金庫株_001
金庫株とは、企業が持っている自社の株式の事を言います。

手許にある株式なので、「金庫にしまっているんでしょ?」という連想で金庫株と呼ばれています。(今は株券は発行しないので、金庫にしまっておくということは無いのですが、そのような連想なのです。)

そして、この金庫株は自分で議決権を行使することはできないため、通常の株式と異なりどれだけ保有していてもあまり意味をなしません。

そのため、単純に金庫にしまっておくぐらいしか使い道がないといった意味でも『金庫株』と呼ばれています。
  • どうして金庫株を持つの?
さて、意味のない資産です。と書きましたが、それならどうしてワザワザ企業は自社の株式を取得するのでしょうか?

この金庫株の保有(自社株の取得)には、自社株の株価の上昇といった効果があります。株式を発行する場合、調達した資金を効率的に運用できなければ、一株当たりの利益は薄まります。(これを希薄化と言います)

そして、自社の株式を余剰資金で購入する場合、希薄化の逆の現象が発生するわけですね。

その場合、一株当たりの価値が高まり、その結果、株価が上昇するといった効果が得られるのです。

■金庫株を持つことによって生じる利点

この、金庫株には配当を支払う必要がないため、企業としては余計な資金流出を防ぐこともできます。あまりこの観点は強調されたりはしませんが、一応こんな効果もあります。

また、金庫株は議決権を持たないため、結果として発行済株式数の分母が減少し、他の株主の議決権割合が相対的に上昇するという効果もあります。

この効果は株式の希薄化の逆が生じると言い換えてもいいかもしれませんね。ただ、これらの効果は株式を償却してしまっても同じ効果が生じますので厳密には「金庫株の利点」とはいいにくいことに注意です。

この金庫株は、将来の戦略的な活用の選択肢を提供するといったところが利点の本質になると考えられます。

例えば、将来的にこの金庫株を再放出することで、ストックオプションやM&Aの対価として活用されるケースが該当します。

ただし、金庫株がいつまでも使われないまま残ると、「使い道のない株」というネガティブな印象を与えることもあるため、活用方針の明確化が求められます。

いっそのこと株式消却してしまうといった判断もありでしょう。