廃棄ロス_001
廃棄ロスとは、仕入れすぎた商品が廃棄されることによって発生する損失の事です。

せっかく仕入れたのに、何らかの原因で売り物にならなければ、仕入れ代金が無駄になってしまいますよね。

例えば、100円で仕入れた商品が売れ残って廃棄した場合、100円が無駄になってしまいます。このように、廃棄ロスが発生すると、余計な費用が発生して経営を圧迫してしまう原因となります。

■廃棄ロスは非常に大きい 

少し古い資料ですが平成10年商工業実態基本調査報告書(経済産業省)によると小売業全体の売上高対営業利益率は2.1%です 。また日本政策金融公庫の業種別経営指標によると黒字かつ自己資本プラスの企業平均の売上高営業利益率は2.3%です。

個別企業によって若干異なってくるでしょうが、概ね2%台前半であると考えられます。

このような状態の時に仮に1%以上の廃棄ロスが発生したとすれば、それはかなり経営を圧迫する要因となってしまいます。

onnanoko_bustup_2
うー商品が残ったー。

onnanoko_bustup_2
廃棄するのが一番やな瞬間だよ。

neko_akire
廃棄ロスってつらいですよね 。

onnanoko_bustup
機会ロスの発生を怖がりすぎて仕入れを多くしちゃうんだよね 。ちゃんと在庫管理を徹底しなきゃだめだね。


■廃棄ロスを削減するために 

では、廃棄ロスをどうやったら削減することができるのでしょうか?

■1.仕入数量絞り込む 


このような廃棄ロスを少なくするためには、ちゃんと売り切れる分だけを仕入れると言った風に仕入れる数量を絞り込むことが有効です。

一日十個お弁当が売れるお店ならば、十個だけ仕入れれば、廃棄ロスは発生しないといった発想ですね。

しかし、仕入れ数量を絞り込みすぎて、お客さんが「チキン南蛮弁当が欲しかったんだけど、売り切れていたよ…」といった風になると、今度は機会ロスが発生します。

その為、在庫数量は減らせばいいというものではなく、バランスが大切となってきます。

■2.売上予測する

売上を予測して発注の精度を上げていく必要があります 。理想論になりますが売れるものを売れるだけ仕入れる といった形の対応が必要となるのです。

また計画的な見切り販売も効果的です。売れ残りそうだと感じたら、また死に筋商品になりつつあるということであれば、商品に価値が残ってるうちに積極的に見切り販売を行い、廃棄ロスの圧縮を図る必要があります。

■3.在庫管理の徹底

結局は在庫管理を徹底することが一番重要となります。在庫管理を徹底していなければ売れ残りそうかどうかも分かりませんし、死に筋商品になってるかどうかはわかりません。



解説で出てきた用語・関連用語
死に筋
営業利益

出典
経済産業省統計
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