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「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

人材育成

経営
2025年6月9日

Off-JT(OFF the Job Training)

Off-JT_001

Off-JT(OFF the Job Training)とは職場外で専門の指導者によって行われる教育訓練の事です。いわゆる社外での研修会のイメージとなっています。この訓練は一般化された知識や技能を学ぶことを主眼としています。

Off-JTの長所と短所は次の通りです。
長所
・特定の分野について体系的に指導することが容易です。

・受講生がある程度の効果を実感しやすい。

短所
・研修の結果を日常の業務に生かすかどうかは参加者各自に委ねられてしまいます。

・対象者を適切に絞らないと研修の内容が抽象的になり、実践しにくくなる場合があります。

このまんがでは、1コマ目でみんなを集めて研修を行うと宣言しています。

それを受けて、2コマ目で研修対象者を募集し、3コマ目で研修を実施しています。どうやらいつもの学校ではなく外部の会場で実施しているようです。普段の練習では身に付きにくい内容を体系的に指導するといっています。

ただし4コマ目で、学んだことの使い方が分かりにくいと嘆いています。これは日常にどのように生かすかが参加者各自に委ねられているためであると考えられます。企業の業務の進め方であるワークフローなんかをOff-JTで学んで現場へ配属なんてよく行われますよね。

関連用語
OJT
自己啓発
インターンシップ

■OFFJTは抽象的

どうしても、机上で学ぶといった観点からOff-JTは抽象的になりがちです。

というのは、様々なケースに対応できるようなトレーニングといった設計をする以上、ある程度抽象度を上げる必要があるからです。

この短所を補うため、OffJTで学んだことを実際に使うようにOJTを設計すると定着率が上がります。

学んだら学びっぱなしでは良くなく、上司や先輩からのフォローアップを行うことでこのOffJTの効果が高まるのです。

そのため、多くの組織では、研修後にレポートを書かせたり学んだことの報告会などをさせます。

研修を受けた人からするとめんどくさい限りですが、せっかく学んだことを「使ってみる」ようにするための設計になっております。

■対象者の業務水準から設計することも重要

せっかくの研修を効果的に行うためには、対象者の業務水準にあった形で設計する必要もあります。

ベテランさんに新人向けの基礎を改めて復習してもらうことに意義がないとは言いませんが、ベテランさんにはベテラン向けの高度な内容を提供するようにした方がより効果が上がってきます。

何を学ぶかを誰に学んでもらい、どのように使ってもらうかまでしっかりと設計することが重要です。

■Off-JTは効率的だけど、設計が重要

教える側にとってはOff-JTはとても効率的です。しかし、しっかりと活用イメージから設計しなければ、形骸化してしまいます。

業務でどのように活かすかまで設計することが、Off-JTを効果的にするポイントです。

関連用語
企業内大学

初出:2011/10/02
更新:2025/06/09

組織論
2015年9月17日

HRM | 人的資源管理と訳される、戦略的に人材を育成しようという考え方

hrm
HRMとはヒューマンリソースマネジメント(human resources management)の頭文字をとった言葉で、日本語訳すると、人的資源管理と訳されます。

ただ、人的資源管理と言いつつも、単なる人事管理ではなく、経営戦略に合致させた形で包括的に人的資源を管理しようとするアプローチとなります。

経営は人モノ金、といった資源を投入し、成果を上手く生み出すことが重要ですが、そのうちの人の管理を『企業戦略』と合致させた形でやりましょうというのがこの言葉のイメージです。

単純に人が不足しているから人事異動で引っ張ってくるとか、なんとなくジョブローテーションの名目で、特に考えなく経理部から人事部、営業部といった風に異動させてみたりする事とは一線を画す考え方です。

自社の将来のビジョンに役立つように、人材を獲得し、配置し、育成し、活用する。新規採用から最終的な退職に至るまでどのように人材を活用すると自社の競争優位の構築につながるのかまで考えていくような感じです。

そして、これらの職能を統括する人をCHO(チーフ・ヒューマンリソース・オフィサー)と呼ぶのです。

■HRMが注目される理由

会社に入ったらなんとなくジョブローテーションという言葉であちこちの現場を経験させられ、OJTの名のもとに現場で訓練を受けたりします。

しかし、現在では人材こそが最大の競争優位の源泉であると理解されています。そのため、単なる従来の人材育成だけではなく、従業員のキャリア育成と企業の戦略の間に整合性を取ることが重要です。

このまんがでは、思いつきや気まぐれではなくニューギニア支店勤務になると言っています。このように明確な戦略に基づいて人事配置をすることが重要だったりするのです。

この際、マンガでの若い彼には何かニューギニア支店勤務を通じて身につけたい能力があるはずです。そのように個人のキャリア開発の方向と会社の人材育成の方向が合致していくことが重要なのです。
組織論
2015年1月14日

メンター制度 | 上司プラス組織内の導き手で(良い意味で)新人を徹底マークします

メンター制度
メンター制度とは、組織に新しく加入した人をサポートするために「お手本」となるような専任の担当者を付け、サポートしようとする制度のことを言います。

新しく組織に加入した人に対しては、上司が指導をしてくれるのが一般的だと考えられますが、その上司のほかに専任の担当者がサポートするといったイメージになります。
  • 組織は、一石二鳥の効果を狙う
さて、メンターが付いた新人さんは、専任の担当者がサポートをしてくれるので安心できます。(本当に安心できるかは、担当のメンターによると思いますけどね…)

組織としては、メンターさんの存在を媒介として、新人さんが素早く組織になじむことを狙い、ひいては、離職率の低下やモチベーションのアップ、素早い育成などを目的としているのです。

さらに、組織はメンターとなった人の育成も考えています。すなわち、新人を指導したり相談にのることによってメンター自身のスキル向上に役立つといった面を狙っているのです。

誰かを指導したり、相談にのったりすることは自分自身の気づきを促す事になるのは、経験している方は分かると思います。

このように一石二鳥的な効果を狙ってメンター制度を導入するのですね。
  • あれ? 思ってたのと違う?
どうでしょうか、巷で言われているメンターのイメージとはなんとなく異なりませんか?メンターというと、既に成功している人が若手を導くみたいなイメージがありませんか?(このように感じる人は、意識高い系の視点に染まってるかもしれませんね)

ただ、そこまで卓越した人材を自前で揃えるのは難しいでしょうし、その辺は目をつぶって運用しないといけないので、専任の担当者といった風に考えるのだと思います。

関連用語
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