アップスケール化とは小売業態の上質化や高級化を指し示す言葉です。これは、ディスカウントストアーが中所得者や高所得者を顧客として取り込むために、品質の良い商品を取りそろえたお店を出店した場合などにこのアップスケール化という言葉が用いられます。
簡単に言うと、客単価を上げるためにより良い製品を取り扱う(お店やサービスの質を高める)といったイメージです。
例えば、ある街で革新的な小売業が発生しました。そのお店は、店舗とはしっかりと作りこむものである(内装をちゃんとするって意味です)、しっかりと接客するものであるといった常識を覆して、単なる倉庫に棚を据え付けて商品を置き、お客さんにその中を勝手に歩き回らせて販売するようにしました。
このお店は、従来のお店より費用がかからないため、安く商品を提供できるという事でたちまち大人気になりました。
しかし、この目新しい業態はたちまちほかの競争相手にマネされ、同じような販売の仕方をする競合が沢山出てきました。
そこで、この革新的な小売業のお店は、徐々に接客や、お店の雰囲気などの価格以外の部分で付加価値をつけていこうとしました。
この価格以外の付加価値をつける(言い換えると、ちょっと高くても買ってもらうようにする)ことを目指すのをアップスケール化と言います。
ちなみに、この例はこの後、付加価値をつけていくと今までの低価格を維持できなくなってくるので、次の革新的な小売業の参入を招くといった風に展開します。(これを小売の和理論と言います。)
このまんがでは新入生が最初はなんでもお安く引き受けていたのですが、そのうち慣れてきたせいか、先輩のアドバイスのせいか、安売りはしないと言うようになって全くいう事を聞かなくなってしまいました。