アフターマーケット_001
アフターマーケットとは、ある商品が販売された後に生じる二次的な市場のことを言います。

そして、二次的な市場ですので、様々な業者が参入してきます。

例えば、クルマが販売されたことによって、車のパーツや消耗品、整備サービスが行われる市場が生まれたといったイメージです。これらの市場は、そもそものクルマが販売されていなければ生じる余地はないわけです。

(クルマのない時代に、車の整備屋さんとか、車のワイパーを販売する業者が存在するわけがないですよね?こういった市場は明らかにクルマが販売されたことによって生じたアフターマーケットなのです。)

■アフターマーケットの経済的意義

アフターマーケットは買ったあとにもお金の流れが続いていきます。車屋さんの例がわかりやすいので引き続き車屋さんの話を元に説明していきます。

例えば、純正パーツを販売して利益を稼いだり、定期点検を(しばしば無料で)実施してお客様とのつながりを維持し、定期的な車検やアフターサービスからも大きな利益を得ることができたりします。

そして、いよいよ乗り換えになった際には、車の下取りをして新車を販売します。

下取りした車はどこに行くかというと、中古車として売却されます。

このように、車は売ったら終わりではなく、二重三重に収益を得ることができるのです。また状況によっては車を作って売るという一次市場よりも利益率が大きなケースもあるのです。

車屋さんの他には、ソフトウェア業界やスマホ業界なども考えられます。これらも本体やソフトウェアを販売してからがある意味本番で、導入後のサポート・保守契約、機能追加、法令の変更やOSなどの仕様変更に伴うやむを得ない対応費用などが安定収益を支えるのです。

うまく囲い込むような設計ができれば(ベンダロックイン)販売したあとに、顧客のライフサイクル全体で安定収益を確保し、収益の最大化を狙っていくことも可能なのです。(ライフタイムバリュー(lifetime value:LTV)といいます。)

■消費者にとってのアフターマーケット

アフターマーケットは企業にとってとても重要であることがわかりました。では消費者にとってはどうでしょうか?

消費者にとっては、購入した商品の価値を拡張したり、維持したりするための重要な機会になります。例えば、後付可能な純正パーツなんてワクワクしますよね。また、サードパーティがいろいろなパーツを作ってくれるのも素敵なことです。

これは、欲しい機能をあとづけて選択して購入することができる利便性にもつながってきます。

何より、みんながいろいろなパーツなどを考えて作っていけば、それ自体が一つの文化圏になり、趣味として楽しむと言った別の価値も生まれてきます。

また、アフターサービスやメンテナンスを定期的に受けられるのは大きな安心に繋がりますし、何よりも故障に伴う事故などを避けることができるというのも利点です。

最後には、下取りや中古販売で投入した費用を回収できるマーケットがあるというのも消費者にとっては利点となりえます。このようにアフターマーケットが充実している市場は、商品そのものの魅力だけでなく、それを取り巻く環境全体の魅力も高まってくるのです。

初出:2013/05/19
更新:2025/09/07