運搬活性_001
運搬活性とは、生産活動などを効率的に行うために、モノがどの程度動かしやすいのかを示した指標のことを言います。

と、なんだか難しそうな書き出しですが、考え方自体はとっても簡単です。

例えば、ビーズを材料に『暖簾』を作っているような工場を考えてみたいと思います。
  • バラ置き:0
まず、ビーズが床にバラバラに置いてあったらどうでしょうか?運ぶためには、先ず、バラバラのビーズを集めて箱などに入れ、そのあと、運ばないといけないですよね?

これはすごく手間がかかる方法であることは理解いただきやすいと思います。
  • 箱入り:1
次に、バラバラで置かれている状況から少し改善して、とりあえず箱に入っているとします。

先ほどのバラ置きよりは随分ましになりましたが(集めなくていいですからね。)運ぶためには、持ち上げるといった作業が必要となります。
  • パレットに載っている:2
次に、パレットなどにその箱が載っている状況を考えてみます。この場合、床に箱が直においてあるよりも運びやすくなります。

こういった状況になっていれば、フォークリフトを持ってきてそのまま運んだりできますからね。
  • クルマに乗っている:3
さらに、何らかのクルマ(台車とか)に載っているとどうでしょうか?ここまでくればとっても運びやすいですよね?
  • 運搬中:4
と、最後は現実に運んでいる途中といった状況もあり得ます。

この状況にまで来てしまえば、運搬するために何か追加の手間をかける必要はないので、運搬活性が高いという事ができるのです。

さて、小見出しに数字を書いておきましたが、この数字は『運搬活性指数』と呼ばれるものです。先ほどの運搬活性を具体的に数値で表したものなんですね。

これを簡単に言うと、「運びやすさの度合いを数値で示した」モノとなります。

それなので、運んでいる途中のものは、一番運びやすいので『4』という値がついているんですね。
  • 改善するために
ここまでの説明で勘のいい人は気づかれたかもしれませんが、『運搬活性指数』を高めることが改善につながります。

というのは、毎回毎回、材料をバラバラに床に置いているような工場だと、集めて、持ち上げて、車に乗せてと、結構な手間がかかりますよね?

でも、あらかじめ運びやすいようにクルマ付の台車に乗せて材料を置いておけば、運搬にかかる作業量が少なくなります。

このように、『運搬活性指数』の低い個所を見つけて、そこを改善すれば工場の改善に役立つというわけです。
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