平目(ヒラメ)とは経営用語的に説明すると、上ばかり、もっと言うと上司ばかりを見ている人を例えていう言葉です。例えるというよりも揶揄するニュアンスがあるので思っても「あの人、ヒラメですよね?」なんて言わないことをお勧めします。
この言葉は、魚のヒラメが上に目がついている様子から作られた言葉です。
・ヒラメ的要素は必須です。
さて、このような従業員はどの職場にも一定数存在します。上役を気にしてコミュニケーションを密にするというのは人の性格の傾向なのでそれ自体でよいも悪いもありません。
組織ですから、上長の指揮命令系統に従って仕事が進まなければ、非常な問題が発生してしまいますから。
むしろ、ヒラメ的な要素が一切なく、自分ですべて判断して勝手に独断専行で仕事をするような人の方が問題です。
しかし、このよう人が必要以上に評価され重用されるようになると組織としては問題が発生してきます。
というのは、上長とのコミュニケーションに偏重して仕事している人は同僚や部下へ対してのコミュニケーションが相対的に不足しがちです。
また、そのような傾向が強くなると、現場のことがあまり分からないまま、マネージャー職に就くといった事も発生してしまいます。
そのような場合、仕事の現場が軽視され、利益などといった目に見える数値での管理に力点が置かれて行きます。
そうすると、現場からの改善案が出てきにくくなってしまいます。
・しっかりと評価できる仕組みを
ヒラメ的な要素がとても強い人が評価されやすいとなれば、人はそのように行動します。
人事評価制度が上手く構築できていない組織の場合、上の言動を伺って仕事をする人はそれなりに評価されがちです。(だって、しっかりと自分の意図通りに仕事する部下の方が好ましいと考えますよね?)
そのため、人事評価をするならば生じがちな心理的偏向などについてしっかりと伝達し、評価する側も訓練を積んでもらうことが必要となるのです。