セントラルバイイング_001
セントラルバイイングとは、商品や原材料を仕入れる際、本部が一括して仕入れを行うといった仕入れ方法の事を言います。

チェーン店などのように、多店舗展開を行っているような大規模な小売業や飲食店などではこういった一括仕入れ方式を採っている事が多いのです。

というのは、セントラルバイイング方式で、大量に仕入れれば仕入先に対して影響力を行使することもできますし、規模の経済も期待できます。(この辺のお話はファイブフォース分析という記事を参考にしてみてください。)

また、同じ商品を一括して大量に仕入れているのならば、品質面の問題が起きたとしても対処することは容易にできます。

但し、セントラルバイイングは一括して大量に仕入れる事となるので、お店毎に商品の特色を出す事は難しくなります。また、大量に仕入れるがゆえに仕入れた商品が消費者に受け入れられなかったときなどは甚大な被害を受けます。

■分散バイイングとの違い

セントラルバイイングは本部が集中的に仕入れを行う方式ですので、価格交渉力が強くなり、品質管理も効率的に行えます。いわば規模の経済を最大化する発想ですね。(いわゆるバイヤーの活躍領域です)

これに対して、分散バイイングとして各店の店長が責任を持って仕入れると言った方式も考えられます。「現場のことは現場の店長が一番良く知っているでしょう」という発想が根底にある考え方です。

セントラルバイイングは良い方法なのですが、地域特性に合った商品を揃えたり、地域の顧客ニーズに合致した商品押し入れが難しかったりすると言った柔軟性に欠ける面があるのです。

そのため、分散バイイングとして、各店に仕入れを任せればいいよねと言った発想が生まれたのです。

■まあ、組み合わせますよね

と、どちらも利点が大きい方法ですが完璧ではありません。そのため、お察しの通りハイブリッド型で基本的な仕入れはセントラルバイイングで行い、その上にアドオン的に分散バイイングを行うと言った方式を取るケースがあります。

最近ではコンビニでも、独自の商品をおいているケースがありますよね?(海の側のコンビニには浮き輪とか水鉄砲が売っていますし、ネギの産地ではネギをおいています)

別にどちらか片方に固執する必要はありませんので、お客様にとって魅力的なお店を作れればソレでいいのです。