
こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。行政書士試験の攻略法について書いていますが、第三回目として、行政法の攻略法について考えていきたいと思います。
『行政』書士ですので、行政法の学習が非常に重要になる事は言うまでもありません。というか、300満点中112点もの配点がなされているので行政法が行政書士試験の主戦場となります。そのような試験対策上きわめて重要な内容なので、行政法に絞って説明をしようかなと考えております。
第三回目は『働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法』といった記事になります。
■行政法はなじみが薄い法律です
さて、民法や商法・会社法、憲法ならばある程度日常生活で触れることもあるかと思います。しかし、行政法になると、公務員さんや、行政機関とかかわりがある方でないと、あまりこのような法律に触れる機会はないハズです。しかし、中学生のころに習った公民の教科でも多少はこの分野について学んでいるはずですし、運転免許を持っている人も多いと思います。(運転免許を持っている人は、自分に当てはめて考えられるので、ちょっとだけ行政法の分野の勉強がしやすくなります。)
そのため、なじみが薄いとか、重箱の隅をつつくような細かいお話が多いとかで拒絶反応を起こしがちな行政法ですが、全く手がかりがないわけではないのです。
■衝撃的なお話をします
と、なじみが薄くても手掛かりがないわけではないとお話しましたが、もっと衝撃的な話があります。というのは、(ビックリして椅子から転げ落ちないようにしてくださいね)行政法などという名前の法律は存在しないのです!
「じゃあ勉強のやりようがないじゃん」みたいな心の声が聞こえたような気がしましたが、無視してお話を進めます。
この行政法とは、『法』と付いていますが、そのような法律があるのではなく、行政に関わる法律の分野だと思ってください。民法などと並列に並んでいるのに、分類のレベル感が違くてモヤモヤしますが、そのような分類にケチをつけても合格に一歩たりとも近づきませんので無視して学習を勧めていく必要があります。
■具体的には
と、このままでは六法を買ってきて法律の条文を見ながら勉強をしたいと考えていても、それがかないませんので、法律名を明記していきたいと思います。行政法分野は
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
- 地方自治法
■言葉になれよう
さて、具体的な学習方法について考えていきます。まず筆者が行政法に取り掛かった際、一番戸惑った事は、「行政法という法律がない事」ではなく、「言葉の意味が分からないこと」でした。なじみのない言葉遣いに、なじみのない様々な概念。必要以上(と思われるほど)物事を細かく分ける考え方。アレルギーを起こすには十分すぎるほどのハードルがこの行政法の学習には存在しています。
端的に言うと、本格的な学習に入れるようになるまでで、かなりのハードルがあるのです。しかし、ここは我慢して一個一個の概念を頭にしみこませていく必要があります。辛抱強く学習していれば、いろいろな概念がつながる時が来ますのでそこまでの我慢です。
と、いきなりの精神論で恐縮ですが、この部分は精神論で突破してもらわないといけない領域となっています。というのは、学習をこの先進めていくにしても、色々な内容が、この行政法特有の概念を使っての説明されるので、言葉が分からないと極めて非効率になるからです。
(もちろん専門用語を使わずにテキストを書くこともできるとは思いますが、そのようなテキストでは、専門用語なら一言で説明できるような内容を繰り返し多量の文書で言い換えるため、極めて分厚くなりますし、試験対策上、専門用語が分からないままでは問われていることが判らない可能性も生じますので、役に立たないテキストになってしまいます。)
■言葉へのなれ方
と、精神論だけではどうにもなりませんので、言葉へのなれ方をアドバイスします。これは、回数を繰り返す事です。よく、英単語の学習等で、少ないページを一回目から完璧にしようとして、ひたすら書いて覚えるとか、何度も何度も音読するといった事をする人がいます。
しかし、記憶への定着といった考え方では、このような学習方法は非効率ですし、精神力をかなり消耗するような学習方法となっています。
そうではなくて、「一回ではどうせ覚えられないよ」ぐらいの軽い気持ちでテキストを流し読みしてみてください。その後も時間を見つけては軽く流し読みをするくらいの感じでやっていくとだんだん拒否反応が消えてきます。
(はじめて学ぶ分野はいきなりテキストを読んでも頭に入らないけど、独学の場合、学習方法としてテキストを読むしかないので独学だと効率はかなり悪くなります。)
ハッキリ言います。言葉になれさえすれば高得点を確保できるのがこの行政法の分野です。言葉の定義を厳密に問うてくるような問題も多いです。そのため、言葉にさえなれることができれば高得点を確保できる分野であるという事ができます。
とすると、この分野については、いかに繰り返し学習をして言葉に慣れるかがカギを握っています。繰り返しテキストを読む。幸運にも音源や画像を入手できればそれを繰り返し視聴する(倍速で見るのがおススメです。)等の学習方法を採れば、素早く言葉に慣れることができるのでお勧めです。
■言葉に慣れたら
さて、言葉に慣れたらやることは一つです。それは過去問をひたすら解くこと。選択肢一つ一つについて、なぜそれが誤りなのか、正しいのかが過去問の問題集には書いてありますので、それを自分の中で根拠を持って説明できるレベルまでやっていく必要があります。というか、その後にもっと上級の資格取得を目指しているとか、そういった事情がない限り、必要以上のレベル感を追いかけるのはムダになります。
行政書士の合格を目指すだけなら、行政法について学者先生が書いた『基本書』なる本を読むとか、類似資格の行政法の分野の問題集に手を出すとかは不要です。
パレートの法則と収穫逓減の法則といった、良く出題される分野は全体の中の一部でしかなく、必要以上の高得点を目指す場合、効率がきわめて悪くなるといった経験則があります。(合格点以上を確保できれば満点でも合格点ギリギリでもそこに実質的な差は存在しません。)
そのため、そういった手を広げすぎる事は、時間という資源を無尽蔵に投入できる人ならばともかく、効率が良くないため、実質的には合格から遠ざかる原因となりえます。
そもそも論ですが、試験問題で繰り返し問われる内容は、理由があって繰り返し問われていると考えられます。出題をする側に立てば、例年の傾向を全く無視して新たに問題の出題分野から考え直すような無駄は、好まないと考えられます。
また、資格試験と言えどもでたらめな運営をするわけにはいきませんので、(難易度評価委員会なる委員会が試験を運営している組織内にあります。)難易度の上下も説明をできるような範囲にとどめておきたいと考えるのが人情です。
これを無視して、いきなり前年と全く違う傾向の問題を出した結果合格率が例年の10分の1とかになると、困るのは中の人です。
そのため、過去問の傾向はある程度は踏襲されると考えるのが自然なのです。
行政書士試験合格サイト 東京法経学院

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このように、言葉に慣れるために繰り返し学習を行い、さらに、過去問中心で対応するというのが、行政法の攻略方法であると考えられます。
なお、記述式については、行政法分野は1問、20点の配点となりますが、せいぜい40文字前後の作文ですので必要以上に恐れる必要はありません。
問われている内容に沿った形で、キーワードをつなげられれば自ずと高得点になりますので、学習の基本線は言葉に慣れ、その後は過去問中心対応で良いと考えられます。
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