アプリ内課金_001
アプリ内課金とは、一旦導入したアプリの中で利用できるコンテンツや機能を追加料金を取って提供するという事を言います。

文字通り、アプリの中で課金を行えるようにするという仕組みのことを言います。

■いにしえのビジネスモデルは売り切りが多かった

従来は、有料のアプリはお金を支払って導入し、無料のアプリは一旦導入された後は、お金を回収するすべがあまりなかったのです。(もちろん広告を出稿するという事もできますが。)

これに対し、アプリ内課金を行えば、基本機能は無料で提供し追加機能を販売するといった事ができるためアプリ開発者にとっては収益化の機会が増えます。

また、アプリ利用者にとっても、基本機能を無料で使う事ができ、必要なコンテンツや機能のみを追加で購入するといった選択肢が増えます。

このように、アプリ内課金とは、アプリ開発者にとっても、アプリ利用者にとっても良い方法なのですね。 

■アプリ内課金の代表的な種類

このアプリ内課金では、ゲームのキャラの獲得のためにお金を払ったり、衣装の購入で買うといったことがあります。音楽アプリで好きな曲を追加購入するといったのもありでしょう。

このように都度購入する方法がイメージしやすいアプリ内課金だと思います。

■都度課金方式

使うために都度購入するタイプの課金がまず挙げられます。いわゆる「ガチャ石」や「回復アイテム」などを購入する感じです。

利用者は必要な時に、必要な分だけ購入することができますし、開発者側はリピートして課金を狙えるため収益性を高く設計することが可能です。

ただ、課金し続けないと遊べないような設計にすると、社会的に批判を浴びるリスクが多いになります。「射幸心を煽って沢山課金させる」ような設計に堕ちてしまうと、長期的にみた信用度を失うことになりかねませんので、注意が必要です。

■機能拡張型課金

購入すると特定機能やコンテンツを恒久的に使えるようにするタイプの課金です。買い切り方に近く、一昔前のシェアウェアに近い考え方かもしれませんね。

課金したら、広告を外したり、特別な処理をできるようにすると言ったイメージです。ゲームのDLCに近いイメージで少し高めになりますが、ユーザの満足度を高め、アプリ自体の魅力も高めることができます。

しかし、開発者にとっては単発課金になるためあまり継続的な収益源にはなりにくいといった欠点もあります。

■サブスクリプション型課金

年額や月額で継続課金するモデルです。Freeプランなどで一般ユーザを集め、サブスクに誘導するといったことが行われます。

例えば、音楽配信サービスや、ビジネスアプリなどがこのサブスク型に該当します。

利用者は一定額で幅広いサービスを利用することができ、安心して利用できますし開発者としては安定的に収益を確保することができます。

他方で、ユーザの利用価値を提供し続けること(陳腐化しないような費用の投入)がある意味必須になりますので、しっかりと設計しないと初期投資額すら回収できないと言った問題が発生しがちという点には注意が必要です。

■未成年の高額課金は誰も得しない

よくアプリ内課金の影の部分として、高額課金トラブルが挙げられます。

高校生が、親に無断で100万円超の課金をしたり、小学生が親から連絡用で渡されていたスマホで数十万円の課金をしてしまったようなケースです。

これは未成年が親権者などの同意を得ずに契約したと整理される場合、その契約を取り消す余地があったりします。(つまり返金が求められる可能性がある)

アプリ運営者側としては、返金させられるリスクや評判が悪くなるリスクなど様々なリスクを追うことになります。また、課金してしまった未成年自身やその保護者も金銭的なマイナスが発生するため良いことはありません。

そのため、運営者側も未成年の課金を防ぐような設計をする必要があります。

■アプリ内課金の手数料と収益構造

利用者がアプリ内で課金をした場合、お金はアプリを販売しているプラットフォームが徴収して、手数料を差し引いたお金が開発者に支払われます。

開発者側からすると手数料を取られるのですが、決済手段を用意しないで良いという利点もあります。利用者側からしてもいつも使っているプラットフォームにお金を払うのはそこまで心理的なハードルがないと言った利点も有馬sう。

ただし、手数料の水準は30%だったり15%(主に中小企業向け)だったりするので、結構割高だったりします。例えばユーザが1000円の課金をしたとしても、開発者には700円しか支払われないと言ったことが行われるのです。

そのため、自前で決済手段を用意できるような事業者はストア依存度を引き下げるために独自課金システムを導入したがるのです。