株式持ち合い
株式持ち合いとは、株式会社が相互にそれぞれの株式を保有しあっている事を言います。(互いに)株式を持ち合うから株式持ち合いと言うのですね。

そして、事象としては、株式を互いに持ち合っているだけなのですが、この株式を持ち合う事によって様々な効果が表れます。

お互いに株式を持ち合っているので、相互に安定株主を確保できる、取引関係の強化(資本提携と呼ばれることもあります)といった事が図れるという利点があります。

特に、安定株主としては重要で、企業の敵対的買収(敵対的TOBなど)への対抗策や、経営陣にとって都合の悪い株主提案等を否決することにつながってくるのです。

(自分がうるさい事を言うと、株式を持ち合っている相手もうるさい事を言ってくるので黙っていようという発想です。)

但し、株式を持ち合っている状態で、相手先企業の業績が悪化すると、株価の値下がりの影響を受けますし、株式の流動性も低くなってしまいます。

また、株主からのチェック機能が効きにくくなるため(うるさい事を言う株主が少なくなるため)非効率な経営が温存され、長期的に企業価値が損なわれる可能性があるという可能性もあります。

さらに、一般的には株式持ち合いの株式は、収益性がそれほど高くないので、収益率を引き下げ、自社のROAROEに対して悪影響を与える可能性が高いといった問題もあります。
 
株式持ち合いで安定株主対策をしていたと思いきや、そこをアクティビストに指摘される可能性もあるのですね。(一般の株主にとっては、経営陣の都合で収益率が下がっている状況は望ましくないですからね。)
事業を営むのに必要な情報
姉妹サイトとして開業や創業、事業経営に大切な情報をコンサル目線でまとめてみました。