リスケ
リスケジュールとはリスケとも呼ばれ、金融機関に対して債務の返済計画を変更してもらい、返済を長期化することを指す言葉です。

そして、返済が長期化するという事は、毎月支払う元金分が減少するという事になります。

例えば、600万円を5年で返済するという約束で金融機関からお金を借りていたとします。
当初は約束通り(約定どおり)毎月10万円の元金を支払っていたとします。(5年は60か月なので、600万円÷60か月でひと月10万円です)

その後、経済状況の変化によって、どうしても月10万円の返済が難しくなってしまって、リスケジュールをお願いし、月5万円の返済にしてもらったと言うのがこのリスケのイメージです。

この場合、月5万円の返済では当初約束していた期間よりも返済期間が長くなりますよね?

このような当初の返済スケジュールをリスケジュール(予定を組みなおす)といった意味合いでリスケと呼ばれているのです。

■リスケは企業再建の切り札となりえるか

さて、ここで当初の予定と異なる返済計画(つまり月々の返済を少なくするという事です)を金融機関にお願いするため、毎月の資金繰りは楽にはなります。

しかし、筆者の経験や周りの状況を訊く限りリスケジュール(リスケ)単体では企業再建の決め手とはなりえないと感じています。

企業の業績を良くするためには日々のコストカットや返済元金のカット等の資金繰りだけではなく、しっかりと利益を獲得していくことが必須です。

そして、利益を獲得するためには売上の向上を図る必要があります。しかし、この売上の向上を図るためにはある程度の運転資金が必要となってきます。

しかし、リスケを金融機関にお願いした企業については追加の融資を金融機関に打診しても応じてくれる可能性は極めて低くなります。

(リスケをすると金融機関内の格付けの関係上、経営改善計画書等を提供してもらえないと機械的に融資対象外となるとの事です。逆に言えば、そういった計画書をしっかりと作成し提出できれば良いので、その辺は専門家の出番です。)

しっかりと、将来を見据えてどうやって現在の状況を抜け出すのかまで含めた計画を作成し、その窮境を抜け出すための手段の一つとしてリスケジュールを活用するのならば、リスケは有効な手段とはなりえますが、目先の資金繰りが苦しいからといった理由だけでリスケを打診したとしても、企業再建の切り札とはなりえないのです。

■リスケ後に必要な対応

リスケを行って毎月の返済が軽くなってもそこから企業を立て直すためには、基本に忠実に頑張っていく必要があります。

上で書いている通り、あくまでリスケは時間を稼ぐための方法であり、問題自体を消滅させるものではありません。

短期的には資金繰りの改善やキャシュフローの改善が重要ですが、長期的には結局は利益が返済原資となります。

そのため、収益を増やす(売上を増やすか副収入を得る)か費用を減らす(売上原価を減らすか、販管費等を減らしていく)しか無いのです。

これらの収益を増やす方法はマーケティングの施策が有効になりますし、費用を減らすためには在庫管理の精緻化による在庫圧縮などが有効になってきます。

いずれにしても、リスケは最終解決策ではなく、再出発のための猶予時間なのです。

ただし、実務的には売上を増やすためにも、コストを減らすためにも投資が必要だったりします。

わかりやすい事例では、とある小売業がすごく旧型の冷蔵庫を使っていて毎月100万円近い電気代が掛かっていました。

新型の1000万円の冷蔵庫を導入すれば毎月の電気代が50万円になるという状況でも、リスケをした場合は融資を受けるのは事実上不可能になります。

願わくば、こういった明らかな改善につながる投資には融資してもらえるようになるといいのですが。