ハインリッヒの法則_001
ハインリッヒの法則とは、重大事故の背後には、いくつもの軽微な事故や、さらに多くの異常があるという経験則を言います。

この法則は具体的な数字で挙げられており、1つの重大事故の背後には、29の軽微な事故があり、300もの異常があるという風に言っています。

逆に言うと、「些細なミスだからいいよ」などと言ってミスを見逃したり、放置していると、軽微な事故が起こり、「軽微な事故だから、抜本的な対策はしなくていいよ」などと放置していると重大な事故が起こるという事です。

そのため、重大事故を防ぐためには、些細なミスを軽視せずに防止していくことが大切であるのです。

■ハインリッヒの法則と活用

ハインリッヒの法則はとても有名でいろいろな場面で使われます。1:29:300というある意味わかりやすい比率ですから。これは、小さなミスも見逃さない。小さなミスが大事故の危険性をはらんでいるという文脈で使われ、実際にミスを潰していくことが重要です。

しかし、1:29:300という比率は特に普遍的な比率では無いです。300回の異常が1回の重大事故を必ず招くと言った種類のものでは無いのです。

重要な考え方は、比率云々ではなく、未然に大事故を防止するためにはヒヤリハットの事例を収集し、どうやって防いでいくかを「仕組み」として構築していくことです。簡単に言い換えれば、小さなミスを、些細なことだからとほっておくのではなく、小さなミスが起こらないような仕組みを作ることが重要で安全につながっていくのです。

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