
マクシミン戦略とは、ゲーム理論において最悪の場合でも最も大きな利益を確保できる選択を行う意思決定の考え方です。
この記事では、マクシミン戦略の意味や考え方を具体例でわかりやすく説明し、ミニマックス戦略との違いも理解できます。
■固い定義
マクシミン戦略とは、ゲーム理論の考え方の一つで、最悪の場合の得られる利得が一番大きくなるモノを選択するという考え方です。英語ではmaximin principleと表記されます。「よく分からないよ」という声が聞こえてきそうな説明ですね。そのため、例を出して説明します。
例えば、某駅前に『田中堂』と『鈴木ベーカリー』というパン屋さんが並んで営業していたとします。あなたはその2件のうちの『田中堂』の店主です。
今、商工会から『暑気払い売り出しセール』の実施を提案されています。『鈴木ベーカリー』がこのセールに参加するか否かによって『田中堂』の売上が左右されるような状態のとき、セールに参加するか否かを決めます。(相手の出方次第で利得の額が変わるという事ですね。)
さて、『田中堂』が採れる方法は【参加する】か【参加しない】の二通りです。この2つの選択肢を『最悪の場合に最大の利得が獲得できる』という視点で選択するという事です。なお、利益の額はゼロサムゲームであるとします。
【参加する】場合
【参加する】場合、『鈴木ベーカリー』が参加する、参加しないと意思決定した場合それぞれ、0単位の追加の儲け、4単位の追加の儲けになるとします。
【参加しない】場合
【参加しない】場合も同様に、-5単位の追加の儲け、2単位の追加の儲けとなるとします。
これを整理すると以下の図表のようになります。

このような場合【参加しない】方が、最大の儲けは5で大きくなりますが、『最悪の時に最高の結果を』といった視点だと、【参加する】方を選べば最悪でも、0単位の追加の儲けが確実なのでこちらを選択します。
このように、「最悪でも0単位儲かる方がいいよね」という発想ですからリスクを取らずに確実に儲けていくという手堅い戦略であると考えることができます。
利益を最大化する事も大切ですが、失敗した場合の損失も考慮して、悪いことが起こったときに会社が耐えられるようにしておくことも重要です。
例えば、受験をした際に、いわゆる安全校を受けた人は多いと思います。最高の結果を狙うだけなら、安全校のテスト対策の時間も志望校対策に集中投下したほうが良かったかもしれません。
しかし、最悪の事態(志望校に受からなかった)ときに安全校への合格という安全策を取っておくという発想なのです。
一番悪い結果になってもそれほど困らないようにしておくのがマクシミン戦略のポイントで、不確実性が高い場合に大きな損失を防ぐと言った考え方になるのです。
マクシミン戦略は自分が一番困る場合を想定して、そこで得られる利得の最小値を比較するというアプローチになります。『最悪の場合でも確保できる利得』を想定し、安心を確保しておく方法です。
これに対しミニマックス戦略は『絶対値として被る最大損失を比較』し、一番大きなダメージをできるだけ小さくする考え方になります。
ゼロサムゲームの場合は両者が一致するケースもありますが、一般的には必ずしも同じ結論にならないことも多いので、両者を使い分けて考えていくとよいのです。
考え方を整理した表は以下のとおりです。
■マクシミン戦略はどのような場合に使います?
最悪の結果を避けたいときに、使う考え方がこのマクシミン戦略です。絶対に大失敗したくないときに適用する考え方になります。ゲームで言うなら、安全策を取る感じですね。利益を最大化する事も大切ですが、失敗した場合の損失も考慮して、悪いことが起こったときに会社が耐えられるようにしておくことも重要です。
例えば、受験をした際に、いわゆる安全校を受けた人は多いと思います。最高の結果を狙うだけなら、安全校のテスト対策の時間も志望校対策に集中投下したほうが良かったかもしれません。
しかし、最悪の事態(志望校に受からなかった)ときに安全校への合格という安全策を取っておくという発想なのです。
一番悪い結果になってもそれほど困らないようにしておくのがマクシミン戦略のポイントで、不確実性が高い場合に大きな損失を防ぐと言った考え方になるのです。
■マクシミン戦略とミニマックス戦略の違い
マクシミン戦略と似た文脈で紹介されるミニマックス戦略ですが少し考え方が違います。マクシミン戦略は自分が一番困る場合を想定して、そこで得られる利得の最小値を比較するというアプローチになります。『最悪の場合でも確保できる利得』を想定し、安心を確保しておく方法です。
これに対しミニマックス戦略は『絶対値として被る最大損失を比較』し、一番大きなダメージをできるだけ小さくする考え方になります。
ゼロサムゲームの場合は両者が一致するケースもありますが、一般的には必ずしも同じ結論にならないことも多いので、両者を使い分けて考えていくとよいのです。
考え方を整理した表は以下のとおりです。
| 項目 | マクシミン戦略 | ミニマックス戦略 |
|---|---|---|
| 考え方 | 自分が一番困る場合を想定し、その中で得られる利得を比べる | 自分が被る最大の損失を想定し、その損失をできるだけ小さくする |
| 見るポイント | 最悪の場合でも確保できる利得 | 絶対値として被る最大損失 |
| 目的 | 最悪の状況でも一定の安心を確保する | 一番大きなダメージをできるだけ抑える |
| 一言でいうと | 最低限得られる利益を最大にする考え方 | 最大の損失を最小にする考え方 |
■マクシミン戦略のメリットとデメリット
マクシミン戦略は、大きな失敗を避けやすく不確実性の高い場合も安定した意思決定ができることがメリットです。他方デメリットとしては、最悪の事態を重視しすぎるため大きな利益を得られる機会を逃す可能性がある点です。
そのため、リスクをどこまで許容できるかも考え、期待値という概念もあわせて意思決定に使うと良いでしょう。












