間接責任
間接責任とは、債務について債権者に対して直接の弁済義務を負わないような責任形態のことを言います。

例えば、Aさんがある会社の株主で、更にその会社の取締役をやっていたとします。しかし、この会社は不況のあおりを受けて、B社からの債務を返済する前に倒産してしまいました。

この場合において、AさんがB社から直接債務を取り立てられないというのが間接責任となります。

Aさんは株式会社の株主ですので出資金をあきらめるだけで責任を果たした事になるのですね。(これを有限責任と言います。株式会社の場合有限間接責任なのですね。)

なお、こういったケースでB社から直接債務を取り立てられるような形態を直接責任と言います。もし仮にAさんの会社が株式会社ではなく合名会社だったりした場合、B社への負債はすべて弁済しなければなりませんし、(無限責任と言います)直接的にB社から取り立てられることになります。(これを直接無限責任と言います。) 

■間接責任のメリットとデメリット

間接責任は有限責任制度と合わせて投資家のリスクを出資額に限定することに役立ちます。その結果によって株式会社制度の基盤となっています。

株式会社制度によって資金調達が円滑になるのでとても効果的な発明だったりするのです。例えば、1万の出資をしたばあい、間接責任+有限責任であれば出資の1万円を放棄するだけで責任を果たしたことになります。

と、説明がどうしても間接責任+有限責任になってしまっているのは理由があります。理屈で言えば、以下のように間接責任、直接責任という軸と有限責任、無限責任という軸の4パターンが考えられます。

責任のとりかた\責任範囲 有限責任 無限責任
直接責任 直接有限責任
(ほぼ存在しない/契約上の特約例のみ)
直接無限責任
(合名会社の社員、合資会社の無限責任社員など)
間接責任 間接有限責任
(株式会社の株主、合同会社の社員など)
★今回の記事です
間接無限責任
(実務上は存在しないと考えられる。)

頭の体操として、4つの事例は考えることはできるのですが、実務的には直接無限責任と、間接有限責任が制度的には使われているのです。