まんがで気軽に経済用語

スポンサードリンク

資格ガイダンス

キャンペーン
2016年3月6日

財務や経理の仕事に就くために必要なのは、資格よりも経験です(とはいえ資格があれば有利です)

女の子_3

財務や経理の仕事に就きたいと考えている方から質問をいただきました。販売のお仕事や営業のお仕事、現場のお仕事と並んで、想像しやすいのが事務のお仕事だと思います。

そして、事務のお仕事というとやはり、財務や経理のお仕事を思い浮かべる方は多いと思います。そのようなお仕事をしたいと考えている方にとって、資格が役立つかどうかといった質問です。

■質問:将来、財務や経理の仕事をしたいが資格は必要?

私は大学を卒業して現在アルバイトをしています。

大学在学時に就職活動がうまくいかずに現在の状況になっているのですが、将来は財務や経理の仕事をしたいと考えています。

このような職業に就きたいと考えたのは母が経理事務の仕事をしていることも影響したことと細かい作業が好きだからです。

ただ、経理に関する知識と言えば大学の講義で簿記の勉強を少ししたぐらいです。簿記の仕組み、仕訳程度は私にも理解できますが将来実務をおこなう上で必要な資格、役立つ資格はありますでしょうか。

現在自分で受験を考えているのは、簿記検定や会計ソフトの試験、パソコン関連の試験です。このような資格試験を受けて実務に役立てていくことができるかも合わせて知りたいです。

■回答

経理や財務のお仕事ですが、私の知っている限りでは、少し規模が大きい事業者ならばどのような会社でもそのような仕事を担当している人がいます。その意味では、需要は大きいお仕事であるということができると思います。

ただし、需要は大きいのですが、必要が業務であるために、すでに席は埋まっている状態です。また、少し規模が大きな企業であればどの企業であっても行っている業務であるため、経験者を募集すると、即戦力として採用することが比較的容易な分野です。

そのため、大抵の企業では経験者募集といった求人を出すと考えられます。

■経験者になるために

とはいえ、最初から経験者は存在しません。そして、実務経験が伴っていない資格には意味がないと『親切に』教えてくれる人が多いのも知っています。

しかし、たとえ実務経験が伴っていないとしても、資格を取得する意味はあります。というのは、財務・経理の仕事に就くことができる可能性を確実に増やすことができるからです。

企業が幹部候補生と称して特に職種を決めずに採用した場合、簿記の資格を持っていれば経理関係の部署に配属される可能性は高まります。特に、簿記2級以上の資格を持っているとその可能性はかなり高くなります。

(逆に言うと、どうしても経理をやりたくないなら、簿記2級以上は取得しないことです。就職に有利だろうと簿記1級を取得したりすると、かなりの確率で経理を担当することになります。)

■ということで

ということで、将来実務をやるうえで役立つ資格といわれると簿記が筆頭に挙げられます。ただし、必須かどうかと問われると簿記の資格自体は必須ではありません。

もちろん、資格を持っていないとしてもなんだかんだ言って、3級レベルの勉強はすることになりますが、理屈を覚えたら後は実際の取引がどのような仕訳に該当するかを覚えていくことになります。

同じ取引でも、会社によって使っている勘定科目が異なることはよくありますので、仮に簿記について詳しく知っていたとしても、からなず最初は確認しながら仕事を進めていってください。

また、会計ソフトについては幾つかの会計ソフトを使ったことがありますが、操作性に大差はないというのが感想です。それに、会社によって使っている会計ソフトが違うということは割とよくありますので、どこか特定の会社の会計ソフトの使い方に習熟するのは、勤めた後で良いでしょう。

後は、パソコン関係の資格ですが、パソコン関係に習熟していると非常に仕事の効率が良くなります。そのため、とても重要なスキルであるということができますが、資格としてそのスキルを見える形にすることがそこまで重要かどうかは不明です。

余裕があれば取得すればということで、

一般的な優先順位は

  1. 簿記
  2. パソコン関係の資格
  3. 会計ソフトの資格
入社する企業がどの会計ソフトを使うかわかっている場合
  1. 簿記
  2. 会計ソフトの資格
  3. パソコン関係の資格 
となるでしょう。

■経験を積むためには

さて、働くにあたってその分野での未経験者が頭を悩ますことは、企業側の「経験者を採用する」といった採用姿勢です。

経験がないから、その分野で働きたいのに、経験がないからといって排除されてしまってはいつまでたってもその分野での経験を積むことができません。

そこで、いったんは派遣等でいったん業界で経験を積んで、その経験を基に転職するといった方法も考えられます。

例えば、経理関係の実務経験を積んで少しずつスキルを向上させる。

その後、結果として、コア人材として転職していくといったキャリアパスです。経理などのスキルはポータブルスキルといって、個人に紐づくスキルとなるので転職は比較的容易になります。

これに対して、企業の組織文化や業界の特性などを深く理解しないとできない仕事もあります。こういった仕事の場合、長年働いた経験は、その企業で働くことに最適化されているので、比較的転職には苦労するといわれています。

あと、とりあえず簿記だけは通信講座でもなんでもいいので、取得しておきましょう。(独学だと時間がかかるのでお勧めは通学か、通信講座です。)

思い描いたキャリア構築ができるよう、お祈り申し上げます。

行政書士_概要
2016年3月3日

行政書士試験に独学合格した筆者の、商法・会社法の学習法。割り切る勇気を持ちましょう

neko3

行政書士試験の攻略法について書いていますが、攻略法の記事の第四回目として、商法・会社法の攻略法について考えていきたいと思います。

商法や会社法は法令等の分野になります。そして通例では、商法から1問、会社法から4問が出題され、20点の得点がある出題分野です。

ただし、300点満点の試験である行政書士試験の中で20点は6.6%程度のウエイトですし、その割に法律としては膨大な条文のある分野ですので苦手意識を持っている人は多いと思います。

今回は商法・会社法分野についての攻略法を一緒に考えていきたいと思います。

■商法や会社法はお好きですか?

改めて言いますが、行政書士試験の合格を目指している人の中には、商法・会社法の分野に苦手意識を持っている人が多いと思います。

「独学で合格した筆者はどうだったのですか?」と疑問に思われるかもしれないので、あらかじめ回答しておきますが、筆者は特に苦労せずに一応2問から3問ほどはコンスタントに正解していました。

というのは、筆者は経営法務という科目がある中小企業診断士にすでに合格していたため、特に学習をしなくとも、それくらいは得点はできていたという状態でした。

この話を自慢話のようにとらえるのではなく、中小企業診断士の経営法務を学んだだけの知識で、商法や会社法という膨大な量の条文がある法律が出題分野なのに、半分はコンスタントに取れていたと捉えてください。

ここからは、その細かい内容について掘り下げてみます。

■中小企業診断士の経営法務は

説明のため、少し話を横道にそらします。行政書士試験を受験する方にメリットのあるお話をしますので、少しだけついてきてくださいね。

まず、中小企業診断士試験の経営法務がどのような分野を対象としているかについてざっくりと分野分けしてみます。
  • 民法分野として契約や相続等について
  • 株式会社の機関設計や組織再編などについて(会社法)
  • 金融消費取引法など資本市場について
  • 特許や実用新案、意匠など知的財産権について
  • 独占禁止法、PL法、景品表示法など
どうでしょうか?経営法務と言いながら、会社法だけでなく、多彩な分野にわたって学ぶんだと思われると思います。

また、経営法務の試験では、これらの分野について60分の試験時間で問われる事となります。

■行政書士試験の商法・会社法とダブる部分は

さて、この中で会社法といっている部分ですが、
  • 株式会社の機関設計や組織再編などについて(会社法)
だけであることに注意してください。つまり、株式会社関係の知識を押さえておけば、ほとんど他の事を学ばなくとも、半分程度の得点が期待できるということが言えるのです。

具体的には株主総会や取締役会などの企業統治の分野について中心的に押さえておけばある程度の得点は期待できるでしょう。

そのため、あまり苦手意識を持つ必要はない分野なのです。

■優先順位は高くありません

行政書士試験の学習に限って言えば、商法・会社法を学ぶ優先順位はあまり高くありません。上でも指摘した通り、学習する分野の量と比較して、割り振られている得点が少ないためです。

また、学習する必要がある分野が多岐にわたっているので、なかなか得点が伸びにくい分野であるということもできると思います。

というか、この分野に深入りすると、時間がいくらあっても足りません。そのため一通り、テキストの内容を押さえて、過去問を解く位にしておいたほうが良いでしょう。

おそらくコンスタントに半分の正解数を出せるようになる学習量と、8割の正解数を出すために必要となる学習量は比較にならないくらい8割の正解数を出すための学習量のほうが多くなるはずです。

(こういった現象を収穫逓減といいます。)

■全く勉強しないのではなく、半分取れればいいと割り切ってください

メリハリを付けた戦略的な学習が資格試験の合格にあなたを近づけます。そのため、全く勉強をしない捨て科目を作るというのも一つの手だとは言われています。

しかし、商法・会社法の分野はアレルギーさえ起こさなければ、数問の正解を拾うことは十分に可能な分野です。それも、必要以上に多くの時間を費やす必要はなく、テキストと過去問中心の対応で大丈夫だと思います。

行政書士の商法・会社法のテキストにはそれほど難しいことは書いていませんし、過去問を解くにしても、例年5問しか出題されないので10年さかのぼっても50題で済みます。

テキストを読んで、50題分の過去問を解いて、選択肢一つ一つをテキストに戻ってみていけば、しっかりと得点を拾うことができる分野になると考えられますよ。

この分野で、3問正解できれば、ほかの分野でも6割の正解率で大丈夫ですし、2問正解でも、ほかの分野で1問余計に正解すればよくなるだけになります。

そのため、最初から全く捨ててかかっているライバルと比較すれば、この分野に多少でも学習時間を投入すれば有利になります。

この分野は、全問正解は最初から無理だと考え、コンスタントに数問の正解を出すことが問われていると割り切って学習するとよい結果につながると考えられますよ。

連載記事

資格ガイダンス
2016年3月2日

中小企業診断士は学生でも取得できますし、合格後はとても面白い世界が待っています

女の子_3

面白いもので、質問が来ていますよといった記事をいくつか書いたところ、さらに質問をいただきました。こちらも質問内容と回答内容を掲載する許可をいただいたので、

■質問:中小企業診断士は学生でも取得できますか?

都内の中堅大学に通う大学1年生です。就職活動に備え、資格を取ろうと考えて、どのような資格がいいのか検討中です。

検討中にビジネスマンが新たに取得したい資格の第一位に中小企業診断士という資格が選ばれたという記事が年明けの日経新聞に乗っていました。

ちょっと勉強内容を見てみたのですが、試験科目も多く、合格率も5%と大変難しい資格です。合格者も30代、40代のビジネスマンが多いようなのですが、実務経験のない自分のような大学生の自分でも合格できるでしょうか?

また、自分は将来コンサルティング会社に入って、コンサルタントになりたいのですが、中小企業診断士に合格したらコンサルティング会社への就職に有利になるでしょうか?

■回答 

■一見難しそうに見えますが

確かに、合格率を単純に見てみると、とても難しそうに見えます。5%の合格率などといわれると、ほとんどの人が受験勉強を開始することに二の足を踏むのではないでしょうか?

しかし、表面的な合格率ほど難しくはなかったというのが実際に合格してみた感想です。

具体的な試験対策は下の記事でまとめているのでご参照ください。

働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編

■実務経験があると有利か

さて、時間がなくても戦略次第で合格できますよといったお話が上で紹介ている記事では書いてあるのですが、実務経験がどの程度必要かについても考えていきたいと思います。

確かに、私が受験したときは実際に働いていた業務分野に関連した問題について、得意科目であったと記憶しています。

一次試験では7科目あるのですが、働いていれば、1科目ぐらいは働いている分野に合致してきます。(システム屋さんなら経営情報システムが、企業法務を担当していれば、経営法務がといった風にどこかしらの分野は仕事で使っているはずです。)

そのため、実務経験は有利に働くことは間違いありません。しかし、実務経験が必須かと問われれば、決してそんなことはないと思います。ほかの分野については特に有利も不利もありませんので、多少有利にはなるけど、必須ではないというのが答えになると思います。

■学生さんは

これに対して、学生さんならば、通常の中小企業診断士の受験対策に加えて、学校で中小企業診断士試験に関連する講義を集中的に受講するといった手が使えますので、単位を獲得しながら試験勉強もできるといった非常に時間効率の良い学習方法が使えます。

中小企業診断士試験の試験分野は特に学問的な区切りがあるわけではないと思われますので、ピッタリ合致する講義はないかもしれません。

しかし、うまく講義を組み合わせれば、必要な知識を学ぶことができると考えられます。(どの分野が該当するのかがわからなければ、学校の事務室で聞いて見ると丁寧に教えてくれると思います。)

なお、あまり専門的な講義を受ける必要はないと思われますので、○○概論といった講義があれば積極的に受講するとよいでしょう。

また、やはり学習に投入できる時間の絶対量が多いというのは極めて有利に働きます。精神論に近いですが、1000時間勉強してだめでも、1500時間勉強したら合格するといった事は普通に起こりえますから。

その点では、ビジネスパーソンが仕事の合間を縫って学習するのに比較して、学習に持っている時間的資源の大部分を投入できるわけですから有利なのです。

■就職活動としては

さて、中小企業診断士試験の合格は学生さんでも十分に可能であるし、場合によっては社会人の受験生よりも有利になり得る事をお話してきました。

では、就職活動としてはどうかという視点ですが、志望する業界もよりますが、一般的にはある程度、有利になるでしょう。

しかし、一般的に有利になるというだけであって、この資格を持っているから採用するといった、決め手にはならないと考えられます。

では、ご質問のコンサル会社ですが、コンサル会社と一口で言っても様々な会社があります。様々な会社がありますが、一般的にはある一定の極めて専門的な切り口から、顧客へのサービスを提供するといった形が想定されます。

中小企業診断士の学習範囲は企業の活動全般にわたりますが、何かの分野について、極めて高度な専門性を持つといった形の資格ではないといったところに注意が必要です。

もちろん、企業の全般的なことを知っておくことは非常に有効なことです。しかし、採用試験を受けようとしているコンサル会社の得意分野への素養があるかどうかの方が、採用の決めてとなると考えられます。

■診断士を取得すると

以上が、いただいた質問への回答ですが、あまり言われていない診断士資格を取得するメリットについて少し補足しておきます。

診断士の資格を取得すると、診断士のコミュニティーに属することができます。どのような資格でもある程度のコミュニティーがあるのですが、診断士のコミュニティーは学生さんにとっては極めて有益だと思われます。

学生さんだと色々な世代の人と話す機会はそれほど多くないと考えられますが、診断士になった後は、色々な世代の人、いろいろな背景を持った人と交流することができます。

また、合格年度が同じ人は年上であっても同期ですから(もちろん、最低限の礼節は必要ですが)、非常に打ち解けた関係を構築することができます。

また、中小企業診断士は『企業内診断士』といって、勤め人のまま診断士活動をしている人がとても多い資格です。そのため、あなたが診断士試験に合格して診断士のコミュニティーに属すると、誰もが名前を聞いたことがある企業の上級管理職の人や、そこそこの大きさの企業の役員さんなどと一緒に活動する機会も出てきます。

また、もちろん独立開業している先生や、中小企業の社長さんなどとも話す機会があります。場合によっては、あなたが研究会で講師を務めることもあるかもしれません。(若い人のほうが新しい分野に詳しいですからね。)

そのような機会を多く持つことは、特に学生さんにとっては刺激を受ける経験になると思います。もちろん、それがそのまま就職活動を有利にするというわけではありませんが、そのような経験があれば、就職活動をするにしても、相当差別化した話を面接時にすることができるはずです。

■もちろんコミュニティーは

もちろん、この種のコミュニティーは様々な資格ごとに存在します。行政書士さんであっても、社会保険労務士さんであっても、税理士さんであってもです。

そのため、学生さんのうちに何らかの士業の資格を取得するというのは非常に有効だと思います。

行政書士の学習方法はコチラ

ただ、やはり勤め人の比率がとても高いにもかかわらず活発なコミュニティーがある中小企業診断士は学生さんにお勧めです。

また、診断士は、合格して登録するまでの間に実務補修があり、実務補修の後には研究会を選択するための歓迎会があったりと、特に拒否をせずに流れに身を任せていればどこかしらのコミュニティーに属することができるといった、初心者に優しい世界が広がっています。

実務経験がない学生さんでも合格することは可能ですので、この機会にぜひ学習をスタートしてみてください。
 
中小企業診断士の合格戦略はコチラ


 
資格ガイダンス
2016年3月1日

資格で一発逆転は可能か?何をもって一発逆転とするかによりますが逆転は常に可能です

資格で
先日、資格取得で一発逆転が本当に可能か、という質問を貰いました。その人に質問と回答を掲載する許可を貰いましたので、内容について考えていきたいと思います。

■質問:資格試験で一発逆転は可能か?

よく資格スクール等の謳い文句を見るとその資格を取得すればその資格を活かした仕事ができるようになるというのを見ます。確かに資格を取得してそれを活かせる人はいるかと思います。

ですが、資格スクールが言っているようなその資格を取得すればその道でやっていけるような言葉を信じて貴重な時間を資格取得のために費やしても良いのか迷っています。

その資格が特に一般的に難関の資格と言われているものなら余計にそう思ってしいます。

合格率が10%未満のものだと勉強したからと言って合格できるとも限りません。

それだけのリスクを犯してまで資格取得をして本当にその後の人生にどれだけ変化があるのか知りたいです。どうも資格スクールの言葉はイマイチ信用できないので本当の話を知りたいです。

■私なりの回答 

■一発逆転とは?

資格試験で一発逆転は可能かという質問は結構あちこちで目にします。また資格を取得すれば転職できるかといった質問もあちこちで目にします。

ただし、こういった質問をすると「実務経験がないのに資格をとっても就職できない」とかネガティブな反応が返ってくることが一般的だと思います。

今回の一発逆転という言葉の定義を質問者様がどのように捉えているかにもよりますが、経済的に豊かになることを一発逆転ととらえているのならば、一発逆転は常に可能であると考えます。あなたが資格を生かして経済的に豊かになることは可能なのです。

ただし、資格を取って直接一部上場の大企業に就職や、そういった企業にいきなりそれなりの待遇で転職するといった事を一発逆転と捉えているのならば、その可能性は極めて少ないといえます。

こういった企業に勤めることを一発逆転と称するのならば、「実務経験がないのに資格をとっても就職できない」といったネガティブなことを言わざる負えないと思います。

■一発逆転の例

例えば、行政書士を取得したのち、行政書士として開業し、経済的に豊かになるといった例ならば見聞きしたことがあるため、お話しすることができます。

また、社会保険労務士で極めて豊かに生活している人や、中小企業診断士として非常に良いところに住んでいる人も知っています。

もちろん、税理士さんとして極めて多額の報酬を得ている人も、弁護士さんとして大成功を収めている人もいます。

また、これら事務所経営などで実績を積んでいくと、その実績が買われて、上場企業の社外取締役になったりする例もあります。(その意味で、上場企業の役員というゴールも長い目では目指せます。)

その意味で、資格の取得は十分にペイする可能性がある投資であるということができます。少なくとも、資格取得にかかる時間が1,000時間だとして、その時間を今の勤務先で追加で働く(今より、毎月30時間ほど残業を増やして33か月続ける)事よりは人生を変える可能性がある時間の使い方だということができます。

■資格だけを武器に転職などは厳しいかもしれません

ただし、資格を取得したことによって大企業に勤めることができたという人はあまり聞きません。(フリーターが中小企業診断士を取得して一部上場企業に勤めた、公認会計士を取得して、上場企業の財務をやっているという例は知っていますが、こちらは例外だと思います。)

というか、それらの人は非常に魅力的な人なので資格は単なるきっかけでしかなく、資格を持っていなくても大きなところに勤めることができるんだろうなといった雰囲気を持っています。

そのため、就職や転職を狙っているのであれば、資格で一発逆転というのはあまり現実的ではないかもしれませんね。

■資格スクールの言うことは

本サイトの読者の方にはおなじみのポジショントークという言葉があります。意味は、自らの立ち位置を有利にするための情報発信といった感じです。

資格スクールを営んでいれば、当然、資格を持っていると有利(で、うちの学校で受講すれば合格しやすい)というに決まっています。

もちろん、全くのでたらめではありません。資格を取得したことをきっかけにいわゆる「経済的に一発逆転」した人もたくさんいますし、少なくとも、ずーっと勤め人でいるよりも経済的に一発逆転できる可能性は高まります。

■組織内でも活かせる

資格を取得し、そのまま組織に勤めていると、資格手当として毎月のお給料が少し増えたり、長期的に見て望むキャリアを構築できる可能性が高まるといった効果は享受できます。

こういった効果を享受することが、資格取得を志す理由だと思います。例えば、社会保険労務士を取得して、人事のスペシャリストになりたいとか、中小企業診断士を取得して経営企画の仕事をしたいといった動機です。専門知識を獲得できれば、より組織に貢献することができ、その結果組織も報いてくれるはずといった考え方ですね。

ただし、組織は資格を取っただけでどうにかなるほど、甘くないということは、読者の方はよくご存知の事と思います。

資格を取ったけど、無関係の部署に配属されるとか、資格を取ったがゆえにその資格の領域のスペシャリストと見なされ、いわゆる出世街道を外れるといったケースもよく聞くところです。

もちろん、こういったリスクは資格を取得していなくても付きまとうものですから、比較で考えれば資格の取得は組織人としてのキャリアの助けになります。

■経済的な一発逆転を狙うには

ただし、組織人として長期的には資格取得の効果は表れてきますが、一発逆転といった威勢の良い言葉にはなかなかつながりません。

そのため、経済的に一発逆転を狙うといった威勢の良いことを言うのであれば、独立開業という手段を用いる必要が出てきます。

独立開業すれば仕事さえ取れれば収入は青天井ですし、人を雇う、機器を購入するなどの手段を用いて投入するリソースを自分の判断でどんどん大きくすることができます。(組織に勤めている場合は、追加のリソースは組織の都合でしか手に入りません。)

もちろん、こういったバラ色の未来は仕事が取れればといった前提付きになりますが、一発逆転の可能性は常にあるのです。

■一発逆転を狙うためには…

もっとも、ここで言っている一発逆転はどちらかというと資格を使って開業して一発逆転といった発想になっています。

そのため、別に資格を使っての開業でなくとも同じ効果を得ることは可能です。なので、結論は、一発逆転を狙うのならばどういった業種であっても独立開業がおすすめとなってきます。

とはいえ、資格を生かした独立開業の場合、強力な参入障壁が働きますし、一般的には仕入れるものはないため、在庫リスクも負うことがありません。(税理士さんや弁理士さんは在庫を抱えませんからね)また、売り上げがほぼそのまま利益となるようなビジネスモデルですので、収益性も極めて良いということができます。

独立開業を目指す際は

姉妹サイト開業ナビ

をご参考にしてください。(こういうのをポジショントークといいます。)

■どうするかはあなた次第です

ただし、しっかりとリスクを避けて生きるという生き方も決して悪いわけではありません。安全・安定を求めるために人は社会を作ってきて、その結果今の社会があるわけですから。

安定している状態は本能に訴えるほど心地よい状態なのです。

みんなが一緒である必要はありません。ただし、「資格で一発逆転を狙えるのか?」と問われたら「一発逆転はあり得ますよ。また、独立開業をすればその可能性は高まります」と答えることはできると思います。

なお、資格試験に合格するための方法論は

行政書士を独学で取得して分かった事
中小企業診断士に一発合格して分かったこと

コチラをご参考にしてください。

資格ガイダンス
2016年2月24日

行政書士と中小企業診断士に両方受かった筆者が徹底比較。どっちの資格が難しかったか

クマ_2

行政書士や中小企業診断士といった資格を持っていると、どちらが難しい資格であるか、どちらが就職や転職、独立に有利であるかといったことを言われることがあります。

今回は、両方の資格を持っている筆者がどちらの試験のほうが難しかったかについて述べていきます。

なお、本記事はあくまで筆者の主観です。また、筆者は、行政書士は独学で取得しましたが、中小企業診断士は資格専門学校の力を借りました。その辺の事情も難易度の判定に影響するかもしれません。

■まずは合格率という客観的な事実を見ます

難易度比較として、まずは客観的な事実から述べていきます。


行政書士の合格率推移
年度受験者数合格者数合格率
平成27年44,3665,82013.1%
平成26年48,8694,0438.2%
平成25年55,4365,59710.1%


中小企業診断士(1次試験)の合格率推移
年度受験者数合格者数合格率
平成27年13,1863,42626%
平成26年16,2243,20723.2%
平成25年16,6273,09423.5%


中小企業診断士(2次試験)の合格率推移
年度受験者数合格者数合格率
平成27年4,94194419.1%
平成26年4,9071,19024.3%
平成25年4,90791518.5%

直近3年間の合格率の推移は上の通りとなっています。このことから、中小企業診断士のストレート合格率(一次試験二次試験ともに一気に合格)は双方の試験を一気に通る必要があるため、例えば平成27年度では

26%×19.1%なので4.96%ほどとなります。

このように書くと「合格率は中小企業診断士のほうが行政書士よりも低いから難易度は中小企業診断士のほうが高いはずだ」と考える方もいると思います。

しかし、診断士試験の場合、一次試験には科目合格制度があったり、一次試験の合格者は2年間二次試験を受けられるなど、必ずしもストレート合格を前提としていない試験制度となっています。そのため、合格率だけで判断するのには無理があると考えられます。

■学習量は

では学習量ではどうでしょうか?

■中小企業診断士の学習範囲

中小企業診断士試験では一次試験で「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」の7科目が問われます。

また、二次試験では4つの分野からなる論述式の事例問題が出ます。そして、その論述試験に合格したのちに、口述試験も課されます。

このように書くと非常に膨大な分量であるように思われますね。しかし、一次試験の一つ一つの科目の難易度は、筆者は大学一二年で学ぶ一般科目レベルであるように感じました。

とにかく範囲が多岐にわたっていることを除けば、難易度自体は決して歯が立たないレベルではないと思われます。また、二次試験は一次試験で学んだ内容の知識を使って、事例に対して回答するといった試験ですので、極めて高度な内容であるといった印象は受けませんでした。

■行政書士の学習範囲

これに対して行政書士試験では「憲法」「行政法」「民法」「商法・会社法」「基礎法学」「文章理解」「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報保護」といった内容が問われます。

また、「行政法」と「民法」は一部が記述式の問題となっています。

このような試験科目の構成から行政書士試験は法律分野を広く学ぶ試験であるということができると思います。

■テキストで比較すると

さて、このような試験分野ですが、分野が違いすぎて判断がむつかしいですよね。そこで一つの指標としてテキストの分厚さで比較してみます。

まず、中小企業診断士ですが手元に残っている資格受験校のテキストを見ると、一次試験は約300ページぐらいの冊子が7科目分、二次試験用で1冊の計8冊。

単純に計算すると

300×8なので2,400ページほどになります。

軽く絶望感を覚える分量ですね。

これに対して、行政書士試験のテキストは独学時に使ったLECのテキストで750ページほどでした。行政書士試験のテキストにはそれほど絶望感を覚えなくても済みそうです。

■中小企業診断士は

と、これだけ書くと、中小企業診断士試験のほうが難易度が高いと判断されそうですが、中小企業診断士試験には難易度を引き下げる要素があります。

というのは、診断士試験の内容については働いている人ならば、かなり馴染みのある内容が多いということです。

そのため、まったく新規に取り掛からなければならない内容はテキストの分量ほどではないと考えられます。また、学習した内容を日々の仕事に生かすことを心がけていけば、仕事自体が学習となるので、純粋な学習時間は圧縮することができるでしょう。

つまり、学習してみるとテキストの分量ほどには体感的な難易度は高くないと感じると思います。

■行政書士は

これに対して行政書士は、一般的な仕事をしている方にとってはほとんど新規分野の学習となります。例えば、一般のビジネスパーソンは憲法についてそこまで意識しませんし、有名な判例で「TBSビデオテープ押収事件」とか「苫米地事件」などと言われても、何のことかわからない人がほとんどだと思います。

民法や商法・会社法の分野ならば若干は知っているかもしれませんが、その知っている内容もほんの一部のはずなので非常に苦戦するはずです。

そもそも、法律の言葉遣いになれるところから始めないといけないと思うので、慣れるまでの体感的な難易度は非常に高いと思われます。

■主観的には

ここからは筆者の主観的な難易度について述べていきます。私は中小企業診断士を先に合格し、そのあと行政書士試験を合格しました。

中小企業診断士は資格予備校を利用して、一発で一時二次試験ともに合格。行政書士試験は独学で二回受験した(つまり一回落ちた)といった感じです。

■行政書士試験は苦労しました

上で述べた通り、中小企業診断士試験にも経営法務といった科目があるので、法律については学んだことがあるといった状態で行政書士の学習をスタートしました。

また、テキストの分厚さからしても、半分以下なので正直最初は行政書士試験なんて独学で楽勝でしょうと思っていました。

しかし、この考えが大間違いでした。まず、法律の言葉遣いへのアレルギーは少ないほうだったのですが、テキストを読んでも読んでも全然頭に入って来ません。

長く読んでいると意識が遠のき、読んでいるところが分からなくなるといった経験も何度もしました。

これは完全に学習者の特性の問題ですが、とことん苦労した覚えがあります。

■筆者の主観では

筆者の主観では、中小企業診断士試験も行政書士試験も難易度的にはそれほど変わらないと感じています。

なんといっても行政書士試験は一度不合格の憂き目にあっていますので、どうしても難しかったと判断せざる負えません。(これで難しくなかったというとただの強がりになってしまいますから。)

そのため、どちらの資格試験を受けるかについて検討している方には、「どちらも難易度的にはそれほど変わらないよ」というアドバイスを贈ります。

難易度がそれほど変わらないので、後はどちらを受けるか考えている方が独立開業を目指すのか、キャリア戦略上資格を活かしていくのかといった個別の要件になってくると思います。

ただ、どちらもそれほど難易度的には変わらないのですが、士業の資格を持っているからこそ言えることがあります。

というのは、士業の資格を持つと単に雇われて働いているときとは、見える景色が変わってきます。あなたが望みさえすれば、士業の資格を持っている人と交流を持つのは比較的簡単になりますし、組織にやとわれているだけでは中々知り合うことがむつかしい、様々な分野の人と知り合うこともできます。

特に、学生さんや若いビジネスパーソンの方には時間に余裕がないかもしれませんが、一つでもそういった資格を取っておくことをお勧めします。

本記事を読んで資格に興味を持たれた方は、筆者の経験を基に書いた学習方法についての記事がありますのでご参考にしてください。

  • 中小企業診断士の学習方法
  • 行政書士の学習方法

  • また、「資格を取ったそのあと」を考えている方は、
    開業ナビというサイトも運営していますのでご参考にしてくださいませ。


    資格ガイダンス
    2016年2月21日

    色々な士業と付き合いがあるからこそ分かる、行政書士食えない論へ対する反論

    パンダ_2

    行政書士試験についてコチラの記事で合格のコツを記している関係から、行政書士について検索して本サイトを見に来てくれる人が多くいます。

    どうやら行政書士について関心を持っている方は、「行政書士で本当に独立開業することができるのか?」とか。「就職活動や転職活動に役立つのか?」といった事に関心を持たれているようで、そのようなお問い合わせもいただくことがあります。

    そこで、今回は『行政書士』について、本当に食える資格なのかについて、普段接することがある行政書士の先生を思い浮かべながら書いてみたいと思います。(キャリア戦略上どのように位置づけられるのかについては別の機会に述べていきます。)

    ■行政書士は食えない?

    さて、いきなりイヤーな書き出しですが、多くの人の行政書士資格のイメージとしては『食えない』といった点が上げられると思います。

    「○○士などと比較して行政書士は簡単な資格だから食えない」とか「すでに市場が飽和しているから食えない」といったもっともらしい、話が出回っています。

    また、「行政書士の勉強をしたい」と知人に相談したら「食えない資格だし、転職や就職にも役に立たないからやめたほうがいいよ」と親切に忠告してくれたといった例も聞いたことがあります。

    しかし、これらの言説は気にする必要がないと個人的には思います。というのは、端的に言えば「行政書士は食えない」といった事はテーマの設定自体が誤っている話だからです。

    例えば、「パン屋さんは食えない」とか「左官屋さんは食えない」「蕎麦屋さんは食えない」などという人がいたら、「それはやり方次第でしょう?」と聞き返すと思います。

    業種全体が食えないなどといった事はあり得ません。もし仮にそうだとしたら、食えない業種は世の中に存在していないはずです。(絶対に儲からない、食えない仕事だったら事業として成り立ちませんから存在しなくなりますよね?)

    ■でも確かに食えていない先生もいる

    でも、確かに行政書士で食えていない人はたくさんいます。ただし、社会保険労務士で食えていない人も、中小企業診断士で食えていない人も、公認会計士で、税理士で、弁護士で、弁理士で、不動産鑑定士で食えていない人もたくさんいます。

    これらの先生方に共通していることは、資格が仕事を運んできてくれると認識していることであると考えられます。確かにかつてはそのような時代もあったかもしれません。「税理士になったら一生安泰だ」とか「弁護士さんならお金持ちだから」といったイメージを持っているとしたら、そのような古き良き時代のイメージを抱えている

    しかし、今は資格が仕事を運んできてくれる時代ではありません。残念ながらこのことを認識できていない先生は、確かに苦戦していますし、食えていない人になっています。

    ■仕事はある

    士業によっては独占業務があり、その士業でない人はその業務を取り扱うことができません。そのため、仕事自体はそれこそどの士業でもたくさんあります。

    例えば行政書士の先生は、以下のような領域の仕事を行うことができます。
    役所に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理
    上記以外。遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成等
    上記1.、2.以外の、成年後見、ADRなどの新しいサービス

    出典:東京都行政書士会HP 
    簡潔に書いていますが、上で言っている書類の数は数千を数えるといわれており、取り扱うことができる仕事自体は膨大です。

    しかし、仕事がたくさんあるということと、すべての先生に仕事が回ってくるといった事は全く別のお話です。

    例えば、世の中には一日三回腹ペコの人があふれます。しかしその腹ペコの人が特定のパン屋さんを訪れるかどうか別の問題であるのと同じことなのです。

    ■食えている例を紹介します

    と、総論を述べても意味がないことについては書きましたので、具体的に儲かっている先生がどのような事をやっているかについて書いてみたいと思います。

    もちろん、いろいろなお付き合いがある中で、実際に見聞きしたお話ですので、主観的かつ特殊事例の紹介となっています。また、行政書士の資格全体で食えるかどうかについて議論することを目的としておりません。

    ■分野を特化した営業で

    ある先生は、事務所を構えていて、実際の業務は全て事務所のスタッフ(有資格者)に対応を任せているとのことです。

    先生の仕事は、完全に営業に特化しており、特定分野についての営業を実施しています。それほど単価の高い領域ではないのですが、安定した受注量を確保することによってしっかりと収益を上げることに成功しているとのことです。

    また、実績はそのまま宣伝の材料として使えるため顧客の確保も容易になりつつあるとのことです。

    ■他士業と連携して

    また、ある先生は様々な士業の先生と連携して、相互に仕事を紹介しあっています。事業に関する手続きや相談ごとは、表面に出てくる依頼は一つかもしれませんが、他士業の切り口から見ればさらに深堀することが可能です。

    その先生曰く、「あえて資格は一つか二つにしておいたほうが良い。資格を取りすぎても、時間的な制約があるためできることは少ないし、自分が持っている士業からの紹介は受けにくくなるといったマイナス面のほうが大きい。」とのことです。

    ■高単価特価型

    許認可がらみでは非常に単価の高い領域があります。その分野に特化することによって高収益を上げている例があります。

    また、単価の高い領域は業務の難易度が比較的高くなりがちなのですが、それが参入障壁となって安定した競争環境を享受することが可能となっています。

    また、実績を上げるとその道の第一人者としてみなされるため、実績が実績を呼びその分野での受注は非常に安定しているとのことです。

    ■行政書士で食えている先生は

    いずれのやり方をしている先生にしても、行政書士として一般的に言われているような『食えない』といったイメージを感じさせない、立派な身なりと(おそらく)相当の収入を得ているのが感じ取れました。

    これらのケースでいえることは、食えている先生は、資格に胡坐をかいて仕事が来るのを待つのではなく、経営の基本に従って堅実に仕事をしているということです。

    自分の顧客が誰であるか、自分が何を提供することができるかといった事を明確に認識し、それらの顧客に対して適切なアプローチを行うなどの事を自然に行っています。

    ■商売として行政書士を考えると

    商売として行政書士を考えた場合、資格がないと参入できないといった強い参入障壁があるといった事は非常に強力な強みです。

    また、『食えない食えないといわれている資格』であるということは、業界内の競合はそれほど商売がうまくないということの裏返しです。つまり、競争相手がそれほど強くない業界であるということができるのです。

    ということは、うまく自分のサービスを提供する顧客を特定できれば、その中で無双することができるということができます。(外からは入ってこれないし、中の競争相手はそれほど強くないわけですからね)

    このように極めて魅力的な競争環境を持っている業種はそう多くないと考えられます。

    行政書士について興味があって、受験しようと考えている方の中で、食える食えないの論争で二の足を踏んでいる方は、ぜひ学習を開始してみてください。資格は手段です。そして、手段としての行政書士はなかなか優秀な部類であると考えられます。

    もし資格取得についてご興味がある場合は、下の記事で『働きながら独学で』行政書士合格した筆者の学習方法について書いていますのでご参考にしてください。

    働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法


    行政書士_概要
    2015年10月14日

    働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法

    女の子_3
    こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。行政書士試験の攻略法について書いていますが、第三回目として、行政法の攻略法について考えていきたいと思います。

    『行政』書士ですので、行政法の学習が非常に重要になる事は言うまでもありません。というか、300満点中112点もの配点がなされているので行政法が行政書士試験の主戦場となります。そのような試験対策上きわめて重要な内容なので、行政法に絞って説明をしようかなと考えております。

    第三回目は『働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法』といった記事になります。

    ■行政法はなじみが薄い法律です

    さて、民法や商法・会社法、憲法ならばある程度日常生活で触れることもあるかと思います。しかし、行政法になると、公務員さんや、行政機関とかかわりがある方でないと、あまりこのような法律に触れる機会はないハズです。

    しかし、中学生のころに習った公民の教科でも多少はこの分野について学んでいるはずですし、運転免許を持っている人も多いと思います。(運転免許を持っている人は、自分に当てはめて考えられるので、ちょっとだけ行政法の分野の勉強がしやすくなります。)

    そのため、なじみが薄いとか、重箱の隅をつつくような細かいお話が多いとかで拒絶反応を起こしがちな行政法ですが、全く手がかりがないわけではないのです。

    ■衝撃的なお話をします

    と、なじみが薄くても手掛かりがないわけではないとお話しましたが、もっと衝撃的な話があります。というのは、(ビックリして椅子から転げ落ちないようにしてくださいね)

    行政法などという名前の法律は存在しないのです!

    「じゃあ勉強のやりようがないじゃん」みたいな心の声が聞こえたような気がしましたが、無視してお話を進めます。

    この行政法とは、『法』と付いていますが、そのような法律があるのではなく、行政に関わる法律の分野だと思ってください。民法などと並列に並んでいるのに、分類のレベル感が違くてモヤモヤしますが、そのような分類にケチをつけても合格に一歩たりとも近づきませんので無視して学習を勧めていく必要があります。

    ■具体的には

    と、このままでは六法を買ってきて法律の条文を見ながら勉強をしたいと考えていても、それがかないませんので、法律名を明記していきたいと思います。

    行政法分野は
    • 行政手続法
    • 行政不服審査法
    • 行政事件訴訟法
    • 国家賠償法
    • 地方自治法
    などといった法律を総称するものとなっています。そのため、行政法を学ぶ際には、こういった法律の条文を手許に用意しておくと色々はかどります。

    ■言葉になれよう

    さて、具体的な学習方法について考えていきます。まず筆者が行政法に取り掛かった際、一番戸惑った事は、「行政法という法律がない事」ではなく、「言葉の意味が分からないこと」でした。

    なじみのない言葉遣いに、なじみのない様々な概念。必要以上(と思われるほど)物事を細かく分ける考え方。アレルギーを起こすには十分すぎるほどのハードルがこの行政法の学習には存在しています。

    端的に言うと、本格的な学習に入れるようになるまでで、かなりのハードルがあるのです。しかし、ここは我慢して一個一個の概念を頭にしみこませていく必要があります。辛抱強く学習していれば、いろいろな概念がつながる時が来ますのでそこまでの我慢です。

    と、いきなりの精神論で恐縮ですが、この部分は精神論で突破してもらわないといけない領域となっています。というのは、学習をこの先進めていくにしても、色々な内容が、この行政法特有の概念を使っての説明されるので、言葉が分からないと極めて非効率になるからです。

    (もちろん専門用語を使わずにテキストを書くこともできるとは思いますが、そのようなテキストでは、専門用語なら一言で説明できるような内容を繰り返し多量の文書で言い換えるため、極めて分厚くなりますし、試験対策上、専門用語が分からないままでは問われていることが判らない可能性も生じますので、役に立たないテキストになってしまいます。)

    ■言葉へのなれ方

    と、精神論だけではどうにもなりませんので、言葉へのなれ方をアドバイスします。これは、回数を繰り返す事です。

    よく、英単語の学習等で、少ないページを一回目から完璧にしようとして、ひたすら書いて覚えるとか、何度も何度も音読するといった事をする人がいます。

    しかし、記憶への定着といった考え方では、このような学習方法は非効率ですし、精神力をかなり消耗するような学習方法となっています。

    そうではなくて、「一回ではどうせ覚えられないよ」ぐらいの軽い気持ちでテキストを流し読みしてみてください。その後も時間を見つけては軽く流し読みをするくらいの感じでやっていくとだんだん拒否反応が消えてきます。

    (はじめて学ぶ分野はいきなりテキストを読んでも頭に入らないけど、独学の場合、学習方法としてテキストを読むしかないので独学だと効率はかなり悪くなります。)

    ハッキリ言います。言葉になれさえすれば高得点を確保できるのがこの行政法の分野です。言葉の定義を厳密に問うてくるような問題も多いです。そのため、言葉にさえなれることができれば高得点を確保できる分野であるという事ができます。

    とすると、この分野については、いかに繰り返し学習をして言葉に慣れるかがカギを握っています。繰り返しテキストを読む。幸運にも音源や画像を入手できればそれを繰り返し視聴する(倍速で見るのがおススメです。)等の学習方法を採れば、素早く言葉に慣れることができるのでお勧めです。

    ■言葉に慣れたら

    さて、言葉に慣れたらやることは一つです。それは過去問をひたすら解くこと。選択肢一つ一つについて、なぜそれが誤りなのか、正しいのかが過去問の問題集には書いてありますので、それを自分の中で根拠を持って説明できるレベルまでやっていく必要があります。

    というか、その後にもっと上級の資格取得を目指しているとか、そういった事情がない限り、必要以上のレベル感を追いかけるのはムダになります。

    行政書士の合格を目指すだけなら、行政法について学者先生が書いた『基本書』なる本を読むとか、類似資格の行政法の分野の問題集に手を出すとかは不要です。

    パレートの法則収穫逓減の法則といった、良く出題される分野は全体の中の一部でしかなく、必要以上の高得点を目指す場合、効率がきわめて悪くなるといった経験則があります。(合格点以上を確保できれば満点でも合格点ギリギリでもそこに実質的な差は存在しません。)

    そのため、そういった手を広げすぎる事は、時間という資源を無尽蔵に投入できる人ならばともかく、効率が良くないため、実質的には合格から遠ざかる原因となりえます。

    そもそも論ですが、試験問題で繰り返し問われる内容は、理由があって繰り返し問われていると考えられます。出題をする側に立てば、例年の傾向を全く無視して新たに問題の出題分野から考え直すような無駄は、好まないと考えられます。

    また、資格試験と言えどもでたらめな運営をするわけにはいきませんので、(難易度評価委員会なる委員会が試験を運営している組織内にあります。)難易度の上下も説明をできるような範囲にとどめておきたいと考えるのが人情です。

    これを無視して、いきなり前年と全く違う傾向の問題を出した結果合格率が例年の10分の1とかになると、困るのは中の人です。

    そのため、過去問の傾向はある程度は踏襲されると考えるのが自然なのです。

    行政書士試験合格サイト 東京法経学院
    「知識や時間がない」方でも短期間で行政書士に合格できる今話題の勉強法とは?

    このように、言葉に慣れるために繰り返し学習を行い、さらに、過去問中心で対応するというのが、行政法の攻略方法であると考えられます。

    なお、記述式については、行政法分野は1問、20点の配点となりますが、せいぜい40文字前後の作文ですので必要以上に恐れる必要はありません。

    問われている内容に沿った形で、キーワードをつなげられれば自ずと高得点になりますので、学習の基本線は言葉に慣れ、その後は過去問中心対応で良いと考えられます。


    行政書士_概要
    2015年9月9日

    働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効果的に憲法・民法を学ぶこと

    kitu1
    こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。先日、『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法』といった記事で行政書士試験の総論について触れましたが、今回は憲法と民法について特に触れていきたいと考えています。

    『行政』書士も法律家ですので、これらの法律知識についてはある程度の水準が求められます。但し、やみくもに学習しようとしても、民法だけで1000条を超える条文があります。

    記憶力や理解力が特別に優れている人や司法試験や司法書士試験を受験しようと考えている人にとっては腕ならしかもしれませんが、一般的に行政書士を受験するような人にとって、これらの分量はつらいハズです。

    そのため、本稿では憲法、民法について(筆者が合格するにあたって)効果的だった学習方法を共有したいと考えています。

    なお、本稿で説明するのはあくまで『行政書士』試験の合格のためのテクニック論です。そのため、もっと上級の資格を狙っている人からすると、「それは違うんじゃないの?」と思われるような説明をするかもしれませんが、あくまで行政書士合格に的を絞っているため、そこはご容赦ください。

    第二回目は『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効果的に憲法・民法を学ぶこと』といった記事になります。

    (とはいえ、筆者は独学で苦労したので個人的には以下の資格スクールを活用することを強く勧めます。)

    ▼詳しい内容はコチラ▼




    もっとも、どのような学習のツールを用いたとしても、最終的に学ぶのは受験生の方ですので、一応合格した事があるという実績ある学習方法を共有していきます。それでは、憲法、民法についてはじめていきたいと思います。
    • 法律の総論
    と、各論に入る前に、法律についての総論を押さえておきましょう。この総論とは基礎法学といった科目です。試験対策上はそれほどウエイトの大きな科目ではないのですが、(場合によっては試験対策としては不要かもしれません)本格的な法律を学習する前にテキストを一読しておくと良いと思われます。

    これは、試験に出る出ないの話ではなく、法律を学ぶというのはどういう事であるかを押さえるために必要な学習であると割り切ってください。

    イメージとしては、ゲームでもなんでも、説明書がありますよね?最近では説明書など読まない人が多いので、最初はチュートリアルと言って強制的に基本的な説明を学ばせるためのステージをやらされたりします。

    この基礎法学はそのチュートリアルに該当すると考え、辛抱してテキストを通読してみてください。
    • 理解できなくともいいのです
    と、チュートリアルとか言いながら、最初は理解できなくても良いとあえて言い切ります。というのは、全体像というのものはその性格からある程度抽象的にならざる負えないためです。

    例えば、『パンとは、小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』です。クロワッサンでも、コぺパンでも、アンパンでも基本は『小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』なのです。

    でも、具体的なパンについて何も知らない人に『パンとは、小麦粉をこねて発酵させて焼いたモノ』といった定義を伝えただけで、理解してもらえるでしょうか?少し難しそうですよね?

    でも、そういったパンのうち、クロワッサンやバターロールを食べてもらった後に定義を説明したら、理解してもらいやすくなると思います。

    このように、 具体的なモノを知ってからでないと理解が深まらないような物事は沢山あります。

    そして、法律についても、具体的な民法とかそういった法律を学んだ後にしか、『基礎法学』 といった内容は理解しにくいと考えられます。

    但し、総論としての地図を先におぼろげでもよいので持っていると、各論を学びやすくなるといった効果があるので、一番最初に理解できなくてもよいので総論を押さえておく必要があるのです。これをやると学習の効率が上がりますよ。
    • 憲法について 
    さて、基礎法学についてテキストを通読したら、具体的な法律について学んでいきます。まずは、順番としては憲法からなのですが、憲法の学び方については当初から過去問に取り組むといった方式をご提案します。

    というのは、行政書士試験では条文自体を問われるケースは極めて少ないですし、判例を元に問題が作られているケースがとても多いのです。

    そのため、過去問を力試しに使うために、取っておくなどといったアプローチをすると極めて効率が悪い学習となってしまいます。

    テキストで学んだら該当j箇所の過去問を解いて、すべての選択肢についてどうしてそれが正しいのか、どうしてそれが誤りなのかを検討していきます。

    また、行政書士試験は分野ごとに分かれていますので、憲法の分野を一通り学んだら、憲法に関する過去問もすべて解けるハズといった気持ちで過去問に取り組むと効率が良いと考えられます。

    どちらかというと、テキストで全体像を把握し、過去問で各論を埋めていくようなイメージです。基本的には

    過去問→解説→テキスト(全体の中でどのように位置づけられる論点なのか)

    といった流れで押さえていくようなイメージですね。
    • 過去問に出た内容は何度も問われる
    さて、どうして過去問を当初から使うなどというのでしょうか?これは資格試験に合格した後に実感することなのですが、本試験で問われる内容は過去問で既に問われているのです。

    よく、「過去問と同じ問題は出ないからやっても無駄だ」などという方もいますが、それをいうなら、問題集であれ模試(資格用語だと答練と呼びます)であれ、ほとんど同じ問題など出題されないので、問題集や模試も否定しないとおかしな理屈となります。

    でも、そういった過去問を解くことを否定する人は不思議なほど、問題集や模試(答練)を解くことが無駄であるとは言わないのです。(それでは論理の筋が通っていませんよね。)

    しかし、現実には、問われる論点は角度を変えて、繰り返し問われます。そのため、過去問を優先して取り組み、それで余力があるのなら問題集などに取り組むといった方法論を推奨するのです。
    • 再び憲法について
    で、話を戻しますが、過去問を解いていると憲法の分野では判例が繰り返し問われるといった事に気が付くと思います。

    また、その判例も限られており、過去問に繰り返し取り組むうちに、覚えてしまえるくらいの分量です。それなので精神論で恐縮ですが、憲法の過去問に出た判例は全て覚えてください。

    判例を覚えてしまえば、安定して問題を解けるようになってくるはずなので後は細かい論点をつぶしていく感じになります。
    • いよいよ民法
    行政書士試験は民法と行政法の二枚看板といったイメージの試験になります。合格のためのイメージは、憲法など他の科目は取りこぼしを減らしていき(満点を狙うと無駄が多くなりますので、それなりの点数を安定して取れる水準まで持ってくれば十分です)、民法と行政法で大きく点数を稼ぐといった感じです。

    特に民法は記述式の問題が出ますので、ある程度しっかりと理解をしておく必要があります。

    ただ、記述式と書くと、「記述式?うわぁすごく難しいんだろうね…」といった風に考える方もいるかもしれませんが、必要以上に記述式の問題を恐れる必要はありません。

    何といっても『論述式』ではなく『記述式』ですし、採点側の都合を考えれば、キーワードを用いた部分点方式となるはずです。

    また、『記述式』と言っている通り、わずか45文字程度の記述では論理構成も何もないので、必要な論点を押さえて解答をつくっておけばそれで十分なのです。

    (与件が与えられており、そのような状況下で、誰が誰に対して何をすることができるか?といった試験です。そのため、正解が一つに決まるような状況での記述なので、キーワードを外さなければ部分点がもらえるのですね。)
    • こちらも
    さて、この民法も過去問を同時並行して解いていくことが極めて重要です。というか、過去問をもう一つのテキストとして、すべての選択肢についての解説を読んでいくといったアプローチになります。

    但し、民法については独学の限界を感じざるおえない事象が生じたのでそちらを共有しておきます。というのは、民法では「誰が誰に対して、何を」といった関係性をしっかりとイメージをしていかないと途中で迷子になってしまうからです。

    そして、独学の場合、確かにテキストは図が沢山盛り込んであり工夫されています。しかし、どんなに工夫されていても文書だけで理解しないといけないわけですから非常に苦労します。もちろん、図表を見て、文章を読んで、場合によってはその図表を自分の手で書いてみるとそれなりに理解することはできます。

    しかし、正直なところこれを自分でやるのは非常に非効率でした。おそらく誰かに教えてもらえればこの辺の理解は一気に進んだものと考えられます。(もし通信講座だったら、分からない部分を数回見れば理解できたはずです。)

    そういったロスがあちこちで発生したため、結果として独学では一発合格できずに、二回の受験に追い込まれたのです。

    ▼講座を利用した学習方法はコチラ▼




    行政書士_概要
    2015年9月6日

    働きながら独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法

    kuma

    こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。先日、行政書士試験を受けたいという方とお会いしてお話をしました。経営マンガの中の人は行政書士試験に独学で合格しており、そういった試験についての話をする資格があると思われたようでした。

    学習の順番や、効果的な勉強方法。また、筆者の学習上での失敗談のお話をしたのですが、行政書士試験を受験される方にとっても一般的に有益な内容であると思われるので、少しこの場を借りて連載し共有していきたいと思います。

    第一回目は『独学で苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、効率よく合格する方法』といった記事になります。

    今回は総論とし、次回以降、各論に触れられればなぁと考えております。
    • 試験についての前に
    さて、行政書士試験についてのまえに『行政書士さん』や『行政書士試験』に合格する事について筆者の感覚をお伝えしたいと思います。

    巷では、「行政書士では食えない」とか「やっぱりもっと難易度の高い資格じゃないと」などと言う人もいます。しかし、このような事は資格を取得しようと志している人にとっては、雑音ですので気にしなくても良いと考えています。

    「食えない」という意見についてはその通りで、(行政書士に限らず)どのような資格であれ、資格を取ったぐらいで安定して食えるなどと考えること自体が誤りであると思われます。

    資格などは営業免許に近いもので、保健所に行って『飲食店営業許可』をもらってくるのと本質的に変わりがないのです。つまり、そのあとそのお店を繁盛店にするかどうかは店主の腕次第、才覚次第であって、取得の難易度が難しい資格であっても、ちゃんと需要に合った商品やサービスを提供できなければそれ自体に意味は無いのです。

    また、少数の例外(と考えられる事象)を挙げても反証にならないことは十分に承知していますが、筆者の知り合いの行政書士さんは、ニッチな分野に絞って活動しているのですが、非常に大きく稼いでいます。(某社の最上級カードなども保持されているみたいです)

    要は取得した資格(営業許可)をどう使うかなのだと思いますよ。

    また、食える食えないは別として、それでも資格取得には意義があると感じます。というのは、ある分野を体系的に学ぶと、他の分野にも応用が利きますし、もしあなたがお勤めであるのならば、一芸に秀でた人材は重宝されますし、『イザという時』が一応想定できるので心理的にすごく楽になるはずです。
    • 行政書士試験の合格率はかなり低めです
    さて、話を戻しますが、最初に指摘しておきたいところは、行政書士試験は確かに合格率がかなり低い試験です。(筆者が合格した平成24年度試験の合格率は9%程度でした)

    しかし、ちゃんと勉強した人にとっての実質的な合格率はそんなには低くないという事も指摘できます。というのは、資格試験全般に言える事ですが、行政書士試験にも一定数は記念受験組というか、学習が不十分な状態で受験をする層がいます。

    「せっかく受験料を支払ったんだから受けなければもったいない」といったサンクコストに縛られた意思決定をする人が多くいるのですね。(受験会場で実際に試験を体験することはとても有益なので、一概に悪いとは言えないですが。)

    そのため、実質的な合格率はそれほど悪くないと考えられるため、うまくやれば一回で合格することは十分に可能です。

    行政書士試験は毎年、1万人くらいは受験申し込みをしても実際に受験していない試験です。学習が不十分であると自覚している人たちが、実際に受けるかどうかを半々で迷ったと仮定するのならば、この実際に受験しなかった人と同数くらい、学習が不十分だけど受けにきた人もいると考えてもそれほど不自然ではないはずです。

    そのため、(それでも合格率は低いですが)極めて低いといった水準ではありません。
    • 行政書士試験は確かに難しいが歯が立たない難易度ではない 
    「そうはいっても、司法試験や司法書士等のすごく難しい法律系資格を受ける人とかが、力試しに受けに来ているんじゃないの?」と考えてしまう人もいるかもしれません。

    しかしそれも杞憂です。そういった人たちが受けていたとしても、行政書士試験は相対評価の試験ではなく絶対評価の試験だからです。

    行政書士試験は、とにかく300満点中、180点を取ればよいといった試験制度なので、タマタマあなた以外の受験生は全員弁護士さんだったとしても、それはあなたの合否には関係のない事なのです。(まあ、弁護士さんは弁護士資格で行政書士登録できるのでワザワザ受験することはないと思いますが…)

    と、このような試験に筆者も独学で挑み、何とか2回目の受験で合格することができました。(1回目はあと12点の不足で不合格でした。)
    • 短期決戦を狙う
    さて、筆者は上で書いた通り、行政書士試験は2回受験をしました。2回受験して感じたことは、長く受験することは非常に効率が良くないといった事です。

    というのは、もちろん法律系の資格なので色んな法律について学んでいくのですが、2回目の受験であってもある程度は覚えなおすといった作業が発生してしまうのです。

    行政書士試験についてのお話をした際に、「あと12点で合格するところまで1回目の受験で到達していたので、2回目はちょっと復習して受けたのですよね?」と問われました。どう思われますか?あと3問で合格する水準まで来ていれば翌年の受験は余裕だと思いますか?

    でも、残念ながら筆者は「勉強しなおしました」と答えました。

    もし仮にこの記事を読んでらっしゃる方が日常的に法律触れていないのであれば、一回で合格できないとかなりの部分覚えなおしが発生すると覚悟しておいた方が良いと思います。

    簿記などの分野は『技能』なので体が覚えるのですが、法律論は技能ではないのでしっかりと体系立てて何度も覚えていく必要が出てきます。

    そして、人間は忘れる生き物ですので、忘れる速度よりも早く覚えていくことが大切になってきます。

    このように、長く勉強するのは非常に非効率なので極力避けた方が良いと思われます。特に、学習の最初から3年計画などといった計画を立てるのは決してやめてください。(結果として3年かかるのは仕方ないですが、最初から3年なんて言っていたら、忘れるスピードに勝てないと思います。)
    • 多年度受験の罠
    あと、多年度にわたって受験をする人が冒しがちな間違いがあります。これはどのような資格試験でもいえる事なのですが、行政書士試験については特にこのような経口があると思います。

    というのは、多年度にわたって受験をする人の中には「合格できなかったのは勉強が足りなかった」と判断して、「じゃあもっと深く、論点の隅々まで学ぼう」といった風に考える人がいるのです。

    前段の「合格できなかったのは勉強が足りなかった」はそれほど問題ではないのですが、後段の「じゃあもっと深く、論点の隅々まで学ぼう」といったところに罠が潜んでいます。

    というのは、どのような資格試験でも繰り返し問われる内容は傾向として出ています。勉強が足りなかったというのは、繰り返し問われる範囲を確実に解答できなかったという事を言っているのであって、10年に一度出題されるかどうかみたいなマニアックな論点をひたすら勉強することではありません。

    そのようなマニアックな部分まで含めた試験の全範囲について十分な勉強をしたという人はおそらく合格者の中でもほとんどいないと思います。

    受験生がするべきことは、マニアックな論点で正解を確実にするために、莫大な時間勉強することではなく、短期的に合格点を取るために繰り返し問われる範囲を確実に正解できる実力を身に着けることです。

    そのため、結果として多年度にわたって受験する人であっても、短期決戦。毎年初めて学ぶといった気持で、必要十分な範囲の学習に集中してみてください。
    • どうやって短期決戦にするか
    と、短期決戦を狙うなどと書いていても、それは単なる精神論です。こんなことが書かれていても、「そんな事は分かっているけど、どうやったら短期決戦にできるんだよ。」と感じると思います。

    学習の順番や効果的な学習方法については次回以降書いていきますが、短期決戦を狙うためには、まずは試験制度についてしっかりとみていくことが大切になります。

    行政書士試験は上でも書いた通り、300点満点のうち、180点を取ればよい試験です。(つまり4割は間違っても良い試験です)そして、法令分野で244点、一般知識分野で56点となっています。また、一般知識で24点以上取れないと足きりになる(つまり不合格になる)といった試験です。

    また、出題される分野は憲法、民法、行政法、商法・会社法であり、行政法の配点がきわめて高い試験です。(まあ、『行政』書士ですからね)

    筆者はこのような試験制度について確認し、次のような戦略を立てました。

    1.一般知識分野は過去問をやってみて、足きりにならない水準だったので、あえて勉強はしない。
     テキストを一回流し読みしましたが、範囲があまりに広範だったため、効果的な勉強はできないと判断しました。
    2.商法・会社法は勉強しない。
     商法・会社法は極めて範囲が広い割には20点しか配点されていないので、いちおう中小企業診断士だし、全部外すことはないと割り切って勉強しませんでした。
    3.憲法、民法、行政法の順番で勉強し、法律用語に体を慣らす。
     これは、使ったテキストがその順番で書いてあっただけですが…
    4.過去問を当初より解いていく。
     過去問で問われた論点は繰り返し問われます。そのため、過去問を使って紛らわしい内容を覚えてしまう方法は極めて効果的・効率的です。

    短期決戦を狙う場合、戦わない分野の絞り込みがとても大切です。全部やっていたらとてもではないですが時間がどれだけあっても足りませんし、合格だけが目的ならば、180点ギリギリで受かる方が効率的ですからね。

    と、2年間通じてこのような戦略で学習しました。おそらく戦略自体はそれ程、誤ってはいなかったハズです。(いちおう独学で合格しましたから)、しかし、学習方法という戦術は完全に誤っておりました。

    というのは、独学を選んだことは完全に誤りであったと思うからです。
    • 独学は誤りである
    あえて言います。独学は誤りです。

    もちろん、独学で行政書士試験に合格することは可能です。(現に筆者は合格しました。)しかし、この選択肢は完全に誤りだったと思っています。というのは、時間がかかり過ぎたためです。

    合格自体は結果オーライだったのですが、学習に費やした数百時間は返ってこないのです。2年目に費やした学習時間は資格予備校に通学したり通信講座を利用していれば不要だったと考えられるので、おそらく数百時間の無駄が発生しているのです。

    時給1,000円としても資格予備校代ぐらいは支払っておつりがくるくらいの無駄をしてしまったなぁと感じています。

    また、テキストや過去問集も不合格だと買いなおさないといけなくなりますし(一年分揃えると、なんだかんだで6千円ぐらいします。)、受験料も受ける回数分支払う必要が出てきます。

    このように考えると、独学という選択肢にコスト面での優位性はあまりないという事ができるのです。
    • 独学だと戦術レベルが甘くなる
    おそらく、上で挙げた全体の戦略はそうは間違っていなかったと思っています。しかし、個々の戦術レベルが独学だと甘くなります。

    例えば、憲法とか民法の学習を、法律にほとんど触れたことがない人がテキストだけを用いてする事が効率的かどうかを考えてみてください。

    どう考えても、非効率ですよね?筆者も法律特有の考え方に慣れるまで、苦行のような日々を送りました。誰かに教えてもらっていれば、このような当初の苦労をスキップできた可能性が高いです。

    また、民法、行政法を中心に学習するといった作戦を立てたのですが、それらの法律の中で学習の重点をさらに絞り込むことはあまりできませんでした。

    どのような試験であっても、出題傾向を見れば学習の濃淡があるはずです。しかし、独学だとその辺が分からないのです。(憲法などは、条文が大切かなと思うかもしれませんが、条文よりも判例の方が試験で問われたりするといった事です。)

    また、どんなにうまく説明されていたとしても、簡単な図表と文書だけのテキストを読んで頭に入るほど法律は甘くありません。

    頑張ってテキストを読んでいると、気が付いたら意識が飛んでいた(つまり居眠りしていた)といった経験が何度となくあります。

    その点、誰かに教えてもらえればこのような事は避けられるのです。
    • あえて問います
    初回なので総論をと考えているため、漠然とした内容が多くなってしまい恐縮なのですが、あえて問います。

    行政書士の勉強をする目的はなんでしょうか?それがもし試験に合格することであるのならば、独学ではなく資格スクールの講座を利用した方が良いと思います。

    というか、合格してからが勝負ですし、資格試験に合格したらその知識を使ってお仕事をするつもりの方がほとんどですよね。それならば、資格試験合格のためにはある程度の金銭的な投資も必要であるし、正当化されると思います。
    • モチベーションを強制的に続かせます
    また、「受講料を支払った」という行為はモチベーションの持続に役立ちます。というのは、経営学的にはどのように意思決定しても取り戻せないコスト(サンクコスト)は無視するというのがセオリーですが、心理的に無視しにくい傾向があるため、このようなことがあえて言われているのです。

    例えば、「学習の進捗が良くないけど、受講料で100,000円支払っちゃったから、もったいないから最後まで受講しないとなぁ」といった心理的なハードルを上げていくといった考え方になります。

    逆に言うと、独学の場合気軽に始められますが(テキストを3千円くらいで買ってくればそれでよいので)勉強をやめてしまう事に対する心理的なハードルも気軽なのです。

    「結果にコミットする」といった宣伝で一世を風靡した減量に非常に強いジムがありますが、このジムは一般的な料金体系と比較すると割高な料金体系をあえてとっているように思われます。

    返金制度も設けていると言いますが、「あれだけのお金を払ったのだから…」といった心理を利用し、利用者のモチベーションを強制的に働かせている面もあると思います。(結局、痩せるための努力をするのは本人ですからね。)
    • おススメは
    さて、そういった意味で弊サイトとしては行政書士に短期で合格したいのならば資格予備校の利用を強くお勧めします。その方がトータルで見たときに、結果として割安になる為です。(トータルコストという発想は、とても大切ですよ。)

    ▼詳しい内容はコチラ▼




    連載記事

    中小企業診断士_概要
    2015年8月30日

    働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 合格を最短で実現する学習方法編

    neko3
    第四回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 効果的な学習方法編』という記事になります。

    さて、読者の皆様は勉強するプロセス自体が目的ですか?勉強のプロセス自体が目的であれば、本記事のような『効果的な学習方法』といった事はあまり考える必要はないと思います。

    確かに新しい事を学ぶことそれ自体は大きな喜びであり、人が本質的に持っている欲求の一つであるとも考えられます。

    年齢がいくつであっても新しい事を学びたいという人はたくさんいて、新しい事を積極的に学ぶことはそれ自体が喜びでもあり、学んだ新しい事を活用することもできるので、人生の質を大きく改善することができる行動だと思います。

    この事を踏まえて、中小企業診断士の試験範囲の内容を学ぶこと自体が目的なのか、それとも、中小企業診断士試験に合格することが目的なのかをもう一度自分の心に訊いてみてください。

    そして仮に、中小企業診断士試験に合格することが目的であるならば、学習の効果に徹底してこだわる必要があると考えられます。
    • 素早く合格することが一番です
    さて、筆者は中小企業診断士試験は、資格予備校に通って1回でストレート合格しました。また、行政書士試験も合格しているのですが、こちらは独学で2回試験を受けて合格でした。(1回目は確か12点(つまり3問)の不足で不合格でした。)

    先に経営法務といった試験科目がある中小企業診断士試験に合格していたため、行政書士試験の出題範囲である会社法について、ある程度知っていました。さらに、法律の学習にそれほどアレルギーを持っておらず、一般的な学習のやり方についてもある程度は身に着けていたため、行政書士試験については独学を選択したのです。

    その結果、2回の受験で合格することができたのですが、個人的には失敗したと考えています。というのは、おそらく通信講座や通学講座といった『誰かに教えてもらう』選択肢を採れば一回で合格できたと考えられるからです。

    資格試験は一般的に言って一回で受かるのが一番効率が良いと考えられます。というのは、法律系の資格などでは、法律が変わったら、覚え直さないといけませんし、あやふやな理解だと改正前の法律の知識のせいで、誤った答えを導き出してしまう可能性もあります。

    さらに、人は物事を忘れる動物ですから、長く試験勉強をしていると、せっかく覚えた内容を忘れてしまい、覚えなおすといった時間のロスも発生します。筆者も、行政書士試験の2回目では、かなりの時間を覚えなおしに費やしました。

    このように、長く学習することは、資格試験の合格といった目的から逆算するのならば非効率なのです。(もちろん、長い時間学習すれば試験範囲を深く理解できるといったメリットはありますが。)
    • 独学は不利?
    さて、長く勉強すると非効率に陥ると書きましたが、どうしてそのような非効率に陥ったのでしょうか?ちょっと整理してみました。

    ◆教材選びに時間がかかる
    独学の場合、教材選びに苦慮します。というのは、メジャーな資格試験の場合、様々な出版社から様々な教材が出版されているからです。

    そして、どの教材も工夫が凝らされており、その中から一つを選択することは大変であるからです。

    (もし、診断士試験を独学で対応しようとしている方がいらっしゃっても、教材は必ず一つに絞り込んでください。複数の教材を利用するというのは、一般的に悪手であると言われていますし、個人的にも強くそう感じます。)

    と、教材選びが大変と書きましたが、教材選びにかけている時間は有効に使えていると考えられるでしょうか?少なくとも、実際に勉強をしないと、試験の点数は伸びないですよね?

    そのため、教材選びなどは『この教材に巡り合ったのも何かの縁だ』ぐらいの気持ちで、素早く決めていく必要があるのです。

    ◆テキストを読んでも頭に入らない
    さて、独学の場合基本的には、テキストを読むことが学習方法になります。しかし、ここにも落とし穴があります。というか、学生時代などを振り返ってみて、教科書を読んだだけで頭に入った事ってありましたか?

    仮に学生時代、学校での授業を聴かずに、教科書を読むだけで勉強していたとしたらどうでしょうか?おそらく、二倍の時間勉強に費やしたとしても、授業を聴いていた時の理解度には及ばないと思います。

    特に、診断士試験は似たような用語も多いですし、おそらく初めて聞くような概念が沢山出てくるのでテキストを読むだけだと相当厳しいハズです。

    相性が合ういわゆる得意科目であれば、ある程度テキストを読むだけでも対応はできなくはないと思いますが、『経済学・経済政策』や『財務・会計』など理解が重要な科目に苦手意識を持つようでしたら、独学は全く賢明でない可能性が高いです。

    例えるなら、数学を教科書だけで学ぶようなモノなので、苦手意識を感じている人にとっては苦行でしかないと考えられます。

    ◆試験対策上のポイントはテキストではうまく示せない
    また、仮にテキストを読んだだけで理解できたとしても、試験対策上必要な内容はあまりテキストでは示すことができません。

    例えば、運営管理といった科目では統計についての知識も問われます。そして、統計の知識が問われるので、テキスト上もそれなりの分量を割いて統計について書かれています。また、素材についての知識も問われるので、プラスチックの種類までテキストに載っています。

    しかし、この辺は統計とか、化学に対しての素養がないのなら捨てても良い分野(つまり別のところで点数をとればそれでいいよ)と資格予備校では教わった分野でした。

    「ある程度体系的な知識を積み上げても出題されたとしても1問、4点程度の分野なので、苦手意識があるのなら最初から捨ててしまってください」といった実践的なアドバイスは学習の効率を高めるためには極めて重要でした。

    そして、こういった情報はテキストから読み取るのは難しいと考えられます。出題の可能性があれば全ての分野をカバーしてくるでしょうし、「ここは分からなかったら無視して進むこと」なんて書いているテキストってあまり見ませんからね。

    ◆文章と図だけではメリハリがあまり付かない
    どのような資格試験であっても、初めて学習する人がつまづいてしまう所があります。もちろんテキストはそこに多くの紙面を割いて説明をするでしょうけれども、やはり文書と図表だけでは限界があります。

    仕事などで他者に物事を説明した経験がある人は同意してもらえると思いますが、文書や図表だけで説明しようと思って資料を作るよりも、口頭ベースで、切り口を変えながら、たとえ話を交えながら説明した方が理解してもらいやすいといった事があります。

    このような説明は、不特定多数の人が読むようなテキストに盛り込むと、冗長になりますし、紙面の制限があるため、事実上不可能です。

    そのため、試験対策上重要な分野であっても、記述量を数倍にするくらいの事が精いっぱいであると考えられます。
    • 通学講座、もしくは通信講座を強くお勧めします
    と、上で見てきたような理由がある為、筆者は独学ではなく、通学講座や通信講座を強くお勧めします。(行政書士試験も何らかの講座を受講していれば効率が良かったのになぁと本心から感じます。)

    テキストは初めから提供されますし、講義で説明されればテキストを読むだけよりも強い印象で記憶に定着していきます。また、受験テクニックについてもメリハリをつけて教えてくれます。そして、どうにも理解できないところは質問ができるといった非常に大きな利点もあります。(質問した内容は非常に強く記憶に定着しますよね。)

    また、コスト面でも結果として通学講座・通信講座の方が優位であると考えられます。例えば、上記のようなデメリットがあるため、合格までの学習時間が300時間ほど余計にかかったとします。(個人差がありますからあくまで一例ですが)

    そして、あなたの時給を1,000円とした場合(一般的には中小企業診断士試験を受験しようとする層の人は時給換算するとこれよりも、もっと高くなるはずです)、300,000万円分余計にかかるわけです。

    この300,000万円という水準は、診断士講座でも最高額の講座をフルセットで受講する水準になります。また、時間の使い方は人生の生き方ですから、300時間分の無駄を省けるといった見方もできます。
    • どちらかと言えば通信講座
    そして、通学講座と通信講座を比較するのならば、通信講座の利用の方をお勧めします。

    というのは、(勉強する・合格するといった意志が強いのが前提ですが)通信講座なら、資格予備校への通学時間をカットできますし、いつでも何度でも繰り返し講義を聞き直せるというメリットは、非常に大きいからです。

    筆者は通学講座で中小企業診断士に合格しましたが、講義後にその講義の範囲に該当する音源を入手し(資格予備校でMP3として配っていました)それを倍速再生で繰り返し聞いていました。

    ただ、この方法だと、教えてもらった先生と違う人の講義を繰り返し聴く可能性が出てくるため、少しだけ非効率でした。

    その点、通信講座であれば最初に受けた講義を繰り返し聴くこと・見ることができますので極めて効率的・効果的な学習が可能です。

    どんな内容であっても、繰り返し繰り返し見たり聞いたりすれば頭に入ってくると考えられます。
    • 通信講座で使える最強の学習方法
    通信講座でのみ可能となる最強の学習方法といったショッキングな小見出しを付けましたが、タネを明かせば非常に簡単・単純なことです。

    これは倍速再生で授業を見る・聴くという方法です。慣れるまで少し辛いですが、慣れてしまえば、非常に効果的な学習方法です。

    倍速再生で仮に授業の理解が7割程度に落ちるとしても(さすがに半分という事はないと思います)、同じ時間で二回講義を受けることができるので、時間当たりの理解度は通常の学習よりも良くなります。

    この手法は、通学講座では復習時にしか使う事ができない方法(先生が二倍の速度で話してくれるわけはないですからね)ですが、通信講座の場合当初から使う事が可能です。

    過激な言葉を使うのならば、頭に流し込むイメージで繰り返し講義を見ると効率が非常に高いと考えられます。(筆者は通学講座だったので、講座の復習でやりました。4回5回と見たり聞いたりしている内に、本当に頭に流し込まれてきますよ。)

    音楽プレーヤー、スマートフォンで学べる!【中小企業診断士 通勤講座】
    • おススメ講座
    と色々書いていく中で、最近の診断士試験講座についてちょっと調べてみました。すると、大手ではかなり受講料が高騰しているように感じました。

    上で言っているメリットデメリットは、正直なところ、独学とその他通信講座等の比較です。そして、通信講座業界内での比較についてはそこまで意味は無いと感じています。

    というのは、上記メリットはどのような講座を選択したとしても得られるからです。

    また、診断士の試験勉強をしていくと企業の原価構造についても見えてきます。あまり財務・会計の領域に詳しくない人は、この財務・会計を学ぶと、驚くほど商品そのモノの原価が低い事がみえてくると思います。

    企業を運営する人たちに支払う人件費、建物などの設備投資に伴う減価償却費、広告宣伝費、教室等のスペースを利用するための賃借料。

    これらの項目は、決算書上、販売費および一般管理費といった所に出てくるのですが、この費用がほとんど粗利を食いつぶしている事に驚くはずです。

    通信講座専業でやっている企業については、販売費および一般管理費の発生が少ないと考えられるので、一般的に受講料は安く抑えられています。(上記の事から講義・教材の質は値段とは、それ程、相関関係がないと考えることができます。)

    そのため、手ごろな受講料を実現しているレボ社の講座は検討に値すると考えられます。
    • まとめ
    と、色々書きましたが、本記事としては、総合的にみた費用対効果を考えて独学はお勧めしませんと結論させていただきます。

    費用対効果については、診断士の内容を学習していると出てくる論点ですが機会費用といった考え方が出てきます。

    独学で余分に費やした時間は、何らかの講座を利用してサクッと受かっていれば、他の事ができた時間になります。そして、そのことで得られるはずの最大の収益を機会費用と呼ぶのです。

    機会費用>独学で削減できたコスト

    ならば、独学といった方法論が正当化されるのですが、個人的には機会費用の方がどう考えても大きくなると考えられます。

    ▼詳しい内容はコチラ 


    音楽プレーヤー、スマートフォンで学べる!【中小企業診断士 通勤講座】

    いずれにしても、中小企業診断士試験は一次試験でも7科目もの内容を学習する必要が、二次試験では4つの領域について論文記述式で問われる試験です。独学は極めて非効率ですので、受験予備校等のご利用をお勧めします。

    連載記事
    第一回 一次試験編
    第二回 二次試験編

    行政書士
    2014年10月6日

    行政書士-商法・会社法分野 頻出用語集

    10172866_768713003148208_1155825875922427727_n
    画像は士業娘さんご提供です。

    近年の行政書士試験では、商法・会社法分野から択一で
    5問出題される傾向にあります。択一は14点ですので、合計5×420点ですね。300点満点の試験とはいえ、これは決して無視できる点数ではありません。

    また、行政書士というビジネスパーソンを目指されているのですから、株式や取締役といったような基礎中のキソの用語は正確に知っておく必要があります。

    そこで、商法・会社法の用語をご紹介していきたいと思います。

     

    (1) 基礎用語

     

    基礎用語です。会社法を学んでいく上で必須の用語です。

    定款、議決権、自益権、共益権あたりは特に重要な用語ですので、是非とも完璧に押さえて頂きたいですね。

     

    定款

    議決権

    普通決議

    特別決議

    社債

    ステークホルダー

    内部留保

    残余財産

    資本提携

    合併

    のれん

    自己資本

    他人資本

    自益権

    共益権

    公開会社

    非公開会社

     

    (2) 会社法の理念

     

    会社法の理念を整理してみました。

    とりわけ重要なのが、所有と経営の分離です。

    株式会社の様々な制度が、この所有と経営の分離を出発点として説明されますので、まずこの言葉の意味を正確に押さえることが不可欠なのです。

     

    所有と経営の分離

    授権資本制度

    株主平等の原則

    コーポレイト・ガバナンス

    CSR

     

    (3) 会社形態の種類

     

    会社形態については、大枠を理解することが一番重要です。

    すなわち、株式会社と持分会社(合名会社、合同会社、合資会社)という区別ができるようになることが重要、ということです。

    まずこの区別ができるようになった上で、所有と経営が分離しているのはいずれか、責任は有限なのか無限なのか、というような違いについて覚えていきましょう。

    有限会社(現在は、経過措置としての特例有限会社)は、さほど重要ではありません。

     

    持分会社

    合資会社

    合名会社

    有限会社

     

    (4) 会社の機関

     

    会社の機関は、株主総会と取締役が決定的に重要です。

    この二つと監査役あたりを押さえておけば、最低限の学習としては十分であるように思います。

     

    株主総会

    取締役

    取締役会

    執行役

    監査役

    社外取締役

    代表取締役

     

    (5) 取締役の責任

     

    取締役は、株主や取引先等に対して、とても重い義務が負わされています。

    この重い義務の一内容が、下記の競業避止義務です。

    反面、経営判断の原則というのは、取締役の責任を裁判所が判断できない場合があるよっていう、言ってみれば取締役の責任を軽くする考え方なので、この点は注意してください。

     

    競業避止義務

    経営判断の原則

    株主代表訴訟

     

    (6) 株式

     

    株式については、株式、株券、新株予約権あたりを見て頂けますと、必要最低限の用語学習としては十分であるように思います。

    しかし、ストックオプションやインカムゲイン、キャピタルゲインはビジネス用語としても重要ですし、会社法を(行政書士試験レベルを少し超えて)より突っ込んで勉強する際には、経営陣による制度構築との関係で、これらの概念はとても重要な意味を持ってきます。

     

    株式

    株券

    新株予約権

    ストックオプション

    金庫株

    従業員持株制度

    インカムゲイン

    キャピタルゲイン

     

    (7) 計算書類

     

    ここは、行政書士試験対策の観点からは、オマケです。飛ばして下さっても結構です。

    しかしながら、もしこの二つの言葉を理解されていないのであれば、是非とも用語解説をご覧になる事をおススメします。ビジネスパーソンを目指すという観点からは、今までに出てきたどの用語よりも重要だからです。

     

    損益計算書

    貸借対照表

     

    (8) 企業買収

     

    ここも重要性は少し落ちます。最低限の勉強という観点からは、TOBだけ一読されればそれで十分です。

    ですが、この分野は、会社法の中でも一番知的好奇心がくすぐられて面白い分野ですので、会社法の勉強への意欲を培う意味で、全部パァ~っと読んでみて下さい。

     

    TOB(株式公開買い付け)

    友好的TOB

    敵対的TOB

    第三者割当増資

    パックマンディフェンス

    ホワイトナイト

    グリーンメール

    MBO

    LBO

    記事ご提供 法律アプリ開発室 様 

    中小企業診断士_概要
    2014年10月5日

    働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 学習の順番編

    学習順番
    第三回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 学習の順番編』という記事になります。

    さて、中小企業診断士試験は一次試験で7科目もの内容を学習する必要が出てきます。一つ一つの科目はそれほど難しくないものの(おそらく大学の学部で学ぶレベルだと思います)とにかく範囲が広く、やみくもに学習すると非効率になりそうです。

    そこで、効率的(であろう)学習の順番を考えてみたいと思います。
    • 何はともあれ財務・会計
    初めて中小企業診断士試験を学ぶ方は何は無くとも『財務・会計』について学んでいくことを強くお勧めします。(試験範囲は『財務会計』ではなく『財務と会計』です。簡単な管理会計についても問われます)とくに、その中でも先に会計(簿記)については最優先で一番最初に学んでください。

    何故そんな事を言うかというと、会計は学習ではなく訓練だからです。簿記を勉強したことがある方は同意していただけると思いますが、会計は『自転車に乗る事』と同じ技術であるように思われます。

    まずは、理屈はともかくルールを体に叩き込む必要があるのです。『自転車の乗り方』といった本を読んでも決して自転車に乗れるようにならないのと同じで、会計も教科書を読むだけでは決してできるようにはなりません。

    そこで、とにかく訓練です。可能であれば、日商簿記3級ぐらいを実際に取得できる程度の訓練は必要となります。(別に簿記検定を取得しなくてもいいですが、過去問を解いて時間内に合格点を取れるくらいの訓練をしてください。)

    「そこまでやるの?」と思われる方がいるかもしれませんが、財務・会計については、そこまでやってください。他の科目は40%を狙うのも手ですが、財務・会計だけは、二次試験でも問われますので、二次試験の勉強も一緒にやってると思って下さい。

    そして、一定のルールを体に叩き込んだら、はじめて財務分野についての学習が可能となります。逆に言うと会計のルールを体に叩き込むまでは他の学習をしてもムダになるくらいの気持ちで挑んでください。

    但し、簿記3級レベルの学習をして「自分は会計は苦手だな…」と感じるようであれば簿記2級の範囲に挑むなどの深入りは避けてください。

    2級の範囲まで行くと、診断士試験と重ならない部分も大きいため無駄が増えます。また、中小企業診断士に求められる能力は財務諸表を『読む』事であって、簿記のように財務諸表を『作る』事に主眼を置いた資格へ深入りは避けた方が良いと考えられます。
    • 主要科目(企業経営理論、運営管理)
    次に、企業経営理論、運営管理について学んでいきます。これらの科目は、二次試験でも問われますし、日々のお仕事にある程度活かせる分野なのでやっていて楽しいと思います。

    また、企業経営理論は財務・会計の内容と一部重なるので(科目ごとに学ぶ内容は結構重なります)復習を兼ねながらやっていくと良いと思います。

    さて、企業経営理論や運営管理は、学習にメリハリを持たせることが非常に大切です。教科書に出ていても試験で問われない分野と問われる分野ははっきりとしています。そのため、過去問は学習と並行してどんどん解いていくとよいと思います。

    (企業経営理論とか運営管理を学ぶと仕事で実際に使ってみたくなると思いますが、いきなり所属組織の方針を批判などはせぬ様にしてくださいね。組織は色んな制約条件の折り合いをつけて運営している訳ですから、理屈通りにはいかないのです。「生兵法は大怪我のもと」ですよ。)
    • 理解が重要な科目
    次に、経営情報システム、経済学といった理解が重要な科目をやっていきます。上手くはまれば高得点を取れる科目になりますので、最初はじっくりと学んでみてください。

    相性さえよければ強力な得点源になります。筆者は経済学で9割以上の得点を確保できたので、試験全体がだいぶ楽になった覚えがあります。

    また逆に、相性が悪かった場合には頻出論点のみを繰り返し学んでしっかりと押さえ、40%の得点確保に努めてください。足きりにならなければどこかで挽回できますから。
    • 暗記科目
    そして最後に経営法務と中小企業政策をひたすら暗記します。個人的には経営法務が暗記科目であるという位置づけはどうかと思いますが、覚えることが重要であることには変わりありません。

    但し、単純に暗記をするとつまらないですし、記憶の定着に不利ですので、例えば、経営法務は知的財産権や会社法について「自分が知財を活用した会社を経営するなら…」、中小企業政策は、「こんな補助金があるなら、自分が起業するときには…」といったふうに妄想をしながらやっていくと理解が深まると思います。
    • 過去問にはじまり過去問に終わる
    筆者は行政書士の試験にも合格した事があるので、一般的な資格試験のコツをお話します。それは、過去問で問われた事は繰り返し問われるという事です。

    確かに全く同じ内容を同じ形式では問われません。しかし、過去問を解いていくとわかると思いますが、資格試験では同じ内容(論点)が繰り返し繰り返し問われています。(おそらく問題を作る側からすると、同じ論点を問うた方が作りやすいのでしょう。)

    そのため、過去問は試験直前の力試しで使用するのではなく、最初からテキストと並行して学んだ分野からどんどん解いていくべきです。そして、過去問はすべての選択肢について何故それが誤っているのか、正しいのかを説明できるレベルまでやりこむことをお勧めします。

    過去問とその解説も重要なテキストだと思ってください。
    • 標準的な学習時間など関係ない
    よく資格試験の難易度を語る際、標準的な学習時間といった指標が挙げられることがあります。しかし、学習を開始した後はこれは無視してしまって構いません。

    あなたのバックグラウンドや学習能力など重要な個別の要素を無視した指標なのであなたに当てはまるとは限りませんし、標準学習時間は受験予備校が合格者にアンケートを取って算出している数値であると考えられますので、平均値はかなり多めに出てくるはずです。

    というのは、平均値ですから大きな数値の人がいればその人に引っ張られて数値は大きくなります。(例えば、9人が年収0円の村に一人だけ年収1億円の人がいれば、平均は年収1千万になりますからね。)
    • 本稿の最後に
    本稿の最後に、繰り返しになりますが、中小企業診断士試験の学習には収穫逓減の法則が強く働きます。ほとんど出題されないようなマニアックな論点を追いかけていくと、どれだけ時間があっても足りません!

    そのため、得意科目であっても「80%の正解率が満点だ」くらいの気持ちで、繰り返し問われる論点を集中して学ぶことを強くお勧めします。

    一次試験は総合得点で60%を確保すればよい試験ですから、80%の得点を取れる科目で90%までの上積みを狙うより、40%の得点しか取れない科目を50%にした方が戦略としては望ましいです。(同じ10%ですが得点の上積みに必要な時間が大違いになるはずですし、足きりのリスクも下げられます。)

    下のように、安めの合格講座を利用するのも手だと思います。



    連載記事
    第一回 一次試験編
    第二回 二次試験編
    第三回 効果的な学習順
    第四回 合格を最短で実現する学習方法
    中小企業診断士_概要
    2014年10月4日

    働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編

    ノウハウ
    第二回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編』という記事になります。

    さて、一次試験を突破したとしても、中小企業診断士試験には真打とも呼べる二次試験が控えております。そして、その二次試験は論述式で4分野にわたる試験となります。

    論述というと一気に難易度が跳ね上がる気がしますが、それはあくまで気のせいです。二次試験の合格率も平成25年度で18.5%と、一次試験と同じで5人に一人は受かる試験ですから。

    とはいえ「中小企業診断士試験の一次二次を両方合格しようとすると、約2割×約2割の試験だから大体4%の合格率になるのでは?」と言う人がいるのも聞きます。

    しかし実質的にはそこまで競争率は高くないと感じています。一次試験は最初から当該年度の合格を狙っていない層(科目合格を狙う人たち)もいますし、お試し受験組もそれなりの数になると思われます。

    また、二次試験にもお試し受験組はいます。というのは、一次試験の合格発表が例年9月初旬で、試験が10月下旬になるからです。そして、一次試験に合格すれば、2年間は二次試験を受験する権利を得られます。という事は、一次試験を合格して、次の年に腰を据えて勉強の成果を活かすと考える人たちも一定人数いるという事です。

    どんな試験でもそうですが、表面上の倍率と実際の倍率は異なるので、必要以上に恐れてはいけないと考えられますね。
    • 二次試験突破のために(経験談)
    さて、あまり試験についての一般論ばかり書いても仕方ないので二次試験について書きたいと思います。但し、二次試験は正解がない試験なので色々な合格のための手法が謳われています。それなので、これはあくまで筆者の経験談と捉えてください。

    まず、筆者は二次試験は先方社長へのプレゼンと捉えました。また、与件文はヒアリングして来た結果であると捉えました。

    そのように考えるのならば、試験の解答は様々な知識を盛り込んだ網羅的なモノではなく、盛り込む知識は少なくなったとしても理路整然としたモノであるべきです。クライアントの社長のところに行って、様々なキーワードを盛り込んでいるけれども支離滅裂なプレゼンをするなんて、正気の沙汰ではないですよね?

    また、ヒアリングして来た内容を元にプレゼンを実施すべきです。クライアントが言っていない事を勝手に決めつけて「一般論ではこうだから、御社もこんな問題があるはずだ。だからこうすべきだ」なんて事を言うのも失礼な話ですよね?

    (もちろん、お仕事では一般論をお話しする機会はあると思いますが、解答用紙だけでプレゼンするのであればそのような事を書く紙面の余裕はないのです。)

    とすると、解答作成の方針は「与件文に書いてある事を元に、理路整然と」といった感じになると思います。

    また、問題文に忠実に、問われたことに回答することも心がける必要があると思います。先方社長が「○○なんだけど課題は何かな?」と訊いて来ているのならば、課題について回答するのが必要ですよね?

    どうしてこれらの事が大切になるかというと、あなたが社長だとして経営を良くするためにコンサルを雇った事を考えてみたらわかると思います。

    例えば、「なんか言ってることが支離滅裂だぞ…」とか「説明した事(与件文)と関係ない事を言い出したぞ…」「尋ねた事(問題文)と違う事を言ってるぞ…」みたいなコンサルが来たら、かなりイヤーな感じですよね?そして、そんな嫌な奴に資格を与えると業界全体の信用問題になってきますよね?

    その意味では、二次試験にはそのような常識知らずの嫌なコンサルを排除するため試験と言えなくもないのです。
    • テクニック面
    と、以上の事が筆者の持っている主要なノウハウなのですが、解答作成のためのちょっとしたテクニックもご紹介したいと思います。筆者はイメージはお客さんのところに行ってヒアリングをしてきて、提案書をまとめるといった流れでやっていました。

    まずはヒアリングです。何はともあれお客様がどんなことで困っていて、どんな環境で経営しているかを知らなければはじまりませんよね?このヒアリングは与件を読むことが該当するのです。

    そして、ヒアリングする際にはメモを取りますよね?実際に仕事でやるように、与件を読みながらメモを取っていきます。とはいえ、時間が無いので、色や線の引き方を決めておいて、SWOT分析など基本的な分析は読みながらやってしまいます。

    また、問題文も与件のうちですから(社長が知りたいことを聞いてきたわけですから)これも予めすべて読んでおきます。

    その後、全体の流れをメモを見ながら組み立てます。何と言ってもプレゼンなので理路整然としていないといけませんからね。多品種少量生産方式を勧めておきながら、後の方で単一品種ライン生産方式を採用して特定の製品を多量に見込み生産しましょうなどと言い出したら「おいおい、言っていることが滅茶苦茶だぞ…」とお客様に思われてしまいますからね。

    そして、ここまでやってから、書き出したメモ(キーワード)を活用して、問題分に合致する解答を作っていきます。解答欄には厳格な文字制限があるため、下書きは必須となります。

    そして、最後は誤字脱字に気を付けながら下書きを清書するのです。
    • 意外な盲点
    と、上の方法で上手くいったとしても、意外なところに盲点があります。それは口述試験です。多分、論述試験を受ける時には口述試験のことまで考えていないと思います。

    しかし、論述試験に合格すると口述試験があるので、自分が書いた解答を残しておくことが大切なのです。

    また、論述試験に合格した後口述試験に落ちると非常に残念な思いをすることになるので、最低限のビジネスマナーはおさらいをしておくとよいと思います。
    • よく言われている受験テクニックについて
    中小企業診断士試験の二次試験は、正解がない(正解が発表されない)という関係上、様々な方法論が提唱されています。そして、筆者が採った方法はリスクの大きな方法であると言われています。

    というのは、首尾一貫して書くという事は、最初の方向性に誤りがあった場合にその後の提案すべてが誤理になる可能性があると言われているのです。

    しかし、筆者は一発合格を狙うためにはリスクを取る必要があると考えていました。

    それは、色々な論点をしっかりと盛り込むといった書き方では、受験経験者にはかなわないと考えたからです。そのような受験に最適化された解答作成能力を一次試験終了後から二次試験までの間のわずかな時間で培う事は難しいと判断があり、普段の仕事で培ってきた首尾一貫した文章を作成するという方法論を採ったのです。

    また、「最初の方向性に誤り云々」という意見についても「経営に正解は無い。したがって、大企業とコスト競争をするといった経営資源的に無理な事を考えない限り、方向性の誤りといったモノは基本的には存在しない」と割り切りました。

    というか、利用可能な経営資源については与件文から判明するので、可能かつ無理のない戦略を提案すればそれでよいと考えたのです。
    • とはいえ
    と、「基本は仕事でお客様へプレゼンするように」と考えて筆者は一回の受験で合格したのですが、やはり二次試験はある程度の訓練が必要になります。

    与件文から企業の状況を的確につかみ、また設問に問われた形式で、その問題点や課題を文字数制限内で的確にまとめる訓練です。

    これは仮に普段のお仕事でヒアリングを実施し、提案資料を作成することが多くとも、解答作成の訓練をしておく必要があります。というのは、出版関係のお仕事でもない限り文字数制限内で解答するという事には慣れていないはずだからです。

    また、解答用紙のみでプレゼンをするという形式になりますから、言いたいことは簡潔にもれなく、解答用紙内に表現する必要があります。これもやってみると意外に難しく、普段どれだけ口頭での補足説明というか追加説明に頼っているかが痛感されるはずです。

    そして、このような訓練を実施するためにも、少なくとも一度は受験指導校での模擬試験は受けてみてください。時間制限のある独特の雰囲気の中での訓練は非常にためになると思われます。

    読者の皆様が中小企業診断士の合格を勝ち取ることをお祈りいたします。

    次回は、一次試験の学習順番について書いてみたいと思います。

    連載記事
    第一回 一次試験編
    第二回 二次試験編
    第三回 効果的な学習順
    第四回 合格を最短で実現する学習方法
    中小企業診断士_概要
    2014年10月3日

    働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編

    ノウハウ
    こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。このたび診断士の資格更新を迎えるのですが(診断士は5年に一度資格の更新をする必要があるのです)、診断士業界では割と一次試験二次試験を一発合格した人間は珍しいらしく、そのことについて話題になることがあります。

    そこでせっかくですので、一次試験・二次試験を一発合格した勉強法や中小企業診断士の世界について、ちょっと連載記事にしてみたいと思います。

    別の資格試験を狙っている人にとっても参考になることがあるかもしれませんので、お付き合いいただければと存じます。

    第一回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編』という記事になります。

    今回は、総論になりますが、戦略の重要性について書いていきます。(診断士を受験している読者の方なら戦略の大切さって理解できますよね?)
    • 敵(試験)を過大評価しない事
    いきなりですが中小企業診断士試験に一発合格することは可能です。それも、平均毎月80時間超の残業をこなしながら、育児をしながらであってでもです。(現に筆者がそうでした)

    ただ、受験に真剣に取り組んでいる人たちの声を聴くと「数年計画で取り組む」とか「科目合格を狙う」、「関連する資格を取っていく」といった『難関』に挑むために慎重に取り組んでいくといったお話が多く聞こえてきます。

    筆者は逆に、診断士の受験業界の事がよく分からないので(一年しか勉強していませんから)、そういった計画は『お化け』退治の計画のように思われます。(ここでいう『お化け』とは、実態が無いけど怖いモノのたとえです。)

    すなわち、相手を過大に評価してしまい、そのために、必要以上のリソースを割いてしまうといった事が行われているように思われるのです。

    人が持っているリソースは有限です。特に時間という資源は一日24時間という、努力ではどうにもならない強い制約が課せられています。

    そのため、資源を有効活用するという視点に立つと、敵を過大評価して必要以上のリソースを割くことは避けなければならないのです。

    また、敵(試験)を良く知り、己を知ることも大切です。己の強みを活かして、敵の弱点を攻めればやみくもに戦うよりも勝率は上がるはずです。
    • 1次試験の科目合格は救済措置
    さて、そうはいっても科目合格といった制度があるように「一回じゃ受かりにくいから、計画を立てて取り組んでね」といったメッセージを試験運営側が発信しているように思われるかもしれません。しかし、この科目合格は単なる救済措置であると割り切った方が良い結果が生まれると考えられます。

    というのは、科目合格を一次試験の7科目分の合格を積み上げるのはどう考えても非効率だからです。この科目合格戦略の問題点は敵(試験)の弱点をなくして、自分の強みを活かさない戦略なのです。
    • 一発合格狙いの場合
    例えば、一次試験を一発で突破しようとした場合「総得点の60%を確保して、1科目でも40%未満の得点がない事」が条件となります。という事は、得意科目で大きく得点を伸ばして、苦手科目は何とか40%を下回らないように頑張るといった作戦を立てることが出来るのです。

    この時、得意科目で60%以上の得点を獲得できれば、それが貯金になるので苦手科目はあやふやなところがあっても合格する可能性が高まります。

    得意科目というぐらいですから60%以上は確保できるでしょうし(できなければ、それは客観的には得意科目ではないと思います)苦手科目であっても40%を確保する勉強量はそれほどのモノではありません。

    一次試験には特にパレートの法則収穫逓減の法則が強く働くように思われるので、苦手科目であっても重要事項から順番に頭に叩き込めば40%の得点を確保する事はそれほど難しくないはずです。

    すなわち過去問で繰り返し問われる論点だけでも押さえておけば、それなりの点数は取れるという事です。

    これは、自分の強み(得意科目)を活かして、敵(試験)の弱点(総得点が60%以上なら40%の科目があっても合格にする)を突く戦略ですよね。
    • 科目合格戦略の場合
    これを一次試験を科目合格戦略で突破しようと考えた場合は違う世界が目の前に現れます。こちらの場合、得意科目は貯金にはなりません。

    というのは、既に合格した科目を免除科目にしていくのがこの戦略だからです。すると、基本的にはすべての科目で60%の基準点を確保する必要が出てきます。

    とすると、苦手科目であっても60%の基準点をクリアーしないとダメとなります。

    苦手科目で40%を確保し、他の科目でその分を穴埋めする方法と、苦手科目でも真っ向から挑んで60%を確保する方法。どちらが大変かは言うまでもないと思います。

    もちろん、苦手科目だけを先に合格を狙うといった方法であれば、この戦略の効果は高いと思われますが、最初から狙うには遠回りな気がします。
    • 独学は(できれば)避ける事
    また、独学は正直に言うと効率が悪いです。勉強している内容の重要度(試験対策上)がわかりませんし、テキストを単に読むという行為では、意外なほど頭に入ってきません。

    少なくとも、DVDなどの教材を入手できる通信講座、できれば通学講座をお勧めします。この方法には、市販のテキストにはない大きなメリットがあるからです。

    というのは、講義の音声情報を入手できるという事です。そして、入手した音声情報を倍速にして聞けばどこでも講義を再現できるというわけです。

    レボ 中小企業診断士講座 59,800円~
    通勤や通学の際にテキストをただ読むだけでなく、音声を(倍速で)聴きながら講義を受けなおすといったイメージです。



    この方法は非常にお勧めです。同じ講義を数回聞けば理解は飛躍的に深まりますし、40%を目標とする一発合格戦略ならなおさら合格が手に届くところに近づいてきます。

    (一応、音声や音楽を早く再生できる機器のリンクを張っておきます。筆者はオリンパスのICレコーダーに入手した音源を入れて使っていました。)
    • それでも独学を選ぶなら
    さて、独学は(なるべく)避けたほうがいいとは言いつつも、独学といった方法が人気の学習方法であるのは否定できない事実です。

    ただ、診断士の学習をしていく中で、コストには、目に見えるコスト(お金を払うとか、普通の人が考えるコスト)の他に、目に見えないコスト(機会原価とも呼ばれます)といったモノがある事を学びます。

    そして、独学の場合、通学講座や通信講座を利用するのに比べ、学習に費やす時間はどうしても多くなります。

    つまり目に見えないコスト(機会原価)は多くかかってしまうのです。

    そのため、独学という手段を選ぶのならば、効率的、効果的な学習をして学習時間の総量を抑える必要があります。時間を節約できれば、発生する目に見えないコストも抑えられるという訳です。
    • テキストと過去問は同じ出版社のを
    と学習時間を抑えるためには、学習に関係のない事柄で時間を費やさないようにすることが大切です。

    例えば、過去問とか問題集には、「テキストでは○ページ」と同じ出版社のテキストであれば参照に便利なページ数が振ってある場合があります。

    これを「テキストはTACのを使って、問題集はTBCを」などとやると、問題集からテキストに戻る際に余計な手間が増えますし、場合によっては問題集の解説とテキストの解説の切り口が違って混乱をもたらすかもしれません。

    そのため、テキストも問題集も過去問集も一体のものであると考えて、どこの出版社の本を利用するにしても、TACならTACに、TBCならTBCに統一するようにしましょう。

    そして、独学の場合は利用者が多い標準のテキストを利用するのが間違いのない選択だと思います。

    そういった意味では、独学で学習する場合、下のTACのテキスト、問題集、過去問集などを使うとよいでしょう。

    テキストを読んで、読んだ分野はからどんどん問題集を解いて、間違った所をテキストに戻って確認するといった一連の流れを繰り返せば、独学であっても十分に合格ラインに達することができます。

    また、過去問も力試しなんて考えずに、学習したところからどんどん解いて行ってください。独学の場合、テキストを読むのが無味乾燥的になりがちですが、過去問を解いていくと、「今学習している内容はこういった切り口で問われるんだ」というのがわかりますので、モチベーションアップにもつながります。




    少し長くなりましたので、次回は二次試験について書いていきますね。

    連載記事
    第一回 一次試験編
    第二回 二次試験編
    第三回 効果的な学習順
    第四回 合格を最短で実現する学習方法

     
    資格ガイダンス
    2013年5月4日

    販売士3級-小売業の類型

    945126_457508174331202_1303318106_n

    画像は士業娘さんご提供です。

    販売士3級-小売業の類型 頻出用語集
    • 小売業とは
    まず、小売業とななんなのか?そもそもの部分を押さえましょう
    1. 小売業
    日本の小売業は、小規模(零細性)で数が多く(過多性)、卸売業者を何段階も経由(多段階性)【参考:W/R比率】しているというのが特徴です。
    • 流通とは
    小売業の店頭に商品が並ぶまで、様々な人が関わってきます。ここでは、流通について押さえておきましょう。特に、卸売業が何故存在して、どのように社会の役に立っているかを表す1.の取引数最小化の原理については知っておいてください。
    1. 取引数最小化の原理
    2. 物流
    3. 商流 
    4. リベート
    •  取扱い商品について
    次は、小売業が取り扱っている代表的な商品について押さえていきます。
    1. 生鮮三品
    2. プライベートブランド 
    3. ナショナルブランド
    • 仕入の形態
    商品を取り扱うためにはまず仕入れを行う必要があります。あまりなじみがないと思われる仕入れの形態を押さえましょう。
    1. 委託販売
    2. 消化仕入
    • フランチャイズチェーンとボランタリーチェーン
    FCとVCの違いを押さえておいてください。
    1. フランチャイズチェーン(FC)
    2. ボランタリーチェーン(VC)
    • ネット販売の活用
    現在、インターネットを活用して売上を作っていくという取組がなされています。代表的な考え方を明らかにしていきます。
    1. クリックアンドモルタル
    2. BtoC
    3. EC(電子商取引)
    • 価格について
    価格の決定も非常に大切な要素です。
    1. 希望小売価格
    2. オープン価格
    • 小売業の種類
    1. カテゴリーキラー
    2. パワーセンター
    3. ショッピングセンター(SC)
    4. ネバーフッド・ショッピングセンター
    5. コミュニティ・ショッピングセンター
    6. リージョナル・ショッピングセンター 
    7. 近隣型商店街
    8. 地域型商店街
    9. 広域型商店街
    10. 超広域型商店街
    ショッピングセンターには、リージョナルショッピングセンターよりも広域商圏を持つ、スーパーリージョナルショッピングセンターと呼ばれるものもあります。

    本内容は基本的な内容となります。独学派も講習を受ける派も、本記事でイメージを掴んでから学習に移るとはかどると思いますよ。

    執筆者
    keieimanga
    本記事は中の人がまとめました。引き続き執筆協力者を募集中です。
    資格ガイダンス
    2013年4月7日

    中小企業診断士-企業経営理論(経営戦略分野)

    69246_560586127294231_540894816_n
    画像は士業娘さんご提供です。

    中小企業診断士-企業経営理論(経営戦略分野) 頻出用語集
    • 企業とはなにか
    まず、企業とは誰がどのように運営していくものか、会社とは誰のものか?という事を押さえましょう
    1. コーポレート・ガバナンス
    2. ゴーイングコンサーン
    3. 経営理念
    4. 情報の非対称性
    5. 所有と経営の分離
    6. エージェンシー問題 
    • マネジメント
    マネジメントとはどういう事なのでしょうか?素晴らしい施策を行えばそれで素晴らしい経営ができるのでしょうか?それを明らかにしていきます。
    1. PDCAサイクル
    2. 経営計画
    3. 短期経営計画
    4. 中期経営計画
    5. 長期経営計画
    6. コンティンジェンシープラン
    7. ローリングプラン
    8. BCP(事業継続計画)
    9. 意思決定の階層構造
    10. 業務的意思決定
    11. 管理的意思決定
    12. 戦略的意思決定
    • 企業はどこで戦うのか
    限りある経営資源を有効に活用するためには、戦う土俵は選ばなければなりません。それではどのようにして戦う土俵を選べばよいのでしょうか?
    1. 事業ドメイン
    2. コアコンピタンス
    • どのように成長するのか?
    企業が永続するためには、成長することが大切です。でも、がむしゃらに成長を目指すのではなく、どのように成長したいのかを考えていく必要もあります。
    1. アンゾフの成長ベクトル
    2. 製品ライフサイクル
    3. 多角化戦略
    4. 範囲の経済
    5. シナジー
    6. TOB(株式公開買い付け)
    7. 経験曲線
    8. 規模の経済
    9. PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
    10. 収穫逓減の法則
    11. 収穫逓増の法則
    12. ネットワーク外部性
    13. デジュールスタンダード
    14. デファクトスタンダード
    15. 先発優位
    16. 後発優位
    • 競争に打ち勝つためには
    競争などない方が望ましいのですが(競争のないところで事業をやるというのが経営学とかマーケティングの結論の一つだと思うのですが)、現実問題として企業が成長するためや生き残っていくためには競争がつきものです。それでは、競争に打ち勝つためにはどうする必要があるのでしょうか?

    1. 参入障壁
    2. ファイブフォース分析
    3. 垂直的競争
    4. 水平的競争
    5. 競争戦略(コストリーダーシップ)
    6. 競争戦略(差別化戦略)
    7. 競争戦略(フォーカス戦略)
    8. 競争地位の4類型
    9. 競争地位別戦略
    10. リーダーの戦略定石
    •  提供できる価値を磨く
    競争に気を配ることは大切ですが、そもそも、自社が提供できる価値を磨き上げていくことも大切です。
    1. イノベーションのジレンマ
    2. 製品アーキテクチャ論
    3. コモディティ化
    4. キーデバイス
    5. オープン戦略
    6. クローズド戦略
    企業経営論は、中所企業診断士試験の中核科目の一つです。そのうち、経営戦略についての内容は中核中の中核といってもよい内容です。

    上にあげたような論点を押さえておく事は必ず試験やあなたの職業人としてのキャリアに役立つと思います。


    執筆者
    30代の中小企業診断士。激務の中、中小企業診断士試験を1次2次試験とも一発合格を果たす。
    資格ガイダンス
    2011年2月27日

    資格ガイダンス

    • 経営系資格
    1. 中小企業診断士 
         中小企業診断士の資格について(受験のコツなどを有資格者が解説します)
    • 販売系資格
    1. 販売士3級
    • 法律系資格
    1. 行政書士
    行政書士の資格について(受験のコツなどを合格者が解説)

    各種資格試験対策ページ協力者募集について
    スポンサードリンク
    サイト紹介
    まんがで気軽に経営用語を学んじゃおう。難しい・なじみのない経営用語でも、まんがなら簡単に親しめます。
    まんがで気軽に経営用語について
    協力者募集について
    弊サイトキャラクターおよびイラスト募集について
    TOP絵一覧
    • RSS
    • Twitter
    索引
    あ行
    か行
    さ行
    た行
    な行
    は行
    ま行
    や行
    ら行
    わ行
    英字 A B C D E
    F G H I J
    K L M N O
    P Q R S T
    U V W X Y
    Z
    数字 1 2 3 4 5
    6 7 8 9 0
    ライブドアさんから
    badge
    リンクについて
    本サイトはリンクフリーです。リンクいただきましても特にご連絡は不要です。
    もしバナーが必要でしたらこちらをご利用いただければ幸いでございます。

    header
    電子書籍を出してみました
    • ライブドアブログ
    project
    ◆経営マンガのポッドキャスト
    ポッドキャストで気軽に経営用語 ◆経営マンガのツイッター小説
    経営マンガのツイッター小説
    Facebook