焦土作戦_001
焦土作戦とは企業買収の防衛策の一つで、企業が持っている有益な資産を売却する事や、あえて不合理なほど多額の負債を負う事によって買収者が買収する気をなくするという対抗策です。

この焦土作戦として有名なのは、ナポレオンとロシアのエピソードです。

ナポレオンがロシアへ遠征した時、時のロシア軍は撤退しながら周りを焼き払っていきました。その結果、ナポレオンは現地で食料などの物資を調達することができず、結果として敗れ去ったのです。

このように、買収を意図する者を侵入者とみなし、侵入者にとって有益な資産を売り払うなどの行為を行う事により侵入する気をなくさせるという作戦です。

もっとも、この焦土作戦を採るという事は、現経営陣にとっては経営権を守りきることに有益かもしれませんが、他の利害関係者(ステークホルダー)にとっては望ましくない場合があります。

そのため、上手くやらないと株主から訴訟をおこされるリスクがあります。

■焦土作戦の限界

焦土作戦は敵に渡さないために自分の資産の価値を壊すと言った強力な買収防衛策です。しかし、自分の資産を毀損するという点に根本的な問題があります。

資産の売却や過剰に負債利用するといった自社の力を削ぐ事により、確かに買収相手の買収したいとの考えはくじけるかも知れません。

しかし、利害関係者からすれば、経営陣の保身のために会社の貴重な資源を二束三文で売却するなどの行動は非常に問題です。場合によっては株主は株主代表訴訟で経営陣を訴えることもありえます。

結果として会社の経営権を守れたとしても、経営陣は経営者として残れるから良いかも知れませんが、株主や従業員からすればそのために会社を焦土にされたらたまらないですよね。

こういった問題があるため、徹底的な焦土作戦は取りにくく、その他の買収防衛策を組み合わせそのうちの一つとして焦土作戦も使うと言った形になるのです。

関連用語
クラウンジュエル
ゴールデンパラシュート
ティンパラシュート
スーパーマジョリティ(絶対的多数条項)
第三者割当増資
ホワイトナイト
ポイズンピル
期差任期制度
パックマンディフェンス