パッケージング_001
パッケージングとは商品を包装する事を言います。英語ではpackagingと表記します。一般的な消費財は何らかの包装がなされていますよね?そして、この包装を考えていこうというイメージです。

■パッケージングとはどうして必要なの?

さて、なぜそのような事を考えなければならないのでしょうか?

例えば、お菓子などを販売しているお店が、商品を陳列することを考えてみます。

商品の包装のサイズが、それぞれの商品ごとに全くバラバラであったら陳列できる商品の数が少なくなってしまいますよね?その場合、商品を運ぶコストも余計にかかりそうです。

また、パッケージには商品を保護するという機能もありますし、魅力的なデザインを用いることによって商品の需要を喚起するという機能もあります。

このように、店舗内での販売を促進する機能や、物流を効率化する機能、といった風な重要な機能を担っています。

■まんがで言及しているパッケージング

このまんがでは、パッケージを適当に考えた結果、様々な問題が生じたようです。 何やら丸いパッケージですが、丸は並べにくいですし、陳列幅のロスも大きいため、特にこだわりがないなら四角形のパッケージがいいと考えられます。

必要十分な大きさの素敵なパッケージを作ることで取引が促進されると考えられますね。

■パッケージングの主な機能と役割

パッケージングには、単に商品を包むだけではない多くの機能があります。主なものは以下の通りです。
  • 保護機能:輸送中や陳列中に商品が傷まないようにする
  • 識別・情報提供:商品名・原材料・賞味期限などの情報を記載
  • ブランディング:デザインや色により消費者に印象付ける
  • 物流効率化:サイズや形状を工夫することで積載率を高め、配送コストを削減
どれも当たり前かもしれませんが、アタリマエのことをちゃんとやるのはとても重要です。

たとえば、同じ内容量の化粧品であっても、容器や外箱のサイズ・形・材質が異なれば、輸送コストや販売数に大きな差が出るのです。

こだわりの詰まった奇抜な形にするのは悪くはないのですが、物流面でハンデを負うことを覚悟する必要があります。(商品が破損しないようにパッケージングするためには大きくなりがちですから)

■パッケージングの失敗事例と教訓

実際に、製品の品質には問題がなかったにもかかわらず、「パッケージが地味すぎて売れなかった」「サイズが大きすぎて陳列棚に置けなかった」といった理由で市場から退出してしまった商品も少なくありません。

特に特産品系の商品は作り手の論理で作りがちですので、地味なパッケージになったり、小売店での陳列をあまり考えていないイレギュラーサイズでのパッケージなどをやりがちです。

例えば、小売業の棚の一般的な高さに収まっていれば、そのまま棚に陳列すればよいのですが、奇をてらって妙に高さのあるパッケージを作ってしまうと、その商品を置くために棚板の高さを変える必要が出てくるなどが生じます。

その結果、「商品は悪くないけど陳列の手間を考えるとうちで取り扱わなくてもいいか」といった反応が出てしまいます。

このような事例からも、パッケージも製品の一部であるという意識が重要だといえるでしょう。

■まとめ:コストではなく投資として考える

パッケージングは「コストをかけない方がいい」と考えられがちですが、パッケージも商品価値の一部ですので、商品価値向上や売上拡大につながる「投資」と捉えるべきです。

マーケティングや物流、製品設計の観点からも、最適なパッケージを設計することは、長期的な競争優位につながります。

何より、パッケージ自体も含めて商品を購入するという体験なのですから。