
「まんがで気軽に経営用語」の中の人のkeieimangaです。
このサイトを立ち上げたのは、2011年のことでした。
「難しい経営の言葉を、まんがで・気軽に・わかりやすく」。
そんな思いで、日々記事を書き続け、気づけば1,200記事を超える用語集となりました。
ありがたいことに、多くの方にアクセスしていただき、最盛期には月10万PVというちょっとびっくりするぐらいのアクセス数も経験しました。
◆ それでも、手を止めていた理由
更新が止まっていたここ数年、世の中では大きな変化が起こりました。
新型コロナウイルスの流行、AIの進化、検索エンジンの変化、そして、あらゆるコンテンツの過飽和。
特にAIの進化はとてつもない衝撃で、「もはや以前の経営環境ではない」と衝撃を強く受けたことを思い出します。
また、
「今さら辞典なんて読まれるのか?」
「もう意味は検索すればすぐにわかるのでは?」
「というか、AIに教えてもらえばいいよね?」
といった思いもあり、筆を置いていた時期がありました。
◆ それでも戻ってきた理由
私は今も中小企業支援の現場に立ち続けています。
日々、経営者と対話し、補助金や事業計画、制度設計の支援を行う中で「経営の言葉は、生きている」という実感を、何度も味わってきました。
たとえば「KPI」や「SWOT分析」といった言葉が、現場では時に役立ち、時に足かせになる瞬間も見てきました。
「その言葉は、『誰の言葉か』で効力が変わってしまう」
という現象もたびたび目にしました。私達支援者の口から出た『KPI』と会社の役職者の口から出たそれ、経営者から出たそれ。
言葉自体は同じですが、その場の力学に強く影響されているのです。
だからこそ、あらためてこのサイトをリブートし、言葉の“定義”だけでなく、“現場でのリアルな意味合い”まで掘り下げていきたいと思います。
また、補助金バブルと揶揄されたぐらい、中小企業向けに非常に多くの補助制度が創設され、私も人並みにその支援にあたってきましたが、改めて経営の言葉に向き合うことが重要なんだなと感じることも多くありました。
例えば、数千万円に及ぶ規模の補助金などでも、私達のような支援者と二人三脚で取り組めば獲得することは容易かもしれません。また、補助金を獲得することができるから実施するといったスタンスの事業計画もたくさん複数見て来ました。
しかし、なぜそれをやるかといった経営のコアとなる価値観等を明確にしておかないと会社自体が変な方向に行く危険もあるのです。
そのような危険かもしれない事業計画を作成する部品が経営用語です。この言葉を丁寧に扱い、直接関与できないたくさんの中小企業の元気につながればと考えています。
◆ これからの方針
今後は、
・過去の記事を「今」の視点でリライト
・現場の支援者としての“実感”を補足
・noteとの連携で、用語の裏側にあるストーリーを展開
といった形で、サイトを再始動していきます。
当時の記事を読んでくださった皆さんも、今回初めて訪れてくださった方も、どうか気軽に読んでいただければ幸いです。
◆ 最後に
言葉は、時代とともに形を変え、意味も変化していきます。明確に定義づけられてきているはずの経営用語ですら、環境が変わればその意味するところは徐々に変改していきます。
けれど、「伝えること」「考えること」の価値は変わりません。
これからも、地に足のついた視点で、経営の言葉と向き合っていきます。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。