賃金カーブ_001
賃金カーブとは、縦軸に賃金額をとり、横軸に年齢をとって描いたグラフによってあらわされる賃金の推移のことを言います。

一般的には年齢が上がるごとに賃金も上がっていくので、右肩上がりのカーブになると言われています。
賃金カーブ
上の図のようなイメージで、年齢とともに賃金が上がっていくといったイメージです。この賃金カーブ上の移動(30歳が31歳になるとグラフ上賃金も増えますよね?)が定期昇給であり、賃金カーブ自体の上昇がベースアップとなります。

このような賃金カーブは、終身雇用の元では自分が若年層の間は、自分が会社にもたらした付加価値よりも低い金額で我慢しますが、自分が中高年になり、家計の維持にお金がかかる時になったらその分を受け取れるといった形で正当化されてきました。(またインフレリスクへの対応にもなっていました。)

しかし、雇用が流動化している今日では、若年層にとって、将来受け取れるかどうかわからない形で報酬を留保することは、必ずしも有利ではないと考えられてきています。

■賃金カーブの国際比較

我が国では日本的経営の名の下、若い頃は給料が少なく徐々に年功序列で給料が上がっている雇用慣行が取られていました。これは賃金の後払いを意味しており、企業が存続し続ける前提、当該企業に努め続ける前提であれば一定程度の合理性を持っている制度設計でした。

もちろんそうでない賃金制度を設計している企業も存在しています。

余談ですが、そういった企業は往々にして成果主義の名の下、昇給が押さえられ生涯賃金が伝統的な年功制度を持っている企業と比較して劣後するといったことが発生しがちです。

これに対し、欧米諸国では雇用市場などが我が国と比較して効率的に機能しているため若い頃から任せられた仕事の内容によって最初から高い報酬が得られる可能性があるとされています。

他方で、年齢とともに賃金を自動的に上げる事はそれほど合理的ではないため、あまり自動的には昇給しない設計となっています。

国を問わず人材が流動化しつつある現代においてこの種の構造の違いを理解して置くことも重要です。能力やスキルのある人材を雇おうと考えていても、若いからと言って低賃金で雇おうとしたら国際的な人材獲得競争では不利になるかも知れませんので。

関連用語
モデル賃金