ファシリテーター
ファシリテーターとは、チームなどに対して中立の立場を保ちつつ、チームの構成員相互が成果を上げやすいように支援をしていく人のことを言います。

いわゆるリーダーとしてチームや議論をぐいぐい引っ張っていくといったイメージではなく、参加者のやる気を支援していくような発想なのですね。

例えば、議論をより深めるような質問をしたり、参加者の意見を引き出すような巧みな進行を行ったりするような役割がこのファシリテーターにはあります。

とここまで書くと、なんとなく学校の先生のようなイメージになりますが、ファシリテーターと学校の先生とは決定的に異なる点があります。

それは、学校の先生はいわゆる『正解』を持っていて、それに向けて生徒たちの議論を深め、誘導していくことができるのですが、ファシリテーターには目標とする『正解』はありません。

言い換えるなら、学校の先生は、議論を深めるといった事とともに、ゴールへ誘導するという事も目的なのですが、ファシリテーターには、誘導すべきゴールは持っておらず、議論を深めコミュニケーションを円滑にする手助けが目的であるという事です。

そして、メンバー相互の気づきを促すことによって、より高いレベルでの問題解決を図ったり、その方策の実施のためのモチベーションの向上を図っていくのです。

■ファシリテーターが活躍する場面は?

このようなファシリテーターですが、意見が多様になりやすい場面で活躍します。

例えば、会議で特定の声の大きなメンバーが発言をし続けるといった事を経験したことはありませんか?

このような時に、ファシリテーターが「まだご意見を伺っていない〇〇さん、いかがでしょうか?」と声をかけて発言の機会を均等にする工夫をすると、議論が深まりより良い意思決定につながったりします。

また、意見の対立があったとしても、それは意見が対立しているだけであって感情が対立しているわけではないのですから、感情的な衝突を避けるような調整を行うことにも活躍します。

このように、ファシリテーターには、単に会議を進めるだけでなく、傾聴力・要約力・場づくりのスキルが求められます。

特に、参加者の発言から本質を引き出したり、複数の意見を整理するなどの力は不可欠になってきます。

あなたの会社にも、その人が会議に参加すると議論が円滑に進みやすくなる人っていませんか?その人はファシリテーター的な能力を持った貴重な人材だったりするのです。

関連用語
ステアリングコミッティ