まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

コンセプト

マーケティング
2025年6月7日

生産志向

生産志向_001
生産志向とは
生産志向製品志向販売指向マーケティング志向社会志向といったマーケティング・コンセプトの一つで、「作れば売れる!」という考え方です。このコンセプトでは、生産力こそが価値の源泉となっています。

この生産志向という考え方は需要が供給を上回っている場合に有効です。例えば、食糧が欠乏しているような場合の食糧や、日本の高度成長時代のような場合には有効な考え方でした。

現代でも、生産コストが高いが市場拡大中の製品には当てはまるケースがあります。たとえば、太陽光発電パネルなどは当てはまるかもしれません。生産力を拡大し、安価に製品を提供できればそれは一つの価値となります。

このまんがでは、2コマ目でおなかのすいた学生さんたちが詰めかけています。それを受けて3コマ目で作れば作るほど売れると言っています。

しかし、このような考え方はひとたび需要が満たされれば
1コマ目、4コマ目のようにいきづまってしまいます。  

この生産志向の発想としてはコストリーダーシップを取りに行くといった感覚になりますので、経営資源がとても多い、いわゆる大企業なら勝ち目がある路線だとも言えます。

もちろん、この考え方が悪いわけではないのですが、漫然と対応すると激しい競争に巻き込まれがちという面に注意が必要です。

簡単に整理すると、いわゆるマーケティング志向と対極にある考え方で、我が国における大きな流れは以下のように推移してきたということを覚えておくとよいですね。

生産志向

販売志向

マーケティング志向


実務面からの加筆:
生産志向が一概にだめとは言えない点に注意が必要です。極めて強力な個性を持つ製品やサービスはマーケティング志向からは生まれにくいという現実にも目を向けると良いでしょう。

そのため、革新的な製品やサービスは顕在化したニーズに基づかずに開発されることもあるという点は押さえておく必要があります。

しかし、それを言い訳にして「うちの製品は世界水準だから売れるはず」といった思い込みで窮境に陥る事業も後を絶たないのが現実です。

「製品の品質がいい」と「売れる」は相関関係はあるかもしれませんが、因果関係はありませんので、良いものを作れ売れるといった思い込みは危険ですね。

■生産志向がハマっているケース

伝統工芸品など技術面の障壁が極めて高く需要は大いにあるけれども供給が追いついていないような市場についてはこの生産志向がハマってきます。

例えば、極めて趣味性の高い商品を取り扱ったりすると、このような生産志向の考えが行きてくるような市場に当たるケースもあります。

あなたや知り合いの趣味で、ニッチな良いものを提供している企業を思い浮かべてください。その人達はこの生産志向がハマる世界に生きているのかもしれませんよ。


初出:2011/09/14
更新:2025/06/07

マーケティング
2011年9月17日

販売志向

販売志向_001
販売志向とは
生産志向製品志向販売指向マーケティング志向社会志向といったマーケティング・コンセプトの一つで、「売る努力をすれば売れる!そのため、いかに売るかを考える!」という考え方です。販売力こそが価値の源泉となっています。

製品は売れたのではなく、売ったと考える考え方です。需要の水準に供給の水準が追いついた場合、せっかく作ったものが売れ残る可能性が出てきます。そのため、売れないのならば売ってくる!といった発想が生まれました。

しかし、この発想では顧客の満足にまで思い至っていないため、顧客の満足よりも目先の売上を求めてしまいがちです。焼畑農業的なイメージで市場が荒廃するような販売方法をとったりする可能性もあります。

たとえが適切かどうかはわかりませんが、一昔前の生命保険や自動車販売、投資用マンションの勧誘、百科事典の販売などの、購入する方の要望よりも販売者側の都合で売りつけられるイメージです。(現在は顧客の事を考えたりっぱな営業活動が行われてるはずです。念のためフォローしておきます。)

このまんがは1コマ目で販売強化月間を宣言し2コマ目3コマ目で積極的な販売促進活動を行っています。その結果売り上げは上がったようですが、やはり最終的には売上は伸び悩んできてしまっています。

■販売指向の顧客満足のズレ

販売指向はとにかく販売することが重視されます。そのため、お客様が何を求めているか。とか長期的なお客様との関係構築はひとまず置いておき、とにかく短期的な売り上げが重視されます。

その意味で、長く継続的な取引関係を軽視する危険性があるのです。

例えば、本当は似合っていない洋服でも「お客様にぴったりですよ」とおすすめして売ってしまうようなイメージです。

確かにその時は売れるかもしれませんが、長期的な信頼感を毀損するあまりよくないやり方だったりします。

このように、販売指向の考え方は、とにかく売れればいいという短期的な発想になりますので、顧客の満足度を損なう結果に成りがちです。

そして、この顧客満足度を損なう行動が積みあがっていくと、長期的な売り上げが損なわれる危険性があるのですね。

マーケティング
2011年9月15日

製品志向

製品志向_001
製品志向とは生産志向製品志向販売指向マーケティング志向社会志向といったマーケティング・コンセプトの一つで、「いいものを作れば売れる!」という考え方です、。このコンセプトでは、品質こそが価値の源泉となっています。

需要の水準に供給が追いついてきた場合、前述した生産志向では支持を得ることが難しくなります。顧客は製品間の比較をしますので、このまんがの2コマ目のように製品を改良し品質を向上させることが競争力につながります。

生産志向より一歩進んだ考え方といえますが、「こんな良いものが売れないなんて、お客が分かっていないんだ!」などといった、ひとりよがりな考え方に陥る可能性があります。

例えば、業界で一番耐久性が高いといった点を協調しても、顧客は価格とのバランスが取れていないとその製品に魅力を感じないといった例が考えられます。それにもかかわらず、まだまだ耐久性が不足しているのが売上が伸びない原因であると誤った判断をし、さらに耐久性を追求するなどといった意思決定がなされる場合があります。

ただし、その品質の高さから確固たるブランドを確立した製品である場合などには、今なお、この製品志向コンセプトが有効となるケースがあります。

品質をひたすら追求した唯一無二の商品ならば、極めて強い魅力を放つことも可能なのです。

ただし、その製品の良さを訴求することは難しいため、このまんがでは4コマ目にあるように、またいきづまってしまったようです。

■製品志向の限界と次のステップ

良いものを作れば売れる。ある意味真理ではありますが、「良いもの」というのはコストと品質のバランスから生まれる相対的なものです。

例えば、素材や加工、デザインに徹底的にこだわって作った1億円のスプーンは相当な好事家しか買わない商品になってしまいます。(極めて魅力的な商品なのかも知れませんが、一般に売るのは難しいでしょう)

一般的な商売として考える際には、どうしても顧客のニーズに目を向けてお客様が欲しがるバランスの取れた商品を開発していく必要があります。

上の1億円のスプーンは製品の一つの究極の到達点としては魅力的かも知れませんが、売れるものを作るという観点からは、そのような製品志向から脱却する必要があります。

良いものを作れば売れるはずというナイーブな考え方で企業が存続できる時代もあったのかも知れませんが、社会に物資を供給するという企業の存在意義からすると少し本質からズレてしまっているのです。

そのため、企業が存在し続けるためには適正な利潤を確保する必要があるため、製品志向から脱却して行く必要があるのです。

その結果、ちゃんと売れるものを売れるだけ作るという発想になっていくのですね。

このように多くの企業は、市場の成熟に伴い、「販売志向」や「マーケティング志向」へと移行していくことになります。

販売志向は、販促活動を重視して売上拡大を諮る考え方ですし、マーケティング志向は自動的に売れる境地を目指す考え方となっています。
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