ノンパッケージ流通とは、デジタルコンテンツをインターネットなどのネットワーク上で配信する販売形態の事を言います。
ネットワーク上でデータをやり取りするような流通なので、パッケージがない流通という事ができるのですね。
■消費者が買っているモノは何なのか?
一般的には商品は製造され、流通経路に乗って、小売業の店頭を経て、消費者の手に渡ります。
そして、この流通の過程でパッケージされてモノが動きます。
しかし、私たちは、何を買っているのでしょうか?言い換えれば、パッケージの中身を買っているわけであって、流通の都合でされているパッケージに本質的な価値がないと言うことができないでしょうか?
例えば、「一般的な顧客は、CDやDVDが欲しいわけではなくて、CDに収録されている音楽とかゲームが欲しいのです。」といった発想です。
マーケティングの有名な考え方で、「ドリルがほしい人はドリルという機械がほしいのではなく、直径○ミリの穴がほしいのだ」といったモノがあります。
このような考え方で流通を見てみるとパッケージは不要なのではないかと言うことができるのです。
合理的と言えば合理的な考え方ですよね。(もっとも、パッケージに価値を見出す人もいますので、時代が進んでも全てがノンパッケージ流通になるわけではないと思います。)
■特にデータ系の商材と相性がいい流通方法です
さて、このような流通形態を採ることによるメリットはなんでしょうか?ワザワザ従来の流通形式以外の方法を用いるわけですから何らかのメリットがあるはずですよね?
まず、顧客側からすると、素早く手に入ることがあげられます。インターネット等のネットワーク経由のダウンロード販売ですから、商品が届くまで待つ必要はありません。
聴きたいときにすぐに音楽を聴けるといったのはうれしいと思います。
また、ゲームなども欲しいと思ったときにすぐに買って楽しめるのは良いことです。
逆に、販売する側からすれば、在庫を用意しなくて済むわけですから、在庫を持つことによる費用(在庫費用)が掛かりません。また、在庫がない事による機会ロスも発生する心配がありません。
こういった面で非常に有利な流通形態なのですね。もっと言えば、モノを媒介させる必要がないため、モノを作る費用も不要となります。
ファンシーショップでぬいぐるみを売るのもいいんだけど、どうしても仕入れとかコストがかかるのよねぇ。
ノンパッケージ流通って言うのをきいたんですけど、それならお金がかからないと思いますよ?
じゃあ、君たちの型紙データとかを売って、実際の組み立てはお客様に任せようかしら。
それは売れないと思いますよ。ノンパッケージ流通といえば、やっぱり音楽データとかが本命ですよ。
じゃあ、うちのお店の歌でも売りましょうか?