フォーマル組織
フォーマル組織とは、インフォーマル組織の反義語で、公式に定められた組織のことを指す言葉です。公式に定められている組織ですから、組織の目的を達成するために意図的に構築された組織であるという事ができます。

指揮命令系統が明確となるよう、組織内での職位によって上下関係を明確化し、誰がどのような権限を持っているかを公式に定めるような組織形態となっています。

と難しそうに言っていますが、通常の組織図で定めれらるような組織が該当します。例えば、社長の下に各部署を統括する部長が存在し、その下に課長、係長がいるようなイメージです。 

とはいえ、このような言葉は普段は用いません。というのは、組織を運営していく中である意味当たりまえの事であるからです。

そのため、この言葉は組織内に自然発生的に生じたインフォーマル組織を説明する際に、対比を強調するために使われたりします。

ちなみに、インフォーマル組織のインとは否定を表す言葉になります。そのため、フォーマル組織を公式な組織とするのならば、インフォーマル組織が非公式な組織となるのです。

(インは日本語の『非』とか『不』に該当する言葉でポッシブルが可能と訳されるのに対し、インポッシブルが不可能とされます。)

なお、マンガに出てきた直接部門とは直接的に売り上げを上げるような営業部や販売部といった部署、間接部門とは直接的には売上を上げない総務部や経理部といった部署のことを指す言葉です。

実務面からの加筆:
正式な組織、公式に設定された組織という意味の言葉です。

「何を当たり前のことを」とお考えになるかもしれません。

しかし、お勤めの方はあまり想像がつかないかもしれませんが、組織が体系的に整備されていない企業はとても多いのです。

組織が体系的に整備されるタイミングはどこでしょうか?

人がいればすぐに正式な組織ができるわけではありません。社長が起業し、人を雇い始め、従業員が増え始め、なんとなく役割分担を行い無理やり会社を回していく。

そして、それでは回らなくなって初めて組織づくりに着手するといったイメージです。

■組織を作るときが危険

上記のような社長が起業したときの仲間といい感じでやっていた会社が、組織の整備を図るとき、意に沿わない処遇を受ける人が生まれてきます。

ただ、古参や功労者だからといって特別扱いすると、今度は新しく入った人から不満が出ます。

このような難しい舵取りに、企業を大きくしようとするとどこかで直面することとなります。

■企業は大きくならないといけないのか?

と、ここで究極の疑問、「企業は大きくならないといけないのか?」といったものが生じます。

個人的には、すべての企業が従業員数の拡大とそれに伴う組織拡大を志向する必要はないと考えます。

人材を親族や知り合いだけに限定し、家業として長く続けている立派な企業も存在するのですから。


初出:2015/10/15
更新:2025/06/08