累進課税_001
累進課税とは、所得の金額が大きくなるほど税率が大きくなるという課税方式の事を言います。英語で表記するとgraduated taxとなります。

この累進課税とは「多く稼いでいる人はより多くの税金を負担できるでしょう?」という発想から来ている考え方です。

この累進課税をとても単純に表すと、一年間に100万円稼いでいる人は5%の税率で税を負担してもらい、一年間に1,000万円稼いでいる人は50%の税率で税を負担してもらうという形になります。(実際には○万円を超えた部分は税率○%という形になります。これを超過累進課税方式と言います。)

この場合、100万円稼いだ人は、5万円の税負担で、1,000万円稼いだ人は500万円の税負担となります。1,000万円稼いでいる人は500万円も税金を取られていますが、それでもまだ500万円残るため、負担する事ができると考えられているのです。

さて、このような税金が課される場合どのようなことが起こるでしょうか?

まず、メリットとしては富が再配分されるという効果があります。

これは上の例で1,000万円稼いでいた人から500万円が税金として取られ、それが公共サービスの原資になれば、100万円しか稼げていない人にも行政機関などを通じて富が再配分されます。

そして、富が再配分される事により、社会不安の増大を抑えることができるといった効果もあります。

しかし、1,000万円稼いでる方からすると「どうせ沢山稼いでも税金で持ってかれるし…稼いでも仕方ない」といった労働意欲を減退させる作用があるかもしれません。

また、他国と比較して、あまりに累進税率が高すぎると「税率が高い国で稼ぐよりも税率が低い海外で稼いだ方が…」といった風に考える人達も出てきます。

富の再配分を重視するか?公平な税制とはどういった事なのか?いずれにしても、このまんがで言っているようにバランス感覚が大切なわけですね。
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