デプスインタビューとは、深い内容を聴きだすためのインタビューで、被インタビュー者とインタビュー者が相対して行われます。
イメージとしては、文字通りデプス(depth)なインタビューなのです。
さて、どのような時にこのデプスインタビューが行われるのでしょうか?ある製品の評判について消費者10,000人の意見を集めるようなときでしょうか?
違いますよね。時間もかかりますし、どちらかというと、深く特定の内容について聞きたいようなときに採るような方法ですよね。
例えば、「どうしてこの製品を選んだんですか?」と単に聞いた場合、消費者自身が自覚している内容は話してくれるかもしれません。しかし、消費者自身が自覚していない真の理由があったとしても、通常の聞き取りやアンケートでは聞くことが出来ません。(自覚していない事は表現できないですからね。)
しかし、デプスインタビューといった形式を採れば、そういった深いところまで聞くことが出来るかもしれません。
そして、一対一で聴くわけですから、他の人には知られたくないようなデリケートな話題についても効くことが可能ですし、複数人で実施するグループインタビューのように、同調圧力が働いて思っている事と違う事を聞き出す可能性も下げることが出来ます。
と、すごく良い調査方法のように書いていますが、もちろんデメリットもあります。
というのは、一対一で時間をかけて聞くわけですから費用が凄くかかりますよね。また、聞き出すといった視点ですので、アイディアが発展するといったタイプの聞き方でもありません。
いずれにしても手法の長所と短所を考えながら知りたい内容に対して最適な方法を選んでいく必要があるのですね。
- 掘り下げていくのです
作り手がどれだけ考えて商品やサービスを作り上げても、それが消費者に届いているとは限りません。
場合によっては、消費者が考えている商品やサービスの価値と作り手側の価値観が全くずれている可能性もあります。(消費者が感じている品質を知覚品質と言います。)
このような場合、作り手にとっての改良が、消費者にとっての改悪になる危険性すらあります。
例えば、ラーメン屋さんがサイドメニューで餃子を出していたとします。お客様にトテは手軽に食べられることが喜ばれてたのに、お店側はがっつり食べてもらっているから喜んでもらえていると認識しているとします。
この場合、お店が売れ行きを伸ばそうと内容量を大きくしてもっとガッツリ系に改良したとしても、お客様にとっては改悪になってしまうでしょう。
このように、お客様の感じている価値をしっかりと訊くことが重要なのです。
・デプスインタビューで訊く
デプスインタビューの場合、インタビューをする人が臨機応変に訊くことができるため、この「本当は手軽に食べられる事がうれしい」といった消費者の本音を聞き出せる可能性があります。
もちろん、なぜかを突きつめる手法ですので聞かれる方はかなりの負荷がかかりますので、多用は難しいですがとても有効な手法です。
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