まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

経済学
2025年8月4日

インフレリスク

インフレリスク_001
インフレリスクとは、手持ちの金融資産の価値が、物価が上昇することによって下がってしまうリスクの事を言います。

例えば、あなたがタンス預金をしていたとします。それも一千万円くらいタンスにしまっておいたとします。

そして、今なら一千万円あれば家が建てられるとします。しかし、あなたは無駄遣いするのが嫌いな性分のためか、5年間その一千万円をタンスに入れたままでした。

そして、5年後に色々と考えることがあり、家を建てたいと考えるようになったとします。

しかし、5年間のうちに物価水準は上昇しており、家を建てるのには一千二百万円必要となっていました。

この時、あなたが持っている一千万円は実質的に価値が低下していますよね?こういったリスクをインフレリスクというのです。

インフレが金利上昇を招く

例えば、年5%インフレが進む国を考えてみたいと思います。その時にあなたは2%利息が付く国債を購入しますか?

実質的に毎年3%ずつ目減りする国債なんて購入しませんよね?この場合、2%の利息の国債は買い手がつかなくなってどんどん値下がりします。

そして、この国債は購入すれば5%以上の利回りが得られる価格水準まで低下していきます。(例えば、100円で償還してくれる国債を95円で買うといったイメージです。)

こういった流れによってインフレ率が5%となった場合、国債の利回りも5%以上が求められます。

そして、国債利回りが5%まで上昇した時に、金融機関は「あなたの事業」に5%以下の金利で融資してくれるでしょうか?

安全な(リスクフリーレート)が5%の時に、リスクのある「あなたの事業」に5%以下で融資するなんて考えられませんよね?(やってもいいですが、ステークホルダーに袋叩きにされそうです。)

このように原理的にはインフレ率が上がると金利も上がるのです。(短期的には市場の歪みでそうならないケースもありますが、長期では原理原則に順張りしたほうが望ましいでしょう)

■なぜ今、インフレリスクに注目すべきなのか?

2025年現在、物価上昇が目に見えて進んでいます。少し前までデフレ傾向が強かったのですが、世の中の環境は大きく変わってきています。

そして、インフレによって、個人の預金や企業の資金計画に大きな影響がで始めているのです。

「値上げが続くのだったら、現金の価値はドンドン目減りしてしまう」ことに気づきはじめた人も多いでしょう。

インフレリスクとは、こうした「お金の価値が目減りする」ことによって、将来的な購買力が減少するリスクのことを指します。(物価が上がるとも言えますが、本質的にはお金の価値の目減りです。)そして、このような考え方は企業の資金調達や借入金利にも深く関係しています。

本サイトをご覧になっている方は経済人を想定しています。そのため、物価が上昇傾向であるとぼやくのではなく、物価が上昇傾向になったという環境に適応し、適正な利潤を上げるように行動して生きたいものです。

■インフレリスクが影響する対象

さて、このインフレリスクですが、以下のような影響が想定されます。
  • 個人の預金:現金預金のもつ力(購買力)が下がる
  • 個人のローン:固定金利なら実質的に借金の目減り
  • 年金生活者や退職金保持者:インフレによってマネープランが崩れる可能性があります
  • 企業の資金調達:金利上昇により、借入負担増加
  • 投資家:名目利回りと実質利回りの差(インフレ率を差し引いた利回り)を意識する必要が出てきます
  • 不動産:債券の利回りが上がるならば、不動産価格は下落傾向になります
   債券利回りアップ→不動産利回り<債券利回り→不動産の処分圧(リスクの低い債券のほうが利回りがいいなら投資しないほうが合理的)→不動産価格下落

良い面も悪い面もありますが、いずれにしても事業環境の変化と捉えて適応していく必要があります。

■実質金利とは?

たとえば、名目金利が3%でインフレ率が5%だった場合、実質金利は-2%となります。このような状況では、たとえ3%の利息が付いていても、お金の価値がそれ以上に減っているため、実質的には損をしていることになります。

こういった考え方を実質金利といいます。借金が目減りするのはありがたいですが、資産が目減りするのは困りますよね。

■まとめ:インフレ時代に備えるべきこと

インフレリスクは、お金の保有方法・借入戦略・資産運用すべてに影響を与えます。まさに経済というゲームのルールがデフレ時代から転換したのです。

そのため、数十年続いたデフレ時代で適切とされた行動様式を転換して、インフレ時代に望ましいとされる行動を取っていきましょう。

一例として、現金は眠らせず適切に運用すること(持っていると目減りします)、金利の固定・変動の選択を慎重にすること、実質的な価値(購買力)で資産をとらえるといった感じです。

今後も物価上昇が続く中で、このインフレリスクへの理解と対策が、経済的な生存力に直結してくると言えるでしょう。

なお、人類の経済は基本的にはインフレ基調で推移してきましたので、デフレというイレギュラーな時代と異なり、先人たちが遺した知恵を大いに活用できる時代です。少なくてもあなたの競合は、先人の知恵を研究していることを想定し、考え方を切り替えていく必要があります。

関連用語
マネタイゼーション

初出:2013/03/01
更新:2025/08/04

法務・支援施策
2025年8月2日

育児休業

育児休業_001
育児休業(育休)とは、原則として1歳未満の子を育てる労働者が取得できる制度です。雇用保険に加入しているパート・契約社員・正社員などが対象で、男女問わず取得可能です。

原則として子が1歳になるまで取得できますが、保育園に入れない等の事情があれば1歳6か月、最長で2歳まで延長することもできます。

さらに、2022年10月の法改正により、「出生時育児休業(パパ育休)」が創設されました。これは、子の出生後8週間以内に最大4週間まで分割取得できる制度で、男性育休の取得促進が図られています。

この制度は男女問わず利用することができます。だから、父親が育児休業を取得するといった事ももちろん可能ですし、夫婦そろって育児休業といった事も可能です。
<2025年8月に記述修正 参考:厚生労働省育児休業制度特設サイト

■当時のお話

ここまでの説明で、「あれ?うちの子が小さいときは育児休業の制度自体はあったけど、自分は対象外で取得することができなかった…」と思われた方もいるかもしれません。

それは、以前は家族に子供を養育できる人がいたら育児休業を認めない旨の労使協定を結んで、育児休業の申請を拒むことができたためだと思われます。(経営側に有利な、素敵な労使協定ですね。素朴な疑問ですが、労働者側から進んでこのような労使協定を結ぶインセンティブって、何があるのでしょう?)

なお、現在ではそのような協定を結ぶことはできなくなっています。

そして、男性の育休取得もある意味当たり前になりつつあります。社会全体で子どもを育てる大勢に少しずつ変わってきていますよね。

■育児休業の現状

現在では、育児休業の取得率も徐々に上がってきています。本稿を最初に書いた2012年当時は育児休業にはちょっと特別感がありましたが、厚生労働省の「令和5年度雇用均等基本調査」によると、
  • 女性の育児休業取得率:84.1%
  • 男性の育児休業取得率:30.1%
という結果が出ています。
(参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r05.html)

この数字を見ると、女性の取得率は高い水準を維持していますが、男性の取得率は未だ3割程度です。ただし、「予定していたが取れなかった」などの回答も一定数あり、制度は整っていても実態は伴っていないという職場も少なくないことがうかがえます。

■育児休業と収入

もちろん、ただ休めますと言われても、収入の心配があればなかなか休めませんよね。そこで、育児休業基本給付金という制度を用意して、収入面の心配をなくするといった配慮もなされています。

この給付金は雇用保険から出る給付金になります。そのため、育児休業中は会社側にとっては賃金支払いの負担はありません。

■まんがと育児休業について

このまんがのように、育児休業を取る事によって、従業員の視野が広がるという面もありますので、無負担で従業員の教育訓練をしていると捉えることもできるかもしれません。(少し強引ですが。)

そして、そのように捉えるのであれば、従業員が積極的に育児休業を取得できるように支援する事は、福利厚生の一環ではなく、会社の競争力の源泉へ投資していると考えることが可能かもしれませんね。

とあえて男性育休の例で2012年当時は書いていました。その時点より前では「意識の高い企業」や「従業員思いの制度」として語られていた育児休業ですが、2025年現在では「制度として整っていて当然」な基本的条件(衛生要因)に変化しつつあります。取得できない職場は、選ばれない時代に入ったのです。(参考:動機付け要因・衛生要因

育児休業の申し出に対応できないような労務管理体制では、今後従業員の確保はおぼつかなくなると考えられます。

■男性の育児休業(パパ育休)の義務化と動き

一番上で記載しましたが、2022年4月には改正育児・介護休業法が施行され、「出生時育児休業(いわゆるパパ育休)」が新設されました。

この制度では、子どもの出生後8週間以内に最大4週間まで分割して取得できる制度です。

企業にも制度の周知・相談体制の整備が義務化され、今後ますます育児休業は「当然の権利」として社会に定着していくと考えられます。

■企業が対応すべき3つの視点

このように育児休業はあたりまえに活用されていく制度となりつつありますし、国はソレを目指しています。

そのような流れの中、育児休業を気持ちよく取れないというだけで従業員の定着が厳しくなると言ったことも実際に起こりつつあります。

そのような流れに対応するため、以下のような切り口で生産性を向上して育児休業を取る方が居る前提での強靭な組織構築を図っていくとよいでしょう。以下、3つの観点を挙げます。

■業務設計の見直しなど

ナレッジマネジメントなど企業内に蓄積られた知恵を暗黙知として属人化させずに企業全体の知恵に変えていく方向性があります。また、基本ですがECRSの原則に従って余計な業務の見直しを常に進めることも重要でしょう。

当然、業務マニュアルの整備なども合わせて進めていくとよいですね。

■DX化

これも文字にすると当たり前過ぎて陳腐ですが、上記業務設計の見直しにはDX化がとても有効です。

ただ、各自の思いつきでRPAなどを作らせると『野良システム(誰も管理していなく、担当者が異動するとブラックボックスになる)』が蔓延しますので、何らかのルール化(例えばRPAを使うなら〇〇というフォーマットに、目的と利用するデータ、集中力する結果、改訂履歴を明記する)をしておくことが大切です

■組織文化の醸成

そして何よりも組織文化として育児休業を取ることを尊重し、育樹休業する人が出ることを業務改善のチャンスだと捉えるような企業風土を育てていくことが大切だったりします。

関連用語
ハローワーク

初出:2012/11/11
更新:2025/08/02

経営
2025年6月3日

意思決定の階層構造 | 日々行う意思決定ですが組織内の役割の違いで実施する意思決定にも違いが出ます

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組織での意思決定は、その組織に所属している人は皆行っています。といっても誰でも同じレベルの意思決定ができるわけではありません。

その意思決定を次の3つに分類したのがアンゾフです。

1.業務的意思決定
日常業務の効率的遂行を果たすために行う意思決定です。主にロワーマネジメントが行う意思決定です。

2.管理的意思決定
 仕事の流れや、組織形態等組織の構造に関する意思決定です。主にミドルマネジメントが行う意思決定です。

3.戦略的意思決定
 企業目標の決定やどんな事業に進出するかなどに関する意思決定です、主にトップマネジメントが行う意思決定です。

このマンガでは、
1.パートリーダーはロワーマネジメントとして、日々のパート練習の計画を立てる事でパートの技術の底上げを図るための意思決定をします。

2.吹奏楽部部長はミドルマネジメントとして組織を編成し目標を与えて実行するための意思決定をします。

3.顧問はトップマネジメントとしてどのような演奏会を開くかなどの意思決定をします。

曲目や演奏会の会場などがいまいちであった場合、どれだけ効率的に練習を行っても演奏会を成功させる事は難しくなってしまいます。その意味で戦略的意思決定が非常に重要となってきます。

キャプチャ


  • その意思決定は定型的か非定型か



意思決定について階層構造があることを見てきました。

さらに推し進めてその意思決定がどのような性格を持つのかについても触れていきたいと思います。

まず業務的意思決定はどちらかと言うと定型的な意思決定になります。

日々の業務で困ったことがあった時にどのように解決するかそういったことを考えていくような意思決定です。

これに対して戦略的意思決定は非定型的な意思決定となります。

企業を取り巻く環境が変化したり、企業内部の経営資源が変化したりすることがあります。

このような場合意思決定の前提条件が変わってしまうため、通常の意思決定プロセスではなく様々な経営資源を投入できる階層の人間が意思決定する必要があります。

つまり経営のトップ層がこの種の意思決定をする必要があるということです。

なお、管理的意思決定はこの2つの意思決定のあいだの性格を併せ持ちます。


実務面からの加筆:
何かを提案するときは、誰と話しているの?と問うことが大切です。ここで見た通り意思決定には階層構造があるので、いわゆる「決裁権」(決める権利)のある人に話さないと大抵のことは徒労に終わります。

逆に、決められるけど現場レベルのことを長々と管理者に話すのも相手の時間を奪いますので、その人が持つ権限に過不足のない提案が重要となります。

なお、実際の職位と組織内での権勢は別の概念になりますので、権限だけ見てキーパーソンを外して提案すると「私は聞いていない」という日本組織的な面倒が発生するので注意が必要ですよ。

また、フォロワーシップを育てていき、建設的な議論ができる組織にしていくことも重要です。


初出:不明(初期に作った記事なので結構古いはず)
更新:2019/11/10
更新:2025/06/03

財務・会計
2019年2月6日

インタレストカバレッジレシオ | 本業+利子でどれだけ支払利息をカバーできているかの指標です

インタレストカバレッジレシオ_001
インタレストカバレッジレシオとは、企業の定常的な活動によって生じる利益で、支払利息をどの程度カバーできるかを示した指標です。英語ではinterest coverage ratioと表記されます。

このインタレストカバレッジレシオは企業の信用力を測る指標の一つです。

ココで、インタレストは利息という意味になります。直訳すると『利息をカバーしている割合』といった意味合いの言葉なのですね。

■言い換えます

さて、この直訳を踏まえてインタレストカバレッジレシオを言い換えると、企業が特別なことが無かったら稼いで来ることができるお金で、支払う必要がある利息をどれだけカバーしているか?(それは何倍なのか?)を表した指標です。

計算式で表すと
【インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+金融収益)÷金融費用】

となります。どうでしょうか?この計算式から、「支払利息の何倍を通常の企業活動で稼ぎ出しているか?を見る指標なんだな」といったふうに考えていただければと思います。

(ここで金融収益とは、金融活動によって生じる収益、つまり受取利息や受取配当金を指し、金融費用とは、金融活動によって生じる費用、つまり支払利息や支払割引料などを指します。)

■営業利益って?

さて、ここで営業利益についても簡単に説明したいと思います。

営業利益とは、売上高から売上原価を差し引き(これを売上総利益と言います)、そこからさらに販売費及び一般管理費を差し引いたものとなります。

簡単に言うと、事業を運営していて稼いだ本業の利益の事になります。視点を変えれば、資金調達にかかわる費用や資金運用にかかる収益はこの営業利益には含まれていません。
・営業利益に金融収益を足します

この営業利益には、本業のほかで稼いだ利益(投資の結果得た利息や配当などのインカムゲインや、有価証券の売却によるキャピタルゲイン)は含まれませんし、資金調達のためにかかった費用(支払利息)なども含まれません。

このほかにも本業ではない投資にかかる費用や収益も加えると経常利益という、企業が何か特別なことがなければ稼ぎ出せる利益の考え方となります。

■本業の儲けと金融収益を足して、金融費用で割ります

さて、このインタレストカバレッジレシオは経常利益とは異なり、金融関係の費用だけで考えます。

その意味で
経常利益-金融以外の費用・収益が計算式の分子となります。
(ここは定義されていないので覚えなくていいです。)

つまり、このインタレストカバレッジレシオは、本業の儲けと受取利息などの金融収益の和を金融費用で割って算出する事となるのです。

例えば、営業利益が500万円で、金融収益を50万円得ている企業があったとします。

この企業が、利息を10万円支払っていたとしたら

【インタレストカバレッジレシオ=(500万円+50万円)÷10万円=55倍】

となります。

このような指標なので、インタレストカバレッジレシオが低くなってくると苦しくなる事は想像できますよね?その為、金融機関などがお金を貸し出す際は、こういった指標をチェックするのです。

■損益計算書との関係で示すと

インタレストカバレッジレシオを損益計算書との関係で示すと次の通りになります。




科目  金額
 中略    
 営業利益   500円
Ⅳ 営業外収益    
 受取利息・配当金 50円  
 受取地代 150円  
 雑益 20円 220円
Ⅴ 営業外費用    
 支払利息 10円  
 有価証券評価損 50円 60円
 経常利益   60円
この場合

インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息・配当金)÷支払利息 

となります。(緑色にした部分だけ関係します)

(500円+50円)÷10円=55倍

損益計算書に様々な数字が出てきても定義通り計算することが重要です。

■インタレストカバレッジレシオの高さは安定度のしるしです

さて、様々な安定性の指標がありますが、インタレストカバレッジレシオも安定性の指標です。

利息の支払い能力をはかるための指標ですので、高い方が安全性が高いということができます。

なお、この比率が1倍以下になってしまうと、事業の収益で支払利息がまかなえない状態なので、極めて危険な水準です。貸し倒れの危険があるため、そういった企業との取引には厳重に警戒をする必要があります。

情報
2019年1月26日

インプレッション保証型広告 | 閲覧回数を保証する広告形態です

インプレッション保証型広告_001
インプレッション保証型広告とはインターネット広告の課金方法の一つで表示回数を保証する形式の広告の事を言います。

■言葉を分解して考えます。

インプレッションというのは、特定のモノが表示される回数を示した言葉です。

保証型広告というからには、何かを保証する形となります。保証といってもいろいろ考えることができますが、インプレッション保証型広告ですから、インプレッションを保証する事となります。

つまり、何回表示されるかを保証する広告形態であると言うことができるのですね。

■広告枠の買い方

このインプレッション保証型広告は例えば1,000回分の表示を購入するといったイメージの広告となります。

この形式は1か月間とかの時間での区切りではないので、たとえどれだけの時間がたとうとも1,000回表示されるまでは広告配信が継続されます。

また、逆に1,000回表示されれば例えそれが1時間であったとしても広告の配信は取りやめになります。

このような特性のため、大手のポータルサイトなど大量のトラフィックを集めるサイトで用いられることが多い広告形態です。

また、大量の閲覧者に広告を見せることができるため、知名度の向上などの効果がもたらされます。

■費用対効果は測りにくい

この形態の広告は、閲覧者に広告を見せる数だけを保証しています。そのため、ネット広告の利点である費用対効果の検証が難しくなっています。

効果測定が難しいといった観点からは、伝統的な新聞や雑誌広告などに近い形態であるといえます。

■目的で広告を整理すると

ネット上の広告はリンクとなっており、その広告をクリックすることで広告主の望むWebページへ移動します。

しかしインプレッション保証型広告では、表示回数は保証されますが、表示を見た人のうちどれだけを自社サイトへ誘導できるかについては保証されません。

このクリック回数(自社サイトへの誘導回数)を保証するのはクリック保証型広告となります。

・広告がどこまで閲覧者の行動を保証するかについて

1.インプレッション保証型広告(見せる回数を保証)
閲覧者へ対する閲覧数を保証します。とはいえ実際に、閲覧者が見ているかどうかは保証の限りではなく、単に閲覧者の画面に表示される回数のみを保証する形態です。

2.クリック保証型広告(見せて、その後のクリックを保証)
閲覧者が広告をクリックする数を保証します。逆に言うと、契約したクリック数が消化されれば広告掲載は終了となります。

3.成果保証型広告(見せて、クリックされて、コンバージョンまで保証)
実際に広告を見て、クリックして、その後の成果に応じて課金します。この形態の場合は、1.2.のステップを経て初めて成果に結びつく可能性が出てきます。


広告は1.2.3.と数が大きくなるにつれて達成の難易度が上がります。そのため、一般的に単価も1.2.3.と大きくなるほど高くなります。

キャンペーン記事:経営マンガマラソン

広告などの効果測定の関連用語
RPM
eCPM

関連用語
RPMとは、Webサイトの1000PVあたりで得られる収益額を示す指標です。
成果保証型広告
クリック保証型広告
インプレッション
情報
2016年4月14日

インターネットバンキング | インターネット経由での取引はとても便利です

インターネットバンキング

インターネットバンキングはインターネットを通じて振込、振替、残高照会、入出金明細の表示など金融機関のサービスを受けられるシステムの事を言います。

このインターネットバンキングではセキュリティ面では暗号技術を利用します。場合によってはさらにIDカード、電子証明書で本人確認するなどしています。

インターネットバンキングを活用すると、わざわざ金融機関まで出向かずに、銀行取引が完了するといった便利さがあります。また、手数料は店頭やATMを利用するよりも割安にしている金融機関がが多くなっています。

このインターネットバンキングは、かつてはパソコンのプラウザを使うものが主流ですしたが、携帯端末のインターネット閲覧機能を使用するモバイルバンキングも登場しています。

また、インターネットバンキングの機能として、ローンの申し込み、投資信託など金融商品の売買、公共料金の口座振替、宝くじの購入といった事まで行える金融機関もあります。(銀行に行かなくても様々な取引ができるようになってどんどん便利になってきました。)

インターネットバンキングのシステムは、既存銀行と異業種が組んだり、異業種が銀行免許を取得したりして設立してきたほか、都市銀行、地方銀行が独自に取り組んで構築する所もあります。

このインターネットバンキングは銀行側は運営費用のコストを抑えられるメリットがあり(多数のお客様が窓口に来ていたら、大変ですからね。)、顧客側は店舗に足を運ばず、年中無休で24時間サービスを利用できる利点があります。

ただし、便利な半面、システムトラブルで取引が一時、中止される事や、他人の口座から不正送金する犯罪が発生するなどの課題もあります。

■インターネットバンキング利用時の注意点

インターネットバンキングはかなり一般的になっていますが、やはりユーザのリテラシーが重要であることは間違いありません。

公衆Wifiでネットバンキングを利用するなんてもっての外ですし、パスワードを使いまわしたり、管理を怠ったりすると不正送金被害に繋がりかねません。

そのため、2025年時点では二要素認証の利用や利用後ログアウトを徹底することなどが推奨されていますが、常に最新のセキュリティ水準を少なくとも保つようにすることが重要です。

そのため、最低限、ネットバンキングを提供している金融機関の公式HPの注意点は熟読して理解することが重要になってきます。

これらの必要なセキュリティ水準は徐々に高まってきますので、キャッチアップしていくことが重要になるのです。

情報
2016年3月22日

インターネットサーフデイ | インターネットを監視するって割と本気でやっている時代がありました

インターネットサーフデイ
インターネットサーフデイとは、行政機関が民間の電子商取引(EC)を行うサイトの法令遵守状況を一斉点検することを指します。

まず、官公庁の担当者が関係サイトを巡回して閲覧、点検し、違反を見つけたら電子メールで警告、啓発します。

さらに時間を開けてもう1度調査をし、違反に対して再警告などの措置を取るのが一般的です。

国内では、通商産業省(今の経済産業省)が1998年、インターネット通信販売サイトが訪問販売法の広告表示義務を遵守しているかどうかを点検したのが始まりです。

この際に多数の違反が明らかとなったことから、その後、経産省は点検対象を誇大広告、連鎖販売取引などに広げています。

このほか、証券取引等監視委員会が証券取引法で禁止されている不正取引行為や風説の流布、国土交通省が旅行業者の広告表示、公正取引委員会が健康食品や衣料品の通信販売サイトなどを対象に適正な表示価格、原産国表示についてチェックしてきました。

また、チェックして行政指導を行っていたようです。

米国連邦取引委員会が世界各国に呼びかけ「インターナショナル・インターネット・サーフ・デイ」としての一斉点検も進められています。

■とはいえ

とはいえ、 最近ではおそらく行われていないような気がします。というのは、平成17年までは実施報告を見つけることができるのですが、その後についてはこの種の報告を見つけることができないためです。

行政機関は自分たちが何をしているかを実績として発表することが多いため、何かをやっていれば発表資料を見つけることができるはずなのです。

もしこのインターネットサーフデイを現在でも実施していると、ご存知の方がいたら教えてくださいませ。
 
法務・支援施策
2016年3月14日

遺言信託 | (いごんしんたく)信託会社という組織に依頼をすることで確実に

遺言信託
遺言信託とは、遺言の執行者を信託銀行に指定し、相続が生じた段階で、その信託銀行が遺言の通りに財産の分割等を行うサービスです。

サービスですので、遺言の記載通りに財産の分割をするだけではなく、それに関係する各種手続きまで行う形になります。
 
例えば、近い将来相続人になるであろう者が障害を抱えていたり、幼少であったりなどの理由で管理能力に乏しい場合に、遺言者が信託銀行に相続財産を委託することを考えたとします(誰かに管理を委託すれば安心ですからね)。

この場合、その財産の管理・運用を行って貰うことで、自分の死後も相続人の安定した生活を確保することができるのです。

被相続人の立場からすると、非常に幼い相続人にそのまま財産を相続させるよりも、しっかりとした組織がバックアップしてくれたほうが安心できますよね?
 
このように、遺言信託のメリットは、信託会社という組織に依頼することが挙げられます。

組織に依頼することになるので、遺言書の管理や執行が数十年先になっても比較的安心であること(弁護士に依頼するとその弁護士が途中で亡くなる可能性があります)や、資産運用や税金対策などについて専門的アドバイスが受けられることなどが挙げられます。

もちろん、遺言はこのようなサービスを利用しなくても、有効です。しかし、せっかく遺言を残したとしても、所定の様式に沿っておらず、無効となってしまったり、不明瞭なことが書いてあったがために被相続人の遺志が伝わらないことがあります。

遺志が伝わらないくらいなら良いのですが、相続が争族になってしまっては大変です。そのため、こういったサービスを利用したり、最低限、公正証書として遺言を残しておきたいものです。

なお、財産を相続する人(生きている人)を相続人、財産を相続させる人(なくなった方)を被相続人といいます。

■遺言信託の費用と注意点

遺言信託はこのようにとても安心できる仕組みですが、当然費用もかかります。信託報酬や執行手数料など契約時に数十万円がかかり、その後執行時に遺産総額の数%程度かかります。

このように、信託銀行などに依頼すると手数料や管理費用などもかかりますので、どのサービスを使うか、自分の希望をどうやって実現させるかをよく考えておく必要があります。

なお、遺言信託があっても相続時に単純承認(全部引き継ぐ)、限定承認(プラスの財産の範囲で引き継ぐ)、相続放棄の選択肢を制約する事にはなりません。

遺言信託があっても多額の借金がないとは保証されないため、相続人は選択する事ができるのですね。

例えば、父の莫大な財産を信託銀行が管理してくれていたが、それ以上の借金もあったなんてことも起こり得るのです。

この意味から遺言信託は被相続人の意思を残す仕組みでありますが、相続人(引き継ぐ人)はその意志には拘束されるものではないのです。
財務・会計
2015年10月20日

一括償却資産 | 固定資産を買ったらなかなか費用として落とせない?金額によっては3年で費用にできる制度があります

一括償却資産
一括償却資産とは、減価償却資産のうち、取得価額が10万円以上、20万円未満のモノについて、一括して3年間で均等償却を行えるとする例外規定の事を指します。

さらに青色申告を行っている中小企業においては、30万円未満、年間300万円未満まで認められるといった例外規定の例外も儲けられています。

■損金と会計上の費用

さて、税法上で認められる損金(税務上の費用)と会計上の費用は異なります。会計上は、収益の獲得に役だっていると考えられる期間で費用配分を行う事が合理的であると考えられています。

例えば、15万円である機械を購入したとして、その機械が10年間にわたって収益の獲得に貢献するのならば10年間かけて減価償却を行ったり、その機械が本年度の収益獲得にのみ役立つのならば、1年で減価償却をするといった感じです。

しかし、そのようなことを許していると「今年は利益が沢山出て税金を払わないとならないから、この機械はずっと使うけど、今年の費用にして利益を圧縮しよう」などといった事を行う人が出てきてしまい、税収の確保に支障をきたしてしまいます。

そのため、税法上は、「○○という種類のモノは5年、○△なら8年で償却しなさい。これ以下の期間で償却しても損金として(税法上費用として)認めません」とやっています。

そして、会計上の償却年数と税法上の償却年数がバラバラだとめんどくさいので実務上は、税法上の償却年数に合わせて運用されています。

また、3年未満の償却年数が設定されているような償却資産はそれほど多くないため(つまり、全額損金にするためには3年以上かかるケースが多い)、このような例外規定が設定されていると、通常よりも早く損金にできる(つまり税法上の費用にできる)といったメリットがあります。

また通常の固定資産は月割りでしか損金にできないため、決算月に購入した資産は1か月分か損金にできません。しかし、この一括償却資産は決算月に購入したとしても1年分を損金とできるといったメリットもあります。

■とはいえ

とはいえ中小企業の実務上はあまり出てこない考え方となります。というのは、青色申告者で中小企業者は、30万円未満の固定資産の場合(一括償却資産と同要件です)、少額減価償却資産として全額をその資産を使い始めた年に損金にすることができるのです。

そのため、利益を圧縮して税金額を少なくしたいと考える事業者については、ほぼこちらの少額償却資産の方を用います。

関連用語
減価償却
 
店舗管理
2015年6月8日

インターカラー | 流行色って自然に決まると思っていた時期が僕にもありました

インターカラー
インターカラーとはInternational Study Commission for Colorの事です。はい、何のことかよく分かりませんね。では日本語に訳してみます。日本語訳では『国際流行色委員会』と訳されることが多いのですが国際的な流行色の委員会といった意味合いの言葉です。
 
これでも何のことかわからないですね。「普通の人は国際的に流行している色を調査研究する委員会?」と考えると思いますが、そんなに生易しい組織ではありません。

このインタカラーは一応、2年後に流行る色を予測して発表する事を目的としている組織ですが、なぜかその予測は的中します。というか、実質的に2年後の流行色を方向付けている機関なのです。
  • 自己成就予言?予測が正確なの?
さて、人間社会では自己成就予言といった現象が発生します。例えば、PPMなどで負け犬に位置づけられた事業部が本当に負け犬化してしまい、業績が散々なものになる。10年に一度の逸材と呼ばれ続けた人が本当に大成するといった現象です。

それでは、インターカラーの2年後の流行色もその類のモノなのでしょうか?再来年は『若草色』が大流行すると言い続けていたがために本当に流行したといった感じなのでしょうか?

それとも、様々な国籍の専門家の人たちが集まって検討するため、非常に正確な予測ができているのでしょうか?

そのいずれもハズレです。答えは、インターカラーが選定した再来年の流行色の方向を元に具体的な流行を作り出すべく世界的にタッグを組んで動くといった感じです。

つまり悪い言葉で言えば自作自演に近い感じなのでインターカラーが発表した予測は的中するのですね。

■流行色決定の仕組みと業界への影響

インターカラーが選定した方向性は、以下のようにどんどん川下に降りていきます。

トレンドカラーの決定→テキスタイルへの反映→メーカー・ブランドなどでのトレンドカラーに基づいた展開→今年は〇〇色が流行っていますという報道

どうでしょうか?流行色は決して予測ではなく、国際的なサプライチェーンの都合で合意形成されて作り出されているものなのです。

とはいえ、いきなり流行色をでっち上げるのではなく、人々の心理(コロナで傷ついた心を落ち着かせるために何となく淡い色が流行った(流行らせた)など)に基づいて、一定程度の必然性を未来の気分として決めていくものなのです。

例えば、景気後退期には落ち着いたトーンの色やいわゆるアースカラーが選ばれることが多いですし、技術革新が進んでいる次期にはメタリック系やブルー系などが選ばれたりします。

とはいえ、計画的陳腐化などあまり良くないキーワードも思い浮かぶように、アパレル産業は意外と環境負荷の高い産業だったりします。



関連用語
タンス在庫
店舗管理
2015年6月3日

色の三要素 | どの色を使うかでお店の印象は大きく変わります

色の三要素
色の三要素とは、色相(色合い)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の三つを言います。

■同じ色相、彩度でも明度が違うと印象が変わります

色相とは色合い、つまり赤とか青、緑といった色の事を指します。「それだったら色合いだけあれば色を表現できるんじゃないの?」と感じるかもしれませんが、下の画像を見てください。

同じ色相

どれも黄色という色ですが、色相、彩度はそのままに、明度を変えてみました。同じ黄色という色相ですが随分印象が異なるはずです。

■彩度だけ変えても印象が変わります

また、下の画像は色相、明度はそのままに彩度を変えています。こちらも印象が異なるはずです。

彩度の違い

このように、同じ色相であっても、明度や彩度が異なると違った色になるのです。

色の三要素として色を捉える際には、色は三次元の立体のどこにあるのかで表されるようなイメージとなるのですね。

■彩度ない色はグレー系です


さて、無彩色、有彩色といった言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

無彩色とは3コマ目の背景のような彩度がゼロ(色味を持たない)色が該当します。いわゆる『グレー』とか『ねずみ色』、『白』に『黒』といった色です。

これに対して有彩色は彩度を持つ色(色味を持っている色)が該当し、こちらは『赤』や『黄色』、『緑』『青』といった様々な色が該当します。

このように無彩色と有彩色は文字通り、彩度があるか否かで分かれる区分です。 論理的には、彩度だけがない色合いなので、色相はあると無理に捉えることもできますが、彩度がないという事は鮮やかさがゼロとなる。すなわちどのような色味を持っていてもそれを認識することはできなくなります。

つまり、無彩色は色の三要素のうち、明度だけがあるといったイメージとなるのです。

neko
POP作ってみましたよー

onnanoko_bustup
うわぁ、すごいわねこれ。

neko
目立たせるために、赤と黄色と緑。ビビッドな色を多用しているんですよ。(ビビッドとは明度彩度両方が高い色のことですよ)

onnanoko_bustup
確かに目立つけど、目が痛いわね。


■色の三要素を商売にどのように利用するのか

さて、本サイトはまんがで気軽に経営用語ですので、色の説明だけではサイトとして価値を提供できません。

そのため、この色の三要素をどのようにビジネスで利用するかについて説明を進めていきます。

■1.色の持つ効果を利用する

色にはそれぞれ効果があります。その色の持つ効果を利用して商売に結びつけるといった事が行われています。

この分野はかなり奥が深い分野ですので、もし興味がありましたら専門の学習をする豊井と思います。

注意を引くため、購買意欲を高める事ができるとされています。POPなどのメインカラーとして赤を使うケースはこの購買意欲を高める事を利用しているのです。

また食欲を刺激する事ができるので、飲食店などで壁を赤にするケースもあります。(赤い壁のお店ってあまり見ないと思いますが、飲食店には割とあります。)

青は、冷静さや爽やかさを演出することができる色です。

黄色
注意を引いたり、親しみやすさを演出することができる色です。黄色をメインカラーにしている大衆的な価格のお菓子を見たことがある人は多いと思います。

逆に、高級品を売ろうとする場合には、黄色を使うことは気をつける必要があります。

高級品を扱うような場合は、黒を基調としたお店にする場合があります。あまり大衆向けのお店では使われない色なので、利用する際には注意が必要です。

■2.デザインなどをする際に気をつけること

明度と彩度が同じ色相をトーンと言います。POPや広告のデザインを自分でする際にはこのトーンを合わせれば、素人っぽさがない洗練されたモノができます。

また、是非意識して欲しい事に、ユニバーサルデザインといった考え方があります。人によっては赤と緑の判別がしにくい人がおり、そのような人であってもちょっとした配慮をする事で気持ちよく過ごすことができます。

例えば、色名を文字で書いておけば、誰でも同じ色として認識することが可能となります。色は照明など見る環境でも変わりますので、このような配慮はとても良いことです。

また、重要な部分を赤字で表示すると言ったことがよく行われますが、赤と黒は実は見分けがつきにくい方がいるので、強調したいのであれば赤にするだけでなく、下線を引くなどの配慮をすると良いでしょう。

これらの事は東京都の資料によくまとまっていますので、もしデザインをご自身でされたいと考える方は是非参考にしてみて下さい。ちょっとした工夫で意図が伝わりやすくなりますので。

関連法令
経済学
2015年2月12日

インバウンド消費 | 外国の人が来日して消費してくれると経済効果があるのです

インバウンド消費
インバウンド消費とは、来日した外国人が日本国内で行う消費活動のことを言います。インバウンドが外国人が来日することを指し占める言葉なので、来日した人の消費活動といった意味になるのですね。

例えば、トルコやタイの人が来日して何かを買って行ったような場合をインバウンド消費というのです。また、中国の人が来日して高級品を買ったり(銀座とかに行くとビックリするくらいいろんな国の人が歩いていますよね?)するようなイメージです。

現在では、国を挙げて外国人観光客を呼びましょうと取り組んでいる事もあり、非常に訪日外国人の人が増えています。

そのため、訪日してくれた外国の人の消費活動が脚光を浴びているのですね。
  • 優遇措置も
このように、脚光を浴びているインバウンド消費ですが、外国人が日本国内でモノを購入するような場合では、日本人がモノを購入する際に当然かかるアレがかからないといった優遇措置も行われています。

日本人にとって日常となってしまっているため、今更意識する人はあまり多くないと思いますが、アレがかからないと非常にお得ですよね。

と、この説明でピンときた方いらっしゃいますか?

実は、あれとは消費税の事を指しています。つまり、訪日観光客は消費税が免税となるため、日本人よりも安く商品を購入することができます。

「ずるいなぁ…」と感じる方もいるかもしれませんが、観光客が国内でモノを購入しても、実際に消費するのは海外となる(はず)なので、輸出といった考え方になるのです。

そして、消費税は国内で消費されたものにかかる税金ですので(だから輸入商品のオリーブオイルとかを買っても消費税がかかるのです)、輸出扱いなら消費税はかからないのです。
経営
2015年2月10日

移動障壁 | 違う戦略を採るのは簡単ではないのです。成功していると特にです

移動障壁
移動障壁とは、ある特定の戦略を採っている企業が、別の戦略を採る事へ対する難易度を示す言葉です。

同一業界内で別の戦略グループに対しての移動の難易度を移動障壁といいます。文字通り、別の戦略に移動する時の壁といったイメージです。

一般的に企業は、現在の戦略において最適化されています。そしてこの最適化の度合いが高くなればなるほど、移動障壁は高くなります。 

簡単に言えば、高級店は高級店を営むための仕組みを整えているのです。それなので、単価の低いものを大量に売りさばくような商売に適合するような経営資源を持ち合わせていません。そのためそこには移動障壁があるのです。

■移動障壁を小売業の例から考えます

例えば、小売業という事業を考えてみたいと思います。

■1.戦略の変更には移動障壁がつきものです

一口に小売業と言っても、高級品を扱うお店、低価格品を扱うお店。若い人向けのお店、シニア向けのお店など、様々な切り口が考えられますよね。

そして切り口が違えば、当然売り方や仕入れ方その他の戦略的なものは変わってきます。その結果、同じ小売業という大きなくくりであっても業態が異なれば移動障壁があるのです。

それでは、ある特定の領域で成功した企業が別の領域で事業をしようとしたらどうでしょうか?

具体的には、シニア向けの低価格品を扱うお店が若い人向けの高級品を扱いたいと考えたとします。どうでしょうか?

■2.ビジネスの進め方が違うことが移動障壁となります

この場合、接客方法は従来のシニア向けで大丈夫でしょうか?低価格品を売るような陳列方法で大丈夫でしょうか?若い人が好む商品を仕入れる事は従来の仕入れルートで可能でしょうか?
 
ちょっと考えるだけでも色々問題がありそうですよね?

そして、このように、従来の戦略的なポジションから別の戦略的なポジションに移ろうとする際に生じる問題、障壁を移動障壁というのです。

この時期は、どのようなビジネスを行うかといった、商売の根幹によって違いが出ています。

■移動障壁にもいろいろあります

このように異なる戦略グループに移動しようと思うと移動障壁があることはわかりました。 そしてこの移動障壁には色々なことが考えられます。

■1.流通経路など商売の構造に由来する移動障壁

例えば小売業だけやっているような商売が、垂直統合を狙っていき、製造まで行うことを考えたとします。

やり方としては非常にシナジーがあるのですが、言葉で言うのは簡単ですが製造業と小売業は商売の構造が違うのでなかなか簡単にはいきません。

また、例えば工場が高級品を作っているのであれば、高級品にふさわしい流通経路を持っているはずです。この流通経路を変えて、ディスカウントストアで売ると言ったことはなかなか難しいでしょう。

逆に、単価の低い商品を作っている工場が、百貨店で販売するというのもなかなか難しいのです。

このように流通経路などの構造を変えることには移動障壁があるのです。

■2.企業内部の組織に由来する移動障壁

また、同じ小売業という中でも品揃えの面で浅く広く品揃えするような商売と、狭く深く品揃えするような商売では全く違った状態となります。

どちらが良いということではなく、商売のやり方が違うのでなかなか別のやり方を行うことは難しいのです。

■3.企業の持つイメージに由来する移動障壁

企業にはそれぞれ固有のイメージがあります。例えばシニア向けに上質な商品を販売しているお店、若者向けに比較的低価格の商品を販売しているお店などです。

こういったお店が、自社の持つイメージと異なる商売をやる場合に、お客様がイメージの違いに戸惑ってしまうなどの移動障壁があるのです。

■共通で使える資源もあります

但し、上の例でも、資金という経営資源には色がついていないので活用することが可能です。また、経理や総務といった間接部門のリソースもそのまま利用することができると考えられます。

さらに、既に持っている配送網や販売管理等のシステムも活用できると考えられます。(こういった考え方を範囲の経済と言います)

このように、別の戦略を採ろうとした際には、確かに移動障壁といった壁はありますが、逆に一から始めるよりも有利に働くような要素もたくさんあるのです。

また、低価格路線から高価格路線に舵を切る行為はアップスケール化という言葉があるように、移動障壁があると言っても割と一般的な戦略となっています。

解説で出てきた用語・関連用語
財務・会計
2014年9月29日

インベストメントセンター | 投入した経済的資源の量も考えあわせて業績評価を行います

インベストメントセンター
インベストメントセンターとは、プロフィットセンターのように利益だけではなく、投下資本の収益性についても責任を負う部門のことを言います。

コストセンターは費用だけに対して責任を負うとされています。また、レベニューセンターは収益のみに責任を負うとされています。

これに対して、プロフィットセンターは収益と費用の差額である利益に対して責任を負います。

これらの部門に言えることは、損益計算書(P/L)上の科目に対して責任を問われるため、ざっくりというと、費用を小さくして、収益を増やす事が目的となるという事です。
 
これに対して、インベストメントセンターは、一定期間の経済的成果を獲得するために投入される経済的資源にまで責任を負わされるという事ができます。

つまり、貸借対照表(B/S)にまで責任が拡大されるという事です。
  • どういう事?
さて、「貸借対照表にまで責任が拡大される?どういう事?」という風な反応があるかと思いますので簡単に考えてみたいと思います。

例えば、A部門は100円の元手で10円を稼ぎました。これに対してB部門は50円の元手で10円を稼ぎました。どちらの方が優秀でしょうか?

この場合、少ない元手で同じだけの利益を稼いだB部門の方が優秀ですよね?でも、プロフィットセンターだった場合、A部門もB部門も獲得した利益は同じ10円となります。
 
なんとなく不合理な気がしますよね。そこで、利益という指標ではなく、投資額にまで考え方を拡大して業績評価を行うというのがインベストメントセンターの考え方です。

上の例で、投資額まで考慮した場合ROIといった指標を用いることができます。

ROIは、投資資本利益率と言われ、獲得した利益を投資額で除すといった指標です。

この場合A部門のROIは10%、B部門のROIは20%となるのでインベストメントセンター的に考えると、B部門の方が優秀であるという事が出来るのです。
  • 近視眼的になるかも
さて、あなたが部門責任者で「君の部門はインベストメントセンターだからROIで業績評価するよ」と言われたらどうなるでしょうか?

もちろん、誠実に少ない投資で多くの利益の獲得を目指すという行動を採ると思います。しかし、このROIを短期的に大きくする魔法の杖があります。

というのは、ROIは獲得した利益を投資額で除すという指標なので、投資額を減らせば同じ利益でも数値を高めることが可能になります。

この事を利用して「将来的には必要だけれども今の収益に貢献しない投資を控えよう」などと考えたらどうでしょうか?

焼き畑農業的ですが、部門の責任者を長くやらないという前提があるのならば有効な施策となりえますよね。

このように、インベストメントセンターでは視野が短期的になるというデメリットも指摘されているのです。
経営
2014年2月7日

インフォプレナー | 情報を販売する事業は当たればとても利益が出る事業です

インフォプレナー
インフォプレナーとはいわゆる情報系の商材を販売していく起業家のことを言います。起業家であるアントレプレナーと情報のインフォメーションを組み合わせて作られた言葉です。日本語に訳すと、情報起業家といった感じとなります。

このインフォプレナーは情報系の商材を提供する起業家ですので、自らの経験をもとにした価値のあるノウハウを販売するといったビジネスを行います。動画コンテンツを提供したり、PDFに情報を記載したものを販売したりするようなイメージです。また、ビジネスツールを利用させる権利を販売するといった事も行われます。

このようなビジネスの特徴は、一般的に言って、在庫のリスクが少なく(モノとして在庫を持つ必要はほとんどありません)、粗利がきわめて大きい(仕入に追加の費用がほとんどかからないので、売れれば売れた分だけ利益になります)ので販路を確保できれば非常に大きく儲けられるといった所です。
  • 具体的には
情報商材の具体例としては、○○必勝法とか、宝くじに当たりやすい番号といったモノになります。また、その他の即物的なノウハウも情報商材として販売されます。
 
この種の商材の価格戦略としては、あえて高めの価格設定を行い信憑性を増させるといった事が行われます。
例えば100円で入手した情報と1万円で入手したものでは後者の方が信憑性があるように感じられるような心理的効果を狙っているという事です。(こういったモノを心理的価格政策の一つの方策である威光価格といいます。)

また、「限定100個のみいつもは5万円のところ1万円」といった極端な二重価格を提示したりと、消費者の消費意欲を喚起するために様々な手段を用いています。(このケースでは5万円で販売しているような実績がない場合不当な表示となります。)
  • 元手はかかりませんが
このようなインフォプレナーは、元手がかからない事から副業として勧められることが多い業種です。

しかし、このインフォプレナーでしっかりと儲けるのはハードルが高いと考えます。

というのは、確かに現金といった意味での元手はあまりかかりませんが、自らの情報商材を人に売るだけのノウハウを身につけている必要があるためです。

ぱっと思い浮かぶだけでも以下のようなノウハウを身につけている必要があります。

1.商材を構築・企画する能力
・面白い経験、経歴など人が知りたいと感じる事の経験
経験のない分野について、商材を作り上げることができる人は少ないと考えられますし、素人が書いた起業論などが役に立つとは思えません。

・誰に対して何を提供するかを判断する能力
万人向けの商材は、万人に刺さりません。誰かに刺さる商材を作る必要があるのですが、その誰かを特定する能力が必要です。

・コピーライティングの能力
キャッチーな言葉で顧客候補を引きつける能力も必要です。

・ライティング能力
しっかりと商材を書き上げる能力。これがないと始まりません。

2.商材を売る能力
・マーケティング能力
商材をほしいと思わせる能力。価格、刺さる商材、流通経路、プロモーションなどを検討する必要があります。

・具体的なセールスの能力
どうやって売るかについて具体的な方法論を構築する力が必要です。

こういったことを最低限クリアした上で、競合と戦うことになります。また、こういったビジネスは名声が確立すればするほど有利となりますので、新規参入組はそういった相手とも戦う必要が出てきます。

また、ある程度売上がたってくれば動画を使ったプロモーションや広告宣伝費を使ったりすることができるので、その意味でも新規参入組にとってはハードルがあります。

もちろん、ハードルを越えられれば十分報われますので、インフォプレナーといった起業方法はアリです。

しかし、簡単に儲けられるなどと言ったインフォプレナーになるための情報商材がたくさん売られていることから、厳しい世界である事は覚悟して参入した方が良いでしょう。
経済学
2014年1月5日

インサイダー・アウトサイダー理論 | 中の人は外の人たちの都合はあまり考えません

インサイダーアウトサイダー理論
インサイダー・アウトサイダー理論とは、賃金の下方硬直性を説明するための一つの理論です。英語ではinsider outsider theoryと表記されます。

このインサイダー・アウトサイダー理論では、労働市場に参加する人たちを二通りに分けています。

一つは、既に雇用されている人たち(こちらは企業の中の人なのでインサイダーと呼びます)そして、もう一つのグループは現在雇用されておらず失業状態の人たち(こちらはインサイダーに対して、企業の外にいるのでアウトサイダーと呼ばれています)です。

さて、労働市場をこのように二通りの集団に分けて考えると何が言えるでしょうか?

それは、労働市場に参加している人たちは決して一枚岩ではないという事です。

例えば、あなたが現在企業内に雇用されているとします。そしてあなた達は正当な権利として十分に団結しており、経営側に対して賃金のベースアップや雇用の維持を交渉することができるとします。

このような条件において、景気が悪化し賃金水準が現行のままでは、新規雇用が抑えられ失業が発生する事が見込まれるとします。

さて、このような時にあなた達は経営側に「このままでは失業者が沢山出てしまうため、我々の定期昇給やベースアップを凍結してでも新規雇用を増やしてください。」などと交渉するでしょうか?

普通に考えると、そのような事はあり得ないですよね?
  • 労働組合の強い国だけのお話ではありません
さて、このような理論は、労働組合の力が我が国と比較して強い、欧州のような国々の失業率の高さを説明するために考えられた理論です。

すなわち、「労働市場では、労働者側にこのような利害の不一致が生じ、その結果、賃金の下方硬直性が生じる。その結果、賃金が不景気にもかかわらず下がらないため、相対的に労働力の価格が高くなる。そのため、労働力に対する需要が喚起されず非自発的失業が発生する。」といった感じです。

これに対して「ふーん、じゃあ我が国は労働組合の組織率も年々低下しているから、このような事は当てはまらないよね?」と言えるでしょうか?

でも、このインサイダーとアウトサイダーを正規雇用の人と非正規雇用の人に置き換えれば同じような事が言えると思います。 
マーケティング
2013年11月8日

意味的消費 | 人は何らかの意味に価値を感じて消費活動を行う場合があるのです

意味的消費
意味的消費とは、消費者が商品やサービスを消費する際に、そのもの自体の実用的価値に着目するのではなく、自ら意味付けをしたものに対して消費活動を行うというものです。
 
このような消費行動を記号的消費とも言います。

今日では商品は非常にたくさん存在しています。そのため作れば売れるといった感じの生産志向の考え方は完全に時代遅れになっています。

作れば売れるという時代ではないという事は、何か売れるための理由付けが必要となります。

この理由として、品質であったり使用価値であったり、価格と価値のバランスであったりといった要素に着目し、それらの要素が他の商品より優れたものを選ぶという考え方があります。

このような考え方は、商品自体の価値に着目して消費行動を行うという発想が基になっています。このような捉え方は。良いものを作れば売れるという製品志向に近い捉え方ですね。

これに対して、モノの持つストーリーなどに着目して消費活動を行う場合もあります。例えば、皇室御用達の○○といったモノに価値を見出すといったイメージです。

この種の商品は、必ずしも商品の品質が抜群に優れているわけではありません。(世の中には知られていない名品というものもたくさんありますからね。)

しかし、このような商品を購入する人たちは、皇室御用達という意味付けに価値を見出して購入しているわけです。

■現代における意味的消費

近年では消費活動自体に意味を見出すといった人が増えています。「環境にやさしい商品」や「地域の持続可能性に貢献する商品」さらに最近多いのは「推しを応援するための消費」でしょうか。

この記事を最初にかいた2013年時点では「推し活」などはあまり一般的ではなかったですが、2025年現在においては一般的な活動となっています。その意味で意味的消費はどんどん増大しているということができるでしょう。

いずれにしても、消費活動を通じて、モノそのものの価値だけではなく、想いなどを大切にした消費活動です。そして、この種の消費活動は通常の消費活動よりも、より効用が高いと考えられます。

さて、事業者さんも、この種の消費者の消費行動を企業活動に生かすことが重要となります。特に小規模・中小企業においては商品提供数量が少なめになるのですが、「想いを込めて作っている」ととらえ方を変えられれば、意味的消費をとらえる力になります。

ぜひ、ご自身の商品やサービスにかける「想い」を発信してみて下さい。思いがけないところから賛同者が表れて熱心に応援してくれるかもしれませんよ。

経営
2013年10月31日

インクリメンタルイノベーション | 少しずつですが確かに変わっているのです

インクリメンタルイノベーション
インクリメンタルイノベーションとは、イノベーションの度合いを新規性・革新性で分類した際に、既存の技術を元にして比較的少しずつ進むようなイノベーションのことを言います。英語ではincremental innovationと表記します。

既存技術をベースとしているわけですから、イメージとしてはマイナーチェンジを繰り返すというものになります。

例えば、自動車という乗り物の改良のイメージとなります。確かに、いくつかの革新的な技術は生み出されていますが、基本的には4つのタイヤでエンジンの力を使って進むというものの延長線上に技術があります。

現在の快適で安全な自動車は、メーカーの際限のない改良の努力を通じて作り上げられたものであると言えますが、基本線は今も昔も変わっていません。

これに対して、ラディカルイノベーションという言葉もあるのですが、こちらは馬車から自動車になるといったイメージです。

コチラは内燃機関という技術革新を成し遂げ、動力が馬からエンジンに代わっています。そして、馬からエンジンへと動力が変わった結果、乗り物の動力としての主役はエンジンに取って代わられました。

■インクリメンタルイノベーションの強みと限界

イクリメンタルイノベーションの基礎は既存の資源となります。今持っている技術を活かして改良して言って徐々に良い良いものを作っていくという漸進的な動きになります。(故にイノベーション(革新)って本当に言えるのかな?と思えますが。)

そのため、実現の可能性は高く、失敗のリスクも低めになります。スマホなども徐々に機能が追加され、使いやすくなって行っていますよね。イクリメンタルイノベーションはこの種のイノベーションのことを指します。

また、市場の声を聞きながら製品開発に対応することができるため、市場対応力にもとても優れています。既存顧客がそのままフィードバックをくれる人たちだと考えればこれは納得行くと思います。

しかし、上で述べたような馬車から自動車への急激な革新には対応することは難しくなるという限界もあります。市場の意見を沢山聞いて極めて洗練されていた日本の携帯電話(今日ではガラケーと言う呼称すら過去の遺物かも知れませんが)はスマートフォンが上陸した後、一気に駆逐されてしまいました。(こういったのをイノベーションのジレンマといいます)

そのため、企業はインクリメンタルイノベーションを持続しつつ、ラディカルイノベーションの種を探し続ける必要があるのです。

そして、仮にその種が育つと既存事業の代替品になるとしても、有望な技術であるならば乗り遅れないように投資をしていくことが重要なのです。

関連用語
マーケティング
2013年10月2日

インタラクティブマーケティング(会社対顧客) | 企業と顧客のコミュニケーションを図るのです

インタラクティブマーケティング(企業対顧客)
インタラクティブマーケティングとは、企業と消費者が行う双方向のコミュニケーションの事を指します。英語で表記するとinteractive marketingとなります。

企業側が、「これってイイですよー」とか「こんな素晴らしい新製品を開発しました」といった風に一方的に情報を発信するのではなく、顧客側からの反応を引き出しつつ双方向にコミュニケーションを図りましょうという活動の事です。

例えば、Webを活用したり、直接訪問して、提供した製品やサービスの反応を受け取りつつ、それを改善していくといった、双方向のコミュニケーションを図るのです。

コミュニケーションの中で「おたくの商品なんですけどね、ココを改善するともっと便利になると思うんです。」といった顧客の声が得られたなら、こういった声を自社の改善のために取り入れていくといったイメージです。

■企業と消費者の関わり方

インタラクティブマーケティングは、消費者を巻き込んだコミュニケーションが重要です。そして現在の技術はそれを非常に簡単にできるようにしつつあります。

例えば、企業のSNSでの発信で「ハッシュタグを」使った投稿を呼びかけ、集まったコンテンツを公式アカウントで紹介すると言った方法があります。

この方法は、消費者の声を直接マーケティングのリソースとして活用する施策となり、消費者とブランドの距離を縮める効果があります。特にデジタルネイティブの世代は一方的な発信を受け取るというよりも双方向性の情報発信に親和性が高いとされています。

そして、企業が消費者の声を聞いて双方向のやり取りを重ねることで、企業のファンを作っていくという考え方になります。

■消費者が思い通りに動いてくれるとは限りません

2000年代後半に某企業が「新フレーバー人気投票キャンペーン」でこの種のキャンペーンを行ったことを覚えている方もいるかも知れません。

この際、みんなにいくつかの味候補に投票してもらい、一番投票数が多いフレーバーを商品化するというキャンペーンでした。

明らかに「王道」のフレーバーに誘導したがっていたのですが、ネットコミュニティーが面白がって「まつり」にしてしまい、わさび味が大量投票で1位になってしまったという事例です。

このとき、企業側はキャンペーンの内容とは異なる2位以降のフレーバーを商品化したことで、ネット上でのさらなる「まつり」を招いてしまったと語り継がれている例です。

このように、インタラクティブマーケティングは消費者参加を促せますが、期待通りの消費者が動くとは限らないため、結果をコントロールできると考えずに、柔軟に対応することが求められるのです。

関連用語
インタラクティブマーケティング(顧客対従業員) 
(注)インタラクティブマーケティングは従業員対顧客といった意味でつかわれることもあります。 



マーケティング
2013年10月1日

インタラクティブマーケティング(顧客対従業員) | 顧客と従業員が双方向に情報を交換します

インタラクティブマーケティング
インタラクティブマーケティングとは、顧客と従業員の間に発生するマーケティング活動の事をいいます。英語で表記するとinteractive marketingとなります。

マーケティング活動を、会社、顧客、従業員の3人の主体が行うとすると次の3通りのマーケティングが考えられますよね?(単純な組み合わせで考えると3通りになるのです。)

一つ目は、会社と顧客の間のマーケティング活動である、エクスターナルマーケティング(これが通常のマーケティング活動のイメージですね)になります。

二つ目が、会社と従業員の間に発生するインターナルマーケティングですね。

そして最後に、この顧客と従業員の間に発生するインタラクティブマーケティングとなります。
  • インタラクティブマーケティングとは
さて、ほとんどの人は「顧客と従業員の間のマーケティング活動?なにそれ?」といった感じだと思います。

これは、顧客と従業員が直接、接するという事から「直接接するのなら双方向のマーケティング活動を行えるでしょう」という事から出てきた言葉です。

例えば、接客をしていく中でお客様の反応を伺い、「あ、このお客様はこういっているけど、本当はこれが望みなんだなぁ…」といった風に認識できたらそれは、従業員と顧客との間に発生しているマーケティング活動ですよね?

このような活動が大切ですよというのがこのインタラクティブマーケティングです。

■インタラクティブマーケティングの事例

例えば、お店でのやり取り自体がすでにインタラクティブマーケティングだということができます。お客様とお店の人の会話は反応を見ながら行うものです。

例えば、「冬物が入荷しましたよ。今年のはやりはベージュで・・・」などと声をかけるとします。そうするとお客様が反応を返してきて、それに対しておすすめを柔軟に変えることができたりします。
このように双方向のやり取りで生まれるマーケティングをインタラクティブマーケティングと呼ぶのです。

この種の方法がうまくいくと、「このお店は私のことをよくわかってくれている」と顧客エンゲージメントが高まりいわゆるファンになってくれます。

その結果、リピーターが増え、売上につながるというイメージとなります。

単なる販売活動ではなく、顧客の声を商品開発や品揃え、サービスの活かすに活かすことで、関係構築と組織の学習が進み、成果をもたらしていくのです。

■インタラクティブマーケティングは対面だけか?

基本的には対面で接客することを想定していたのがインタラクティブマーケティングですが、こんにちにおいて、デジタル環境でも顧客と双方向にやり取りする仕組みを考えることは重要です。

ECサイトにはチャットボットを実装する事が簡単にできますし、SNSで顧客とやり取りをすることもできます。そして、そのやり取りからお客様の要望を聞き取り、商品開発や品揃え、サービス向上につなげることが可能なのです。

また、顧客の行動データを元にレコメンドエンジンを活用して商品をおすすめするのも大切ですね。

このように人が直接対応しなくとも双方向性は成り立ちます。デジタルで商売をする場合は、規模が非常に大きくできることから、大量のデータを入手することができます。そのため従来の接客以上に効果を発揮することができる可能性があるのです。

関連用語
インタラクティブマーケティング(会社対顧客)
(注)インタラクティブマーケティングは会社対顧客といった意味でつかわれることがあります。 
店舗管理
2013年9月18日

インターフェースコスト | 取り扱う人や会社が変わるごとに発生するコストです

インターフェースコスト
インターフェースコストとは、経済的な主体同士のやり取りにかかるコストのことを言います。

例えば、Aという卸売業からBという小売業が商品を仕入れた際に、発生するコストのことを言います。(請求書のやり取りとかでかかる事務の費用とかですね)

また、Aという卸売業内でも、仕入れ先から倉庫までの物流にコストがかかります。

このように各経済主体の間(インターフェース:接触面)で発生するコストといった意味の言葉です。

さて、このような費用を物流の最上流から最終消費者の手に渡るまでといったサプライチェーン全体で削減してく事ができれば非常に大きな効率化につながるのです。

■デジタル化のインターフェースコストへの影響

デジタル化をすることでインターフェースコストを抜本的に削減することが可能です。

取引先が増えれば増えるほど、様々な書類の雛形が増えていきます。A社はこの発注伝票、B社は特別ルールがあって、、、などなど。取引先の増大、サプライチェーンの複雑化によってインターフェースコストはドンドン増大していきます。

しかし、デジタル化によって注文業務や請求業務、在庫管理情報などを統合すれば、一度入力したデータを再利用できることで再入力の手間の削減や伝達ミスの防止など様々な利点を得ることができます。

もちろん、物流に関するコストは相変わらず掛かり続けますが、サプライチェーン全体で在庫水準をある程度適正することなどができれば大きくこのインターフェースコストを削減することにつながるのです。

店舗管理
2013年9月15日

インストアマーキング | 自分のお店でバーコードを作るのです

インストアマーキング
インストアマーキングとは、小売店側で作成されるバーコードのことを言います。お店で(インストア)バーコードを作成する(マーキング)といったイメージの言葉ですね。

さて、どうしてお店が独自にバーコードを印刷する必要があるのでしょうか?最近では大体の商品にはあらかじめバーコードがついていて「大体の商品にはあらかじめバーコードがついているよね?」と言った風に考える人も多いと思います。(こういうのをソースマーキングといいます)
  • 予めバーコードを付けられない商品もあります
しかしどのような商品であってもバーコードを付けられるかというと、そうでもありません。

例えば、農作物とか鮮魚などにはバーコードはついていませんよね?(海で採ってきたアジとかサバや畑で採れたトウモロコシ、肉類にはバーコードはついていませんよね?)

じゃあ、「市場で卸売りをする際に、共通のバーコードを付ければいいじゃない」といった風に考えるかもしれませんが、このような商品はいわゆる『量り売り』を行ったりと、簡単にバーコードを付けられるようなものではないのです。

しかし、「バーコードがつけられないから、最初からつけないようにするよ」とすると、レジを打つ人も大変ですし、何がいくつ売れたか?といった情報を入手できないといった問題も発生します。

このような問題に対処するために、「じゃあウチのお店で独自にバーコードを付けてレジと連動させましょう」という発想がインストアマーキングなのです。

関連用語
マーケティング
2013年8月4日

インナーキャンペーン | 内向きのキャンペーンで関係者のやる気を引き出す方法

インナーキャンペーン_001
インナーキャンペーンとは、自社内向けとか、自社の製品を置いてくれている流通チャネル向けに実施する販売促進キャンペーンの事を言います。

イメージとしては、自社の商品を売ってくれている販売員さんやお店、営業の人、セールスパーソンに対して、売り上げを競ってもらう『販売コンテスト』や『表彰』を実施するといったモノです。

■インナーキャンペーンの目的と狙う効果

このインナーキャンペーンの主な目的は、社内の関係者や取引先の営業担当者など直接エンドユーザと接していない人たちのやる気を引き出すことにあります。

例えば、自社のセールスパーソンに対して、「8月については、販売コンテストを開催します。売上上位5名については、表彰して記念品を進呈するよ。」みたいなアナウンスを行い、販売意欲を喚起するといった方法です。

または、販売を実際に行ってくれている小売店を対象に販売コンテストを行い、売り上げの良い店舗には報奨金を進呈するといった感じです。

簡単に言うと、自社商品の流通チャネルに対して、インセンティブを与えてやる気を出してもらうという、アメの施策ですね。

「ただ単に、頑張って売ってくださいね」と言われるより、「たくさん売ってくれたら表彰しますし、報奨金も差し上げます」って言われた方がやる気が出ますよね。

このような効果を狙いますので、次のような場合に活用されます。
  • 新商品の投入直後の販売強化
  • シーズンごとのキャンペーン時(年末商戦とか夏のセールとか)
  • 営業所別や個人別の目標達成競争を促す場合
いずれにしても、会社側の目的はある意味ミエミエなわけです。

■よく行われるインナーキャンペーン

以下、どんな名目で誰を対象にしてどんなインセンティブを用意する場合が多いのかについて整理してみます。

名称 対象者 インセンティブ内容
営業コンテスト 自社の営業社員 表彰状、商品券、旅行など
店舗表彰 販売代理店・店舗 販売促進金、装飾品
チーム型施策 部署・任意チーム 食事券、グループ表彰

個人向けにしたり、店舗やグループ向けにして一定程度の連帯責任感を訴求したりと様々なやり方が考えられます。

ただ、インナーキャンペーンを年中行っている印象を従業員に持たれると、キャンペーン疲れが発生しますので、頻度の調整は必要になってきます。

みなさんも、恵方巻き、クリスマスケーキ位なら意欲も保てると思いますが、毎月とか24節気ごとにインナーキャンペーンを実施されると疲弊してしまうと思います。

そして、重要な観点になりますが、従業員を無意味にに疲弊させると、2025年時点においては、従業員確保の阻害要因になりかねないといった点に注意が必要です。

インナーキャンペーンは、一歩間違えれば疲弊を生む諸刃の剣です。適切な頻度と目的設定、そして丁寧な設計でこそ、その効果が発揮されます。御社の施策に取り入れる際は、「誰のやる気を、どのように引き出すのか」をぜひ明確にして設計してください。


関連用語
アウターキャンペーン

<おまけ>
Q アウターキャンとはどう違うの?
A アウターキャンペーンは主にエンドユーザー(消費者)を対象にした販促施策です。インナーキャンペーンはそれに対して、流通チャネルや社内関係者向けの動機づけを目的とした施策です。

店舗管理
2013年7月28日

インストアシェア | 自社の商品がお店の中でどれだけのシェアを占めているかという指標です

インストアシェア_001
インストアシェアとは、取引をしているお店の売上高のうち、自社製品でどれだけの割合を占めているかを示す指標です。英語ではin-store shareと表記され、店頭シェアなどとも呼ばれます。

さて、取引をしているお店には通常は、多くの会社の製品が納品されています。(;小売り行にとっても沢山の会社から商品を仕入れていれば、お客様にとって選ぶ楽しみを提供できますからね。)

でも、取引先のお店と関係が深くなり、自社の提供する製品の商品力が向上すれば、取引先のお店の売上の中で自社製品が占める割合は大きくなっていくはずです。

このことから、取引先との関係をこのインストアシェアで測定・評価しましょうという考え方です。

■インストアシェアはどうやって計算するの?


【インストアシェア=自社製品の売上÷取引先店舗の総売上】で算出します。

例えば、あるお店において自社製品を100万円分販売している場合を考えてみたいと思います。

このお店の総売上高が500万円だとすると、100万円÷500万円でインストアシェアは20%となります。

■どうしてこの指標が大切なの?


さて、どうしてインストアシェアという指標が大切なのかをお店の側の立場で考えてみたいと思います。

例えば、上の例のように、総売り上げの20%を占めている会社って結構重要な取引先ですよね。

という事は、その会社から「新製品を発売するんだけど、いい場所に置いてもらえないかな?」といった要請があったとしても邪険に扱えないという事です。

逆にインストアシェアが低い取引先はどうでしょうか?インストアシェアがほぼ0%の取引先の場合、売り場内で売上もほとんど上がっていませんし、利益としても貢献していません。

そのため、そのような取引先の無理を聞く必要性はほとんどないと判断されてしまいます。

また、最悪の場合、この事業者の商品を取り扱うのをやめにしようと、大幅な値引き販売で処分されてしまいます。

この場合、売り場を失うだけでなく、安売りをしている商品であると言った負のイメージを消費者に与えることにつながりかねません。

■例を挙げてみます


もしあなたがお店をやっていたとして、売り場の片隅にちょっとだけおいている商品の供給業者が、キャンペーンをやりますなどと行ってきたとしても「なんだ、図々しい取引先だなぁ」と思いますよね?

そのため、そのような業者の要求は検討すらされないことが多いといったことが直感的に理解できると思います。



neko
この、狸だかなんだかわからないキャラクターはどうするんですか?

onnanoko_bustup
ああ、この商品ね。商品としては悪くなんだけど、取引先としてはあんまりお付き合いがないから、いい売り場に置いても、仕方ないのよね。いまはゴールデンゾーンにおいているけどどうしようかしら?

neko
下の方の棚に下げておいて、インストアシェアの高いひよこ堂さんのぬいぐるみをゴールデンゾーンに置きましょうか?



■効果測定にも使えます


また、商品を提供している製造業や卸売業側の立場で考えてみれば、店頭でプロモーション活動を行った際の効果測定にも使えます。


例えば、店頭でのプロモーション活動を行った結果(pop広告を付けたりした結果)インストアシェアが向上したとしたら、そのプロモーション活動には一定の効果があったという事ができるのです。

関連用語
マーケティング
2013年7月26日

イメージ広告 | モノやサービスを直接売ることは目的ではないのです

イメージ広告_001
イメージ広告とは、広告主が広告を見る人に対して、イメージを与える事を狙いとした広告の事を言います。英語ではimage advertisingと表記されます。

このような広告は、どちらかというと特定の製品やサービスそのものを『売り込む』事を狙いとするのではなく、企業自体のイメージを消費者に残すことを目的としています。

例えば、大きな木の映像に乗せて企業グループの名前を流すような広告とか(どこの企業の広告かわかります?)がこのイメージ広告です。

別に、この企業グループは大きな木を売りたいわけでも、売っているわけでもないですよね?

「じゃあ何が目的なんだよ。分からないよ…」みたいな声が出ますが、逆に言うとなんとなくイメージは伝わりますよね?

他には、商品やサービスの好ましいイメージを表示して、消費者に覚えてもらう事を目的としたりします。

消費者のマインドシェアの獲得が狙いだったりするわけですね。

■イメージ広告はすぐに売るための広告ではありません

イメージ広告はどんな印象を持ってもらったかとか、どれぐらい到達したか(リーチ)、どれくらい注目してくれたか(注目率)が大切になってきます。

それは、すぐに売るための広告ではなく、認知度を高め、好感度を高めることを目的としているからです。

例えば、あなたが、広告やCMを見た後、すぐに何らかのサービスや製品が欲しくならなかったとしても、企業の姿勢に好意的な感覚を持ったとします。それこそがイメージ広告の狙いとなるのです。

お正月などに駅伝の合間にBtoBの企業がイメージ広告を出しているのを見ることがあるかも知れません。

ああいった広告をみて、「よっしゃ、この良さそうな碍子を買おう」とか「鉄を1トン買おう」「ガラスはやっぱり〇〇だよね。休暇明けに発注しよう」なんて思う人はほとんどいないはずです。

でも、イメージが良くなることで将来的に選ばれる確立が上がりますし、そのような目的で行われるのがイメージ広告なのです。
組織論
2013年6月24日

インディペンデントコントラクター | フリーランスという新しい働き方です

インデペンデントコントラクター_001
インディペンデントコントラクターとは、自分自身の専門性を売り物とし、独立して複数社と業務単位の請負契約を結ぶ個人事業主や法人のことを言います。英語ではindependent contractorという風に表記されます。

イメージとしては、専門性が非常に高い、案件単位で請負契約を結んでいくフリーランスのイメージですね。

このような働き方は、インディペンデントコントラクター側にとっても請負契約を結ぶ側の企業にとっても大きなメリットがあります。
  • インディペンデントコントラクター側のメリット・デメリット
自らの高い専門性を案件単位で提供していくわけですから、時間のコントロールは比較的容易になります。

また、受け取る報酬も一般的な雇用契約と比較して多くなるといった事が期待できます。(自分の持っている高い専門性は、お願いする企業にとって希少なリソースであるためですね。)

しかし、高い専門性がインデペンデントコントラクターとして働く人の価値の源泉であるとすると、専門性が陳腐化しないように常に学び続ける必要があります。

例えば、同じ仕事を社内にできる人がいれば、稼働率確保のため、通常は社内で仕事を回そうと思うはずです。その為、お客さんとなる企業で調達できないような高い専門性を維持し続けないと仕事が来なくなります。
  • 企業側のメリット・デメリット
企業側としては、稀にしか発生しない案件の専門家を社内で確保しなくて済むので、人件費という固定費を削減できます。

また、そのような案件のために教育訓練を施すといったコストの削減も図れます。

しかし、自社で雇っていないという事になるので、案件が発生した段階で比較的高額の費用を払う必要が出てきてしまいます。さらに、そもそも必要とする専門家に必要な時に仕事を頼める保証がないというリスクもあります。
情報
2013年6月15日

意思決定支援システム(DSS) | 意思決定を支援してくれるシステムがあるといいですよね

意思決定支援システム_001
意思決定支援システム(DSS)とは、ディシジョンサポートシステムと呼ばれ、文字通り意思決定を支援するシステムのことを言います。英語ではdecision support systemと表記され、頭文字を取ってDSSなどと略されるのです。

さて、実際に経営を行っていく場合、様々な意思決定を行っていかなければなりません。それも、大量の情報を参照した上で自社にとってより望ましいと考えられる方向へ企業を導いていく必要があるのです。

このような時に、コンピュータが(ITが)自分の意思決定をサポートしてくれたらうれしいですよね?具体的には、自分の考えている仮説に基づいて、コンピュータ上でシミュレーションできたりするようなイメージです。

最終判断は、結局のところ人間がしなくてはなりませんが、最終判断を支援するための情報を、日々蓄積した経営上のデータから作り出すことができるといったイメージです。

■DSSの活用方法

このアルファベット3文字の略称を使うとなんだか難しそうに思われますが、結構日常的な意思決定にも入り込んでいます。

たとえば、在庫量や売上データを見れば自動的に次の仕入れ数量を提案してくれるようなシステムです。また、ネットショップの利用でレコメンドエンジンとして「あなたへのおすすめ」と出るのも小さなDSSの例です。

また医療現場でも、このような症状にはこんな薬が推奨されますとかの提案も行われてきます。

最終的には人間が自らの責任において決めるのですが、選択肢を絞ってくれる情報整理機能があり、その結果意思決定のスピード向上に役立っているのですね。

なお余談ですが、AIも意思決定支援の機能があります。そのため、最終的に人間のお仕事は判断の責任を取ることだけになるような気もしますね。

関連用語
BI
店舗管理
2013年5月21日

インショップ

インショップ_001
インショップとは、大型商業施設内に入居する専門店や小売店の形態を指します。
本記事では、インショップの特徴やメリット、運営側と出店側双方の利点を分かりやすく解説します。

<簡単な説明>
インショップとは、大型店の中にある別のお店の事を言います。ショップインショップとも呼ばれます。

イメージとしては、大きなショッピングセンターの中にある、専門店といった感じです。

■インショップの例とは

例えば、ショッピングセンターに行ったとき、輸入食材や輸入食品を取り扱っている専門店を見たことがありますか?

このような専門店は、別にショッピングセンターの運営会社が運営しているわけではありません。(たぶん特別なノウハウが必要なはずなので、自社で運営するよりはプロに任せた方が良いという判断なのですね。)

しかし、こういった特色がある専門店が入っている事によってショッピングセンター自身の魅力も増すのです。(参照:マグネット効果

逆に、インショップで入っている企業の側も、ショッピングセンターの持っている広域の商圏の顧客にアプローチできますし、何より集客を任せることができるのです。

このように、上手く運営できれば、インショップは商業施設の運営側にとっても、インショップ側にとってもシナジーのある形態なのです。

この他にも、八百屋さんや魚屋さんが入っているケースがあります。特に大手ショッピングセンターなどは自社で生鮮産品を扱っているにも関わらず、魚屋さんを入れているケースが散見されます。

■インショップの契約形態と収益モデル

それではお店同士のお金のやり取りってどうなっているのでしょうか?

大型店の中に入っているインショップは、ただ場所を借りて家賃を支払うだけではありません。それだと、大家さんである大型店側が集客に努力を払わなくても一定の収益が得られますのであまり平等ではありません。

この契約家賃だけ支払う形式は、固定賃料方式であり、インショップで入っている側が毎月一定額を支払う方式で、売上に左右されない安定収入を施設側に提供します。出店者側から見れば、固定方式は売上増減に関係なくコストが一定で予算管理が簡単になりますが、閑散期が生じるリスクは出店者側が負う形になります。

他方で、歩合賃料方式、または固定賃料方式とのハイブリッド型という考え方もあります。歩合賃料方式は売上額の一定割合を賃料として支払う方式で、出店者側にとっては売上が低調な時の負担が軽減されるメリットがあります。その意味で繁忙期や閑散期のリスクを分け合うことになります。

例えば、学校のお祭りで屋台を出すとき、参加費を払ったり、売り上げの一部を学校に渡すことがありますよね。それと似ています。

この仕組みがあるおかげで、大型店はお店の集まりを維持できますし、入っているお店は集客力のある場所で商売できます。

■契約条件をよく確認しよう

多くの場合ハイブリッド型で「毎月の家賃」にプラスして「売上の一部を支払う」などのルールで契約をするケースだったりします。(正確な統計は手元にはありませんが、感覚的にそんな感じです)

もちろん施設側はテナントミックスを考慮し、収益性と集客性のバランスを取るためにこの条件を調整しながら契約形態を選択していきます。

他方で、出店側に回るであろう中小・小規模事業者はこの契約条件をよく確認し、損益分岐点売上がどうなるのかを冷静に見極めながら出店を判断していくことが重要です。

どんなに集客があっても、忙しいだけで全然適正な利潤が確保できないような契約条件であるならばそのような出店をするメリットなど無いのですから。

このように、契約・収益モデルの理解は、インショップ戦略の成否に直結します。

マーケティング
2013年5月15日

一次品質

一次品質_001
一次品質とは、ある物品の機能面や性能面の有用性の事を言います。primary qualityと英語表記されるので、一次品質なのですが、primaryという言葉から、欠けてはならない品質というニュアンスを含意しています。

商品はまずこの一次品質という要素を満たしていないければなりません。というのは、人が商品を購入する目的は、まず第一にその機能を期待しているからと考えられるからです。

例えば、毛布を購入する人は、暖かさを求めているわけですし、車を買う人は移動できる(動く)という機能、テレビを買う人は、テレビに何らかの画像が映る事を期待しているわけです。

逆にいうと、暖かくない毛布には価値はありませんし、移動することができないクルマや、何も映らないテレビモニターにも価値はないと考えられます。(こういった場合、商品に期待される基本的な機能を備えていないわけですからね。)

このように、商品の有用性、機能面から消費者に満足をもたらすような要素を一次品質というのです。

■一次品質が欠けてしまった場合

どんなの素晴らしいものでも、本来の役割を果たさないと価値がありません。さらに、価値がないばかりか顧客に大きな不満が生じ、更に事業自体の存続にも影響を与えてしまいます。

例えば、暖かくない毛布、雨を防げない傘、冷えない冷蔵庫など物自体の根本的な機能を満たせない場合は買った人を全く満足させることはできません。その意味で欠けてはならない品質が一次品質なのですね。

その結果、いわゆる「不良品」を販売する会社だとされて、大きく評判を損なう(レピュテーションリスク)可能性があります。

このように、物を製造する場合は一次品質の確保は最優先となります。そして、一次品質を確保したうえで次の二次品質や三次品質を追求していくことでビジネスの可能性を広げていくと言ったイメージになります。

関連用語
二次品質
三次品質 
店舗管理
2013年5月13日

移動販売

移動販売_001
移動販売とは、店舗を持たず車両などで商品を運び顧客のいる場所へ販売する小売形態です。  
本記事では移動販売の仕組みやメリット、社会的意義や注意点までわかりやすく解説します。  

<簡単な説明>
移動販売とは、物品を販売する業者が、常設の店舗を構えるのではなく、売り上げが見込める場所に出向いて言って販売活動を行う小売業の事をいいます。

この移動販売は、しばしば自動車に商品を載せて、もしくは厨房設備を備えて、顧客がいるところに出向いていきます。

みなさんは、パンなどの移動販売車とかラーメンやおでんの屋台などを見たことがありますか?このような形態の店舗が移動販売のイメージとなります。

移動販売ならば、立地を自ら変えることができるため、顧客のいないところにお店を出してしまったといった致命的な問題はある程度避けられます。また、顧客の都合に合わせて、顧客のいるところに自ら出向いていくことができるといった強みもあります。

また、店舗を構える事と比較すると低コストで事業を行えるという事も大きなメリットになります。

さらに、自分で買い物に出かけることが難しいといったいわゆる『買い物弱者の人』たちが多い地域で、この移動販売事業を運営できれば、買い物に出かけられない人の側にお店が出かけていくといった、社会的にも大きな意義を持つ事業になりえます。
 
但し、移動販売という形態であるがゆえに、取り扱える商品の種類をあまり増やせないといった問題もありますし、出店する近隣住民の理解を得なくてはいけないといった問題もあります。

■移動販売とデジタル技術の活用

この古くからある業態の移動販売ですが、技術の進歩に合わせて新たな展開が生まれています。

例えば、デジタル技術の導入で効率性を高める方向へ向かっています。GPSによる位置情報を配信すれば、どこに居るかがリアルタイムで顧客に見えますし、SNSでの出店告知等によって、どこに行くかなどの情報を適時配信が可能となります。

アイスクリーム屋さんやパン屋さんの移動販売が「今日は○○公園にいます」と通知してくれたら、便利です。買い物に行くのが大変な人でも、スマホを見て近くにお店が来ているのがわかればとても便利ですよね。

さらに、キャッシュレス決済やモバイルオーダーを取り入れることで現金管理の負担や売上が上がらない『空振り』を軽減することができます。

このような取り組みを進めて、売上データ分析による需要予測も可能となっています。従来の「勘と経験」に頼る運営もノウハウが蓄積すると高い精度を叩き出すことはできるのですが、データで補完した展開も可能です。

■移動販売と地域活性化

お祭りや町のイベントとセットで取り組むことも可能です。移動販売は、ただ物を売るだけじゃなくて町を賑やかに、元気にする力もあります。

意識を高くするなら、地域資源と連動した移動販売なども面白いかもしれません。その種の取組は、地方創生施策の一環とすることも可能です。(つまり行政を巻き込んで補助金獲得の可能性があるという話です)

また、農産物直売型の移動販売は「地産地消」の促進に繋がりますし、観光地でB級グルメや地域特産品の販売をすることで観光客の滞在時間と消費額の増加につながったりします。

観光客を呼ぶだけでは、経済的にはあんまり意味がなく、どうやって街にお金を落としてもらうかが重要です。そして、移動販売であれば固定的な店舗を必要としないため、比較的低コストでこれを実現することが可能なのです。

また、地域のお祭りやイベントに合わせて出店すると、普段は人が少ない場所ににぎわいが生まれますよね。そうすると、地元の人が「またこのイベントに行こう」と思うきっかけになり、町全体が楽しくなったりします。

この他にも、空きスペースの活用やイベントとのコラボレーションで交流人口を増やす手段としても有効であり、自治体や商工会議所が支援する事例も増加しています。

■ビジネスとしての課題

ただし、移動販売にはビジネスとして在庫をたくさん運べなかったり、許認可が必要だったり(移動販売などの許認可はちゃんと取る必要があります)と始めるためには慎重に行う必要があるビジネスモデルです。

多くの人は移動販売車という形で車両を活用することを考えると思いますが、車両の届け出も必要ですし、キッチンカーなどは衛生面など慎重に考える必要があります。

なにより、意外と出店許可を取りにくかったりするので出店場所の目処をつけてから創業することをおすすめします。

また、営業時間がどうしても短くなりがちですので、短い時間でもちゃんと収益を挙げられる仕組みも一緒に考える必要もありますよ。

■移動販売と災害対応

移動販売は平常時のビジネスとしてだけでなく、災害時のインフラ代替機能としても注目を浴びています。

大規模な災害などで物流が寸断された場合、移動販売車は被災地への物資を届けることができる柳中チャネルとして機能します。

実際に、能登半島地震では大手スーパー各社が移動販売車を派遣して物資の供給にあたりました。

災害による買物困難者の支援策
輪島市内を巡回する移動販売車の運行を開始 
イオンリテール株式会社、2024年2月1日プレスリリース
また、移動販売者は地域の高齢者等と接点を持つことができるため見守り支援の社会インフラとして重視されています。

このように移動販売は防災や福祉、経済活動を結ぶ、単なる商売を超えた公共的な色合いを帯びつつあります。(とはいえ、ビジネスとして成り立つ仕組みでないと、持続性が生まれませんので適正な利潤を確保することも事業者として誠実な取り組みです。)

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