のれん(goodwill)とは、ほかの企業と比べて、より多くの収益獲得に貢献する無形の財産価値を金額的に評価したものです。通常は、ある企業を買収した時に表面化し、買収企業の純資産額と買収価格との差額で認識されます。
なぜ、買収する際に純資産の額と異なる額で取引されるかというと、被買収企業側が培ってきた顧客との信頼関係、特殊な技術、ブランド力、許認可など数字には表れない価値を持っているケースが多く、それを加味した価格で買い取りを行うからです。
例えば、100万円の純資産を持つお店があったとします。そのお店はあなたの会社が多店舗展開するにあたり、どうしても欲しい場所に立地しており、更に古くからのお得意様もついていたとします。
その場合、あなたの会社にとっては100万円以上の価値があります。相手のお店の持ち主も、それは分かっているので、100万円以上の値段で売りつけようとします。
その結果、例えば250万円であなたの会社がそのお店を買ったとすると、差額の150万円が「のれん」として計上され、財務諸表に記載されるというわけです。
さて、「買収などしなくても我が社は競合よりも多くの収益を獲得できる無形の財産を持っている!」といった声があると思います。この超過収益力の源泉は「自己創出のれん」と呼ばれますが、財務諸表に載せることはできません。
なぜ?と思われる方がいらっしゃると思いますが、この「自己創出のれん」は客観的な値で評価することが難しいため、財務諸表には記載されないのです。
このまんがでは、1コマ目2コマ目で言っている企業としての超過収益力を勝手にのれんとして計上してしまったようですね。
この会社が買収されるといった事が行われれば、のれんは表面化しますが、そういった事がなければ勝手に計上などしてはいけないのです。
関連用語
負ののれん
グッドウィル(非会計用語)
この会社が買収されるといった事が行われれば、のれんは表面化しますが、そういった事がなければ勝手に計上などしてはいけないのです。
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