まんがで気軽に経済用語

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経営
2013年4月22日

相対取引 | 証券市場などを通さずに直接相手方と取引をする方法です

相対取引_001
相対取引(「あいたいとりひき」と読みます。)とは、市場を通さないで当事者間で1対1で取引を行う方法のことを言います。
 
取引相手と直接取引を行うわけですから、どういった方法で売買をするのか、いくらで取引をするのかを自由に決めることができます。

イメージとしては、「市場価格は○△円ですが、こういった条件なら、この資産を○○円で売りますよ。」という人に対して「じゃあ買いますよ。」といった感じで相対の取引が成立するという感じです。

そして、この相対取引は外国為替市場など金融関係の取引の際に使われる言葉です。

取引所を通さないで売り買いをする一般的な商品の取引は、言葉の上では相対取引ですが、わざわざ相対取引とは呼びません。また、不動産の取引も基本的には相対取引となりますが、こちらもわざわざ相対取引である事はあえて強調したりはしません。

そのため、わざわざ相対取引という言葉を使うのは、市場が成立している株や債権、外国為替などが主となります。

■どのような場合に相対取引を行うの?


株式市場に上場している株式などでは市場で取引をすることができます。そしてそれが一般的です。

また証券市場を通せばカウンターパーティーリスクを回避できるなど利点があります。

それにもかかわらず、ワザワザ相対取引をする理由は何でしょうか?リスクを追加で犯すわけですから、それなりのメリットがある必要がありますよね。

■相対取引の場合市場価格に影響を与えないで済む


それは、相対取引をすれば株価の変動を抑えられるといったメリットがあるためです。

この相対取引は市場を通さない当事者同士での取引となります。そのため、大量に株式等を売買しても市場価格に影響を与えずに済みます。

例えば、ある会社の発行済み株式を大量に手に入れたいと考えたとします。このような場合、市場を通して買い集めようとするとどんどん株価が上がっていってしまい、結局いくらあれば買収できるのかが分かりません。

しかし、市場外で相対取引で買い集めれば株価の上昇は考えずに株式を集めることができるのです。(もっとも、本当に大量に買い集めようとした場合TOBを行う必要があります。)

  
また、市場価格と全く異なる価格であっても当事者が合意すれば取引可能となります。(ただし、市場価格と著しく違う場合は税金の問題が発生するので税理士さんとちゃんと相談することが大切です。)

tanuki_2
新聞でーす

onnanoko_bustup
へー、あそこの会社はやるわねー。市場外で相対取引で株式を買い集めたから、当初の予算で企業の買収に成功したみたいよ。

neko_negane
どうして、市場を通さなかったんですか?

onnanoko_bustup
市場を通すと、どんどん値上がりしちゃうからね。そうすると必要なだけの株式を集めるためにどれだけお金がかかるかわからないからよ。

neko_negane
そうなんですね。でもそれだったら売る側は市場で売った方がお得っぽいですけどねー


解説で出てきた用語・関連用語
TOB
カウンターパーティーリスク
マーケティング
2013年4月10日

アウトバウンド

アウトバウンド_001
アウトバウンドとは、見込み客に対して電話で営業をかける事を言います。

「待っていてもお客様は来てくれない。だから自分からアプローチしていく!」といった考え方ですね。

なんだかすごく販売指向的な考え方ですが、こういった考え方も大切なのです。(適切な営業活動は企業を成長させるための原動力となりますからね。)

ただ、そうは言っても営業の電話ってかかってきたら、あんまりいい感じしないですよね?忙しい時に「今日はお客様に耳よりの情報を…」みたいな電話がかかってきたらどうでしょう?

その耳よりの情報があなたの求めているものならまだしも、一戸建てを購入して住んでいる人にマンションの営業がかかってきたりしたら、一般的には迷惑だと思います。

この例が示すように、アウトバウンドを行う際は、客先の情報をしっかりと調査して適切な商品を提案していく必要があります。

上の例では、マンションの営業電話はマンションを探している人にするべきなのですね。

似ている用語
アウトバウンドリンク
インバウンドリンク
インバウンド
情報
2013年4月10日

アウトバウンドリンク

アウトバウンドリンク_001
アウトバウンドリンクとは、あるWebサイトから外部のWebサイトへ向かって張られているリンクの事を言います。英語ではoutbound linkと表記します。

このアウトバウンドリンクとは外に向かって開かれているドアのイメージです。例えば、あなたのサイトから「まんがで気軽に経営用語」へリンクを張って頂いた場合、そのリンクがアウトバウンドリンクとなります。

もっとも、アウトバウンドリンクを沢山張っていると、出口を増やすようなものですので、アクセスしてきた顧客が外に出ていく道が多くなります。上の例ですと、「まんがで気軽に経営用語」のリンクからあなたのサイトの顧客が流出していくという事です。

(あ、せっかく張ってくれたリンクを外すような事はヤメテくださいね。)

それでは、「アウトバウンドリンクなんか張らない方がいいの?」と思われる方もいるかもしれませんね。「外に出る出口を作らなければUUは増えなくても、自サイト内でぐるぐる回遊してくれてPVが増えるはず!」っていう考え方です。

でも、そうは問屋がおろしません。というのは、出口がなくてもブラウザを閉じてしまえばそれまでですからね。

それに、アウトバウンドリンクも大切なコンテンツの一つです。

というのも、Webサイトを運営するに当たっては、自サイトを見に来てくれた人にとって有益な内容を提供することがとても大切です。その場合、閲覧者にとって参考になる情報であれば外部サイトを紹介する事はとても親切で有益なことです。

「あのサイトのリンクは信用できる」って感じてもらえることもWebサイトの価値になっていくのです。

関連用語
インバウンドリンク

似ている用語
アウトバウンド
インバウンド
情報
2013年3月24日

アクティベーション

アクティベーション_001
アクティベーションとは、ソフトウエアの不正なコピーを防止するために、ライセンスが正規なものであるかどうかを認証する仕組みのことを言います。

言葉としては、ソフトウエアをインストールした後、ソフトウエアの機能を使える状態に(アクティブに)するための認証といったイメージですね。

このアクティベーションは主に、インターネット経由で認証しますが、電話を使うといったケースもあります。
  • どういった仕組みなの?
通常は、出荷された一つのソフトウエアに一つのシリアルキーがついており、このシリアルキーを用いてアクティベーションを行います。

この際、メーカ側は使用する側のハードウエアの構成の情報を入手して、「ハードウエアの構成」と「ソフトウエアのシリアル番号」を対応させて、認証を行います。

認証を行った結果、不正ではないと判断できた場合、メーカ側よりソフトウエアを使えるようにするためのキーを発行してくれるのです。

つまり、メーカ側は認証を行った時点の環境とソフトウエアのシリアル番号を対応させているのです。

さて、このような方法では、PCが壊れた時など、認証を行った時と使用環境のハードウエアの構成が変わった時に困りますよね?

仕組み上、不正利用なのか正規のユーザのPCに問題があったのかを判別することは難しいので、ハードウエア構成が変わったことを理由にアクティベーションができなかったような場合は、メーカ側のサポート窓口に説明をして対応してもらう必要性があります。
情報
2013年3月24日

アソシエイト

アソシエイト_001
アソシエイトとは、インターネット上ではアフィリエイトと同義語として使われている言葉です。アソシエイトとは、仲間という意味があるので、一緒に商売をやっていく仲間という意味合いになります。

仲間なので、自分のWebサイト上からリンクを張って商品を紹介してくれます。そして、その報酬として仲間に売上金の一部を渡すのです。(基本的に成果報酬型広告となります。)

例えば、あなたの仲間が(アソシエイトが)お店の商品を紹介してくれて、実際にお客さんが買ってくれたなら、紹介者に対して報酬を払ってもいいですよね?

アソシエイトとは、これをインターネット上で大々的にやりましょうというイメージの仕組みです。

あなたのお店は、売上が上がるし、あなたの仲間(アソシエイト)は成果報酬が手に入りますし、お客さんは欲しい商品が手に入るというみんなが笑顔になれる仕組みです。

まあ、ほぼアフィリエイトと同じ仕組みですね。

さて、世界でも最大手のインターネットショップであるアマゾンではアフィリエイトの意味合いで「amazonアソシエイト」と言っています。

しかし、我が国では一般的にはアソシエイトという言葉は使わずに、アフィリエイトという言葉を使っています。それなので、あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんね。

※職位としてアソシエイトという言葉を使う場合もあります。
法務・支援施策
2013年3月18日

アウトライセンス

アウトライセンス_001
アウトライセンスとは、自社が取得した特許を他社に使用させることを言います。

使用させる方法としては、いわゆるライセンス契約を結んで、外部企業が使用した際にロイヤルティを徴収する方法や、特許自体を売却するといった方法を採ることができます。

さて、せっかく自社で取得した特許をなぜ他社に使用させるのでしょうか?特許なのですから、独占的に使用する権利があるわけですよね?

これはどんなに大きな企業であっても、経営資源が有限であるという事が関わってきます。

例えば、中小の調味料メーカーである自社が、調味料を開発していく中である物質を効率的に抽出することを可能とする技術を手に入れたとします。しかし、その技術の特許を取得した段階では、そのような物質を効率的に抽出する必要性を特に感じていなかったという状況を想定します。

のちに、この物質は特定の病気によく効く医薬品としての効果が認められて、効率的な抽出方法が非常に大きな価値を持ったとします。

さて、この時あなただったらどうしますか?この抽出技術を使って医薬品業界へ進出しますか?

通常はそのような意思決定はしませんよね?だって、自社が持っている経営資源で医薬品業界へ進出しても成功するとは限らないためです。(というか、医薬品業界に少ない経営資源で参入しても、成功することは難しいと思います。)

その為、自社の持っている技術を提供(ロイヤルティの徴収もしくは特許の売却)することで対応すると思います。

このように、アウトライセンスを活用すれば、経営資源がなくとも、特許を提供することによって、自社はお金が入るし、製薬会社は技術を使えるし、医薬品を必要としている人も薬を手に入れられるしでみんなが幸せになれる。
経営
2013年2月23日

アクティビスト | 主張すべきところは主張し、しっかりと利益を上げていくのです

アクティビスト_001
アクティビストとは、いわゆる物言う株主の事で、様々な施策を積極的に提言することによって、投資先の企業価値を向上させて利益を得ようとする人々の事を言います。英語ではactivistと表記します。

株式が証券市場で取引されているような大きな株式会社の運営は、一般的には経営陣が行っています。(株式が分散して、株主は取締役の選出などに影響力を行使しえない状況なのですね:所有と経営の分離

その様な場合、株式投資は受動的に値上がり益や配当を受け取るだけの投資になりがちです。(というか、大企業の株式をほんの少しだけ持っても影響力を行使できないのです。)

しかし、一部の株主は、ある程度多量の株式を取得したうえで、株主提案権などを活用して自ら企業価値を向上させるべく動くことがあります。

このような種類の株主をアクティビスト(物言う株主)と言うのです。
  • アクティビストは具体的に何をするの?
さて、モノを言う株主と言っても、具体的にどのようなことを行い、その結果何を狙っているのでしょうか?少し例を出して考えてみたいと思います。

アクティビストは、例えば自分の意に沿う取締役を送り込んだり(株主提案権を利用し、株主総会の普通決議で可決すれば可能ですからね)、事業の方向性についての提案を行ったりするような事を行います。

そして、自らの提案が受け入れられ、企業価値が向上すれば、アクティビストと呼ばれる株主も株価の値上がりからキャピタルゲインが、また、配当の増加からはインカムゲインが得られます。

余談ですが、株主が権利を行使することによって株主全体の利益となるような権利を共益権と呼び、配当を受ける権利など個別の株主だけが利益を受ける権利である自益権と区別されています。
情報
2013年2月14日

アドオン

アドオン_001
アドオンとは、あるアプリケーションの機能を拡張するための小さなソフトウエアの事を言います。文字通りadd(足して)してon(載せる)するという感じです。

また、アドインとか、プラグインとかいう事もあります。

このアドオンを導入することによって、通常では提供していない機能を使えるようになります。

例えば、ブラウザ上で通常は表示できない動画形式があったとします。そのままでは再生することができませんが、あるアドオンを導入することによって再生する事ができるようになるのです。

もちろん、どのようなアプリケーションにでもアドオンを導入できるわけではなく、アドオンが導入できるように予め設計されているアプリケーションのみが対象となっています。 
マーケティング
2012年12月11日

アンバンドリング

アンバンドリング_001
アンバンドリングとは、機能ごとにバラバラに分けて販売する手法の事を言います。セット販売をするバンドリングに否定のアンを付けてアンバンドリングというわけです。英語ではunbundlingと表記されます。

通常、機能はひとまとめにして販売されることが多いと思います。例えば、PCを購入すれば、関連するソフトウエアはもともとインストールされていることが多いですし、車を買えば、タイヤもカーナビもついていたりします。

このような売り方はバンドリングと呼ばれており、買い手はあれこれ悩まなくとも買ってくるだけで使用することができますし、売り手側はセット販売による客単価の向上を享受できます。

これに対して、あえてセットで売らずにバラバラに購入することができるようにすることをアンバンドリングと言います。

上の例では、PCを購入する際に必要なソフトウエアを選択(購入しないという選択もあり)できるようにする、車でも、タイヤを別売りにして自分の好きなタイヤを最初から購入することができるようにするといったイメージです。

消費者が、製品やサービスの内容を良く知っているような場合は、こういった売り方が喜ばれるかもしれませんね。

例えば、PCなどを購入した時に、山のように入っているプリインストールのソフトウエアって全部使っていますか?「使うものだけ選ぶから、使わないソフトウエアの分だけ安くしてよ。」という発想がこのアンバンドリングにあたります。

買い手のニーズに柔軟に対応できる売り方であるという事ができますね。

関連用語
抱き合わせ価格
価格バンドリング
財務・会計
2012年11月20日

安全性分析

安全性分析_001
安全性分析とは、企業の経営分析の領域の一つです。これは、企業の財務データを用いて企業がどの程度安全であるか(つぶれにくいか)を見る手法です。

さて、企業が倒産するというのはどういう時でしょうか?多額の赤字を計上した時でしょうか?

直観とは少し異なりますが、企業が多額の赤字を計上したからと言って、直ちに倒産することは少ないのです。

逆に、黒字倒産という言葉があるように、たとえ会計上で利益を計上していたとしても倒産する場合はあります。

この企業が倒産するときは?という質問のこたえは、「資金が回らなくなったとき」になります。
 

例えば、手持ちの現金が50円で、200円の売上が2か月後に現金として回収できるとします。また、販売した商品は100円で仕入れたとします。
安全性1
さて、この条件で仕入れのお金を、「売上を現金で回収した後に支払う」とした場合はどうなるでしょうか?この図のように、無事、お金を返すことができ、粗利益も100円(売上高200円-売上原価100円=粗利益100円)でめでたしめでたしですよね?

では、同じ条件で仕入のお金を1か月後に支払うとしたらどうなるでしょうか?
安全性2
この図のように、1か月後に50円しかないにもかかわらず、100円支払わなければならないため、現金がマイナスになりますよね?この場合、いわゆる倒産という状態に陥ってしまいます。

このように、たとえ黒字を計上していても資金繰りが悪いと倒産してしまう場合があるのです。取引先や勤務先などの利害関係がある企業が倒産してしまったら、とても大変なことになってしまいますよね?

そのため、相手の企業が安全な企業なのかどうかを見ようとするのが、この安全性分析の目的なのです。

関連用語
自己資本比率
流動性比率
当座比率
組織論
2012年10月27日

アウトプレースメント

アウトプレースメント_001
アウトプレースメントとは、再就職を支援する事業のことを言います。とくに、希望退職制度などで人員削減を行うような企業から依頼を受けて、人員削減の対象となった社員の支援を行います。

この支援の方法としては、人員削減対象社員のキャリアの棚卸や面接の受け方の支援、就職先のあっせんなどを行います。そして、このような支援を行う事によって、人員削減、対象社員の円満な退職を支援していくのです。

アウトプレースメントサービスは、再就職の支援のために、いろいろなアドバイスをして再就職先を世話してくれるようなイメージとなります。新しい仕事を得るために色々支援してくれる人がそばにいるという状況ですね。

そして、アウトプレースメントサービスの費用は、退職する社員や、退職する社員が再就職する会社ではなく、人員削減を行う会社が負担します。

このようなサービスが効果的に行われれば、従業員の側からは、希望退職などに応じやすくなると考えられます。(再就職支援が強力に機能していれば、退職金などの条件が有利だったら辞めてもいいと考える人も出てくると思います。)

希望退職を募った企業の側も、人員削減がスムーズに進むといったメリットがあります。また、今まで貢献してくれていた従業員に最後に報いることができるというのも見逃せない効果です。

このように、アウトプレースメントが有効に機能すれば会社も従業員も幸せになれるサービスであるという事ができると思います。

関連用語
早期退職優遇制度
情報
2012年10月8日

アフィリエイト | 広告掲載者側でも大きく稼げる可能性のある手法です

アフィリエイト_001
アフィリエイトとはWebサイトの運営者などが自らのサイト等に広告主の広告を掲載して自サイトの訪問者などを広告主へと誘導する広告の手法です。

誘導した訪問者が企業サイトで会員登録や商品購入を行った際に、リンク元のサイトに対して報酬が支払われます。
 
企業にとっては、売り上げに応じて報酬を支払えばいいため、クリック保証型広告などのように、クリック数だけを保証して広告を掲載する事と比較すれば費用対効果は非常に良い手法であると言われています。

このような広告の形式は成果報酬型広告と呼ばれています。

■広告出稿者の立場からは効果検証が可能で、出稿リスクも少ないのです

広告を出稿する立場からすると、成功報酬ですから効果検証が可能です。

また、自社の商品が売れたら報酬を払いますといった広告費の体系ですので、原理的にはリスクが存在しません。

10,000円のものが売れたら粗利が3,000円として、1,000円をアフィリエイトプログラム掲載サイトに払いますといった形になりますので。

■広告掲載側の立場では

逆に、広告掲載側の立場からするとアフィリエイトプログラムは少ないページビューでも大きく稼げる可能性がある手法です。

上の例で、売れたら1,000円ということは、ワンクリックで1,000円の可能性があるということです。

ほかのインプレッション保障広告や、クリック保証広告で1,000円を稼ごうとした場合、それなりのPV数が必要となりますが、アフィリエイトプログラム掲載者がすでに購買意欲の高い顧客や、サイト上で購買意欲を高めた顧客を広告主へと誘導することができれば、少ないPVで大きな額を稼ぐことも可能となります。

とはいえ、競争の激しい分野ですし、広告主の商品力自体も一つの要素となるため、ライティングに自信がある方以外は、どんなに広告主へ誘導しても成果が発生しないといったリスクもあります。

このまんがでは、アフィリエイトの仕組みをリアルでやっているようです。しかし、こんな風に描くと少しあくどい感じがしますね。 

マーケティング
2012年9月19日

アップセル

アップセル_001
アップセルとは、顧客に現在利用している製品・サービスに加えて、より付加価値の高い製品・サービスを勧める事を言います。

関連する商品を勧めることはクロスセルといい、より付加価値の高い製品・サービスの推奨をアップセルと言います。

イメージとしては、コーヒー豆を定期的に購入してくれるお客様へ、関連する商品としてミルクや砂糖を勧めるアプローチがクロスセルです。(別のモノを勧める)

一方、より良いコーヒー豆を勧めるアプローチがアップセルです。(同種のよりグレードの高いものを勧める)

いずれの方法も、客単価の向上が目的ですが、どちらも売り手側の都合を優先した押し売りにならないように気を付けることが大切です。

上の例では、クロスセルと称して、いつもブラックコーヒーしか飲まない人に砂糖を無理に買わせたり、アップセルと称して、いつも100グラム300円くらいのコーヒー豆を買っている人に、100グラム数万円のコーヒー豆を無理に買わせたりしてはいけないという事です。

押し売りではなく、顧客がさらに満足できるように、顧客のためになるようなものを推奨していくことが大切という事です。

このまんがでは、客単価を向上させるためにアップセルのアプローチを採ろうとしています。しかし、最後のコマのように押し売りを行ってしまっています。このような行為を行うと、顧客は離れてしまう為長い目見ると非常に大きな損失になってしまいます。(参考:顧客生涯価値)  
法務・支援施策
2012年9月14日

アンチダンピング

アンチダンピング_001
アンチダンピング関税とはダンピング行為を防止する目的で課税される関税の事を言います。相手企業が不当に安く販売するのならば、その不当に安くしている分、税金を取って国内には通常の価格でしか輸入できなくするというイメージです。

ダンピング行為を行うと、公正な競争が阻害されるだけでなくダンピング行為の標的とされた国の産業に被害を与えます。

例えば、通常100円で販売するような商品を、海外の企業が不当に安い価格である50円で販売した場合、あなたは国産だからという理由でワザワザ100円支払うかを考えてみてください。

買う人もいるかもしれませんが、確実に国内産業に被害を与えそうですよね。

そのため、この価格差を是正するような関税をかける事が認められています。

もちろん、このような関税は濫用すると、海外からの輸入を実質的に制限するといった保護主義になってしまいます。そのため、アンチダンピング関税は世界貿易機関(WTO)によってルール化されています。
経済学
2012年8月15日

アナウンス効果

アナウンス効果_001
アナウンス効果とは、予想や計画を公表する事によって、人々の行動が変化し、予想と異なる結果が生じる事を言います。

例えば、非常に信頼できる予測的中率100%に近い株式のアナリストがいたとします。(そんな人は現実にはいないのですが説明の便宜上、いる事にします。)

その人がA株の株価は1年後に2倍になると言ったとします。このことによって、みんながその株を買って1年を待たずして2倍になってしまったとします。その場合1年後の株価はどうなるでしょうか?

当初の予測通り2倍の水準に落ち着くでしょうか?それとも、上昇に加速がついてもっと上がるでしょうか?はたまた、もう買う人がいなくなってかえって下がってしまうでしょうか?

いずれにしても、1年後に2倍になるという予測は、その予測を公表した事によって大きく影響を受けてしまいます。

このまんがでは、アイスクリームの需要が夏場になると伸びて、生徒全員にいきわたらなくなる恐れがあるため値上げを行って需要を抑制しようとしています。

いきなり値上げを行うと混乱を招くと考えたのか、先生は値上げの前週に値上げ計画を公表しました。

その事が、来週値上げされるならば安いうちに購入してしまえという結果を招いてしまいました。このように、予測や計画を公表することによって、人々の行動を変化させるような効果をアナウンス効果と言います。 
マーケティング
2012年5月29日

アップスケール化

アップスケール化_001
アップスケール化とは小売業態の上質化や高級化を指し示す言葉です。これは、ディスカウントストアーが中所得者や高所得者を顧客として取り込むために、品質の良い商品を取りそろえたお店を出店した場合などにこのアップスケール化という言葉が用いられます。
 
簡単に言うと、客単価を上げるためにより良い製品を取り扱う(お店やサービスの質を高める)といったイメージです。

例えば、ある街で革新的な小売業が発生しました。そのお店は、店舗とはしっかりと作りこむものである(内装をちゃんとするって意味です)、しっかりと接客するものであるといった常識を覆して、単なる倉庫に棚を据え付けて商品を置き、お客さんにその中を勝手に歩き回らせて販売するようにしました。

このお店は、従来のお店より費用がかからないため、安く商品を提供できるという事でたちまち大人気になりました。

しかし、この目新しい業態はたちまちほかの競争相手にマネされ、同じような販売の仕方をする競合が沢山出てきました。

そこで、この革新的な小売業のお店は、徐々に接客や、お店の雰囲気などの価格以外の部分で付加価値をつけていこうとしました。

この価格以外の付加価値をつける(言い換えると、ちょっと高くても買ってもらうようにする)ことを目指すのをアップスケール化と言います。

ちなみに、この例はこの後、付加価値をつけていくと今までの低価格を維持できなくなってくるので、次の革新的な小売業の参入を招くといった風に展開します。(これを小売の和理論と言います。)

このまんがでは新入生が最初はなんでもお安く引き受けていたのですが、そのうち慣れてきたせいか、先輩のアドバイスのせいか、安売りはしないと言うようになって全くいう事を聞かなくなってしまいました。 
店舗管理
2012年1月19日

安全在庫

安全在庫_001
安全在庫SS(Safety Stock)とは、品切れを防ぐために必要となる在庫の事です。

平均的に毎日売れる量はある程度見積もることができる思いますが、ある日突然すごくたくさん売れる可能性も常にあります。発注しても納品されるまである程度の時間がかかりますので(購買リードタイム)その分を考えて余裕を持った在庫水準を決めていく必要があります。

例えば、ある日大口の注文が入り、あるだけの在庫をお客様が買って行ってしまった場合、その商品が納品されるまでの間、欠品を起こしてサービスの水準が低下してしまいます。更にこのような場合、機会ロスが発生しているという事もできます。

ある商品がほしくてお店に行ったときに、お店に売っていなかったらがっかりしてしまいますよね。その様なサービス水準の低下を防ぐために持つ在庫を安全在庫と言います。

安全在庫は次の計算式で求めることができます。

安全在庫

ただし、欠品ゼロを目指すためには非常に大きな在庫量を持たなければならなくなり、在庫コストがかかるため、ある程度の欠品の発生は許容していきます。

そしてどの程度の欠品を許容するかによって上の安全係数を決めていきます。ちなみに、10%の欠品を許容する場合の安全係数は1.28、5%の場合1.65、3%の場合1.88、1%の場合2.33となります。

このまんがでは、2コマ目で突発的に大量に売れてしまい欠品を起こしてしまっているようです。そのため1コマ目で来た生徒に対して販売することができませんでした。

欠品を防ぐために3コマ目で在庫を沢山仕入れればいいと考えて、大量に仕入れました。このように沢山の在庫を持てば欠品は防げますが、あまりたくさん仕入れすぎると余計にコストがかかってしまいます。
財務・会計
2011年12月31日

アイドルコスト

アイドルコスト_001
アイドルコスト(idle cost)とは生産ラインが稼働していない際に発生する損失の事を言います。いわゆる設備が遊んでいる時間に生じる費用の事で、遊休費ともいいます。

生産ラインが動いていない時に生じる費用?なぜ何も作っていないのに、費用が発生するのでしょうか?モノを作っていないのだから費用など発生しないと考えたいですよね。

しかし、そんなに世の中は甘くありません。休んでいてもしっかりと費用は発生しています。

たとえば、工場の土地を借りていたら家賃が発生します。また、従業員の給与も払わなければなりません。ほかにも生産設備等の減価償却費も発生します。そのうえ、さらに設備が稼働していたら得られたであろう収益は機会損失となります。

休んでいていいことなど何もありませんね。ちなみに、生産ラインが休業や手待ちなどで正常に稼働していない時間をアイドルタイムと言います。

このまんがでは生徒たちがお店をお休みしたいと言っています。でも先生はお休みするとアイドルコストが発生するからお休みしないでほしいと言っています。
経営
2011年12月31日

アナジー

アナジー_001
アナジーとはシナジーの反対語で経営上の相互のマイナスの効果の事を言います。アナジーと呼ばずに負のシナジー効果と呼ぶことも多いです。シナジーの実現は現実的には難しい場合があり、沢山の事業を一つの企業で行うことによってマイナスの効果が生じる場合(アナジーもしくは負のシナジー効果)があります。
 
例えば、ある企業が新製品を発売する場合を考えてみます。販売チャネルや、生産設備はすでに保持しているとします。

この時、販売チャネルを保持している部門と生産設備を保持している部門間の調整を行うために、意思決定のスピードが遅くなる場合があります。その場合、経営資源を保持していることが必ずしもプラスになるとは限りません。
 
また、新事業と既存事業の業績評価を同一基準で行うとすると不公平感が生まれて、組織の士気が下がってしまうなどの可能性もあります。

このように、複数の事業を単一企業が行ったとしても、必ずしもシナジー効果を生み出せるわけではないのです。 

このまんがでは同一の評価基準(よく走ったかどうか)で生徒を判断しています。すると、基礎練習の一環として普段から走っているパートの生徒(管楽器を演奏しているパートを想定しています)は褒められますが、普段から走っていないパートの生徒は逆に叱られてしまっています。

そして最終コマでは不公平感を感じているとぼやいています。このように複数のパートが集まって練習をしても、同一基準で評価を行うと士気が下がってしまうといった問題が生じます。
マーケティング
2011年10月15日

アーリーマジョリティ

アーリーマジョリティ_001
アーリーマジョリティ(前期多数採用者)とはロジャース(Rogers)が採用者モデル理論(イノベーター理論)の中で新しいアイディアや製品・ライフスタイルの採用の早さで人々を分類したうちの一つです。

この採用者モデルは新しい物事を採用する速さの順で、イノベーター(Innovators)、アーリーアダプター(Early Adopters)、アーリーマジョリティ(Early Majority)、レイトマジョリティ(Late Majority)、ラガード(Laggards)の5つに人々を分類しています。

このアーリーマジョリティといわれる人々は、自らの所属する集団でその集団の平均よりも早く新しい
アイディアや製品・ライフスタイルを採用します。慎重さを持った人々ということができます。
この
アーリーマジョリティの割合は市場全体の34%程度言われています。あるものが流行りだしたとき、みんなよりは早く採用する人がアーリーマジョリティのイメージとなります。

また、製品ライフサイクルの成長期にはアーリーアダプターとアーリーマジョリティが主な購入者であるといわれています。

今回のまんがでは、1コマ目に出てくる学生さん2人がアーリーマジョリティのイメージです。アーリーマジョリティは市場全体の34%を占めているので2人登場しています。

この2人は比較的慎重なので、先輩が購入したところを見て購入したと1コマ目で言っています。
マーケティング
2011年10月15日

アーリーアダプター

アーリーアダプター_001
アーリーアダプター(前期少数採用者)とはロジャース(Rogers)が採用者モデル理論(イノベーター理論)の中で新しいアイディアや製品・ライフスタイルの採用の早さで人々を分類したうちの一つで、イノベーターの次に一番新しいものが好きな人々の事を指します。

この採用者モデルは新しい物事を採用する速さの順で、イノベーター(Innovators)、アーリーアダプター(Early Adopters)、アーリーマジョリティ(Early Majority)、レイトマジョリティ(Late Majority)、ラガード(Laggards)の5つに人々を分類しています。

このアーリーアダプターといわれる人々はアイディアや製品・ライフスタイルが単に「新しい」という理由だけではなく、「有用であるか・価値があるか」も含めて考慮し採用します。

この
アーリーアダプターの割合は市場全体の13.5%程度言われています。あなたのそばにも新しい物事が好きでその人が使うとその人がいるコミュニティーで流行るような人がいますよね?その人がアーリーアダプターのイメージとなります。

この種の人々は市場全体に及ぼす影響はかなり大きいです。このアーリーアダプターは別名「オピニオンリーダー」とも呼ばれ、そのコミュニティー内で指導的な地位を保っています。

このアーリーアダプターとイノベーターが導入した段階で、製品やサービスの普及率は16%となり、この値を超えると一気に市場に受け入れられるといわれています。この普及率をクリティカルマスと言います。

また、製品ライフサイクルの導入期にはこのイノベーターとアーリーアダプターの一部が主な購入者であるといわれています。

今回のまんがは先輩を
アーリーアダプターとして描いています。アーリーアダプターである先輩は何らかの価値を感じて耳みたいなものをつけているようです。

そして彼女はオピニオンリーダーとしてコミュニティーに対して影響力を持っており、先輩がつけているとほしくなると後輩に言われています。
組織論
2011年9月12日

アイオワ実験

アイオワ実験_001
アイオワ実験とは、アメリカの心理学者レヴィンの指導の下どのようなタイプのリーダーが優れているかを調べるために行われた実験です。

小学生を集め、次の3つのリーダーのタイプとその成果を実験しました。

1.専制的リーダーシップ
このまんがの2コマ目のように、リーダーが勝手に何でも決めてしまう行動です。短期的には高い成果を得られますが、長期的には組織構成員の反感が増大して生産性が下がってしまいます。

2.自由放任的リーダーシップ
このまんがの3コマ目のように、リーダーは何の制限も加えず勝手に行動させてしまいます。組織にまとまりが生まれず、生産性も全く上がらないです。

3.民主的リーダーシップ
組織の構成員に直接影響を与える要素へ組織の構成員を参加させることによって、構成員の創造性の発揮を期待し、組織の一体感を増します。短期的には1.の専制的リーダーシップに比べて生産性が低かったですが、長期的にははるかに高い生産性と組織構成員の高い士気が得られました。

この実験の結論はこのまんがの4コマ目のような、民主的リーダーシップが長期的に高い生産性を上げるといったものです。 

関連用語
コンティンジェンシー理論
 
経営
2011年7月27日

アンゾフの成長ベクトル

アンゾフ成長ベクトル_001
アンゾフの成長ベクトルとはロシア生まれの経営学者、アンゾフ(Ansoff)が提唱した経営戦略上の意思決定の実用的枠組みです。今後の成長の方向性を分析・評価するために用います。

この成長ベクトルとは、製品と市場の二軸を取った表を作成し、成長戦略をそれぞれ①「市場浸透」②「市場開拓」③「製品開発」④「多角化」と分類して考えます。以下その4つの類型について簡単に説明していきます。

アンゾフ成長ベクトル

1.市場浸透戦略
現在の製品、現在の市場に対して他社との競争に勝利し売上増大や市場シェアの向上を目指す戦略です。一般顧客をロイヤルカスタマー化する事を目指す場合もあります。
用いる手段としては
 ・広告宣伝の強化
 ・価格の改定
 ・カスタマーリレーションシップ・マネジメント(CRM)の導入
等があります。

2.市場開拓戦略
現在の製品で新市場を開拓していく戦略です。新市場への投入の場合、しばしば新ブランドを立ち上げます。用いる手段としては
 ・国内市場から海外進出
 ・業務用から一般用への進出
等があります。
このまんがの例では、今まで販売していなかった付属中の職員へ同じ製品を売るということを言っています。

3.製品開発戦略
現在の市場に対して新製品を開発・販売する戦略です。用いる手段としては
 ・短いサイクルで新製品の投入
 ・製品のバージョンアップ
等があります。
このまんがの例では、同じターゲットに向けて海鮮サンドという新製品を開発すると言っています。

4.多角化戦略
新しい市場に新しい製品を提供していくという戦略です。例えば、IT企業がスポーツクラブを運営するようなケースです。用いる手段は様々なものが考えられます。

多角化戦略について詳しくは後日ご説明しますが、アンゾフは、多角化戦略の類型として以下のようなものがあると指摘しています。

すなわち、横に事業を広げるイメージの「水平型多角化戦略」、流通経路の川上や川下へ事業を広げる「垂直型多角化戦略」、技術、マーケティング分野について少なくとも既存の事業と片方が関係する方向へ進む、「集中型多角化戦略」、全く関係ない分野へ進む「集成型多角化戦略」です。

漠然と、成長を目指すと考えるよりも、このアンゾフの成長ベクトルといった考え方を用いると、考えが整理されますよね。

こちらもご参考に
経営戦略の実務的な構築方法
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