
機能資本とは、企業経営に直接影響力を行使できる株式や出資のことです。
この記事では、機能資本と無機能資本の違いや、所有と経営の分離が起きる理由を解説します。
<簡単な説明>
イメージとしては、モノを言う株主(アクティビスト)と言った感じで、経営に関与していきたいと考えているような出資者の事ですね。
でも「あれ、株式会社では通常は株を買えば議決権が行使できるよね?だったら基本的にはすべて機能資本では?」という考え方もあると思います。
しかし、大きな企業では所有と経営の分離という状況が発生しがちで、一株主は何ら経営に関与することができないという事があります。
例えばあなたが「経営に関与していきたいよ」と考えてソニーやトヨタ、イオン、といった大企業の株を取得したとします。
でも、あなたの議決権を行使したところで、取締役の選任に影響を与えられるわけではないですし、実質的には意味を持たないですよね?そのため、実質的には無機能資本という分類になるのです。(もちろんあなたは大富豪で莫大な数の株式を集められるならばこの限りではありませんが。)
逆に、大株主の持っている株式は同じ株式というモノでありながら数が多いという事で機能資本になります。こちらは会社の経営に影響力を行使できるわけですからね。
■機能資本と経営支配権の関係
経営支配権とは、企業の意思決定に決定的な影響を与え得る権限のことをいいます。この経営支配権を得るためには株式の保有による議決権比率や株主間での契約など自身の持つ株式で影響力を与える構図をどう作るかにかかってきます。
今回のテーマである機能資本は、支配権を有する株主や株主グループが保有する資本を指します。一般的には議決権の過半数(50%超)または特別決議要件(3分の2以上)を確保すれば株主の考えで取締役を専任したりできますので、強固な支配力を持ちます。
また、仮に持株比率が低くても株主構成によっては高い影響力を発揮するケースもあります。例えば、経営に関与するつもりが無い人が持っている株式の比率が大きければ、その人達の影響力を無視して、実質的に影響力を行使することができたりするのです。
また、前述の通り、少数の株式しか持っていない株主は経営に関与することが基本的にはできませんので、株主が広く分散していれば比較的少しの株式でも機能資本となりえます。
例えば、創業者一族があまり多くの株式を持っていないケースであっても、社内持株会や取引先が安定株主になっていれば、実質的に会社を支配するつもりで株式を保有しているのが創業者一族だけだったりするため、その企業を支配することができると言ったことが起こりうるのです。
イメージで記載するならば、会社を動かす権利は「経営のハンドル」のようなものです。
少しだけ株を持っていても、そのハンドルには手が届きません。でも、たくさん株を持っていると、ハンドルをしっかり握って方向を決められます。
また、その株式の数が過半数でなくても、自分に基本的に賛成している人と合わせて過半数を保有していれば「経営のハンドル」を握ることは可能です。
確かに出資を受ければ返さなくて良いお金が手に入り、企業の運営は安定しそうですが決して出資者に機能資本となるような量をわたしてはならないと考えます。
出資は『返さなくて良い』お金ではなく『返せない』お金なのです。基本的に経営者の意思だけでは出資者と手を切ることができませんし、経営者と出資者では制度上は出資者のほうが立場が上になります。(会社は株主のもので、経営者は代理で経営しているに過ぎない)
そのため、機能資本となりうるような量の株式を単一の主体へ渡すべきではありません。特に単一の株主に特別決議要件の3分の2以上の株式、また過半数(50%超)の株式を渡すというのは、出資をしてもらう行為ではなく、会社を売り渡すのと同義だと考える必要があります。
別の『プロ』経営者を送り込んでくる口実は、「経営基盤の強化」とか「ガバナンス向上」などと相場が決まっています。仮に抵抗が成功して一気に経営者交代までいかなくとも、株主から取締役の過半数を占める取締役を送り込まれたりと、機能資本を持っている側が経営権を握るやり方はいくらでもあります。
そのため、出資を受ける際は出資者の意向(経営に関与するつもりがあるのかどうか)を慎重に検討し、可能ならば自分が少なくとも過半数の株式を保有する、それが難しければ、複数の出資者が牽制し合い、結果として自分が会社を支配できるような資本構成を志向することが重要です。
なお、とても革新的なベンチャー的なビジネスの場合はこの考え通りではないかもしれませんが、多くの事業はそこまで革新性を重要な要素としていませんので頭の片隅においていただけると嬉しいです。
今回のテーマである機能資本は、支配権を有する株主や株主グループが保有する資本を指します。一般的には議決権の過半数(50%超)または特別決議要件(3分の2以上)を確保すれば株主の考えで取締役を専任したりできますので、強固な支配力を持ちます。
また、仮に持株比率が低くても株主構成によっては高い影響力を発揮するケースもあります。例えば、経営に関与するつもりが無い人が持っている株式の比率が大きければ、その人達の影響力を無視して、実質的に影響力を行使することができたりするのです。
また、前述の通り、少数の株式しか持っていない株主は経営に関与することが基本的にはできませんので、株主が広く分散していれば比較的少しの株式でも機能資本となりえます。
例えば、創業者一族があまり多くの株式を持っていないケースであっても、社内持株会や取引先が安定株主になっていれば、実質的に会社を支配するつもりで株式を保有しているのが創業者一族だけだったりするため、その企業を支配することができると言ったことが起こりうるのです。
イメージで記載するならば、会社を動かす権利は「経営のハンドル」のようなものです。
少しだけ株を持っていても、そのハンドルには手が届きません。でも、たくさん株を持っていると、ハンドルをしっかり握って方向を決められます。
また、その株式の数が過半数でなくても、自分に基本的に賛成している人と合わせて過半数を保有していれば「経営のハンドル」を握ることは可能です。
■他人に機能資本を握らせるな
と、ココまでは概念論でしたが、企業を創業したい方が出資を受けられそうですと嬉しそうにお話をしてくれることがあります。確かに出資を受ければ返さなくて良いお金が手に入り、企業の運営は安定しそうですが決して出資者に機能資本となるような量をわたしてはならないと考えます。
出資は『返さなくて良い』お金ではなく『返せない』お金なのです。基本的に経営者の意思だけでは出資者と手を切ることができませんし、経営者と出資者では制度上は出資者のほうが立場が上になります。(会社は株主のもので、経営者は代理で経営しているに過ぎない)
そのため、機能資本となりうるような量の株式を単一の主体へ渡すべきではありません。特に単一の株主に特別決議要件の3分の2以上の株式、また過半数(50%超)の株式を渡すというのは、出資をしてもらう行為ではなく、会社を売り渡すのと同義だと考える必要があります。
■会社が大きくなった時に何が起こるか
経営者の献身的な努力によって会社が大きくなり、いよいよ「これから夢を実現できるかな」となった時に別の『プロ』経営者と交換されても文句を言えなくなってしまいます。別の『プロ』経営者を送り込んでくる口実は、「経営基盤の強化」とか「ガバナンス向上」などと相場が決まっています。仮に抵抗が成功して一気に経営者交代までいかなくとも、株主から取締役の過半数を占める取締役を送り込まれたりと、機能資本を持っている側が経営権を握るやり方はいくらでもあります。
そのため、出資を受ける際は出資者の意向(経営に関与するつもりがあるのかどうか)を慎重に検討し、可能ならば自分が少なくとも過半数の株式を保有する、それが難しければ、複数の出資者が牽制し合い、結果として自分が会社を支配できるような資本構成を志向することが重要です。
なお、とても革新的なベンチャー的なビジネスの場合はこの考え通りではないかもしれませんが、多くの事業はそこまで革新性を重要な要素としていませんので頭の片隅においていただけると嬉しいです。












