水平的競争_001
水平的競争とは、流通の段階の同じ事業者間で生じる競争を言います。(流通は川に例えられることが多く、消費者に近い方を川下、商品を製造している側を川上と表現することがあります。これから、川上どうしが直接競争する、川下どうしが直接競争する→同じ段階での競争のイメージ→水平的競争という風にイメージしていただければと思います。)

この水平的競争とは垂直的競争に対する言葉で、いわゆる通常の競争のイメージになります。

例えば、製造業者同士が製品のシェア争いをする競争や小売業者同士が同じ商圏内で競争するといったイメージですね。

■水平的競争がもたらす影響

同じ立地や立場のお店や会社が競争することは消費者にとっては良いことです。なぜならば、競争があるところでは、価格の低下や品質改善、サービスの向上などあの手この手で顧客を獲得しようと利潤を削ってまで頑張るからです。

その意味で、便利で良い商品を適正価格で手に入れることができます。

他方で、企業の側から言えば、水平的競争はあまり望ましくないです。真っ向から勝負するなれば価格競争やサービス競争など利潤を削った消耗戦に陥ります。

特に取り扱う商品に差がないような業態で、参入障壁が低いような業態の場合は最終的には値引き合戦になってしまいます。その結果、この競争が亢進すれば最終的には敗者が生まれ、事業継続が難しくなる事業者が出てきてしまいます。

そのため、私達がアドバイスする場合は、競争にならないように、なにか軸をずらして直接競争に陥らないような方策を考えていきます。

■消費者行動の変化

近年では、スマホでお店の値段や評判などを口コミで比較することが従来よりも更に容易になってきています。

また、少し遠方のお店も口コミを見ることができ、推薦される(レコメンドエンジンという仕組みがあります)という仕組みもあることから、かなり広域でライバル店になってしまいます。その上、ネット上の通販サイトからも同じ商品を購入できるといったことすら発生しています。

そのため、従来のローカルな商圏内での競争を超えた、水平的競争が発生してしまっているのです。

■水平的競争を避けるために

同じお店同士ですから価格競争に陥ってしまうと上で指摘した通り、消耗戦になります。お客さんにとってはどっちのお店で買っても同じとなってしまえば、安い方で購入することが合理的ですからね。

そのため、この競争を避けるために以下のような方策を考えます。
などなど、いろいろな方法が考えられます。これらは考えることがたくさんありますが、一般的なアドバイスを書くとするならば、「あなたの会社がもつ経営資源を活かして、競合のお店と違うことをやってください」ということにつきます。

そして、その違うことは競合が真似しにくい事のほうが望ましいです。こういったことを丁寧に積み上げることで、どこにもないユニークなお店が出来上がっていくのですから。

■水平的競争と水平統合の関係

この水平的競争が激化していくと、企業はいっそのこと競合と統合してしまおうと検討することがあります。これを「水平統合」といい、力を合わせて経営に取り組むことでバイイングパワーも強くなりますし、規模の経済を達成することも可能です。

ただし、あまりに寡占が進むような統合案の場合は、独占禁止法の観点から規制が入り可能性もあります。

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初出:2013/01/08
更新:2025/09/17