まんがで気軽に経済用語

「知らないから動けない」をなくしたい。 中小企業診断士が、現場視点で経営用語をまんがでわかりやすく解説しています。 読むことで、生産性が上がり、心に余裕が生まれ、社会全体がちょっと良くなる。そんな循環を目指しています。

店舗管理

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2025年6月21日

小売業

小売業_001
小売業とは、商品を生産者や卸売業者から仕入れて、それを一般の消費者(最終消費者)に直接販売する業者の事を言います。一般的なお店のイメージが近いと思います。

もちろん、一般的なお店も、他の事業者に販売するような事もあります。例えば、お弁当屋さんがお店に行って、コメを買うような事ってあり得ますよね。

この時、お弁当屋さんにお米を売っているような(卸しているような)お店は小売業なのでしょうか?卸売業なのでしょうか?

考え出すと分からなくなってきますよね。

このようなことがあるので、小売業の判定基準があります。それは、最終消費者に年間の売上の50%以上を販売していれば小売業者とされます。

そのため、上の「お米屋さん」の例では最終消費者(住民とかの一般の人に)50%以上販売していれば小売業とされるのです。

実務面からの加筆:

■小売業かどうかの判定はそんなに重要ではない

定義は補助金などで中小企業の判定だったり、小規模事業者の判定だったり、税理士さんに確認してほしいのですが、消費税の簡易課税の判定だったりで使うものになります。

支援者として小規模事業者向けの補助金などを支援する際に、重要な小規模事業者の判定ですが、小売業も卸売業も同じ常時使用する従業員が5人以下で小規模事業者扱いですので、あまりシビアに考える機会はないと考えます。

もちろん、中小企業の定義では卸売業と小売料では随分違うのですが、ここの定義を判定することはあまりないから気にしなくて良いと考えます。

支援の現場や経営の現場では、企業が小売業が卸売業かを厳密に分けることよりも、どんなお客様にどうやって売上を作っているかを把握するほうがよほど重要だったりします。

■実際は境界がすごく曖昧です

実際には、「小売と卸売のどちらか一方」だけ、BtoCで消費者にだけ売っているのではなく、BtoBの取引も行っている事業者さんも多かったりします。

例えば、以下のようなケースです。

・八百屋さんで一般家庭に野菜を売っている小売業だと思ったら、近くの介護施設に食品をおろしている。

・衣料品店で近所の人に洋服を売っていると思っていたら、学校の体操服を一括して扱っている。

・電器屋さんが、小売もしているけど、エアコン工事などの設置工事で多くの売上を上げている。

更に、最近ではネット販売への参入が容易なので、地域の消費者向けの店舗を持っていない、一見すると完全な卸売業に見えても小売業だったりします。

このように、実態は複合的であることが多いのです。

■カイゼンの方向性を掴むためには

さて、このような分類が難しい時代ですので小売業だからといって小売業のセオリーに従った支援だけを行うと決めつけてはいけません。

大切なのは、その企業の主な収益源(何で売上を取っているのか)、そして何で利益を得ているか、誰に売っているのかの構造を理解することです。

小売業と卸売業は別のビジネスモデルであり、収益構造なども少し違うため、最初にどんなご商売をしているかを考えていくことが重要なのです。

支援者としては最初に事実を把握すること。事業者さんとしても、漠然と取り組むのではなく、売上は誰に何を売って上げているのか、その粗利率はどれくらいかを最初に書き出してみることが重要です。

そこら辺があやふやでしたら、まずは1ヶ月分をノートでもExcelでもいいので書き出してみることをオススメします。

事実を見えるようにすることがカイゼンの第一歩です。

初出:2013/05/03
更新:2025/06/21


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2025年6月15日

在庫金利 | 金利を考えないと誤った意思決定をしてしまう可能性があります

在庫金利
在庫金利とは、在庫を持つことによって発生する(と見なされる)金利の負担のことを言います。実際に金利が発生していなくとも、発生しているとみなすという考え方です。そして、実際に発生していないので管理会計上で用いられる考え方になります。

この在庫金利には機会費用的な考え方として、在庫に投入している資金を銀行に預金していたら得られていたであろう利息収入を在庫金利と考える方法や、実際に負債として調達していると考えて、その調達金利を在庫金利として考えるような方法があります。

「仕入値が今は安いから、たくさん仕入れておこう」といった意思決定がなされてしまう可能性がありますが、在庫を持っていると見える費用としては倉庫代などの在庫費用が発生します。また、なかなか目立たない費用としてこの在庫金利もあるのです。

いずれにしても、在庫は持っている事自体でコストが発生するのでそれを意識づける事を目的とした考え方です。

このまんがのように、いくら安かったからと言っても仕入れ過ぎてしまうと、在庫金利等の在庫費用が沢山発生してしまい、売上原価は安くなったとしても全体的に見てみると経常利益を圧迫するような結果になってしまいます。


実務面からの加筆:
在庫ということは、現金が形を変えて企業の内部に滞留しているということを意味します。

ということは、その「現金を調達するための費用」がかかるということです。

例えば、100万円を年2%で借りてきてチョコレートを仕入れてきたとします。そのチョコレートが首尾よく売れればいいですが、1年間ずーっと売れなければ100万円が形を変えたチョコレートは在庫金利として毎年2万円のコストを発生させているのです。(100万円✕2%=2万円)

現金が動いたときにコストが発生していると感じがちですが、在庫があるだけでもコストが発生しているという意識が重要です。

このような考え方もあり、「在庫は少なく」と言われたりするのです。

実際にはこの他に、売れなければ陳腐化するリスクもありますし(この例の1年売れないチョコレートは陳腐化している可能性がありますよね)、在庫自体を管理するコストや、売り場を塞いでいる事によって発生する機会ロス(他の商品を並べていたら売れたかもしれない)などが発生するのです。

だから、時には赤字になっても大幅に割引販売して処分してしまうといったことが行われるのですね。

※なお在庫金利という言葉は厳密には金利だけを示しますが、実務的には上で上げたような様々なコストも含めて使うこともあります。また、在庫金利は経理上、在庫があることで仕訳を実施するようなものではありません。その意味で見えないコストですが、経営判断としては意識する必要があるのです。


初出:2015/01/07
更新:2025/06/15


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2025年6月13日

商圏

商圏_001
商圏とはお店に来てくれる人が住んでいる範囲の事を言います。小売業側から見ると「お客様を集められる範囲」、消費者側から見ると「行く可能性があるお店の範囲」ということができます。

一口に商圏と言っても取り扱う商品によってその範囲は異なってきます。例えば一般的に最寄品を取り扱うようなスーパーやコンビニの商圏は小さく、買回品専門品を取り扱う百貨店や専門店の商圏は大きくなります。

食料品を買うためにわざわざ隣町まで出かけることは稀だと考えられますし、楽器などの専門品は大きな町に出て買い物に行く事もあると考えられます。

また、同じ最寄品であるコメとか水といった商品でもちょっとした買い物なら近くのコンビニでもいいですが、利用目的が大量買いだった場合は、郊外の大型店まで足を伸ばすことになります。


このまんがでは学食と売店の選択肢があったようですが、男の子は近くにある学食に行ってジュースを買ってきたようです。

今回のジュースのような最寄品は商圏が小さいため、基本的には近いお店に行くことになります。

■商圏って距離の概念なの?

距離と移動時間は非常に近いのですが、実際の消費者は直線距離よりも時間で考えることが多いです。

例えば、800メートル離れているお店とは考えずに、10分ぐらいかかるお店といった感覚です。

そのため、消費者が自転車に乗って入れば徒歩よりも同じ10分でも商圏の範囲は大きくなりますし(お店は駐輪場を用意するという配慮が必要です)、車で来店するなら10分でもそれなりの距離が商圏となります。(同様に駐車場の確保が必要です)

ここから、駐車場のない商店がなぜ不利になるのかということが見えてきます。昔ながらの商店で駐車場がないと、車での来店が見込みにくいため、商圏が狭くなるのです。

■だったら移動時間が短ければいいの?

プラスで、気持ちの問題もあります。例えば、ものすごい勢いで吠える怖い犬がいる道は子供の頃通るのが嫌じゃなかったですか?

とすると、その道は心理的に通りにくいため、移動時間以上に商圏の範囲は狭くなりがちです。

また、駐車場があっても停めにくい駐車場の場合、運転があまり得意でない人からするとやはり遠いお店≒行きにくいお店になりがちです。


実務面からの加筆:
商圏分析なんて大変だーって声が聞こえてきますが、今はとても便利な道具を国が用意してくれています。最初に本記事を書いた2011年から2025年になって世の中は本当に便利になっています。

jSTAT MAPというとても便利なサービスが無料で使えますので、ぜひ使ってみてください。これはスグレモノで、

・車で○分圏内に住んでいる人口や世帯数
・年齢層や世帯構成の分布
・自店舗からの同心円/等時間圏マップの作成

などがすぐに分かります。

↓リンクはこちらです
https://www.e-stat.go.jp/gis/gislp/

とても示唆に富んだ良いレポートを出すことができますので、ぜひ本記事をご覧になられてご商売をされている方は、自分のお店を分析してみてくださいませ。

レポートを眺めていると、誰に向けたご商売をするとよいかが見えてくるかもしれませんよ。

初出:2011/11/19
更新:2025/06/13

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2025年6月9日

客単価

客単価_001
客単価とは、お店に来たお客様が使った一人あたりの金額の事を言います。文字通りお客様一人あたりの単価という事ができます。

これは売上高を客数で割れば求めることができます。言い換えると、お客様一人あたりの平均売上高の事ですね。

ところで、売り上げを上げる方法ってどんな方法があると思いますか?こんなことを漠然と質問すると、「それがわかれば苦労しないよ」といった声が聞こえてきそうですね。

それでは、このような漠然とした聞き方ではなく、売り上げをもう少し分解して考えてみたいと思います。

売上は、【お店に来るお客様の数】×【一人一人の使うお金】であるとしてみたらどうでしょうか?計算式に直すと下の通りになると思います。

売上=客数×客単価

このように少し分解してみれば、売上を増やす為のアプローチの方法として、お客さまの数を増やすか、客単価を上げるかといった風に考えることができると思います。

ここで、客単価はさらに【お買い上げ点数】×【商品の単価】と分解することもできます。こちらも式に直すと下の通りとなります。

客単価=販売点数×商品単価

客単価を向上させると決めたら今度は、もう一品余計に買ってもらうのか、商品の単価を上げるのかといった風に考えていくことができます。

良く行われている方法が、もう一品余計に買ってもらうという方法です。これはレジの横に、ガムやあめ、電池等をおいてついで買いを誘発したり、ネットショップなどでは、○○円以上で送料無料と謳ったり、レコメンドエンジンといって、これを買った人は一緒に○○を買っていますという風に自動的に勧めたりしています。

このまんがでは、客単価の高い人が来店した際に、更にいろいろ買ってもらうために商品を勧めています。このまんがではさらにもう一品買ってもらえるようにお勧めの商品について情報を提供しているようですね。


実務面からの加筆:
平均値を過信すると危険ということは覚えておくとよいです。9名のお客様が100円しか買っていなくても、一人が1,000円買ったとすれば、平均値は190円となり、判断を誤る危険があります。

もちろんここまで極端なことはあまり発生しませんが、基本的には客単価✕客数で戦略を考えていくため、「その客単価は本当に実態を示しているか?」とちょっと立ち止まって考えるとよいでしょう。

■高くすると回転率は・・・

さて、この他の考える指針としては、客単価と回転率は多くの場合トレードオフ(両立しにくい)です。

みなさんがお店に行くとして、安いお店なら食べ終わったらすぐに席を立つ(≒回転が早い)と思います。

しかし、高めのお店ならゆっくりしたいと考えるお客さんが多くなり、回転率は下がりがちになります。その結果客数はやすいお店ほどには獲得することが難しくなります。(客席が埋まっていたら新しいお客様は入ってこれませんから。)

これは良し悪しではなく、構造の問題となりますので、どのような価格帯を狙って、どれくらいのお客様をお迎えするかといった戦略が重要となるのです。

例えば、高級なお寿司屋さんと牛丼チェーンでは、客単価という指標を見るとお寿司屋さんのほうが高くなりますが、牛丼チェーンは回転率という武器があります。

そして

売上=客単価✕客数

となりますので、それぞれの戦略が全く異なるということができます。

■分けて考えることに意味がある

と、戦略ごとに全く異なるなら考える意味がないと思われるかもしれませんが、このように分解して考えることに意味があります。

売上を上げると漠然と考えると難しいですが、この記事のように分解して考えていくと色々と指針が得られるのです。

初出:2012/08/06
更新:2025/06/09

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2025年6月2日

ABC分析

ABC分析_001
ABC分析とは在庫管理や販売管理などで大量の管理対象の物品を管理するにあたり、何らかの観点でグループ化してそのグループ単位の中で重要なものを重点的に管理する手法です。

例えば、在庫品を売上高順に並べて累積売上高が80%くらいまでのものをAグループ、90%くらいまでのものをBグループ、これらのグループに入らないものをCグループとして管理する手法を変えることが考えられます。もっとも、このグループを何%でわけるかは扱う物品によって変えてよいと言われています。

このように分類してみると全体の80%程度の売り上げをしているAグループは品目的には少数でしかないことが多く、この少数の重要な品目を重点的に管理すると効率的であるとするパレートの法則に従った考え方です。

下の図のようにパレート図を作成してみると、わずかな品目で大きな割合の売上を上げているケースが多いということがわかります。(パレートの法則を応用しているんですね。)

パレート

このまんがでは、売れ行きの非常に良いおにぎりがAグループであると言えます。そして、このおにぎりを重点的に管理すると言っています。

関連用語
定量発注方式
定期発注方式
簡易発注方式
ダブルビン方式 
デシル分析

実務面からの加筆:
色んな本を読むとこのABC分析は重要視されているのですが、実際にはABC分析どころではなく、なんの記録も取っていない事業者の方も多くいらっしゃいます。

分析が難しければ、まずは記録を取るところから始めるとよいです。

記録を取らないと、本当は売れていなくても印象に残った商品を沢山売れていると誤認してしまうことがあります。

難しいことをしたくないなら、まずはコンビニでノートを買ってきて、今日売れた商品を正の字でいいので記録してみましょう。

その記録が儲かるあなたの商売への第一歩だとkeieimangaは考えます。

初出:2011/11/30
更新:2025/06/02

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2019年1月22日

棚割 | 売りたい商品の陳列法法とどこに何を陳列するかで何が変わるかを解説します

棚割_001
棚割とは、仕入れた商品を店内のスペース(棚)に割り振ることを言います。簡単に言うと、商品をどこに置くかを決める事です。

どこに並べるかを決めるだけならば非常に簡単と思えますが、この棚割りは非常に重要な作業です。

■棚割の目的

棚割は、制限された売り場スペースの中で売上・利益を最大化する事を目的としています。

売り場の広さは無限ではありませんので、その売り場を最大限活用して効果を上げるために棚割を行うのです。

ではどうして棚割で売上が変わってくるのでしょうか。それをこれからご説明します。

■棚割で買い物のしやすさが変わります

棚割でお買い物のしやすさが変わってきます。自分がお買い物をする時を想像してみてください。

どこに何があるか、法則性が全くない棚割の売り場があった場合、お目当ての商品を探すのがすごく大変ですよね?

その結果、お客様の利便性を大きく損なってしまうことにつながり、せっかく来店していただいたお客様をがっかりさせることにつながってしまいます。

そして、このようなお店にしてしまうと、売上も上げることが難しくなってしまいます。
このようなお店は作りたくないですよね。

■並べる場所で売上も変わってきます

また、商品をどこに並べるかによって売り上げが異なってきます。

例えば、同じような商品があったとして、ゴールデンゾーンと言って目につきやすく手に取りやすい場所に置いてある商品と、什器の一番下の目につきにくい場所に置いてある商品のどちらが売上が多くなりそうでしょうか?

目につきやすく、手に取りやすい場所にある商品の方が売り上げがよさそうですよね。

このようにどこに並べるかで売上が異なってきてしまうのです。

商品は全て同じではないため、棚割によって売上が変わることが大事となります。

例えば、利益率が高い商品や、売上を増やしてお店の目玉にしたい商品、単価が高く売上が取れる商品などお店の運営上、積極的に売っていきたい商品があります。

そういった商品をよく目につく場所に並べたり、商品を売り場で目立つようにたくさん並べたりします。

そのため、どこに何を置くかはといった棚割はとても重要な作業なのです。

■売りたい商品を売るための棚割


棚割の方法は業種や業態によって色々ありますが、お店にとって売りたい商品を売り込むための方法論があります。

このように書くと、「いやウチは全ての商品を売りたいんだよね」と言う人もいるかも知れません。

しかし、全てを売りたいといっても重点的に売りたい商品と言ったものも存在するはずです。

例えば、季節感を訴求する商品や、売上を確保するための商品、利益を確保するための商品など、今売るべき商品があります。

それらの商品を効果的に売る方法を説明します
1.フェイスを増やす
フェイスとは商品の顔、つまり陳列している面積のことを指します。

同じ商品でも、たくさん並べれば目立ちますので、お客様の目にとまる可能性が高まり、結果として売れやすくなります。

『●』←売りたい商品

●△△◆■■□□
●●●△■■□□

上のように、1列にならべていた商品を、3列にすればそれだけ売れる可能性が上がるのです。(◆の商品は何らかの理由で取り扱いを取りやめた例ですね)

2.ゴールデンゾーンに並べる
消費者の目にとまりやすい売り場の高さというモノがあります。この高さをゴールデンゾーンというのですが、売りたい商品をそこに置くと売れる可能性が高くなります。

■棚割は供給業者にとっても重要

この棚割りが重要なのは商品の供給者にとっても同様です。自社の商品が目立つ場所に置かれれば売り上げの向上が見込めるためです。

そのため、良い場所を確保できるようにと商品の供給業者が競争するといった事も発生するのです・

解説で出てきた用語・関連用語
ゴールデンゾーン
キャンペーン記事:経営マンガマラソン 
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2019年1月15日

SKU | 商品を管理する最小単位なのでこれよりも細かく管理はしません

SKU_001
SKUとは、在庫の最小管理単位のことを言います。英語ではStock Keeping Unit(ストックキーピングユニット)と表記され、SKUと略称されるのです。

さて、在庫保持のユニットという意味合いの言葉からなっているこのSKUですが、イマイチわかりにくいですよね?

その為、具体的な例を挙げて考えていきたいと思います。
  • SKUは管理の最小単位となります
1.SKUの例

例えば、Tシャツを考えてみたいと思います。 同一の形・素材の商品が色・サイズ違いで複数あったとします。この場合SKUという考え方ではどういう風に考えるでしょうか?

サイズ展開はL・Mの2サイズ、色は赤、青、黄色の三色だったとします。 この場合、SKUは6になります。(数えてみると、L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つになります。)

2.SKUよりも細かく管理する場合はあるのか?

これよりも細かく管理しようとした場合、それこそ単品で管理する必要が出てきます。
neko
SKUよりも、もっと細かく管理することもできるんじゃないんですか?

onnanoko_bustup
確かに考えることはできるけど、現実的に意味がないのよ。例えば上の例で、サイズ展開はL・Mの2サイズ、色は赤、青、黄色の三色、それぞれが2着ずつ存在しているとしても、それぞれをSKUよりも細かく管理する意味はないのよ。

neko_akire
確かに、Lサイズの赤のTシャツ1と全く同じなLサイズのTシャツ2枚目を分けて管理する必要はなさそうですね。


と、この会話のように、SKUよりも細かく管理するというのは、実務的にはあまり意味がないため行われません。

3.まとめ売りの場合も1つのSKUとなります

この考え方は、SKUを最小の管理単位と捉える考え方ですので、上のTシャツもまとめ売りをする場合は別のSKUとなります。

例えば、上の6つのSKUの他に、Lサイズの赤のTシャツだけは、なぜかわからないけどまとめ買いするお客様が多いとします。

この場合、Lサイズの赤のTシャツ5枚をまとめて売るならば、それも1つのSKUとなります。

このまとめ売りを一つの管理単位とするならば、SKUとしては7つになります。(数えてみると、L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つと『L赤5枚セット』になります。)

4.セット売りの場合も同じです この考え方はセット売りの時も適用されます

例えば、サイズごとに赤、青、黄色の三色セットを設定したとします。

・その場合SKUは 単体で売っている(L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つのSKU)
・まとめ売りをしている(L赤5枚セットの1つのSKU)
・セット売りをしている(Lサイズの赤青黄色セット、Mサイズの赤青黄色セットの2SKU)

の合計9SKUとなります。
  • SKUをまとめたアイテムという概念があります 
このSKUはすべてTシャツという商品です。そのため、これらのSKUをまとめて1アイテム数えます。

この例では1アイテム、9SKUとなります。なお、SKUごとに管理することを単品管理と言います。

関連用語
アイテム
単品管理
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2018年12月23日

競合店

競合店_001
競合店とは、営業を行う際に競争関係になる別のお店の事を言います。同じ商圏で営業し同じような客層を狙いにしているようなお店が競合店に当たります。

例えば、大衆的な定食屋さんのすぐ近くに、同じような定食屋さんがある場合、その二つの定食屋さんはそれぞれに競合店という事ができます。

この時、この二つの定食屋さんがそれぞれ東京と大阪にあるような場合、(非常に遠くにある場合)には競合店にはなりません。これは狙いとしている商圏が異なるからです。

また、大衆的な定食屋さんの近くにあるのが、高級な洋食屋さんである場合通常は競合店とはなりません。これは狙いとしている客層が異なるからです。

このように、同じ業種でも商圏が異なっていれば競合店ではありませんし、狙いとしている客層が異なっていれば競合店ではないのです。
  • 競合店が生まれることは避けられない
とはいえ、消費者のお財布は一つになりますので間接的には影響が出ます。また、本当に魅力的な商圏であれば競合店の進出は避けられません。

その意味で、現状としてとして競合店がない場合でも、潜在的な脅威としての競合店対策を講じておく必要があります。

そして、この競合店対策の本筋はお客様の支持を得るように日々の業務をよりよくしていくことです。
  • お客様の満足を高めよう
その意味で日々の頑張りこそが最大の競合店対策になります。しっかりとしたコンセプトを打ち出して、そのコンセプトをよりよくすることで商圏内お客様に満足していただく。

もっと進んで、商圏内のお客様になくてはならないお店であると愛してもらえるようになれば、競合店が進出してきても対抗することが可能となるのです。

また、お店の周りの環境は少しずつ変化していきます。地域に住んでいる人の年齢層も変わりますし、家族構成も変わります。また、地域に住む人の意識も変わってきます。

そのため、自社のコンセプトを明確にした上で『現在の』お客様に満足していただけるように微調整を行っていく必要があります。

例えば、お惣菜を売っているお店でも、お子様が独立していって世帯人数が減少するといった地域の環境変化があるのなら、一品の量を減らしてたくさんの種類を購入していただけるような商品構成に変えていくといった変化が必要になります。
  • とはいえ、直接的な対策も考える必要がある
店舗のコンセプトを明確にして価値を高めることが大切ですと言いましたが、敵を知ることも重要です。

その意味で、競合店調査を行い、その『結果を活かす』ことが大切となります。競合店調査は結果を活かさないと意味がありませんので、調査をコストをかけて行う以上、何が何でも活かすといった気持ちが重要です。(外部に頼まなくても時間を割いて調査を行う以上、人件費コストが発生しています。)

自社を取り巻く環境と競合店の状況を知りつつ、その情報を自社の経営に活かしていくと行ったアプローチを取っていくといった事が求められるのです。

店舗管理
2018年12月23日

POP広告

POP広告_001
POP広告(Point Of Purchase advertising)とはお客様の購買行動を促進するために、商品の近くに設置される広告のことを言います。

例えば、「値下げしました」「半額です」といった価格を強調するような広告、「○○の効能があります」などといった製品の効果を訴求するような広告、CMに出ているタレントさんを使ったイメージ広告などがあります。

このPOP広告は、販売促進するためにメーカー側から提供されることもありますし、販売店の店員さんが自らの商品知識を駆使して手作りする場合もあります。

店員さんの数は限られているため、POP広告を用いてお客様に情報の提供や、販売促進ができる点が優れていると言われています。また、「歳末の大売り出し」といったPOPを用いて店舗の雰囲気を一変させることもできるため、活用されています。

このまんがでは、マイク半額セールのPOPが沢山あったようで、最後のコマで男子生徒がマイクを買ってしまいそうになっています。
  • POP広告はお客様とのコミュニケーションツール
仮に店員さんの数に余裕があったとしても、何でもかんでも店員さんが説明するお店はちょっと嫌だと思います。

お客様としてお店に買い物に来るときには、自分の興味がある情報を知りたいわけで、押し売りされていると感じたら買い物が怖くなりますよね?

そうではなく、POP広告ならば自分が興味をもった商品についてだけ、追加の情報を入手することができるといった特徴があります。

過剰な接客は好ましくないので、さりげないコミュニケーションツールとなるPOP広告の活用でお客様とコミュニケーションを図ることが大切なのです。
  • 大切な観点
さて、そのような重要なPOP広告ですが、つければつけるほど良いというモノではありません。

お店の都合ではなく、実際のお客様の意思決定に役立つように作成しなければならないのです。

例えば、値下げをした際に、商品の陳列棚にひたすら「安売り、○○%OFF」などと張ってしまうと、お客様がどの商品に注目したら良いかわからなくなります。

また、伝えたいことが多過ぎてA4の用紙にびっちりと細かい文字で訴求点を書くといったPOP広告もあまり効果を上げません。これは、自分が消費者になったときのことを考えれば理解できるはずで、小さな文字でびっちりと情報が書かれたPOP広告を読む人はほとんどいないと思います。

こういったPOP広告ではなく、お客様の注目を促し、興味を喚起し、その商品をほしいなと思ってもらえるようなPOP広告を作成することが大切です。

この意味で、本当に買っていただきたい商品に絞って、わかりやすい言葉でPOPを作成することが重要です。

また、誰もが知っていること(例えば、ほうれん草は鉄分が豊富です!)ではなく、その商品を利用・消費することで得られる効果を訴求していく必要もあります。ほうれん草の例では、ほうれん草の旬にほうれん草を使った料理を提案するなど消費者の立場に立って考えると良いPOP広告になるでしょう。

店舗管理
2018年12月23日

バイヤー

バイヤー_001
バイヤーとは仕入れ担当者の事を言います。消費者のニーズを見極めて商品を仕入れることが求められている職種です。

このバイヤーというと、小売業の仕入れ担当者のイメージが強いと思いますが、卸売業の仕入れ担当者もバイヤーと称されます。
  • バイヤーの持つ権限と責任 
さて、このバイヤーはマーチャンダイザーが決定した方針に従って、仕入れ業務を行っていきます。

この際、売り場づくりについても、「仕入れた商品をどのような意図で仕入れを行い、どのように売ってほしいのか」といった情報を伝えることによって関与していきます。

バイヤーにとっては、惚れ込んだ商品であってもどうやって売ればいいかを売り場の人に伝えないと、せっかくの魅力が伝わりません。

例えば、○○でしかとれない原材料をふんだんに使って、100年前の創業時のレシピを復刻して作った商品を仕入れたとします。

もちろん商品を開発した側もその情報をパッケージなどに盛り込んだりしますが、一般的にはパッケージは商品の魅力・背景を伝えるにはスペースが小さすぎます。そのため、POPなどを適切に用いて、消費者に対して魅力を伝える努力が必要です。

しかし、このような情報はしっかりと売り場の人に伝えないと、よくある商品の一つとして埋もれてしまい、せっかくのストーリーが消費者に伝わりません。

そのため、自分が仕入れた商品の魅力を、しっかりと売り場の人に伝え、ひいてはお客様に伝える努力をしていかないといけないというわけですね。

そして、自分の責任と権限で仕入れを行うわけですから、販売や利益についても、責任を負っていきます。

権限があるところには責任がついて回りますので、バイヤーは大きな権限を持ちますが、同時に大きな責任も持つこととなるのです。
  • バイヤーとして求められることは
よくカリスマバイヤーなどと言うと、いった先を見る目がある人がこのバイヤーに向いていると言われます。

確かに超人的なセンスがあればそれに超したことはありませんが、そうでなくてもこのバイヤーという職種を立派にこなすことはできます。

そのためには、事実を事実としてしっかりと見る目を持つことが大切です。

お客様は何を見ているのでしょうか?そういった情報は自社の中にかなり蓄積されています。売上データやお客様の声など自社内に蓄積されている情報をしっかりと分析する必要があります。

また、企業の売上や利益についても責任を持つ必要があるので、仕入れようとしている商品が、どのくらい売れそうで、どのくらいの粗利益を得ることができるのかについても考える必要があります。

また、安全性や環境への取り組みなど最終消費者の代理人として消費者に代わって自社で取り扱う商品を選ぶと行った重要な観点もあります。

とはいえ、最後は売れるかどうかは実際に仕入れてみなければわかりません、その意味では最後は決断をするセンスと度胸が求められます。

冷静な分析力と、消費者の代わりに商品を目利きする職業人としての誇りと倫理観が必要な職種となります。

店舗管理
2016年3月25日

卸売価格 | 卸売業者が商品を買ってくる価格です

卸売価格
卸売価格とは、卸売業者が商品をメーカー、生産者から購入するときの価格になります。

メーカー、生産者が卸売業者を通さずに小売業者へ販売するときの価格もこう呼ばれています。

これに対し、小売業者が卸売業者から購入するときの価格を仕切り価格、小売業者が店頭で消費者に販売する価格を店頭価格、もしくは小売価格といいます。(なお、製造メーカーが希望している小売価格は希望小売価格と呼ばれます。)

通常、物販の流通経路はメーカーや生産者から卸売業者、小売業者を順に通って消費者に届けられます。それぞれの業者を通るたびに、原価に利益が上乗せされますから、商品の価格は消費者に近づけば近づくほど高くなります。

一般に小売業者はメーカー希望小売価格の2~3割引きで販売することが多いので、仕切り価格は2~3割引いても利益が出るよう小売価格の5~6割前後、メーカーから卸売業者への卸売価格は小売価格の3~4割前後となることが多いといわれています。

■卸売業はいらないのか?

このように書くと、卸売業者は中間にあって利益を取るだけの消費者にとってはあまりありがたくない存在のように思えますが、卸売業者は次のような機能を担っています。

・社会全体の取引数の削減
・需要の結合機能

・情報伝達機能

・金融機能
 
・リスク分散機能

・物流機能

・アソートメント機能

・リテールサポート機能

この細かい内容については卸売業の記事で紹介していますが、卸売業者も大量の商品を一括購入することで流通コストを抑え、安く商品を仕入るなどの努力を重ねているのです。
 
店舗管理
2015年7月2日

タンス在庫 | お客さまのタンスの中に入っている商品も競争相手です

タンス在庫
タンス在庫とはお客様が既に持っている商品の事を言います。そして、このタンス在庫は新しいものを販売したいというお店側にとっては潜在的な競争相手となります。

というのは、一般にお客様の家のタンスには(別にクローゼットでも物置でもよいのですが)過去に購入した大量の商品が存在しています。

そして、タンスに既にある商品と同じような商品を提案しても、「そういえばアレってタンスにあったから、そっちを使えばいいや。」となりがちです。

そのため、小売店は競合店との競争のみならず、お客様が過去に購入した者とも競争しなければならないのです。
  • 流行色という現象
さて、流行色という現象があります。「今年はビビッドな色がトレンドだから…」といった風に毎年目先を変えて提案することができるのです。

すると、「今年は鮮やかな色が流行っていますよ。デザインは似ていますが色展開が違うので、一着どうですか?」といった風に提案することにつながっていきます。

世界的な流行色はインターカラーが数年前に提案(決定?)します。なんだか計画的陳腐化に近いイメージですが気のせいでしょうか?
店舗管理
2015年6月8日

インターカラー | 流行色って自然に決まると思っていた時期が僕にもありました

インターカラー
インターカラーとはInternational Study Commission for Colorの事です。はい、何のことかよく分かりませんね。では日本語に訳してみます。日本語訳では『国際流行色委員会』と訳されることが多いのですが国際的な流行色の委員会といった意味合いの言葉です。
 
これでも何のことかわからないですね。「普通の人は国際的に流行している色を調査研究する委員会?」と考えると思いますが、そんなに生易しい組織ではありません。

このインタカラーは一応、2年後に流行る色を予測して発表する事を目的としている組織ですが、なぜかその予測は的中します。というか、実質的に2年後の流行色を方向付けている機関なのです。
  • 自己成就予言?予測が正確なの?
さて、人間社会では自己成就予言といった現象が発生します。例えば、PPMなどで負け犬に位置づけられた事業部が本当に負け犬化してしまい、業績が散々なものになる。10年に一度の逸材と呼ばれ続けた人が本当に大成するといった現象です。

それでは、インターカラーの2年後の流行色もその類のモノなのでしょうか?再来年は『若草色』が大流行すると言い続けていたがために本当に流行したといった感じなのでしょうか?

それとも、様々な国籍の専門家の人たちが集まって検討するため、非常に正確な予測ができているのでしょうか?

そのいずれもハズレです。答えは、インターカラーが選定した再来年の流行色の方向を元に具体的な流行を作り出すべく世界的にタッグを組んで動くといった感じです。

つまり悪い言葉で言えば自作自演に近い感じなのでインターカラーが発表した予測は的中するのですね。
店舗管理
2015年6月3日

色の三要素 | どの色を使うかでお店の印象は大きく変わります

色の三要素
色の三要素とは、色相(色合い)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の三つを言います。

■同じ色相、彩度でも明度が違うと印象が変わります

色相とは色合い、つまり赤とか青、緑といった色の事を指します。「それだったら色合いだけあれば色を表現できるんじゃないの?」と感じるかもしれませんが、下の画像を見てください。

同じ色相

どれも黄色という色ですが、色相、彩度はそのままに、明度を変えてみました。同じ黄色という色相ですが随分印象が異なるはずです。

■彩度だけ変えても印象が変わります

また、下の画像は色相、明度はそのままに彩度を変えています。こちらも印象が異なるはずです。

彩度の違い

このように、同じ色相であっても、明度や彩度が異なると違った色になるのです。

色の三要素として色を捉える際には、色は三次元の立体のどこにあるのかで表されるようなイメージとなるのですね。

■彩度ない色はグレー系です


さて、無彩色、有彩色といった言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

無彩色とは3コマ目の背景のような彩度がゼロ(色味を持たない)色が該当します。いわゆる『グレー』とか『ねずみ色』、『白』に『黒』といった色です。

これに対して有彩色は彩度を持つ色(色味を持っている色)が該当し、こちらは『赤』や『黄色』、『緑』『青』といった様々な色が該当します。

このように無彩色と有彩色は文字通り、彩度があるか否かで分かれる区分です。 論理的には、彩度だけがない色合いなので、色相はあると無理に捉えることもできますが、彩度がないという事は鮮やかさがゼロとなる。すなわちどのような色味を持っていてもそれを認識することはできなくなります。

つまり、無彩色は色の三要素のうち、明度だけがあるといったイメージとなるのです。

neko
POP作ってみましたよー

onnanoko_bustup
うわぁ、すごいわねこれ。

neko
目立たせるために、赤と黄色と緑。ビビッドな色を多用しているんですよ。(ビビッドとは明度彩度両方が高い色のことですよ)

onnanoko_bustup
確かに目立つけど、目が痛いわね。


■色の三要素を商売にどのように利用するのか

さて、本サイトはまんがで気軽に経営用語ですので、色の説明だけではサイトとして価値を提供できません。

そのため、この色の三要素をどのようにビジネスで利用するかについて説明を進めていきます。

■1.色の持つ効果を利用する

色にはそれぞれ効果があります。その色の持つ効果を利用して商売に結びつけるといった事が行われています。

この分野はかなり奥が深い分野ですので、もし興味がありましたら専門の学習をする豊井と思います。

注意を引くため、購買意欲を高める事ができるとされています。POPなどのメインカラーとして赤を使うケースはこの購買意欲を高める事を利用しているのです。

また食欲を刺激する事ができるので、飲食店などで壁を赤にするケースもあります。(赤い壁のお店ってあまり見ないと思いますが、飲食店には割とあります。)

青は、冷静さや爽やかさを演出することができる色です。

黄色
注意を引いたり、親しみやすさを演出することができる色です。黄色をメインカラーにしている大衆的な価格のお菓子を見たことがある人は多いと思います。

逆に、高級品を売ろうとする場合には、黄色を使うことは気をつける必要があります。

高級品を扱うような場合は、黒を基調としたお店にする場合があります。あまり大衆向けのお店では使われない色なので、利用する際には注意が必要です。

■2.デザインなどをする際に気をつけること

明度と彩度が同じ色相をトーンと言います。POPや広告のデザインを自分でする際にはこのトーンを合わせれば、素人っぽさがない洗練されたモノができます。

また、是非意識して欲しい事に、ユニバーサルデザインといった考え方があります。人によっては赤と緑の判別がしにくい人がおり、そのような人であってもちょっとした配慮をする事で気持ちよく過ごすことができます。

例えば、色名を文字で書いておけば、誰でも同じ色として認識することが可能となります。色は照明など見る環境でも変わりますので、このような配慮はとても良いことです。

また、重要な部分を赤字で表示すると言ったことがよく行われますが、赤と黒は実は見分けがつきにくい方がいるので、強調したいのであれば赤にするだけでなく、下線を引くなどの配慮をすると良いでしょう。

これらの事は東京都の資料によくまとまっていますので、もしデザインをご自身でされたいと考える方は是非参考にしてみて下さい。ちょっとした工夫で意図が伝わりやすくなりますので。

関連法令
店舗管理
2015年5月25日

誘目性 | どのような色を使うかによって目立つか目立たないかが決まってきます

誘目性
誘目性とは、『ゆうもくせい』と読み色が他人の注意を引きつける度合いを指す言葉です。とくに注意をしていなくとも視界に入れば「あれは何?」と思うような注意の惹きつけ方を指すとされています。

一般にこの誘目性は暖色系(赤とか黄色)の方が、寒色系(青とか緑)よりも高いと言われています。また、彩度が高い方(鮮やかな色の方)がより誘目性が高いとも言われています。(1コマ目の黄色の方が2コマ目の何とも言えない青色より目立ちますよね?)
 
と、なんだか難しい書き方をしていますが、一言で言えば、「視界に入れば目立つ色があるよ。そしてその目立つ色には傾向があるよ」という事です。傾向として、「鮮やかで温かい感じがする色の方が、鈍く寒々しい色よりも目立つ」という事なのですね。
どうして経営マンガに目立つ色の記事が?
このような誘目性について知っておくことは、経営用語的にもとても大切になります。

というのは、このような視点を持って広告やPOPを作っていく必要がある為です。広告やPOPなどは顧客を誘因するという目的を持っている媒体です。

そのため、想定した効果を得るために、目立たせる時には目立たせるための色合いを、あえてあまり目立たせないならば目立たせない色合いを用いる事が大切なのです。

また、安全管理上、「立ち入り禁止」とか「頭上注意」などといった看板を目立つようにするのは非常に大切なことです。

・目立ちすぎるとうるさく感じる

ただ誘目性を追求して、派手で目立つ看板を作ればいいというものではありません。広告などは周囲の景観にも配慮しなければなりません。

周囲の景観とマッチしていない派手なうるさい広告を出してしまうと、せっかく注目を集めたのに「品のない広告を出すお店だなぁ…」といったマイナスの効果が出てしまいます。

また、目立たせたいと言っても自社のコーポレートカラーとマッチしていないような色使いをしてしまうと、長期的に見て自社のブランドを損なうことにもなってしまいます。

ある色の組み合わせを見ると企業のブランドが思い浮かぶといったケースがあると思います。このように広く認知されているブランドの場合、誘目性の高さだけを追い求めることが、一概に良いとは言えません。

長い目で見て、自社のブランドを育てるために短期的な誘目性の高さを規制した看板を作っていくと言う判断もあり得るのです。

とはいえ、一般的には広告は目立つことが一番重要だと考えられます。その辺のバランスをとっていくことが大切なのです。
目立たせるためにはあえて誘目性を低くするという選択肢も
さて、目立たせると一言で言いますが、応用を利かせることも大切です。例えば、スナック菓子のパッケージを作る場合を考えてみます。

このような場合、ライバル社は誘目性の高い鮮やかで赤や黄色を多用したパッケージを用いてくるはずです。(なんとなく想定できますよね。)

この際に、あえて誘目性の低い寒色系のパッケージを投入すると、逆に目立つといったケースも考えられます。(赤や黄色の中に青のパッケージがあれば目立ちますよね?)

このように基本は基本として時には応用を考えることも大切なのですね。

解説で出てきた用語・関連用語
色の三要素
交通広告
野外広告
ストーリー
2015年3月13日

安いからと言って沢山仕入れると、思わぬ費用がかかるかもしれませんよ

kitu1
今日はあったかいねー

neko1
そうだね。僕はネコだから、暖かいと嬉しくなるよ。

kai2
お店も、街も、暖かい日差しを浴びて平和そのものです。

kai1
と、そんな日に、似つかわしくないトラブルの影が…

girl
誰がトラブルの影よ…

hiyo
あれ、オーナーさんおはようございます。

neko2
そういえば、今日は朝から見なかったですね…

girl
そうよ、私はお店を発展させるために仕入れの旅に出ていたのよ。

girl
イスタンブールにカイロ。ウイーンにプラハ。世界の街で仕入れをするのよ(うっとり)

kitu2
ええっ、海外に行っていたんですか?

neko2
違うよ…多分商店街にある多国籍雑貨店に行っていたんだよ。

hiyo
ああ、あの変わったお店ね。

hiyo
『禅 ZEN』って名前のお店だけど、日本のモノが一切置いていないんだよね…

kitu2
じゃあ何が『禅』なの?

neko2
よく分からないけど、ジョ○スさんって偉い人のプレゼン術が流行ったときに

neko1
意識高い系のコンサル上がりの人が開いたお店らしいよ。

neko2
で、それが巡り巡って多国籍雑貨店になったと。

girl
いやーあそこの店長さんはスゴイよ。

girl
禅の境地を極めるためにインドに渡って雑貨店を開業する事を思いついたんだからね。

neko3
(でもインド雑貨は一切置いていないんだよね…)

kai2
インド前
 
2


kai1
インド後

3

neko2
いや、明らかに別人になっているでしょ?

girl
そんなことないわ。あれは悟りを開いた男の目よ。

neko2
むしろ煩悩が増しているよな…

hiyo
まあいいわ、で、何を仕入れてきたの?

girl
ふふふ、これを見て。

1

hiyo
これは…

girl
そうよ、すごく安く仕入れることができたのよ。

girl
これだけ安く仕入れられれば、その利益で都内にマンションを借りて…

girl
いずれは上京し、丸の内で働いて、キラキラ光るオフィスビルで、仕事の出来る私は世界的な企業のCEOに。そして、素敵な執事に囲まれて(はぁと)

neko2
結局、丸の内のくだりが始まるんですね…

kitu2
でも、びっくりだなぁ…こんなにたくさんいるなんて…

girl
ふふふ、箱にHIYOって書いてあるのがかわいいよね。

girl
どこから来たのかしら。トルコかな?それともエジプトかな?

girl
それともチェコとかオーストリアかな?

hiyo
イヤイヤ、ちょっと待ってよ。僕が沢山いたら色々困るでしょ?

girl
大丈夫よ、安くして速やかに売っちゃうから。

hiyo
箱には希望小売価格って書いてあるんだけどなぁ…

girl
希望小売価格はあくまで希望だからね。

girl
守る義務などないのよ。

kitu2
まあ、希望小売価格はあくまで製造側の希望というのは分かったんだけど…

kitu1
結局、これはお得なの?

girl
多分お得よ。だって、安く売ってもちゃんと利益が出るからね。

kitu1
でもさ…

neko2
そうだね、僕も在庫を沢山持つって良くないって聞いたよ。

girl
そんなことないわ。『禅 ZEN』の店長はこの取引はウチにとってお得だと熱く語ってくれたわよ!

neko2
(もともと、ジョ○スさんにかぶれてた人なんだよね。だったらプレゼンなんかお手の物だと思うけどなぁ…)

neko1
まあいいや。じゃあ、がんばって売っていくしかないよね。

pan
そうだね。売り切るまでゴールデンゾーンに陳列してあげてよ。

kuma
一回目のお話を良く覚えているね。

pan
そうだね、あの後、ゴールデンゾーンに居座って100回くらいは売れたよ。

kitu2
ちょっと、一回目とか、100回売れたとか、そういう話は…

pan
あれ、メタ発言はダメなんだっけ?

kuma
いいよ、楽屋で話せば。

kitu2
ちょ、楽屋とかそういう話は…

kai2

kai2

kai1

kitu2
いや、何か言おうよ。

kai1
黙っている間に季節は廻り…

girl
大変よぉ…

girl
このままじゃ、丸の内どころか大宮や千葉市も危ないわ…

neko2
そんな風に言うと千葉とか埼玉の人に怒られるよ…

girl
まあ、この数字を見てよ。

kitu1
やっぱり、粗利益は沢山出てるよね。

hiyo
安く買った僕をそれよりは高く売ったからね…

neko2
でも、なんだか赤字だよ?

kitu2
本当だ。どうして赤字なんだろう?

hiyo
なんか、僕を管理するためにアルバイトの人が来ていたような気がしたけど…

hiyo
それに、知らない倉庫に連れていかれたし、銀行の人も来ていたよね…

neko2
間違って、倉庫にしまわれちゃったんだね。

hiyo
でも、そんなけ経験を通じて分かったことがあったんだ。

hiyo
それは、今期は費用がかかりすぎているという事だよ。

kitu2
どういう事?

hiyo
在庫を沢山持っていると、それを管理する為の労力がかかるという事だよ。

hiyo
だから、今までいなかったアルバイトさんが来ていたんだよね。

girl
それに…倉庫も借りたし、お金も借りたし。

girl
安く商品を仕入れたつもりだったけど、かえって高くついちゃったんだよね…

kai2
と、在庫費用についてのお話でした。

ストーリー
2015年3月1日

お客さんの目につきやすい高さにある商品は売れ行きが違います

kai2
ココは、町はずれのファンシーショップ。80年代の香りが今なお残るちょっと時代に取り残されたお店です。

kai2
ファンシーショップという業態。結構昔の業態かなぁと思いきや、最近でも割とあるみたいです。

kai2
とはいえ、このお店は、新しい感じではなく、それなりに年季の入ったお店になります。

girl
はあ、今日もイマイチ暇だわ…

girl
お客さんも、来るにはくるけれども、そんなに買ってもらえないし…

girl
客単価×客数が売上というけれども、客単価がゼロだったらどんなにお客さんが来ても意味ないのよね…

kitu1
そんな事言ったって仕方ないじゃない。

girl
あんまり暇すぎて、いつの間にか、お人形が話しかけてくるようになっちゃったし…

girl
私は、丸の内で働くのが夢だったんだけど、キラキラ光るオフィスビルで、仕事の出来る私は

girl
世界的な企業のCEOに。そして、素敵な執事に囲まれて(はぁと)それなのに、いつになったら上京できるのかしら…

kitu1
いや、無視しないでよ…

girl
…お客さんがいる時にキミに話しかけたら痛い子って思われるでしょ(ボソっ)

kitu2
…丸の内云々は痛くないんだ…

girl
いいのよ、夢見るお年頃なんだから。

kitu1
ソウデスネ

girl
なによ、その言い方は。

kuma
ちょっと、楽しくお話しているところ申し訳ないんだけど。

girl
あら、どうしたの?

kuma
多分、僕、売上を上げるアイディアを思いついたんだけど。

girl
あら、そう?それならどんどん提案してね。私はミンナの意見を取り入れてより良い職場作りに取り組む社長だからね。

kuma
それなら僕の居場所を、いつもの下の方から、お客さんの胸の高さにしたいんだ。

neko1
ちょっと待って、場所を選べるんだったら僕は上の方が良いな。

neko1
僕らは高いところが好きだからね。

pan
じゃあ、僕はね…

hiyo
私はね…

girl
いいわ、それなら、昼休憩の時間にミンナ好きな場所に動けば。

girl
私はお昼寝しているから、静かに動いてね。

kai1
小売業なのに昼休憩があるの?といった心の声が聞こえた気がしましたが無視して進めます。

girl
さーて、お昼の休憩も終わったので営業再開するね。

kai2
―ナレーション―
色々無理が出てきているお店ですが、地域の住民に愛されてやまないファンシーショップ。オーナーさんは丸の内で働きたいとの野望を持っているらしいのですが、お店の中にいる子はこのお店が無くなってしまうと大変です。
何とかお店を再建するためにお店の子も知恵を出し合って頑張ろうというお話です。

hiyo
でも大丈夫、このサイトの中の人は中小企業診断士だから何とかなるのよ(キリッ)

girl
…とりあえず、中の人とかそういうメタ発言は止めようね…

kai2
―ナレーション―
そろそろ本編に戻りますね。

kai2
お客さん1 あ、この「クマ」君をください。

kai2
お客さん2 私は本当はネコが好きなんだけど、どうしても目に入る「クマ」君をください。

pan
あれれ、僕たちの方を全然お客さんが見てくれないよ…

pan
見てもらえないんじゃ、どんなに僕たちに魅力があっても売れないよね…

neko2
(…営業時間中は絶対に動いたりしゃべったりしちゃだめだよ…)

pan
だって…

neko2
(…だってじゃないよ。…ぬいぐるみが生きてしゃべるなんてのがお客さんにばれたらマズイでしょ?)

hiyo
(…そうよ、なんだか呪いの人形みたいで、呪いの人形が売っているお店みたいで、呪われているお店みたいで…)

neko2
…君、『呪い』って言いたいだけでしょ?

hiyo
最近ホラーに凝ってるんだよね♪

kai2
その日の営業時間後

kuma
ただいまー、いやぁ、今日は良く売れたよ。

kitu1
(…売れたのにどうしてかえってくるのかな?)

neko3
売れるたびにキャラが変わったら、キャラアイコンがいくつあっても足りないじゃない

girl
(だから、キャラアイコンとかそういうメタ発言は止めようよ…)

pan
ねえねえ、どうして今日はそんなに売れたんだい?

kitu1
そうよだよ、教えてよ

girl
それは、「クマ」君がゴールデンゾーンに立っていたからなんだよね…

pan
ゴールデンゾーンって、なーに?

kitu2
別に棚は金色じゃないよ?

girl
そうじゃなくって、お客さんの目につきやすい高さがあるんだよ。そして、その高さにおいてあるモノは売れやすいから、ゴールデンゾーンって呼ばれるんだよ。

hiyo
えー知ってたの?

girl
いいえ、知らなかったわ。さっき、『まんがで気軽に経営用語』で調べたのよ。

neko2
一応社長なんだから知っておいて欲しいよ。

kai2
と、目につきやすいところにあると売れやすいというお話でした。

kai2
詳しくはこちらで解説しています。



今回のお話はゴールデンゾーンというお話です。


お店でお買い物をしているとよく目に付く商品と、なかなか身に付かない商品があることに気がつくと思います。


例えばコンビニエンスストアなどでは商品が棚に陳列されています。

(この棚をゴンドラと言います)



一番低いところはかがまないと見えませんし一番高いところもちょっと見えにくくなっています。


では売りたい商品があればどこに置くのがいいでしょうか。


やっぱり目につきやすい高さのところに置くのが一番良いと考えられます。


そしてその高さをいわゆるゴールデンゾーンというのです。


今回のストーリーではたまたまゴールデンゾーンに当たる高さに陳列されているぬいぐるみが一番よく売れたとされています。


今回は偶然でしたが、お店としてしっかりと売り込んでいきたい商品があるのであればこのゴールデン雑煮陳列していくことが合理的です。


具体的には粗利益率の高い商品であるとか、お客様に買っていただきたいメインの商品などを陳列していくこととなります。


この選びやすい陳列というのもお店の品質のひとつですので、しっかりと考えて陳列をしていきたいものですね。

記事一覧はこちらです
ストーリーで解説経営用語

店舗管理
2015年1月21日

固定客 | 何度も来てくれる大切なお客様です

固定客
固定客とは、自社の製品やサービスを繰り返し、長期にわたって購入してくれるようなお客さんの事をいいます。いわゆるお得意さんといったイメージになりますね。

さて、みなさんも「商売をするうえで固定客はこの上もなく大切だ」といった事をきいたことがあると思います。「あそこのお店は、味が変わって今までいた固定客が来なくなってから業績が…」とか、「あのお店は固定客がついているから成功するよ」といったようなお話です。

この会話では、固定客の有無がそのままお店の業績の良否につながるという風に言っています。

さて、それはどうしてなのでしょうか?別に固定客がいなくとも、売れていれば問題ないですよね?例えば、観光地で観光客相手に相場よりも明らかに高い商品を売っているお店があるとします。

このようなお店は、あまり固定客がついていないと考えられますが(私なら常連にはならないですが、どうでしょうか?)立派に運営しています。

しかし、毎回、たまたま立ち寄るといったお客を集めるのは非常に大変なことです。この例のような観光地ならば、観光地自体に固定客がついているから良いのかもしれませんが、通常はチラシをまいたり、交通広告屋外広告を出したり、口コミを狙ったりと様々な努力をしなければなりません。

そして、努力をしなければならないということは、それだけコストがかかるという事なのです。

(一般的に、一度顧客になってくれた人を繋ぎ止める事の方がコストはかからないと言われています。このような、顧客を繋ぎ止めるための考え方をリテンションマーケティングと言います。)

と、なんだか色々書きましたが、結論としては固定客はとても大切な人たちなのですという事です。
店舗管理
2015年1月20日

定番棚 | 定番品を置くための棚が、目立たないけれどもお店を支えているのです

定番棚
定番棚とは、ゴンドラ什器(ゴンドラ陳列に用いる什器)のうちで、エンド棚に挟まれている面、横に長い面の事を指す言葉です。

と、これは言葉で書いても伝わらないと思うので、以下の図をご確認ください。
定番棚
このように、大きな通路に面するエンド棚(エンド陳列を行う棚)の側面に続いている棚の事を定番棚と呼ぶのです。
  • 何を陳列するの?
さて、定番棚との名前だけでは何を陳列するかイマイチイメージがしにくいかもしれませんね。しかし、名は体を表すとも言うので、名前と全く異なるようなものが陳列される可能性は低いと考えられます。

そして、お気づきだと思いますが、いわゆる定番品を陳列するのがこの定番棚なのです。
 
(定番品とは、メジャーなブランドや、なければ困るような商品、そのお店で常に売られており、売れ行きが安定しているような商品が該当します。)

このような定番品は、コンスタントに売れるものであり、お客様はそのものが欲しくてワザワザ通路の中まで入りこんで買ってくれます。(上の図のとおり、定番品を買うためにはメイン通路から奥まったところに入らなければならないですよね?)

このような定番品を陳列するための棚を定番棚と呼ぶのです。
店舗管理
2014年12月30日

ミッシー | 今でもあるかもしれませんが、いわゆるヤングミセスの事です

ミッシー
ミッシーとはmissyと表記され、いわゆるヤングミセスという客層を指し示す言葉で、20台後半から30代くらいの女性を指す言葉です。
なお、カタカナ用語として同音となるMECE、ミッシーとなる言葉があるのですが、こちらはロジカルシンキングで使う言葉で「もれなくダブりなく」を示す言葉です。


さて、一昔前には百貨店や地方の量販店で見かけたこの言葉ですが、最近ではあまり聞かなくなりました。ヤングミセスと言われてもどんな人たちなのかがイメージしにくくなっているからかもしれませんね。最近では、既婚や未婚という区分にそれほどの意味合いを感じませんから。
店舗管理
2014年3月28日

フェイシング | 売場の顔を上手く作って売り上げ増を目指しましょう

フェイシング
フェイシングとは、各商品ごとに陳列する位置と陳列する数などを決定する事を言います。

お客様にとって買い物のしやすい売り場を構築する事は、売上を作っていく為に非常に大切なことです。そして、買い物をしやすい売り場を構築するためには、お客様に商品をどのように見せるか?言い換えると商品の顔(フェース)をどのように見せていくかを考えていく事がとても大切です。

例えば、商品が陳列されているゴンドラ内でバラバラに乱雑に陳列されているお店だとなんだか買い物しにくいですよね?また、誰も手に取らないような魅力の薄い商品が大きな場所を占めていて、魅力的な商品が少ししか置いていなかったらお店自体の魅力も下がってしまいますよね?(こういった魅力の薄い商品を死筋商品と言います。)

これに対して、しっかりと売れ筋の魅力的な商品を計画的に陳列されているようなお店は、お店自体の魅力も向上してくると思います。

このように、どのように陳列していくかを考えていくことを、商品の顔をどのように並べるかに例えて、フェイシングと呼ぶのです。

フェイシングが適切に行われていれば、お客様にとって買い物しやすい売り場を構築することができるので、売り上げの向上も見込めますし、在庫がなかったことによる機会ロスや過剰在庫による廃棄ロスも防ぐことができます。

関連用語
店舗管理
2013年12月4日

プラノグラム | 棚割りという言葉も最近ではカタカナ用語になっています

プラノグラム
プラノグラムとは、売り場の活性化を意図して、棚割りをどういう風にすればよいかを考える計画の事を言います。英語ではplan on diagramと表記され、それを略してプラノグラムと呼ばれるのです。

例えば、思いつきで適当にゴンドラに商品を並べているお店って買い物しやすいでしょうか?

生鮮三品(青果、精肉、鮮魚)がバラバラに並べられていて、ひき肉の隣に、お刺身が置いてあって、その隣には、キャベツが山積みになっているような売場が作られているお店です。

また、別に売れているかどうかは関係なく、鮮魚部門ではやたらサバが沢山おかれているようなお店です。どうでしょうか、ちょっと買い物がしにくそうなお店ですよね?

そうではなく、サバの陳列量を販売数量のデータから決めていったり、ひき肉の隣に何を陳列するのが望ましいのかを計画したり、お刺身としてどのくらいの量をパックにして販売するかといった事をちゃんと考えているお店だったらどうでしょうか。

こちらの方が買い物がしやすそうなお店ですよね?そして、買い物がしやすいお店であるという事は、売り上げも期待できるというものです。

あ、マンガに出てきた『プラナリア』については各自調べてみてください。高校の生物とかで習うインパクトの強い生き物です。
店舗管理
2013年12月1日

動線計画 | どういう風に動くべきかを考える事が重要です

動線計画
動線計画とは、お店や工場、事務所等において、人やモノの動きを分析し、効率的に仕事ができるように計画することを言います。英語ではflow planningと表記します。

例えば、アンパンを作っている工場を考えてみたいと思います。

アンパンを作る為に「小麦粉を受け入れたら、第二工場の西の端に持って行って、生地にします。そのあと、餡を入れるために第二工場の東の端へ持って行って、そのあと、第一工場で焼きます」といった事をやっていたらどうでしょうか?

なんだか、モノがあちこちに移動していて効率が悪そうですよね?

逆に、必要最小限しかモノが動かないような工場だったら効率はよさそうですよね?「小麦粉を受け入れたらそのまま隣の作業スペースで生地にして、その隣で餡を入れる」みたいな感じだったら、良さそうな感じですよね?

(工場のレイアウトは製品別レイアウト機能別レイアウト固定型レイアウトなどといろんな考え方がありますが、一般的に言うと移動距離は短い方が望ましいのです。)

また、先ほどの向上で作ったアンパンを販売するお店の事を考えてみたいと思います。

例えば、商品を検品する場所から各部門の作業場まで売り場を通っていかないといけないようなお店だったらどうでしょうか?

効率が良くないだけではなく、忙しい時間帯には、お客様とぶつかったりして事故が発生しそうですよね?

いずれにしても、動線計画の基本はシンプルイズベストというやつです。
店舗管理
2013年11月28日

定温倉庫 | 一定の温度で保存することに意味があるのです

定温倉庫
定温倉庫とは、温度や湿度などが変化することによって品質が低下するような商品を、一定の温度や湿度で保管することが可能となる倉庫のことを言います。英語ではfixed temparture warehouseと表記されます。

一定の温度でモノを貯蔵することができるので定温倉庫と呼ばれているのです。(一定の温度→定温というわけですね。)

そして、同じ読み方の日本語に低温倉庫というものもありますが、こちらの定温倉庫は一定の温度でと言っているだけで、別に低い温度を要求されているわけではありません。また、こちらはlow temparture warehouseと表記されます。

さて、この定温倉庫はどういったモノなのでしょうか?一定温度と言っても、イマイチわかりにくいですよね?

例えば、お米などを収穫後どのようなところに保存しておくと思いますか?もちろん、野ざらしというわけにもいかないので、倉庫にしまっておきますよね。

では、その倉庫は温度管理がなされていない、暑い日は40度を超え、寒い日は氷点下まで下がるような小屋みたいなところでしょうか?

また、湿度も管理されていない様な所で、条件次第で結露を起こしたりカラカラに乾燥するようなところに置いてあるのでしょうか?

なんだか、そんなところに保存していたら、表面が割れたり、最悪の場合カビが生えたりして、たちまち美味しくなくなりそうですよね?

このため、一定の温度や湿度に保たれた定温倉庫に保存されることがあるのです。

そして、この定温倉庫は摂氏10度から20度程度の一定の温度で保存するというイメージで、商品に適合した一定の温度で貯蔵するというものになります。

上記のお米以外では、コーヒーとかフルーツなどがこの定温倉庫で保存されます。また、ワインなどもこういった倉庫で保存されます。

どれも、冷やしておく事はないけれどもちゃんと温度管理をしておきたいような商品ですよね?
店舗管理
2013年11月25日

低温倉庫 | 低い温度で保存する倉庫ができて世の中が変わりました

低温倉庫
低温倉庫とは生鮮食品のように、品質を保つためには低い温度で保存する必要がある商品を、外気よりも低い温度で貯蔵する倉庫のことを言います。

この低温倉庫は、倉庫内部を外気よりも低温に保つため、エアカーテンや防熱扉などを設置し、倉庫内部の温度を低温に保つように配慮されています。

さて、このような低温倉庫の存在により、従来は保存の難しかった生鮮食品を保存することが容易になりました。

このため、農産物が収穫されたり、水産資源が採取された後、ある程度の期間は品質を保ったまま保存することができるようになり、生産者側のみならず、消費者側も価格が安定するといった効果を享受するようになりました。

大げさな言い方をすると、低温倉庫が誕生して世の中が変わったのです。 

関連用語
定温倉庫
店舗管理
2013年10月23日

見切り販売 | 早めの見切りで損失を最小限に抑えるのです

見切り販売
見切り販売とは、いったん決めた売価を様々な理由で引き下げて安く販売し、売り切る事を狙う事のを言います。

■もうすぐ売れなくなるのがわかっているなら安くして売ります

例えば、スーパーのお惣菜コーナーなどで消費期限が迫っているコロッケを半額にして販売すると言ったことが行われます。

この場合は、物理的に食用できなくなる危険性があるため、まだ食品としての価値があるうちに安くしてでも売ろうといった発想です。

また、ヒーローものの子供向け番組の放送がそろそろ終わりそうな場合に、食玩を半額にして販売するといった事が行われます。

これはおもちゃ屋さんとかでも行われますね。こちらは、商品としての物理的な価値は残っていますが、商品として陳腐化してしまうため価値が残っているうちに売ってしまうといった発想です。

こういった場合は、「どうせ捨てるくらいなら(廃棄ロスが出るくらいなら)安くても…」といった発想なのでわかりやすいですよね?

■売れない商品は見切り販売で処分します

また、商品としてはまだまだ長い間販売できるとしても、売れ行きが思いのほか芳しくなかったような場合には、見切り販売が行われることがあります。

「せっかく仕入れたもので、まだまだ売ることができるようなモノを安く売るなんてもったいないよ…」と考える方もいるかもしれませんが、こういった、売れない商品(こういうのを死筋と言います)が陳列棚にずっと存在しているといろいろなマイナスがあるのです。

例えば、売れそうにないものがたくさん並んでいるようなお店では、「あのお店、欲しいものが並んでいないよ…」といった風にお店自体の魅力度も下がります。また、本来なら、売れない商品が並んでいる場所で売れるはずの売上を逃している(機会ロスと言います)といった考え方もあります。

こういったお店側の行動を見切り販売というのです。

onnanoko_bustup
はあ、たくさん仕入れたけどぜんぜん売れないわ。

neko
悲しいけど、見切り販売で現金化しちゃいましょう。棚を塞いでおくと損ですし、お金を眠らせていることになりますから。

onnanoko_bustup
そうねぇ。思い切って9割引きで処分しちゃおうかしら。見切り販売って株とかで言うところの損切りよね。


■少し多めに仕入れます

ただ、上手く商売をやっているお店で会っても見切り販売は発生することがあります。というのは、機会ロスを避けるために少し多めに仕入れるからです。

例えば、21時まで営業しているお店が19時の段階でパンが売り切れたなどというケースを考えて見ます。

この場合に喜んでいるようでは小売業としてはあまり上手くありません。というのは、19時から21時までの2時間はお客様にとっては欲しいものが買えないお店で、魅力が損なわれてしまっているからです。

また、商品があれば売れたはずの売上も諦めることになっているので、あまり商売としては良くないのです。

このような事を避けるために、少しだけ商品は多めに仕入れるのです。

そして、売り切れなかった部分については廃棄ロスを避けるために見切り販売として安くしてでも売り切るといった事が行われます。

完璧な需要予測は不可能なので、商品が売り切れになるぐらいだったら、見切り販売を行ってでもそのリスクを避けたいと考えるのです。

■コンビニでは見切り販売をあまりしません

さて、見切り販売をめったにしない業態があります。それはコンビニエンスストアです。これは本部の指導が行き届いていて、在庫管理の精度が高いと言った事が一つの理由です。

見切り販売を常態化すると、見切り販売だけを目当てにするお客様が集まってくるので、仕事量が増えますが、儲からないと言ったことが発生してしまいます。そのため見切り販売をあまりしないように、在庫管理をしているのです。

また、もう一つの理由は本部が見切り販売をしないように指導しているといった事も挙げられます。ただ、見切り販売の妨害は独占禁止法で禁じられている優越的地位の濫用とされているため、見切り販売の妨害はないようです。

解説で出てきた用語・関連用語
優越的地位の濫用

関連法令
独占禁止法(19条)
店舗管理
2013年10月20日

値ごろ感 | 値ごろ感とは株式用語だけで使われる言葉ではありません

値ごろ感
値ごろ感とは、ある品物について、消費者などその品物を購入する側が感じる価値相応の値段であるとの感じのことを言います。

一般的に、消費者は品物についてある程度のイメージする価格情報を持っています。

例えば、「缶ジュースは120円くらいかな…」といった感じの価格情報を持っているのです。(こういうのを参照価格と言います)

そして、そういった価格情報と照らし合わせて「適切な価格だな…」と感じられるような価格についての感じを『値ごろ感』というのです。

また、こういった値ごろ感については消費財だけでなく、株式などでも言われることがあります。

「今日の株価上昇は値ごろ感によって、買いが入ったためだよ」みたいな解説も使われる言葉ですね。
店舗管理
2013年10月6日

ピクトグラム | 図で表示すると直感的に理解できるのです

ピクトグラム
ピクトグラムとは、絵などを用いてビジュアルで概念や情報を示すためのモノのことを言います。英語ではpictogramと表記されます。

このピクトグラムは、ぱっと見で何を示しているかが理解できるように作られています。
 
例えば、『車いす』のデザインがなされていれば、体が不自由な方に対する配慮がなされているとか、『逃げる人』のデザインがなされていれば非常口になっているといった感じです。

このように、言葉を使わないので、その国の言語が分からなくともなんとなく意味は分かるといった感じになります。

(言葉が分からない国に行っても、非常口がピクトグラムで表示されていたら安心ですよね。)
店舗管理
2013年9月24日

商物分離 | 物流と取引の流れが一致するとは限らないのです

商物分離
商物分離とは実際のモノの流れである物流と、取引の流れである商流が別となる事を言います。

卸売業者から小売業者が仕入れるといった素朴な取引では、実際のモノの流れである物流と、取引の流れである商流は同じになります。

この場合、卸売業者小売業者という取引とともに、モノも流れていきます。
  • 商物分離の例
この、小売業者からの発注に基づいて卸売業者が販売するという場合でも、商物分離となるケースがあります。

例えば、このような時に、卸売業者は在庫を持っておらず、製造業者から直接小売業者に納品してもらったとしたらどうなるでしょうか?

このような場合、物流は製造業者→小売業者になりますよね?

こういったケースを商物分離というのです。
店舗管理
2013年9月18日

インターフェースコスト | 取り扱う人や会社が変わるごとに発生するコストです

インターフェースコスト
インターフェースコストとは、経済的な主体同士のやり取りにかかるコストのことを言います。

例えば、Aという卸売業からBという小売業が商品を仕入れた際に、発生するコストのことを言います。(請求書のやり取りとかでかかる事務の費用とかですね)

また、Aという卸売業内でも、仕入れ先から倉庫までの物流にコストがかかります。

このように各経済主体の間(インターフェース:接触面)で発生するコストといった意味の言葉です。

さて、このような費用を物流の最上流から最終消費者の手に渡るまでといったサプライチェーン全体で削減してく事ができれば非常に大きな効率化につながるのです。
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