VPN回線とは、バーチャルプライベートネットワークの事で、公衆回線を利用しながらも、あたかも専用回線を引いているかのように利用できるといったサービスです。英語ではVirtual Private Networと表記されます。
ある程度大きな企業になってくると、地理的に分散した拠点が必要となってきますがそれらの拠点間の通信を行う必要が出てきます。
例えば、東京本社と宇都宮支店、大阪支店を結ぶ通信網が必要になるといったイメージですね。
そして、その通信網として専用回線を引けば極めて強固なセキュリティーが得られるのですが(専用回線の通信を傍受しようとする人は、あまり考えられませんから)、物理的に回線を引っ張るわけですから非常に大きなコストが発生します。
そこで、既にある回線網を利用して、それをあたかも専用回線であるかのように使えるといったサービスが考え出されました。
それが、今回のVPN回線なのです。
■仮想的な専用回線
さてVirtual Private Networを無理やり訳すと仮想的な専用回線とでもいえると思います。
この仮想的といった所がミソで、実際には共用回線を利用しているけれども、専用回線として使えるといった感覚になります。
と、技術的な側面よりも、仮想的な専用回線であるという事が経営に与える利点について考えてて行きたいと思います。
それは、やはり強固なセキュリティを確保した通信であるといった点になります。
情報の盗聴や改ざんを防いで拠点間の通信を確保するので漏えいしたら困るような機密情報をやり取りすることが可能となります。
そのため、社内の基幹システム等へのアクセスはVPN回線経由でしかできなくするといった対応を実施するような事業者も存在するのでエス。
■セキュリティは
さて、残念ながら100%の安全はあり得ない世界です。そのため、どれだけ強固なセキュリティ対策を実施しても、情報漏えいのリスクは存在し続けます。
そのため、VPNという技術も100%の安全を確保するためのモノではないにしても、専用回線を用意しなくても良いにもかかわらず、専用回線並みのセキュリティを得られることから、費用対効果が比較的良いサービスであると考えられるため普及しているのです。