インクリメンタルイノベーション
インクリメンタルイノベーションとは、イノベーションの度合いを新規性・革新性で分類した際に、既存の技術を元にして比較的少しずつ進むようなイノベーションのことを言います。英語ではincremental innovationと表記します。

既存技術をベースとしているわけですから、イメージとしてはマイナーチェンジを繰り返すというものになります。

例えば、自動車という乗り物の改良のイメージとなります。確かに、いくつかの革新的な技術は生み出されていますが、基本的には4つのタイヤでエンジンの力を使って進むというものの延長線上に技術があります。

現在の快適で安全な自動車は、メーカーの際限のない改良の努力を通じて作り上げられたものであると言えますが、基本線は今も昔も変わっていません。

これに対して、ラディカルイノベーションという言葉もあるのですが、こちらは馬車から自動車になるといったイメージです。

コチラは内燃機関という技術革新を成し遂げ、動力が馬からエンジンに代わっています。そして、馬からエンジンへと動力が変わった結果、乗り物の動力としての主役はエンジンに取って代わられました。

■インクリメンタルイノベーションの強みと限界

イクリメンタルイノベーションの基礎は既存の資源となります。今持っている技術を活かして改良して言って徐々に良い良いものを作っていくという漸進的な動きになります。(故にイノベーション(革新)って本当に言えるのかな?と思えますが。)

そのため、実現の可能性は高く、失敗のリスクも低めになります。スマホなども徐々に機能が追加され、使いやすくなって行っていますよね。イクリメンタルイノベーションはこの種のイノベーションのことを指します。

また、市場の声を聞きながら製品開発に対応することができるため、市場対応力にもとても優れています。既存顧客がそのままフィードバックをくれる人たちだと考えればこれは納得行くと思います。

しかし、上で述べたような馬車から自動車への急激な革新には対応することは難しくなるという限界もあります。市場の意見を沢山聞いて極めて洗練されていた日本の携帯電話(今日ではガラケーと言う呼称すら過去の遺物かも知れませんが)はスマートフォンが上陸した後、一気に駆逐されてしまいました。(こういったのをイノベーションのジレンマといいます)

そのため、企業はインクリメンタルイノベーションを持続しつつ、ラディカルイノベーションの種を探し続ける必要があるのです。

そして、仮にその種が育つと既存事業の代替品になるとしても、有望な技術であるならば乗り遅れないように投資をしていくことが重要なのです。

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