張した感じのお店です。我が国で言えばベイシア的な(関東の人にしか伝わらないかも知れませんが)イメージとなっています。

食品スーパーが主力ですが一つのお店で洋服もアウトドア製品もスポーツ用品も本も売っているイメージです。

このようなお店は一度になんでも揃って便利ですよね。でも、逆に言えば何でもありすぎるからちょっとしたお買い物には、こじんまりとしたお店と比較すればあんまり便利ではないかも知れません。

また、安さに軸足を置いているので魅力的ではありますが、品揃えはその分だけ絞られています。なので特定のカテゴリーにおいて沢山の商品を見たかったり、専門的な商品を見たい場合はどうしても専門店のほうが優位性があったりします。

そのため立ち位置的にはとても便利なのですが、器用すぎるためどっちつかずになる危険性があります。どっちつかずにせず魅力的なお店を作る、会社の人の努力がすごいですね。

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スーパーセンター
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2013年5月6日

スーパーセンター

スーパーセンター_001
スーパーセンターとは、スーパーマーケットと総合ディスカウントセンターを併せ持ち、EDLPを志向している形態の店舗のことを言います。

特徴としては、ワンフロアで、集中したレジを配置しており、徹底したローコストオペレーションを志向しているという事です。

イメージとしては、大きな平屋のお店で、食料品店(スーパーマーケット)+衣料品やスポーツ用品などを取り扱っているようなお店です。

日本でも、少し郊外にある大きな規模のお店はこのような形態を採っている場合があります。(イオンが出店している「イオンスーパーセンタ」とか北関東の人にはおなじみの「ベイシア」といったお店のイメージですね。)

さて、このような業態は、アメリカの「ウォルマート」が開発した業態とされています。それなのでHigh Low戦略ではなく、EDLPというキーワードが出てくるのですね。

■スーパーセンターのメリットと課題

スーパーセンターはとても広いため、ワンストップショッピングで便利に使える点です。また、価格政策もEDLPなので割安に食料品から衣料品・日用品などを購入できるため、お金だけでなく時間まで節約する事ができます。

車で行ってまとめ買いする、何でもいっぺんに比較的安く揃うお店と言ったイメージですね。

ただし、広大なお店面積が必要ですのでどうしても郊外に存在することが多く、車のない住民が利用しにくいといった面があります。

また、地域の小売業のお客様を面的に奪うため地域の中心市街地にある商店街からすると重大なライバルになります。

加えて、お店が広大であり在庫量も膨大になるため、非常に高度な管理が不可欠となります。

なお、地元の小さな商店がこのようなスーパーセンターと対抗するためには、品揃えで差別化を図るとか、配送などサービスで差別化を測っていく必要があります。

間違っても安売り競争等を仕掛けてはいけません。下手すると地元の小さな商店が市場で仕入れてくる仕入れ値よりも安く加工食品などを売っているケースすらあるのですから。戦う場所を変えるという発想の転換が必須となります。

関連用語
カテゴリーキラー
パワーセンター
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2012年12月8日

パワーセンター

パワーセンター_001
パワーセンターとは、カテゴリーキラーと呼ばれるような大型で低価格販売を行うお店を集めたショッピングセンターのことを言います。

例えば、大型のおもちゃ専門店があり、その隣には、紳士服専門店、お酒専門店、家電専門店と広大な敷地にカテゴリーキラーをどんどん集めてくるようなショッピングセンターです。

カテゴリーキラーのお店が単体で存在していることに比べ、複数のカテゴリーキラーが集まっているので強力な顧客誘引力を持っていて、非常に広域からお客様を集めることができます。

言いかえると、このパワーセンターの商圏はとても広くなり、リージョナル・ショッピングセンターのように広域の住民をターゲットとしていると考えることができると思います。

■パワーセンターと立地

このパワーセンターは、こういったコンセプトのお店を出すためにはやはり広い土地が必要になります。多少広いというよりも、膨大な土地といった表現がしっくりいく程度の広さのイメージです。

そのため、郊外の主要道路沿いに大きな駐車場の設置をセットに出店していきます。

品揃え的には、カテゴリーキラーを集めていますので、日常使いには若干オーバースペックとなり買い物をしにくいお店となります。(広大なスーパーを歩いてカマボコと卵、牛乳を探し回るのは嫌ですよね)

しかし、大型ホームセンターなどが入っているイメージですから目的をもって訪れるなら、何でも揃うといった感じになります。

そのため、結果として広域商圏からの集客が可能となります。このような特色からリージョナル・ショッピングセンター(RSC)のような車での来店をある程度見越したスタイルを考えていく必要があります。

関連用語
スーパーセンター
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店舗管理
2012年12月7日

カテゴリーキラー | そのカテゴリーを駆逐してしまうので、カテゴリーをキラーするというのです

カテゴリーキラー_001
カテゴリーキラーとは、取り扱う商品を特定の分野に絞り込んだ小売業の業態のことを言います。このカテゴリーキラーは大きな店舗で、徹底したローコストオペレーションを行い、豊富な品ぞろえと低価格を武器に販売していくお店です。

また特定のカテゴリー(商品分野)に絞り込んだ品揃えを徹底して追求するため、近隣の小売業はそのカテゴリー(商品分野)で対抗することが難しくなってしまいます。

イメージとしては大きなお店を構えて低価格かつ圧倒的な品ぞろえで勝負する、家電専門店、おもちゃ専門店、紳士服専門店といった感じです。

■対抗するのは難しくなります

このようなお店が自分のお店の側に出てきたら大変ですよね。様々な商品を少しずつ揃えてるようなお店では、基本的に対抗することは難しくなります。

例えば、あなたが生鮮三品以外も扱うような中規模のスーパーマーケットを営んでいたとします。

その時、近くに大規模なおもちゃ専門店が進出してきたらどうでしょうか?通常は総合的な品ぞろえの一環として取り扱っているに過ぎないスーパーマーケットのおもちゃ売り場では、対抗しきれないですよね?

このように、カテゴリーキラーが進出してくると、その商圏内の競合店で取り扱っている同一カテゴリーは生き残ることが厳しくなります。

このことから「(競合店の競合)カテゴリーを殺す店」→カテゴリーキラーと名付けられたのです。 
neko_akire
めちゃくちゃ強力な競合店が出店してくるって?

kitsune_odoroki
聞いたよ。なんでも有名なカテゴリーキラーで、大量に仕入れてすごく安く売るらしいよ。ファンシーショップ業界の黒船だっていう話みたいだね。

neko_akire
これで、この界隈のファンシーショップは全滅してしまうかも知れないよ。僕たちもフリーマーケット行きかぁ…

onnanoko_bustup
大丈夫よ。きめの細かいサービスカテゴリーキラーと違った客層を狙って行くから。老舗の底力を見せてあげるわ。


■カテゴリーキラーのビジネスモデル

ただ、このカテゴリーキラーを実現することは非常に難しいビジネスモデルとなります。

■1.ローコストオペレーション 

基本的には薄利多売の商売となりますので、店舗にかかる費用を抑えるために郊外に出店するなどの工夫を行います。また店舗自体の造作も必要最低限にするという形事が行われます。

例えば郊外にある大型家電量販店などの天井を見上げてみてください。お店によっては鉄骨がむき出しだったりします。

もちろん鉄骨がむき出しであってもお客様にとっては何の関係もありません。そのため本質と関係ないところは徹底してコスト絞り込むのです。

■2.知名度を高めやすい

このカテゴリーキラーは特定の商品カテゴリーを大量に扱いますので、品揃えがいいと言う名刺性を比較的簡単に得ることができます。

そのため、例えば家電が欲しければ『○○電気』、おもちゃが欲しければ『○ザラス』といったふうに、すぐに認知してもらいます。

■3.大量仕入れ

店舗展開を行い、グロスとして非常に大量の仕入れ行います。その結果価格交渉力が高まり、仕入れ値を安くすることが可能となります。

ただし、大量に仕入れるため商品が陳腐化するなどのリスクを負うこととなります。そのため、商品の在庫管理は徹底して行う必要がありますし、また死に筋になってるような兆候が出てきた場合すぐに見切り販売を行う必要があります。

■カテゴリーキラーの競合

このカテゴリーキラーは一時猛威を振るいましたが、近年ではインターネット販売などが台頭してきており、価格面でネット販売の方が安くなるようなケースも散見されます。

そのためカテゴリーキラーとして名声を得た企業は、単なる安売りを施工するのではなくもっと他の事をやろうと考えています。

しかしこういった考え方は小売りの輪理論で指摘されているとおり高コスト体質を招きます

今後カテゴリーキラーという業態はこういうのは理論で指摘されている通り、また別の低コストな業態の参入を許してしまうのか、それとも新たな業態になり得るのか非常に興味深いですね。


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