均一小売制_001
均一小売制とは、主に最寄品の販売を行う小売業で採られる価格政策で、一種類ないし数種類の価格で販売をするというものです。ワンプライスショップともいいます。

例えば、100円均一のお店とか、1,000円均一のお店とかがこの均一小売性(ワンプライスショップ)に該当します。最近では3coinsといった300円均一もあったりします。

このようなお店は消費者にとっては分かりやすいし、一定の価格であるという安心感があります。

逆に小売店の側にとっては、細かく値段を付ける手間が省けますし、値段を均一に設定する事によって需要を喚起する事もできます。

■どうやって利益を上げているの?

さて、この均一小売制(ワンプライスショップ)は均一価格を採っているわけですが、すべての商品で同一の粗利益を確保しているのでしょうか?

逆に言うとお店で売っている、カップめんも、飲み物も、収納用品も掃除用品もすべて同じ原価率で仕入れているのでしょうか?

実は、そんなことはなく、例えば飲み物で大きく利幅を確保し、収納用品はほとんど儲かっていないといった事が起こり得るのです。

それでも、全体として一定の水準の利幅を確保しようという発想の小売業なのですね。

■均一小売制の歴史と海外事例

素朴な疑問ですが、100円ショップはいつからあるの?と思ったことはありませんか。なんとなく、昔からあったと思うかもしれませんが、均一小売制(ワンプライスショップ)は1980年代にダイソーが、1990年代にキャンドゥ、セリアなどが台頭してきたように比較的新しい業態です。

この他にも、100円均一での商売というのはスーパーの催事でされていたりしました。

また、海外でも米国の「Dollar Tree」などの1ドルショップなんというのもあります。これらの均一価格の小売業は、低価格帯の購買層をターゲットに市場を拡大しています。

値段が一緒だと「安心して買える」と思えますので、ある程度世界共通なんですね。そのため、日本の100円ショップが海外進出を果たした事例も存在しています。

■均一小売制(ワンプライスショップ)と消費者心理(なぜ人気が続くのか?)

ではなぜ、「全部同じ値段」だと安心してお買い物ができるのでしょうか?

ついつい「全部100円!」と言われると、安心してたくさん買ってしまいますよね。これは消費者のアンカリング効果(一定の価格が基準として意識される)や単純化によって比較検討する心理的なコスト削減を利用した考え方です。

価格の比較検討が不要となり「買いやすさ」が心理的バリアを下げるため、平均購買点数が増える傾向にあります。

例えば、お値段を見て冷静になり、「ほしいけど無理に買わなくってもいいか」と思ったことがありませんか?でも均一小売制の場合は、値段を見なくても例えば、100円とわかっているので、冷静になる機会が無いのというところがポイントです。

また「お得感」や「宝探し感覚」も購買動機を刺激します。たとえばお祭りのくじ引きでも実際にはあんまりいいものが当たらないかもしれませんが、「全部同じ値段」なので、ワクワク感のほうがハズレを引いた損した気持ちを克服できたりしますよね。

このように100円ショップでも「なにかいいものがあるかも」とか「ハズレってあんまりないかも」といった気持ちが働き、結果として思ったより多くの商品を買ってしまう心理があるのです。

■デジタル時代の均一小売制

近年ではデジタル技術を活用して効率的かつ効果的な管理を行うことが均一小売制のお店でも行われています。

大手の100円ショップではECサイトとの連携を深めるオムニチャネル化を進めていますし、AI等を活用した売上データ分析を通じて、商品の選定なども行われています。

こうしたデータ活用によって品揃えも最適化されてきており、単に安いだけでなく、データに基づいたマーケティングが行われているのですね。