企業間信用とは、商品売買に伴い支払期日をずらす事によって生じる企業間の債権・債務の関係の事を言います。この企業間信用は外部金融の一つの形となります。
はい、何のことかわかりませんね。ちょっと定義が堅すぎると思います。
それなので思いっきり柔らかくしてみます。
これは簡単に言うと、企業が支払いをお互いに待つことで、直接お金の貸し借りをしていないけど資金調達できてますよねーって事を言っているのです。
■お金を払うのを待ってもらうのは
例えば、払わなきゃならない支払いを少し待ってもらうとします。それも広い意味ではお金を借りている事にあたりますよね。
逆にもらうことが出来るお金の回収を少し待つ。こちらはお金を貸している事にあたりますよね。
あなたがお店を経営しているとします。そして、よく知っている常連さんにつけで飲ませてあげました。この取引では、常連さんにお金を貸しているのと同じですよね?
逆に、常連さんはあなたのお店にお金を借りているのと同じですよね?
これを堅く言うと、あなたのお店は常連さんに対してお金を請求する権利を持ち(債権:資産)常連さんはあなたにお金を払う義務が発生します(債務:負債)。
そして、簿記を勉強された方にとってはおなじみの「買掛金」「売掛金」「支払手形」等が、この企業間信用に該当します。
あのお店には2ヶ月分の貸しがあって、あっちには、3ヶ月分ね。ファンシーグッズのレンタルなんて需要がないと思ったけど、結構頼まれるモノね。
で、あっちの会社には1ヶ月分の貸しと。回収サイトをバラバラにしたのはミスだったかしらねぇ。でも、与信管理をしっかりしないといけないし。
なんだか管理が大変ですね。でも、それだけ貸しがあったら全部回収できたらすごく儲かりそうですね。
そうでもないのよ。あちこちから借りているから。なんか企業間信用ってすごいわよね。現金がほとんど動かなくっても商売できちゃうんだから。
■企業間信用は流動○○
この企業間信用は一般的に、金融機関からの借り入れと比較して短期間となります。また、正常営業循環基準という基準にも当てはまるので流動資産、流動負債に該当します。
短期間で回収したり、短期間で支払ったりしないとならない貸し借りなので貸借対照表上には流動○○と表示されます。
そして、比較的短期間に払ったり回収したりするお金が足りているかを見るのが安全性分析にというのです。
■確実にお金が返ってくるかの管理が必要です
このように、企業間信用でもお金の貸し借りが発生します。そのため、しっかりとお金が返ってくるかどうかを管理する必要があります。(こういうのを決済リスクと言います)
もちろん貸し手側(売掛金を計上する側)は、その企業がお金を払ってくれないような事態になれば貸し倒れが発生してしまうので、与信管理をしっかりとやっていく必要があります。
このまんがでは、メガネの先輩はお財布を忘れたようですごく焦っています。それは、どうやら後輩へご飯をご馳走すると言ってしまったからのようです。
それを察した学食の先生は、お代はもらっている事にすると言ってくれています。この場合、学食は男子生徒に対して食事代を貸していることになります。