季節資金
季節資金とは季節的な要因で発生する資金需要のことを指す言葉です。いつも必要となるような運転資金ではなく、特定の時期に発生する資金を切り離して言う言葉です。

■季節によって必要な資金です

これは、納税に必要な資金や賞与の支払資金、特定の時期のみに需要が発生するような商品の仕入資金等が挙げられます。

例えば、賞与(ボーナスですね)を出している企業では、6月や12月には賞与を支払わなければならないため、その月については通常の月よりも支払いの原資となる資金が余分に必要となります。

また、食品小売業などでは年末にはお正月用の食材を買い求めるお客さんが殺到します。小売業は現金商売なのでそれほどではないかもしれませんが、小売業に商品を卸す卸売業や、商品を作る製造業は正月用の商品を確保するために、事前にお金を支払って製造を行ったり、製造業からの仕入を行うはずです。

その結果、お正月用の売上を確保するために、大きな資金需要が発生するというわけです。

そして、このような季節的な変動に基づく資金需要を季節資金と呼ぶのです。


これに対して定常的に発生する資金を上でも挙げている通り運転資金といいます。それぞれをまとめると以下のようになります。
項目 運転資金 季節資金
資金の性質 継続的に必要となる資金 特定の時期に一時的に発生する資金
主な使途 仕入代金、給与、家賃などの日常経費 賞与、納税、繁忙期の仕入、イベント準備など
発生時期 毎月継続的に発生 年に数回など、特定のタイミングで発生
予測のしやすさ 比較的安定的に予測可能 時期が固定されているため予測しやすい
資金調達の方法 短期借入、手形割引など 短期借入や一時的な資金手当が中心
資金繰り表での扱い 常に考慮される基本的な要素 一時的な資金ギャップとして考慮

■季節資金は突発的に発生しません(季節資金は予想できる)

さて、このような季節資金ですが、かなりの確度を持って事前に予測できるといった特徴を持っています。

お正月用の商品を製造するのなら、年末前後に大きな資金需要が発生するのは毎年の事ですし、賞与の支払いや税金の支払いも前もって予測できるものとなります。

また、多くの業種には繁忙期というものがあり、大きな売り上げが作れる季節というのは逆に言うと多くの運転資金が必要とされる季節であるという事ができます。

このように、事前にある程度予測できる資金需要ですので、先を見越して事前に手当てしていくのが望ましい資金であると考えることができます。

具体的には、賞与資金が必要な6月と12月に一時的な借り入れを起こして手元資金を厚くしておき、売上が回収できたら返済するなどです。

■資金繰り表をつけてみませんか?

このような季節資金や運転資金など現金の動きは、未来についてある程度は予測できます。それをまとめた表が資金繰り表と呼ばれるもので、入金と支出の予定を一覧にして現金の不足に陥らないようにするためのものです。

本当に月次レベルの簡単なものでいいのでぜひこの資金繰り表をつけてみてください。それも大学ノートでいいので、
  • 現在の現金残高
  • 入金(売上の入金、借り入れの実施など)
  • 出金(仕入れ代金、給料、家賃、税金、返済、今回のテーマの季節資金など)
をまとめて書いてみてください。何処かの月で現金が足りなくなることが把握できれば、そこで足りなくならないように手当をすればよいのです。(数カ月先に資金ショートすると見えていれば対処方法も考えられます)