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IRとは、企業が株主(現在の株主や潜在的な株主)や投資家向けに、投資判断に有益な情報を積極的に提供するような広報活動のことを言います。英語ではInvestor Relationsと表記されます。

企業は様々な利害関係者(ステークホルダー)に囲まれて存在しています。そして、企業に資金を提供してくれる株主や投資家はその中でも大切な利害関係者です。

また、株主や投資家などは、経営者と情報の非対称性がある為、経営者が自分に有利になるような行動を取るのではないのかと疑っていたりします。(このような事をエージェンシー問題と言います。)

このような疑いを晴らすためや、しっかりと投資家に対して情報提供をする事によって株価を正当で適正な水準に保つこと(安くなりすぎないようにする事)がIR活動を通じて実現できるとされています。

■IRの目的は「信頼される企業」になること

色々書いてきましたが、IRの目的は単に情報を出すことではなく、企業価値を正しく理解してもらうことになります。「うちの会社はすごいんだぞー」とまで言わなくとも「うちの会社はちゃんとやっているよ」と理解してもらうことが重要なのです。

そして、そのような地道な情報提供によって信頼してもらう。そして、長期的な視点で投資してもらうための関係性を構築することです。

こうすることで、誤解や憶測で株価が乱高下するのを防ぐ効果も狙えますし、IR活動は企業にとって戦略的なものとなっているのです。

■IRの具体的な手法って?

ではそんな重要なIRですが、どのようなことをすればいいのでしょうか?

とはいえ別に特別なことをする必要はなく、「決算説明会の開催」、「統合報告書の作成」、「投資家向けサイトの運営」、「アナリストとの面談」、「株主総会の説明資料」などです。

みなさんが株式投資をされるのでしたら、投資判断の参考にする資料を提供するといったふうに考えればよいですね。

とはいえ、本当に重要なのはどんなふうに見せるかではなく、社会に役立つ企業であろうとする姿勢であることは言うまでもありませんが。。。

初出:2013/03/27
更新:2025/06/03(軽微な修正なのでタイムスタンプは変えません)