ジェネリック家電_001

ジェネリック家電は、大手製品とほぼ同等の性能を持ちながら価格を抑えた家電のことです。
本記事ではジェネリック家電の特徴や購入メリット、市場拡大の背景などをわかりやすく解説します。

<簡単な説明>
ジェネリック家電とは、ナショナルブランドの家電とほぼ同等の機能を持つが、価格の安い家電の事を言います。

薬の世界には特許が切れた医薬品を「安いけど効果は同じ」と謳って販売するジェネリック薬品というものがありますよね。それの家電版といったイメージです。

■ジェネリック家電はどこの製品でも大差がない?

現在の家電は、基本的な機能ではどこのメーカが作った製品を使っても、そう大差がない状態になっています。(必死に研究開発しているメーカの皆様には申し訳ないのですが、消費者としての本音です)

例えば、冷蔵庫の価値ってなんでしょうか?食品を冷却して保存する事ですよね。そして、その機能だけを取ってみればどのようなメーカの製品を買ったとしても、遜色は無いハズです。(冷えない冷蔵庫は単なる不良品ですよね。)

という事は、基本的な機能を満たしていれば良いと考える層にとっては、どこのメーカであっても変わりがなく、安ければ安いほどよいという世界になっているのです。(このような現象をコモディティ化と言います。)

そしてこのような層に、メーカの知名度は低いけれども、基本的な機能を満たした安い商品を提供するという事は小売店側の戦略としてはありだと思います。その際、投入される、知名度の低いメーカが作った価格の安い家電をジェネリック家電というのです。

ナショナルブランドに対するノーブランドといったイメージにも近いかもしれませんね。

■ジェネリック家電の市場拡大と背景

このようなジェネリック家電が増えている理由について掘り下げていきます。

昔はテレビや冷蔵庫といえば、有名なメーカーの物を買うのが普通でした。例えばナショナル(現パナソニック)とか、三菱電機なんていう大手メーカーの家電です。

でも今では、知らないメーカーの安い家電もたくさん売られています。これは、家電の基本的な性能がどこも似てきたからです。

たとえば、どの冷蔵庫でもちゃんと冷えるし、どの炊飯器でもご飯が炊けますよね。こうなると、「有名なブランドじゃなくてもいいから安くて使える物がほしい」という人が増えてきます。

■ナショナルブランドの多機能化への隠れた不満とジェネリック家電

我が国の大手メーカーはそのような顧客の要求水準が頭打ちの状況を捉え、さらなる差別化に勤しみました。家電なのに空気をきれいにすると謳ったイオンが出るなど、本質ではない機能様々な機能を盛り込んだ多機能化などです。

みなさまが、どのように感じられたかはわかりませんが、筆者は、「大手メーカーの製品は、一回も使うことがない機能がついている分、高くなっているんだよね・・・」と感じていました。

つまり、顧客が求める品質とあまり関係のない多機能化、高価格化が行われ、ある意味顧客が置き去りだったのです。

(もちろん消費者ニーズ調査を厳密に繰り返したのだとは思いますが、調査対象の母集団設定は適切だったのか、聞き方は適切だったのかは問うていく必要があると思います。)

■家電は単なる【汎用商品】になりつつある

このジェネリック家電の市場拡大は、家電製品のコモディティ化が主な要因です。主要機能に関して技術的な差異が小さくなり、低価格でも十分な性能を提供できる環境が整って来たのです。

さらに、製造のグローバル化により、中国や東南アジアのOEMメーカーが高品質かつ低コストで製品を供給可能になってきているのも大きいです。

この中国や東南アジアのメーカーは実際に大手メーカーの家電をOEMなどで作って技術を磨いてきているので、決して品質が悪いと言った事がありません。

そのような企業が、自社ブランドで必要十分な機能を安く提供していますから、なかなか一流メーカーの家電が戦うのは難しくなりつつあります。

■消費者ニーズの変化

国内市場では少子高齢化と可処分所得の減少に伴い、「必要十分な品質を低価格で」と消費者ニーズが変化してきています。

そして、実際のお店やネットショップは、このニーズに応えるためにジェネリック家電を扱うようになってきています。このニーズの変化に対応して、家電量販店のプライベートブランドや、知名度の低いメーカー製品の取り扱いが拡大したのです。

特に一人暮らしや学生向けに、必要最低限の機能に絞ったモデルが人気になっています。加えて、ECサイトなどでは、消費者はブランドよりもレビューや価格比較で製品を選択する傾向があります。この結果、ジェネリック家電は一つのカテゴリーとして定着しつつあります。

これらの結果として、ジェネリック家電はどんどん広まり、今では大型家電量販店やネット通販でも当たり前に見かけるようになったのです。