技術提携_001
技術提携とは、複数の企業が集まり、一方が重要な技術を教える、相互に重要な技術を提供しあう、共同で新規技術を開発するといった事を行う提携関係のことを言います。

さて、新技術の共同研究や、相互に重要な技術を提供しあうといったケースは技術提携を結んだ企業相互のメリットが見えやすいです。(どちらも新しい技術の獲得を目指すわけですから。)

しかし、片方の企業が、その会社が持っている重要な技術を一方的に提供するといったケースがあります。(見返りとして技術の提供を受けないといったケースですね。)

この場合、技術を供与する側はどのようなメリットがあるのでしょうか?「一方的に技術を供与したら大損だよ」と思いませんか?
  • 技術供与の見返り
まず、技術を供与した事の見返りとして、お金で対価を受け取るといったケースが考えられます。技術を売るイメージですね。

または、供与先の企業との関係性を強化して他の部分で回収すると言った事も考えられます。(自社の製品を販売したり、優先的に物資の供給を受けるといった事です。)

これらは分かりやすいですが、他にも大きな狙いがある場合があります。それは、自社の技術を供与することによって、その技術でデファクトスタンダードを狙うといった事です。

■技術提携のリスクと注意点

技術提携はお互いに力を合わせて新技術を獲得したりすることが可能な良い方法です。しかし、気をつけることもいくつかあります。

例えば、自社のコアになるようなアイディアや技術を提携先に教えてしまうと、真似されることで長期的な強みを喪失する危険があります。特に、知的財産権(特許や商標権)で保護されていない領域については真似さるリスクが大きくなりますし、知的財産権で保護されていても扱いをあやふやにすると模倣リスクや競合してくるリスクが出てきます。

今は関係性が良好であっても、将来的に技術提携先が競合関係になる可能性も考慮する必要もあります。「今の経営陣は、社長と大学の同窓生で・・・」等と言っても会社の経営陣は変わるものですから備えは必要です。

そのため、契約段階で秘密保持契約や利用範囲の限定は厳密に定めておくことが重要です。

特に技術提携先が自社よりも経営資源の大きな会社である場合は、力関係で技術一方的な流出を招く危険性もありますし、技術面では対等だとしても入手した技術を活用する力の差で実務上問題が生じる可能性もあります。

このように、あくまで技術提携は『当面の』同盟関係であると整理して考えていくことが重要となります。

関連用語
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