共益権
共益権とは、株式会社の株主の権利として権利を行使した結果、株主全体の利益となるような権利のことを言います。

『共』通の利『益』となる『権』利、だから共益権といったイメージです。

さて、自らの権利を行使することが、共通の利益となる権利とはなんでしょうか?そういった者があると思いますか?それとも、「そんなことあるわけないよ。誰かの利益は誰かの損失だよ」といったゼロサムゲームの方が正しく思えますか?

と、答えの出にくいお話は止めにして、共益権の話に戻ります。
  • 具体例
共益権とは、権利を行使することが株主全体の利益につながるという事です。このことから、議決権を行使する事や、株主提案を行う権利が該当するとされています。

企業が上手く経営されれば株主は結果として株式の値上がり益からキャピタルゲインを得たり、配当金でのインカムゲインを得られるといった発想なのですね。

なんだかアクティビストみたいな考え方であるという事もできますね。

■共益権とコーポレートガバナンス

共益権は株主全体の利益を守る仕組みです。その意味で(共益)権なのです。例えば、会社が正しく運営されていなければ株主の利益が守られません。そのため、株主がコーポレートガバナンスを改善させるための監視の目となりえるのです。

株主は議決権を持っていますので、役員に対して解任するとか次選任しないといったあ圧力をかけることができます。

この事が、会社の役員へ対して緊張感を与えることにつながるのです。また、近年では株主によるガバナンス機能の発揮が注目されています。

不祥事があった際、自浄作用が働かないような組織の場合は株主から圧力をかけて運営を正常化させることに繋がるのです。

また、株主には役員へ対して株主代表訴訟というムチを振るってしっかりと経営してもらうと言ったこともおこわれます。会社が誰のものかという議論は難しい議論になりますが、会社の損失は株主の損失ですので、役員の不味い意思決定で会社が損失を受けたら株主代表訴訟を起こして、弁償させることも可能なのです。

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