期差任期制度_001
期差任期制度とは買収対抗策の一つで、取締役の改選時期を意図的にずらす事を言います。スタッガードボードとも言われることがあり、英語ではstaggered boardsと表記されます。

さて、取締役の任期をずらす事がどうして買収防衛策となるのでしょうか?それは、任期が異なっていれば、一度に過半数の取締役を送り込むことができないためです。(いわば時間稼ぎですね。)

任期をずらすというイメージとしては、参議院のような感じです。

参議院は任期が6年あり、解散などの制度がないため一度当選したら6年間は議員を務める必要があります。

但し、3年毎に半数ずつ改選をするという規定となっているため(任期がずれているため)、ある時点でどこかの政党が非常に大きな票を集められたとしても、その前の選挙で当選した人たち(今回改選されない人たち)は議員として残ります。

そのため、参議院で過半数を獲得しようとした場合、瞬間最大風速的に国民の支持を集めてもダメで、継続的に支持を集める必要があります。

これと同じように、期差任期制度を採れば、取締役の総取り替えを防ぐことができ、取締役の過半数を入れ替えるまで株式を保有し続けることが必要となります。

このことは、株式の購入しても、実際に経営権を手に入れるためにはしばらくの時間がかかるという事を意味しています。

素早く利益を上げたいと考える買収者にとっては、経営権を握るまでの時間が長くなるため、より買収のハードルが上がるというわけです。

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