役職定年制度とは一定の年齢に達した時点で、就いている役職から外れるという制度です。
役職を定年(役職を強制的にやめさせる)というイメージで捉えていただければと思います。
この役職定年制度は、それまでの実績や各人の能力を考慮せずに、年齢で一律に役職を解くという制度ですから乱暴な気もします。しかし、いくつかのメリットがあるため採用している企業も多いのです。
そのメリットとしては、
・若手を登用する事により組織が若返る
強制的に高年齢の人が役職から退くため、若手を使う必要が出てきます。そのため、組織が若返り、活性化すると言われています。
・若手のモチベーションアップ
役職定年制度があることにより、若手が役職に就く機会が増えるため、若手のモチベーションの向上が期待できます。
・人件費を抑える
年功序列制度では高年齢者には高い人件費がかかります。しかし、役職定年制度を設けることにより強制的に人件費を抑える事ができます。
もっとも、この役職定年制度を導入した場合、役職定年後の高年齢層の人たちをどのように活用していくかが課題となります。
今までの経験の蓄積がある高年齢層をうまく活用することは組織にとって非常に重要なことです。しかし、年齢を理由に役職を解くわけですからモチベーションの低下が心配されます。
この辺のバランス感覚を持って制度を運用する事が大切なのですね。