
見える化とは、情報などを共有して問題点をみんなが見えるようにする事をいいます。見えている問題点ならば解決されやすいだろうという発想ですね。
この見える化は製造の現場では昔から行われてきた事です。例えば、トヨタの「あんどん方式」とか「かんばん方式」といった事例です。
「あんどん方式」とは、製造の現場で問題が発生した時に、「あんどん」が点灯して問題の発生を工場内に伝えることができるといった仕組みです。
また、「かんばん方式」とは、部品とその数量を「かんばん」に書いておき、製造の現場で回していくことでジャスト・イン・タイム生産(必要なものを必要なとき必要なだけ)といった無駄のない生産形態を実現することができます。
■見えれば解決策を考えます
このような問題点は、損益計算書を見れば誰でもわかるのですが、誰もがそういった財務諸表をワザワザ見るわけではありませんよね?
そのため、見える化として、例えば粗利益率が低くなったら照明の色が変わるとか、グラフを常に張り出しておくといった事をするような事が考えられます。
問題点を常に見せつけられているのならば、解決に向けて人は動くことが期待できるためです。
このように、「見える化」 とは製造の現場だけに限定されている考え方ではなく、企業全体に適用できる考え方なのです。
上げてきた例のように、問題を見えるようにしても責任追求や査定の材料として消費してしまう組織文化が蔓延しているような場合、防衛的行動が強まってしまって改善よりも行動の歪みをもたらすかもしれません。
例えば、見えるようにすると士気を下げるから見せ方に配慮が必要だ(晒さないでほしい)といった言説が出てきたり、業績の悪い部署を責める風潮が出てくれば、見える化の逆機能が出てきてしまいます。
学生さんに例えるなら、クラスのテスト成績を張り出して「見える化」したとしても、点数の悪い人をからかい、点数のいい人を揶揄するようなクラスの雰囲気があれば張り出す事に全然メリットが無いというのは理解していただけれると思います。
このように、あくまで見える化は改善するために共有しているわけであり、責任追求や統制のための監視装置となった場合、見える化は学習装置、是正装置から、単なる統制装置として変質してしまいます。
このように前提をしっかりと共有しておかないと、逆機能(副作用)が強く出てしまうのです。
そのため、小規模事業者で社長が見える化の趣旨を理解して対応しないと、従業員といっしょに改善をしていく「見える化」ではなく、「従業員を責めるための道具」になってしまうおそれがあります。
見える化はエースの基準を全員に押し付けるためではなく、チームとしてどう戦うかを考えるための装置として使うことで真価を発揮するのです。
貴方の組織で見える化をしたら、どうなると思いますか?ぜひ少し考えてみると良いでしょう。
このように、「見える化」 とは製造の現場だけに限定されている考え方ではなく、企業全体に適用できる考え方なのです。
■事務仕事業務における「見える化」の活用
「見える化」は別に製造現場だけのものではなく、事務仕事業務やプロジェクト管理にも広く応用されています。
たとえば、タスク管理ツール等を用いて業務の進捗状況を「見える化」することで、遅延やボトルネックを早期に発見できます。(進捗が良くないことが見えれば、是正はされるものですから、見えるようにしておく効果は大きいのです)
たとえば、タスク管理ツール等を用いて業務の進捗状況を「見える化」することで、遅延やボトルネックを早期に発見できます。(進捗が良くないことが見えれば、是正はされるものですから、見えるようにしておく効果は大きいのです)
また、営業活動においては、KPI(重要業績評価指標)をダッシュボードで可視化することで、チーム全体の成果に対する意識を高めることができます。
よくドラマで営業の人が描かれている時に出えてくるグラフのあれです。営業成績を見えるようにするという意味では見える化なのですね。
よくドラマで営業の人が描かれている時に出えてくるグラフのあれです。営業成績を見えるようにするという意味では見える化なのですね。
■デジタル技術を使った見える化の進化
近年では、IoTやBIツール(Business Intelligence)を使った「見える化」が進んでいます。たとえば、製造装置の稼働率をリアルタイムで表示するモニターや、などで営業利益の推移をグラフで示すといった活用方法です。
このようなことは、秋葉原で買ってきたセンサーを機械などに取り付けてDIYでやることもできますので、高価なツールでないとできないと考えずに、製造装置の稼働状況のモニタリングを試してみると思わぬ知見が手に入ったりします。
このようなことは、秋葉原で買ってきたセンサーを機械などに取り付けてDIYでやることもできますので、高価なツールでないとできないと考えずに、製造装置の稼働状況のモニタリングを試してみると思わぬ知見が手に入ったりします。
このようなデジタル技術を活用した可視化(見える化)により、経営層から現場まで一貫した情報共有が可能となり、意思決定のスピードと正確性が大きく向上していくのです。
■見える化が機能しないケースもあります
このように、見えるようになると改善するという前提で語ってきましたが、見えるようにしただけでは改善しないケースも当然あります。上げてきた例のように、問題を見えるようにしても責任追求や査定の材料として消費してしまう組織文化が蔓延しているような場合、防衛的行動が強まってしまって改善よりも行動の歪みをもたらすかもしれません。
例えば、見えるようにすると士気を下げるから見せ方に配慮が必要だ(晒さないでほしい)といった言説が出てきたり、業績の悪い部署を責める風潮が出てくれば、見える化の逆機能が出てきてしまいます。
学生さんに例えるなら、クラスのテスト成績を張り出して「見える化」したとしても、点数の悪い人をからかい、点数のいい人を揶揄するようなクラスの雰囲気があれば張り出す事に全然メリットが無いというのは理解していただけれると思います。
このように、あくまで見える化は改善するために共有しているわけであり、責任追求や統制のための監視装置となった場合、見える化は学習装置、是正装置から、単なる統制装置として変質してしまいます。
このように前提をしっかりと共有しておかないと、逆機能(副作用)が強く出てしまうのです。
■小規模事業者さん向けのお話
なお、小規模事業者では社長が最も営業力・技術力・判断力を持っているケースが少なくありません。その成功体験があるため、無意識に従業員に同じ基準を求めてしまうことがあります。そのため、小規模事業者で社長が見える化の趣旨を理解して対応しないと、従業員といっしょに改善をしていく「見える化」ではなく、「従業員を責めるための道具」になってしまうおそれがあります。
見える化はエースの基準を全員に押し付けるためではなく、チームとしてどう戦うかを考えるための装置として使うことで真価を発揮するのです。
貴方の組織で見える化をしたら、どうなると思いますか?ぜひ少し考えてみると良いでしょう。












