ベンチマーキング_001
ベンチマーキングとは、他社の優れた事例を分析し業務や製品を改善する手法です。
この記事では、競合や異業種の成功事例を活かして自社の効率化や競争力向上を図る方法がわかります。

<簡単な説明>
ベンチマーキングとは、自社の製品・サービス、業務プロセスといった要素を測定し、自社の非効率な個所を、競合他社の優良な事例(ベストプラクティス)を分析して、取り入れ、改善するという手法です。

このベンチマーキングは業務プロセスなどを改善するためのアプローチなので、同業種の中から選んでしまいそうですが、そのような必要はなく、異業種をベンチマーキングしても良いとされています。

■建築業の例からみるベンチマーキング

例えば、建築業をやっている企業が、自社の工程管理の方法を改善したいと考えたとします。特に意識しなければ、おそらく「同業他社の優れたプロセスを参考にしよう」といった発想になると思いますが、あえて異業種の優れた工程管理のプロセスをベンチマークするという考え方です。

ここで、建築業の中でベストプラクティスを探すよりも、IT業界などの異業種まで視野を広げて、参考となるプロジェクト管理の手法を探すのです。

そして、その結果、業界内では全く新しく、非常に効率的な管理手法を確立することができるかもしれません。 また、何の目標もないときに比べ、迅速に競争優位を確立することができるかもしれません。

もっとも、このような手法は経営陣が強力に推進するという事が欠かせません。というのは、ベストプラクティスを達成することは困難な目標となる事が考えられるからです。

そして、この困難な目標を達成するためには既存のやり方を色々な面で変えていく必要がでてきますが、このような業務の見直しには、業務を変えたくないという抵抗がつきものです。

そのため、経営陣が「社内の抵抗を押し切ってでも推進する」といった強いリーダーシップを発揮する必要があるのです。

■ベンチマーキングの導入ステップ

ベンチマーキングはうまくいっている人のやり方を真似して、自分たちを良くする方法です。とはいえ、がむしゃらに進めようとしても何からやったらいいか全くわかりませんよね。

そのため、ベンチマーキングの導入には、いくつかのステップを踏んで実施していくことが大切です。以下そのステップ毎に注意するべき点などを考えていきます。
  • 自社の現状分析(まずは自分を知りましょう)
自社の業務プロセスや経営資源等を整理し、どこに課題があるのかを明確化します。ちょっと分けた言い方をするならば、まずは問題を特定し、どうなりたいかを分析し、そのなりたい姿になるために解決すべき課題を決めます。

言い換えるならば、今の状況はどうかなのかをはっきりさせることが大切です。たとえば、テスト勉強で自分がどの教科が得意で、どの教科が苦手かを整理するイメージです。
  • ベンチマーク対象の選定(誰を参考にするかを決める)
競合他社や異業種企業から参考にしたい「ベストプラクティス」(優れた事例)を見つけ出して抽出します。

これも簡単に言い換えるならお手本にする人を誰にするかを決めるというイメージです。例えば、同じ学校の先輩でもいいし、別の学校の優秀な生徒でもいいですね。
  • データ収集と比較分析
とはいえ、誰をお手本にするか決めても情報を集めないと始まりません。そのため、公開情報やインタビュー、事例紹介などを通じて定量・定性的な情報を収集します。そして、自社との差を洗い出すのです。
  • 改善策の設計と導入
自社との差がわかれば、その差・ギャップを埋めるための改善策を決めていく必要があります。そして、策定した改善策を自社プロセスに適合する形で導入していきます。

自社のプロセスに適合する形を言い換えれば、「自分のできるやり方で取り入れる」ことが大切です。ベンチマークといえども、全部コピーするのではなく、自分に合うやり方として組み合わせるのがコツです。
  • 効果測定と継続改善(やりっぱなしはダメ)
ここまでで導入した方法を元に、改善施策を設定・測定して定期的に見直しを行う事が重要です。

一番良くないのは改善をしようといろいろやるのはいいのですが、そのままやりっぱなしにしてしまうことなのです。そのため、よく言われるPDCAサイクルなどがとても重要なのですね。

これらの流れを踏むと、部活や勉強でも「ただ頑張る」より力がつきます。ベンチマーキングは勉強やスポーツなど日常生活にも応用できる考え方なのですね。

関連用語
経営計画

初出:2013/05/11
更新:2025/08/18